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世界をめぐる、銀白の翼

作者:BTOKIJIN
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第六章 Perfect Breaker
  麒麟日和


「はーい、じゃあ皆さん集まってくださーい!」

「うーい」

「はい」

「ほーいっす」


「EARTH」地下闘技場
そこに集められているのは、フロニャルドにて戦興行に参加することになっているメンバーたち。

それを今現在、取りまとめているのは麒麟である。




・・・麒麟と聞いて失礼なこと思った人は正直に言いなさい。
怒らないから。


「ごめんなさい」

「は?な、なにがですか?」

「いえ・・・なにもないです」

呼び出され、麒麟の前でなぜか圭一が謝る。
お前が犯人か。



「まあいいや・・・・さて、みなさんは今度、フロニャルドにて戦興行に参加することとなりましたね!!」

「「「「「はーい!!」」」」」

「今日は、戦興行のルール。そして、向こうの土地の説明をします。中には重要な話もあるので、ちゃーんと聞いて、覚えて行ってくださいねー!」


そう、今日はいうなれば「麒麟のフロニャルド講座」の日である。

蒔風から渡されていたリストを見て、ちゃんといるかどうかを確認する。
少なくとも一つのグループから二人は来るように通達していたので、参加人数はまちまちだ。

さらに追加で参加する者も結構いるので、しっかりと確認する。
そつのない麒麟である。さすが普通。



「さて、最初に説明するのは戦興行についてです。とはいっても、興行その物のシステムの説明は、あまり関係がないので省きますね」

そう言って、大きなモニターに画像を出しながら説明を始める。


「フロニャルドの広大な大地を使って行う戦興行のルール。今回は単純明快に、相手の主将を討ち取った者が勝利となります」

そう言って、モニターには二人の顔写真が出てきた。


「こちらがビスコッティ共和国の姫様、ミルヒオーレ・ビスコッティ嬢。こちらはガレット獅子団領の首領、レオンミシェリ・ガレット・デ・ロワ嬢です」

「でもさ、こっちは蒔風だろ?討ち取れんのか?」

「ムリゲーだろ」

「あ、大丈夫です。それにこっちの主将は触れられた時点でアウトなんで」

「へぇー」



「では、アウトや退場のシステムを説明します。フロニャルドと言う土地には、フロニャ力という物が充満している地域があります」

「なにそれ?」

「地脈とか龍脈の力だと思ってください。で、それのおかげで怪我もしないし、ダメージが一定量を超えるとネコダマやイヌダマに変わります」


その後も麒麟の説明は続き、そう言ったタマになるのはフロニャルドの人々だけだが、怪我をしないなどの恩恵はちゃんとある、とのこと。
もう一つのアウト条件は、頭にタッチされることである旨を伝える。

そしてアウトとなったら待機所に戻り、そこで十分時間経過し、回復し次第飛び出しても良い。
それは相手も同じである。



「基本戦略として、主将は前に出ず、せいぜいが最終防衛線を越えないあたりで戦うのが普通だそうですね」

「蒔風にそれの意味はないと思う」

「それはいわないでくださーい」


時折入る茶々に麒麟が笑顔で返しながら、話は進む。



「さて、注意点です」

フロニャ力の及ばない地域。
そこでは怪我もするし、魔獣に襲われれば当然死亡する可能性もある。

また、不慮の事態で今までは大丈夫だった土地のフロニャ力が薄れてしまう場合もあるので、そう言った場合は素直にアナウンスに従うこと。
その時は「EARTH」も事態解決に協力、非戦闘員は周囲の人々の非難を手伝い、戦闘員は迅速に動くこと。




「おっけーですか?では、説明はここまでくらいにしておきますね」

「あれ?文化とか、何か気を付けることとかはないんですかー?」

はい、と手を上げて質問するクド。
実に彼女らしい質問だが、麒麟は笑って答える。


「向こうの文化を自分の肌で感じてください。それが交流の醍醐味ですよ」

「そうそう!それが楽しいんだよなぁ」

「俺も!やっぱどこ行ってもそれが楽しみなんだよな」

もともと旅人だったり冒険家だったりする二人のライダーがわかるわかると頷いた。


そこで、麒麟は質問はないですかー?とみんなに聞く。
たいだい、こういう時は誰も手を上げないで早く終わらせようとするものである。

だが


「はいはいは~い!!」

「なんですか?」

元気よく手を挙げたのは、他でもなく涼宮ハルヒである。
跳ねるように立ち上がると、実に偉そうに聞いてきた。


「SOS団の支部を作ることはだいじょうぶなのッ!!?」

「やっぱりそう言う魂胆かよ・・・・」

「何言ってんのよキョン!!別の世界よ!!いったいどんな不思議が待ってるのか気にならないの!?ね、みくるちゃん!!」

「わ、私は怖くなければなんでも~・・・・」

「みくるちゃんを見習いなさい!!古泉君だってほら!いつもの笑顔を崩してもいないわ!!」

(顔面硬直でもしてんじゃねーだろうな)



勝手に盛り上がるSOS団の一同。
とりあえず麒麟は質問に答える。


「その場合は向こうの人にもちゃんと話して、許可取って、OKサインが出たら全くかまいません」

「よっしゃ!楽しくなってきたわよ~!!」

「ハルヒ、よだれ」


「向こうに迷惑かけないようにお願いしますよ」

「大丈夫よ!!そんなことはしないわ!!」

「もうすでに俺たちが迷惑だ」

ハルヒがマウントに立ち、キョンに襲い掛かる。
ハルヒの嫌に楽しそうな笑い声だけが聞こえてきた。


そんな光景を背景にしながら、麒麟はそそくさと次に進む。


「みなさんは振り返っちゃダメですからね~。さて、次の質問は?」

「あの・・・・」

「はい、まどかさん」

「その人たちは・・・・その・・・・王様とか、ですよね?」

「そうなりますが」

「私たちとかと・・・友達になれるでしょうか?」

「・・・・・・(スッ)」

まどかの質問に、麒麟は黙って指を指す。

その方向には、正座をして話を聞いていたセイバーが。

といっても、いいのは姿勢だけ。
隣の士郎と話をしており「向こうの食事にはどういうものがあるのでしょうか、シロウ!!」とか話している。



それをみて、まどかはぐっ、と拳を握って自信満々に言った。

「大丈夫だ!!」

「ですね!!では、次はー?」


問題を華麗に解決し、次の質問に移る。
次の質問者は羽生だ。


「はい、羽入さん」

「向こうに角の生えた人はいるのですか!?」

「犬耳、ネコ耳、リスシッポくらいしか確認できてませんね」

「「「「ヒャァァアアアアーーーーーーッッッッホォォォオゥウ!!!」」」」


「そこ、うるさい。ですがもしかしたらいるかも?それにその角はかわいいので大丈夫ですよ」

「あぅ・・・・ありがとうです」

「いえいえ・・・・・そこォッ!!それ以上変態行為を口走ったらブッ潰しますよ!?」



「我々は紳士だし淑女です。ねえ?前原さん」

「まったくですな、来ヶ谷さん、八神さん」

「はぅ!!お持ち帰りは出来るだけ我慢してみるよぉ!」



「なんで変態率が男より女の方が高いんだよ・・・・」





「あと!!犬耳だからって、戦場の外でついうっかり太転依と同じ接し方しないこと!!あちらの人たちは人間と変わらないんですから」

「え・・・・・」

「なんでハンマー握りしめて白髪になってんですかそこの犬っ子ォ!!」

「うぅ・・・・グズン。怒られちゃいました、裕理さん」


「戦場ではどれだけやってもいいですが、その外ではみなさん人間と何も変わらないので気を付けてくださいね。あ、そうだ」

と、そこで麒麟が忘れていたかのようにモニターに映像を出す。

そこには


「・・・・・麒麟さん」

「なんですか?」

「砲撃、撃ってるけど?」

「はい、説明します」

普通の人間、とか言いながら砲撃を撃つモニターの中の人間たち。


フロニャ力を体に取り込み、それを輝力という物に変換、撃ち出す「紋章砲」という技術だ。
これに関しては、みんなもできるはずだと麒麟は言う。


「"No name"の俺らでも?」

「雛見沢の部活メンバーさんたちは"輝志"ですがね。まあ撃てますよ。彼、シンク・イズミも、地球出身の肉体的には"No name"の人物ですから」

扱い方さえわかれば、彼等でも打てるはずだと説明を終える。


腕が鳴ると意気揚々とテンションが上がっていく一同。
あとは麒麟が相手をする模擬訓練だ。



「闘技場のシュミレート、起動お願いしまーす」

『了解しました、よっ!』

『ばっか唯子そっちじゃねーよ!!』



「「「「「「なんか出てきたーーーーー!?」」」」」」



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昼ごろを少し過ぎたくらいの時間。



「ここか・・・・・・」

男――これまでも様々なモノを蒐集していたあの男だ――が、ある都市へと到着する。



そこは、最近結合した世界の一部分。

今となっては懐かしいが、この街では少し前まで、ある二つの組織がいがみ合っていた。
それ自体は解決され、世界が結合した影響でますます何事もなくなったこの世界。


「緑化都市、か」

森の方を見上げるようにして、街の中に入った。

街の中を進み、森の方へと進んでいく。





「んあ~・・・・ここがまた結合した土地?」

「そのようね。自然がいっぱいでいいわね」

「そぉ?私たちがいたところも自然はいっぱいだったじゃない?」

「これなら、子供たちもつれてくればよかったですね」


その男と交差するように、街の中を歩いていくのは北郷一刀と呉の面々。
どうやら食事を終え、街の中などを散策して行くらしい。


「この街にもいろんないざこざがあったらしいからな。異能者とか、物騒な奴らがいるって情報だったから、流石につれては来れないよ」

「でも今は落ち着いているみたいね」

「だな。これなら力の調査と、あの森の視察で済みそうだ」


そう言って、森の方を見る一刀。



一応、蓮華と戦闘員である明命、思春を連れて、他のみんなは町の観光などに向かう。


雪蓮曰く「街を見るなら呉の国王だった私の方がいいでしょ~?」とのこと
面倒なだけだな・・・・と言うのは皆わかっていたが言わないのだ。

大人である。



「深い森だから、気を付けてな?」

「深い茂みに入って、いかがわしいことをすれば貴様にとっては危険かもな」

「し、思春ってば!!」

「俺だってそこまで」

「前例がありますよね?」

「流石にもうしません。ごめんなさい」


一刀にしてはテンプレなコントをやってから、森の中に入っていく。


「さて、どんなんかなぁ」



この後



蒼青の翼人・北郷一刀はかつてない敵に遭遇し



ここ、風祭市の森が一部消失する事態となる。





to be continued

 
 

 
後書き

なんというタイトル詐欺



気付いたら麒麟さんの出番があっさり終わって、一刀の方にすべて持って行かれていた。

な、何を言ってるのかわからねーとおもうが、作者自身もわからねー・・・・・

そんな今回のお話。




先に言ってしまうと、次回は一刀との戦いの内容ではないです。



ちなみにフロニャルド行きのメンバーは

前話では

蒔風
リトルバスターズ
神尾観鈴・国崎往人
雛見沢分校部活メンバー
SOS団
火野映司・五代雄介
泉戸裕理・泉戸ましろ

今回でさらに加えて

八神ファミリー
ヴィヴィオとゆかいな仲間たち
士郎・セイバー組

くらいだそうです。


だけどそんなことより一刀がやばい。

何かある感じプンプンですよーーーー!!!







獅子
「次回!我らだ!!」

青龍
「ある調査を手伝うことに・・・・なりまして・・・・」

翼刀
「駆り出されました。ちゃっちゃと終わらせてーなー」

唯子
「サイン貰っていいかな!?」

三人
「後でな」

では、また次回
 
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