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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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610部分:第四十七話 顔良、仲間外れになるのことその九


第四十七話 顔良、仲間外れになるのことその九

「書く仕事の時胸が大きくてな」
「それが邪魔になってるように見えるわよね」
「そう、胸が大きいのは余計である」
 荀彧は断言した。
「それを持て囃す男達、そして女達は何か!」
「何かというと」
「それは」
「それって」
「つまりは」
「愚かである!」
 そうだというのであった。
「愚かでしかない!間違っているのだ!」
「よし、そうだよ!」 
 文醜は彼女のその言葉に両手を拳にして叫んだ。
「あんたわかってるじゃないか!」
「ひょっとして文ちゃんも」
「そんなの見ればわかるだろうがよ」
 こう顔良に顔を向けて話す。
「あたいに胸はねえよ」
「私もです」
 郭嘉もだった。
「それはありませんから」
「あれっ、けれど」
 顔良は彼女の胸を見て怪訝な顔になって述べた。
「郭嘉さんは胸は」
「いえ、外見はそうなのですが」
「外見は?」
「中がなのです」 
 困った顔になって話す郭嘉だった。
「ですから」
「胸、ないですか」
「はい、ありません」
 こう顔良に話す。
「まな板とも呼ばれています」
「それでなんですか」
「それでなのですが」
 ここで郭嘉はさらに言うのであった。
「噂によると袁術殿もかなりのものだとか」
「あっ、袁術さんですか」
「あの方か」
 顔良だけでなく文醜も言ってきた。
「あの人はまだ幼いですし」
「隔世遺伝だから絶対に将来もそうだよな」
「是非御会いしたいですね」
 こんなことを言う郭嘉だった。
「同じ仲間として」
「そういえば郭嘉さんと袁術様って」
「だよなあ」
 顔良と文醜は顔を見合わせて話をはじめた。
「意外と気が合いそうだけれど」
「絶対に仲良くなれるよな」
「私もそう思います」
 郭嘉自身も思っていることだった。
「実際に」
「ううん、まだ一度も御会いしていないのに」
「そう思えるなんてな」
「それだけ相性がいいってことかしら」
「だよなあ、やっぱり」
「機会があれば本当に御会いしたいですね」
 郭嘉は真剣だった。
「お話したいです」
「そういえば袁術さんも何進様のところにおられるし」
「会っても問題ないか」
 二人もそれを聞いて話す。
「それじゃあ縁があればな」
「会うといいな」
「はい、その時を楽しみにしています」
 何気に色々なパートナーのいる彼女だった。決して孤独ではない。胸は寂しくともだ。
 
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