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世界をめぐる、銀白の翼

作者:BTOKIJIN
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第六章 Perfect Breaker
  獅龍日和


『翼刀翼刀!!今サイン貰っちゃったよ!!』

「バカお前仕事しろよ!!!」


通信機を使ってまでそんなことをお伝えしてくる唯子さん。
当然、翼刀は怒鳴って注意する。


「まあ気持ちはわからなくもないが・・・・・」


そんなことをぼやきながら、翼刀がひとりごちる。
なんでこうなったのかと言うと・・・・・




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数時間前



「テレビ局の警備応援?」

「ああ。どうやら人手が足りんようなのでな。我らも駆り出されるとのことだ」

暇だねー、と唯子と話している所だった翼刀は、偶然通りかかった獅子に話しかけて事情を聴いていた。



どうやら有名なテロ集団が、最近大きな動きを見せるらしいとの情報が入ったのだ。
時空管理局も追っている相手で、警察などの組織も動いている。


「そういう場合、まず真っ先に狙われるのはメディア関係だ。だがそうは言っても、いかんせん規模が大きい」

「確かにそうっすね」

「この前ミッドチルダいったら、そこだけでもラジオ局いっぱいあったよね?」

「テレビ局だけでも、もとの世界に存在したので八つかそこらでな。しかも、その後もいろいろ増えている」


そんな状況で、万年人材不足の時空管理局、最近は対策もしっかりしてきているとはいえ、まだまだ装備の完備されていない警察では手が回りきらないというのだ。



「そこで、我らがいくことになった、と言うわけなのだよ」

「でもうちのメンバーがかなりいけば大丈夫じゃ?」

「ふぅむ。しかし警察や管理局が関わるとなると、そう言うことになれた人材の方がよい、と言うのが主の考えよ」

「あー・・・・・」


確かに、「EARTH」の戦力は世界最強クラス(最大は時空管理局)だが、その時には各自戦闘になってしまい、こういった組織立った動きは得意としていないメンバーも多い。


「ワンマンアーミーがたくさんいますもんね」

「うむ。そういった行動のとれるメンバーは、もともとそう言う組織のメンバーであるから、そちら枠で動いてしまっているわけだ」


照井竜や氷川誠はもちろん、もともと警察官だったトドロキや、父が警察官の上官である加賀美まで駆り出されているのだから、相手組織の大きさはかなりものもだ。
時空管理局のメンバーは、すでに言わずもがなである。


「エリオ殿、キャロ上の二人は上空からの偵察部隊に。ティアナ嬢は指令系統の方に回っておるし、スバル嬢はいざという時のためにレスキューの詰め所に缶詰めだな」

「大変っすね」

「で、お主らにも手伝ってもらいたい」

「え」


「だってここまで話したんだもの~、手伝ってくれるのだろう?」

「獅子さん・・・・その口調は似合ってないですよ?」

「む。やはり主のようにはできんか」

唯子に突っ込まれ、獅子はゴホンと咳払いをして場を整える。



「で、どうだ?」

「う~ん・・・・できれば今日はのんびりしたいなぁ~って」

「そうか・・・・無理強いもできんしな。しょうがない。ほかを当たるとしようか」


流石に嫌だということを無理やりしてもらうほど、獅子も切羽詰っているわけではない。
他のメンバーを探しに行こう、とその場をあとにする。


「そう言えば、どこを任されてんですか?」

ふと、翼刀が気になって獅子に聞く。
メディア関係対象で、手が足りないなんて言われるということはかなり末端になるのだろう。

しかし、獅子の答えは違う。



「私の配置はマジテレビだな」

「ブッ!?」

返答に思わず飲み物を噴き出す翼刀。

それはそうだろう。
末端の小さなところかと思ったら、出てきたのが臨海部に本社を置く、テレビ局の本社ビルなのだから。


「なんでそんな大きいところを!?」

「いや、配置担当がな「あの時の獅子さんですか!?なら安心ですね!!」とか言い出したのでな」


あの時、と言うのはおそらく数年前のことだろう。
ショウがまだ「奴」だったころ、時空管理局地上本部を防衛に当たったときだ。


その時はまだ一隊員だった人間が、獅子のことを覚えていたらしい。
結局のところ、「奴」の三魔獣に倒されてしまったのだが。


「流石にあんな化けものが来るはずないですし!とか言ってたな」

「そ、そんなつてが・・・・」

「ちなみに・・・・私はTVS・・・・です・・・・」

「青龍さん!?」

「と言うかてぃーヴぃーえす!?」

唯子、驚愕。
思わずひらがなになってしまうくらい。



「えっと・・・・つかぬことをお聞きしますが、なぜ?」

「そうですね・・・・獅子の主が舜である・・・・同じく使役獣の私・・・・ならあなたでも大丈夫・・・・でしょうか?」

「まじか・・・・」

「ちなみに後二つ、局を頼まれていてな」

「あと二つ!?」

「しょうがないから白虎あたりでも頼むとするか?青龍」

「そうですね・・・・いても書類仕事も・・・・できませんし・・・・」


「・・・・待って」

「む?」

「ゆ?唯子?」



(テレビ局。入れる。警備だからあんな所にも!?芸能人!!サイン貰いまくり!!もしかして私がアイドルに!?)

「やります!!手伝わせてください!!」

「唯子!?」

「翼刀!!テレビ局だよ!!テレビ局!!」

「だぁ!お前ホンットわかりやすいのな!?」



そんなこんなで、唯子も翼刀も駆り出されてしまったのだ。


「で?で?あと二つってどこですか!?」

「おぉ。超有名な局だな」

「そうですね・・・・」

「じゃあそこで!!お願いしゃっす!!」

「では・・・・・」

そうして割り振られたのは




青龍→TVS
獅子→マジテレビ
翼刀→テレビ九日

唯子→MHK


「国営放送じゃないか。やったな」

「う・・う・・・・うぅわぁ~ん!!翼刀の裏切者ぉ~!!」

「なんで俺がるブェ!?」


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「まあ・・・・結局唯子さんも・・・・楽しそうで何よりです・・・・」


そう言って、通信機で会話する青龍。
彼がいるのは、TVS本社前だ。

他の三人を各局の前に車で送り、自分の配置場所にやってきたのである。


幾つもの車が出入りし、中には中継車も多く出て行っている。



「今日は宜しく・・・・お願いします」

ぺこり、と頭を下げる青龍と、ここに配置された数人の捜査官。
服装こそ普通の一般人だが、彼等も様々な組織から配された人間だ。


「青龍さん、こちらこそよろしくお願いします」

「あの「EARTH」局長の使役獣ですか。これは心強い!」

蒔風のことを知る者も多いようで、青龍の登場に士気も上がる。
だが、これだけの人間が集まれば当然


「なあ・・・ホントにアイツで大丈夫なのかよ?」

「「EARTH」ってあのわけ解らん組織だろ?」

「あんな男一人出てきただけで安心しろっつっても・・・なぁ?」


そういった陰口もたたかれる。
普通なら聞こえなさそうな小声ではある物の、青龍の耳には当然聞こえてくる。





「こういった状況での活動は・・・・なにぶん初めてなもので・・・・今日は・・・・よろしくお願いします」

「・・・・おう」


その相手に握手を求め、頭を下げる青龍。


確かに、いきなりやってきた良く知らない男が持て囃されればいい気分にもならない。
さらに言うなら、テロ事件を扱う彼等は各組織の中でもエリートだ。プライドも高いのだろう。

それを言ったうえで、青龍はうんうんと頷いてビル内の配置につく。



彼が着いたのは、駐車場への出入り口だ。
この局は都市部の中に建つビルなので、地下駐車場となっている。

その出入り口にいて、怪しいことがあれば即座に叩きだすか閉じこめる役割を請け負ったのだ。


「何事もないといいのですが・・・・」


空を見て、ひとりごちる。
日光が真上から照らされる。

「熱いですね・・・・」






ちなみに


獅子の場合は

「はっはっは!!まあそりゃいい気にもならんよな。大丈夫だ。そちらの邪魔はしない。今日は協力して行こうか!」

と豪快に笑い。



翼刀の場合は

「俺、一応有段者ですよ?免許皆伝、師範代の」

とか言って周りに感心されていた。
さすがは体育会系である。



唯子は

「え?座ってていいんですか?ジュースも?ありがとうございます!」

妙にちやほやされていた。
男ばかりのむさくるしい職場に咲いた一輪の華、みたいな。



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それぞれ、配置についてからはその場で思い思いに時間をつぶしていた。



翼刀は捜査官と一緒にいた。

「で、ここで拳をこう、ぐっ!!と」

「若い子はすごいなぁ」

「何言ってんすか!!赤坂さんだって徹甲弾とか言われてたじゃないですか!!」

「よしてくれ。もう無理だよ」

「・・・・・コンクリートの壁を拳で割る人が何言ってんすか・・・・?」

「マジで!?話聞きたい!!」

公安の人たちと妙に盛り上がっていた。



獅子は

「暇だ・・・・ここで一発ドカンと来てくれればなぁ・・・・いや、来ない方がいいんだがな、うん」

そんな物騒なことをひとり呟く。



唯子は相変わらず、座って待っていた。
というかサイン貰いまくっていた。



青龍は



「・・・・・・・」



直立不動で、後ろに手を回して駐車場の出入り口前で立っていた。

じっ、と見ていなければ、瞬きをしたかどうかも分からないほどに動かない。
足元にはハトが降りてきていたし、本当に置物じゃないのか?と言うほどだった。


そうして二時間の時間が経過する。


相手はテロ集団だ。
しかも、思想を実行するために暴力を扱うタイプの。

ならば、もっとも注目を集める手段を使ってくるだろう。


今日は休日。

ならば、夕方からの時間が一番テレビを見る時間だ。
その時間に合わせて彼等も合流したわけで、もう時間は17時になりそうだ。


(おかしいですね)



青龍は通信機から聞こえてくる定時連絡を聞きながら、疑問に思っていた。

あまりにも何もなさすぎる。
ここを占拠するにも、前もって中に数人を配置しておくものだ。

と、なると何かの予兆があるはず。
しかし、それが一切ない。

懐から懐中時計を見る。


(相手が慎重で・・・・こちらに気取られない・・・・と考えることはできます・・・・が・・・・)



そうしているうちに、再び青龍の前を中継車が出て行った。

今日は妙に多い気がする。
と言っても、日にどれくらい出るのか知らないが。


そこで目に留まったのは、車に張り付けられたプリントだ。
何かの告知か宣伝らしく、日付も一緒に描かれている。



「・・・・あの」

「うわぁっ!?」

青龍が、前を通りかかったテレビ局のスタッフに声をかける。
その若いスタッフは全身全霊でビビり、足元のハトはびっくりして飛んで行ってしまった。



「な・・・・あ、警備で来てくれたって言う人ですか?いやぁ、全く気付かなかったですよ。流石ですね」

「(普通に立っていた・・・・だけなのですが・・・・)あの・・・・今日は何処かで何か・・・・あるんですか?」

スタッフに聞き、相手は少し驚いた顔をする。
そして少し興奮気味に語りだした。


「知らないんですか?今日は大手事務所がオールスターライブをやるんですよ!!開催前からカウントダウンして、特番番組が組まれてますよ!!」

「そう・・・・なんですか?」

「うちの局はその生放送をする予定です。ライブの放映権を勝ち取りましたからね!!」

「・・・・そんなに人気の・・・・事務所なんですか・・・・?」

「そりゃもう!!アイドル事務所でしてね。知りません?765プロって!!」

「・・・・・・・・あぁ、そう言えば・・・・聞いたことがあるような」


確か、この前天馬が聞いていたラジオから流れていた曲がそうだった。

明るくていい、疾走感のある気持ちのいい曲だから、聞いてみたのだ。
その時のみの話題だと思って、とくに記憶していなかったが・・・・・知っておいてそんなことはないですね、と反省する青龍。


「ありがとうございます」

「いえいえ!!・・・あ!やっべぇそろそろいかねぇと!!機材届けないといけねェンだった!!!」


そう言って、抱えていた荷物をしょい直して走り出すスタッフ。
彼は車に飛び乗って、急いでその場に向かって行ってしまった。


青龍はフト、上を見上げる。

ビルには大きなスクリーンが取り付けられており、今話していたライブと言うのが大々的に宣伝されていた。



『あと五分でライブも始まりますね!!』

『会場の熱気もすごいことになってますね!!では、中継をつないでもらいましょう』

『現場のトウキさーん!!』

『はい!!現場のトウキ・タケヒトです!!会場の熱気はもう物凄いもので、スタジオからの声がイヤホンからであるからこそ聞こえるものの、もう隣の人との会話も聞こえないくらいの歓声に満たされています!!』



その様子を見て、青龍は何か引っかかった。



『観客動員数2万人だそうですね!!』

『更に中継されてお茶の間にも流される生放送ライブですので、目にする人々の数は計り知れないですよね』

『ライブ会場は、首都内の・・・・・』

スタジオのアナウンサーのコメントなどを聞いて、青龍の頭で何かがカチッとかみ合った。


通信を対策本部につないで、確認を取る。


「すみません・・・・」

『なんでしょう?』

「・・・・今日行われる765プロの・・・・ライブ会場には誰か配置されていますか・・・・?」」

『ライブ?えっと、そこには・・・・まさか?!』

「・・・・行きます」

ゴッ、どぅん!!!


次の瞬間、青龍は空へと飛び出していた。
暗くなり始めた空に、大きな雲が覆いかぶさり始めていた。


テレビ局ビルのスクリーンに、天気予報が流れ始めた。



『今日は日が沈むまではいい天気でしたね。日中、日射病に倒れてた人も少なかったようですし』

『気を付けないと行けませんね~』

『さて、ですが今日の天気はこれから下り坂。風が強くなり、雨も降りだすでしょう』

『大丈夫でしょうか?』

『すぐに通り過ぎると思いますが、ここから・・・・ここの時間帯は、外出しない方がいでしょうね』

『では!この後すぐ、765プロのライブ中継をお送りします!!』



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「え・・・・えぇ!?この会場が狙われている!?」

「はい・・・・」

「ギリギリまで準備に追われてたから、そう言うのは・・・・マズったな・・・・おい、警備主任を」

「今こっちに来ているみたいです」

「すみません・・・・」


ライブ会場入り口のロビー

そこで数人のスタッフと、青龍が話し込んでいた。


遠くの方(の、ように感じる)からは、凄まじい歓声が聞こえてくる。


ライブはすでに始まっており、スタッ二人は休憩時間の時のグッツ販売の準備に追われていたところだったのだ。
彼等もまた、困惑するしかない。


当然ながら、荒事の想定もしていたことはしていた。
哀しいことに、こういった会場で暴れてしまう輩の可能性も否めないのだ。

しかし、それはあくまで暴れ出した一般客を想定したもの。
テロ集団を相手にできるようなものではない。


「青龍!!ここか!!」

「・・・・獅子。来たんですか・・・・」

「流石にこれだけの人間が最初から集まっているのだからな。お主一人ではカバーしきれまい」

翼刀も唯子もこちらに向かっている、と伝え、獅子が腕を組む。



「来ると思うか?」

「おそらく・・・・占拠と言う手段には・・・・必ず人質が必要です・・・・その場合一番困難なのは・・・・」

「人質の管理だな。建物内の人間をかき集め、一か所で見回らないとならない。つまり」

「最初から一か所集まっているここは・・・・恰好の餌食です・・・・しかも・・・・ステージの上からなら・・・・全体を見渡せるので・・・・」

「見回りも管理も容易、か」

「警備主任が来ました!!」


話をしていると、警備主任の男がやってきた。
服装は、良くあるような警備員のそれだ。


「「EARTH」の者だ。話は・・・・」

「・・・・任せます・・・・私は・・・・あまり多く話せないので・・・・」

「わかった」


自分では時間がかかると、獅子に説明を任せる青龍。

その内容は、各スタッフにも伝達されていく。


「一番まずいのはスタッフだな」

「あれだけの観客がいれば・・・・人質には事欠きません・・・・だから」

「邪魔になるスタッフは最悪、侵入したら皆殺しの可能性がある」

「じゃ、じゃあ、今すぐにでも・・・・」

「今捜査員がこちらに向かっている。今この場にいる数名を残して、スタッフは今すぐにここに集めるべきだ」

「でもそれだと裏から簡単に占拠されてしまいます!!」

「今来られたら・・・・どちらにしろされます・・・・スタッフ数人死んで占拠されるのと・・・・誰も殺されずに占拠される・・・・どちらが・・・・いいですか?」

「それに来るとわかるなら対処もできると言うものだ」

「わ、わかりました・・・全員聞いていたか!?」


警備主任の男が、無線で連絡をする。
連絡はスタッフのみに伝えられ、玄関を残し、コンサートホールを除くすべてのスタッフが、五分とかからずに玄関ホールに集合した。



「今している仕事もすべて投げ出して、すぐに玄関ホールに!!残っていたら死ぬぞ!!」


その間、青龍と獅子は


「スタッフに協力してもらい、観客の避難を最優先であろうな」

「その場合・・・・正面から入ることは・・・・しないはずです・・・・」

「青龍は中を、私は外と入口を護ろう」

「わかりました・・・・では、みなさん」


そうして、全員が集まった。
元々、ライブが終わった後に観客を外に誘導する係のスタッフはすでに配置についている。

その無線機に向かって、青龍が語りかけた。


「みなさん・・・・「EARTH」の青龍です・・・・一人残さず、怪我人出すことなく・・・・避難を成功させるには・・・・皆さんの力がどうしても必要です・・・・ですので・・・・」



『よろしく・・・・お願いします・・・・!!』


《おォッ!!》

無線機からする青龍の頼みに、全員が答える。


だが



「困るよ君たち!!勝手にこんなことされちゃぁ!!」


如何にも偉そうな態度のおやじが、ズカズカとあるいてきて文句を言ってきた。
だれですか?と青龍が質問すると、スタッフの一人がスポンサーの社長だと教えてくれる。


「申し訳ございません・・・・しかしここが・・・・最も狙われる可能性が・・・・」

「そんなことは知らんよ!!この企画にいくら投資したと思っているんだ。そんな推測で全部おジャンは困るんだよねぇ」

「しかし、相手は凶悪なテロ集団だぞ?あなたも避難して・・・・」

「その時の為に君たちが来たのだろう。とにかく、中止だけは絶対に」

バンッ!!

「な!?」

「明かりが・・・・」



いちゃもんの途中で、いきなり明かりが消えた。

外は夜。
しかも、ちょっとした嵐の状態だ。


射し込んでくる明かりは、少し心もとない。



「な!?何かね!?」

うろたえ出すスポンサーの男だが、青龍と獅子は冷静に状況を判断する。



「スタッフの面々は今すぐに外に出ていくように」

「しかし・・・・」

「今すぐです・・・・死にたくないなら・・・・すぐに・・・・!」


青龍と獅子の言葉に、スタッフは大人しく外に出る。
忠告に従って、騒がずに、静かに、離れていく。



「いや、外の街灯も一緒に切れて助かったと言うものよ」

「闇に隠れて・・・・皆さん無事に・・・・避難できました・・・・」


だが、直後に二人は玄関ホールから身を隠した。
コンサートホール前を、武装した集団が取り囲んでおり、外からでは丸見えの状態だからだ。



「音から察するに、中はまだライブが続いているようだな」

「ええ・・・・ですが・・・・包囲が完了すれば・・・・すぐにでも・・・・」

「ふむ・・・では、行くか?」

「そうしましょう・・・・か」


そう言って、青龍と獅子はコンサートホールに入って行く。
服を変え、目立たないようにして。



それから、数秒としないうちに




ダァンッッ!!

「このコンサートホールはァ!!我々が占拠した!!勝手なことをした者は即座に射殺する!!」






このライブ会場は、テロ組織「赤イ竹」に占拠されてしまった。






to be continued

 
 

 
後書き
タイトルの獅龍。
文字はクソかっけェ!!

さて、今回は獅子と青龍ですね!!

とりあえずみなさんにあらかじめ言っておかなければなりません。

今回の舞台となるコンサートホールの765プロ。
言わずもがな、結合してしまった世界は「アイドルマスター」です。

みなさん、アイマスですよ!アイマス!!


しかし、作者の知っているアイマスは

・アニメ版「アイドルマスター」
・四コマ漫画「ぷちます!」

のみです。


そう、原作ともいえるゲームを、私は一つたりともやったことがないんですよ!!!!

くっ!

なのにこの結合。そうだと言うのにこの暴挙。
あ、アニメ版と言ってもロボットが出て「こない」ほうですよ?


・・・え?そんなアニメはなかった?
そうですか、変なことを言いました。ごめんなさい。



ゲームもやった友人曰く「アニメ版は原作に近いから大丈夫じゃない?」とのことですので、勇気を振り絞ってやってみました。

ですが、当然ながら私よりも詳しい方もいるはず。
私の知識の方がひんそーでひんにゅーでちんちくりんで・・・・・

当然、この世界に結合した「アイマス」はアニメ版を基準としてしまっています。
あしからず。


ですので「あのキャラはこうですよ」なんてことがあったら、言って頂けるとありがたいです。
まあ基本、武闘鬼人はいつも通りなんくるないさ~と進めていきます。


蒔風
「本当によくやる気になったな」


ちなみにもう一個案があって、そっちだと「「EARTH」で蒔風が騒ごうぜ!!と騒いで、その場の勢いで呼ぶ」というものでした。




話題は変わって。



もう一個言いたいことは・・・・・




これもう「日常じゃないじゃん!?」ということです!!
完璧に事件じゃん!!

蒔風
「まあ「EARTH」はいろんな依頼とか応援とかもやってるから、日常っちゃ日常だな」



にしても嫌なオヤジってのはいつまでもいるもんです。
まあ彼もすたこらと避難させたので邪魔ものはなし。

当然、翼刀と唯子の活躍の場も有りますよ!!
うっう~!や~りぃ!

テレビ局の元ネタは出しておくのはよしておきます。
と言うかわかるはず。


さて、今回時登場した「赤イ竹」は今後、ストーリーには絡みま・・・・せん!!

もう完璧に体のいいかませです。
いや、奮闘はしてもらいますけどね。引き立て役ですよ。


ググらないで「赤イ竹」の元ネタが分かったら、武闘鬼人は「オォ!!あなたは見ているな!!」と感動します。
ちなみにアイマスには全く関係のない組織です。

そこ、ググらないからってヤフー使わないで!!

翼刀
「なぜわかった!?」




駐車場の前でスタッフにビビられた時

青龍
(そんなに・・・・驚かなくても・・・・)

少し落ち込んでましたwwwww



さて、夜食のらぁめんも食べましたし、そろそろ眠くなってきました・・・・
あふぅ。

この事件が終わったら、いよいよ事件も本格的にスタ→トですよ!!

でもアイマスホントに大丈夫かなぁ・・・・


青龍
「次回・・・・VSテロ組織・・・・」

ではまた次回
 
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