恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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609部分:第四十七話 顔良、仲間外れになるのことその八
第四十七話 顔良、仲間外れになるのことその八
「厄介な話だよ」
「そろそろのようですが」
郭嘉がここで言った。
「では。それぞれの席に座って」
「はい、わかりました」
典韋が素直な声で応える。
「じゃあ今からですね」
「桂花さんを待ちましょう」
こうして一同は着席して荀彧を待つ。見れば彼女達の前に壇がある。そしてだった。
そこに荀彧が出て来たのであった。
「皆いるわね」
「ああ、ここにな」
文醜が笑顔で荀彧に声をかける。
「で、何するんだよ」
「あら、貴女達も来てたの」
荀彧は文醜と顔良の顔を見て声をかけた。
「成程ね」
「別にいいよな」
「私達がいても」
「ええ、いいわ」
それはいいとだ。目を少ししばたかせてから述べる荀彧だった。
「この会には一つ条件があるけれどね」
「条件?」
「条件って?」
「それはこれから話すわ。それじゃあね」
「ああ、じゃあな」
「何なのかしら」
こうして二人も荀彧の話を聞くことにした。するとだった。
彼女はだ。こう言うのであった。
「諸君!」
「えっ、諸君!?」
「諸君って」
「いきなり物々しいよな」
皆この言葉にすぐに驚きの声をあげた。
「何なんでしょうか」
「わからないです」
「けれどさ、何か」
「凄く真剣なのはわかりますね」
曹操陣営の四人はそれはすぐにわかった。
「けれど何でしょうか」
「妙な劣等感も感じます」
「何かあるのかな」
「怒ってません?桂花さん」
「胸についてどう思うであろうか」
荀彧が言うのはこのことだった。
「胸が大きい。このことについてだ」
「胸?」
「胸が?」
今度は袁紹陣営の二人が言う。
「胸か」
「そのことについてどう思うかって」
「世間では大きい胸を持て囃す」
今度はこう言う荀彧だった。
「山女に壁女という言葉もある」
「最低の言葉だよね」
「そうよね」
許緒と典韋が顔を見合わせて話す。
「そんな言葉って」
「人間として間違ってるわ」
「そう、胸が大きいのが何だというのだ!」
荀彧は右手を拳にしてそれで壇を叩いた。
「胸が大きければそれだけ肩に負担がかかる」
「実感できませんね」
「凛ちゃんもよね」
曹操陣営の軍師二人の話であった。
「外はいいけれど中が」
「だから。胸が大きいことを自慢することは」
「最低よね」
「確かに。最低よ」
これが二人の意見であった。そうとしか思えない彼女達だった。
「そう、それで肩が凝る」
「そういえば春蘭様も」
「秋蘭さんも」
また許緒達が言う。
「何か胸が重いとか言う時あるよね」
「御身体を動かしておられるから肩は凝ったりされないらしいけれど」
「それの何処がいいのか」
荀彧の言葉は続く。
「しかもだ。ものを書く時に邪魔になる」
「そういえば袁紹様もだよな」
「確かにね」
今度は文醜と顔良だった。
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