Re:童話姫たちの殺し合いゲーム
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お菓子な塔 (2)
長い 長い 螺旋階段上がって行く
『アギャー』
『イガァー』
『ウゲェー』
『クエェー』
『オゴァー』
道中にいた プレートアーマーとお菓子達を殺しながら 階段を上がる
「ここが頂上か」
目の前に現れた者 全てを殺し歩いていると 大きな扉が現れた
「次は誰がアソンデくれるのかな アハハッ♪」
誰で遊ぶ の間違いだろ
扉に少し触れると ギギギと塔の入口が開いた時と同じ 機械音が鳴り響いた
「この塔 からくり仕掛けなのか」
「からくりって…なんです?」
「知らないのならそれでいい」
「はぁ? そうですか…?」
ピノキオが知らないだけか この世界にはからくりが存在しないのか
『貴様っ何奴! ギャアアアアア!!』
扉が開くとすぐにプレートアーマーがいたので殺す 赤ずきん
もう目の前に生命があったら 反射的に殺している
『モグモグ…アナタ…モグッ、たち、ハグッモグ…ダレなの?』
部屋の上座 玉座に座るのは 齢十にも満たない少女
「肉…?」
「わぁ~だるまさんだ♪」
「間を取って肉ダルマか」
の顔をした 肉ダルマが 玉座に横たわっていた
あれは玉座というより もはや寝具だ
『ハグハグハグッ モグモグッ』
俺達 侵入者がやって来たというのに 少女は食べるのをやめない
無我夢中 一心不乱 にお菓子を食べ続ける
「やっと会えたね♪ お姉さま」
『モグモグッお姉サマ? それはダレ? アナタはダレ? アタチは知らないの』
カップケーキを頬張りながら少女は答える
「水なしでよく食えるな」
「えっ、そこですかっ」
思っていたことが口から出てしまったようだ いけない いけない
『ダレかー ダレかー いないのー!?
お菓子がなくなったのー。 お腹がすいて死んでしまうのー』
大皿一杯にあったお菓子を全て平らげた少女は、人を呼ぶ
だが呼んだところで来るはずもない
この森にいるほぼ全ての生命は 赤ずきんが皆殺しにしたのだから
『ダレか…いないの? ううっ…お腹…すいたの』
「お腹、空いたんですか?」
『そうなの。今日はまだ、七回しかお菓子食べてないの』
「七回って……食べ過ぎですよね…?
僕たちはまだ一度しか食事してませんよ?」
ピノキオ 今はそんなことどうでもいい
「それは大変ですね。じゃあボクがその空腹を満たしてあげますよ♪」
『本当なの? アタチ今度はあま~いキャラメルソースのかかった…』
シュッ
『…え なの?』
ガラガララッ と少女が寝転ぶ玉座が壊れる
青ざめた顔の少女 ニヒッと笑う赤ずきん
「ゴメンなさい。外してしまいました、でも次は当てるので安心してください♪」
『…どう…して…なの? なんで…アタチ……死んじゃうの…』
「だって、死ねばもうお腹は空きませんよ? アハハハッ♪
これでもう空腹で悩むことがなくなりますね♪」
『そんなこと頼んでないの! そんなのイラナイの!!』
「わっと♪」
少女は赤ずきんを突き飛ばし 駆け出す 玉座の後ろには隠し扉があり
そこから逃げた
「どーして逃げるのですか? 死ねばもうお腹空かないのに」
「そうゆう問題なんでしょうか…」
「知るか。俺に訊くな」
「そうだよね、お兄ちゃん♪ わからないなら本人に聞いてみよう♪
殺してあげよう♪ アハハハッ♪」
無邪気に笑う 赤ずきん 彼女の金色の瞳が紅く光り 少女の跡を追いかけて行く
「僕たちはどうしましょう」
「知るか。下りるぞ」
「赤ずきんを放っておくのですか?」
「そうゆうことだ。あいつなら一人でも大丈夫だ」
「えぇ~そんなぁ……
何度も言いますが、赤ずきんさんが死んだら、僕も死んじゃうんですよ~??」
「そんなこと俺の知ったことではない」
「えぇ……ぐすん」
そんなくだらない会話をピノキオとしながら また長い階段を下りて行く
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