Re:童話姫たちの殺し合いゲーム
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お菓子な塔(1)
「……わぁ」
「アハッたっか~い♪」
「首が痛いな」
俺達の前には 天高くそびえ立つ塔がひとつ
「港町なんかにある 灯台のようなもの か」
「…みなとですか?」
「なんでもない。気にするな」
「あ…はい」
また…知らないはずの言葉/知識
失った記憶の残り香か 何か か?
「この塔 入り口がありません…。
どうやって入ればいいんでしょう…か?」
「壊す! 破壊する!」
「極端すぎますよ! 赤ずきんさんっ」
「えぇ~ダメェ? ピノキオのクセにうるさいなぁ」
五月蠅いといいつつも その表情は嬉しそうだ
「塔といえば長い髪がおろされて、それを登って中に入る童話があったな」
「どうわ…?」
「気にするな。独り言だ」
「はい…」
そうだ 気にするな。 俺も 気にするな。
塔には 入口も 出口も ない
上の方に 窓らしき穴がのような物が雲に隠れて薄っすらと見えるだけ
「さて、どうやって入ったものか…」
『よっせっ』
『ほいっせ』
「あ ん?」
『早く運べ 運べ』
『また あのお方様が食いわずらいを起こして 暴れたら大変だ』
『今度こそ オラ達が喰われちまう』
『おっせ』
『ほっせ』
「あれ…プレートアーマー達ですよね?
あ! 彼らを追って行けば塔に入れるんじゃっ」
普通に 常識的範囲内で考えればそうだろう でも此処には常識者なんていない
「オメガ ドーーーーン♪」
『ふぎゃああああ!!?』
『おいっどうした! なにがあ…ボエバアアアアア!!』
「な…なんで」
「アハハハッ♪ ボールがゴロゴロ=♪」
「なんで殺しちゃっているんですか、赤ずきんさん!?」
「アハハハッ♪」
赤ずきんは悪びれない 無邪気に笑う 善悪の分からない子供の様に
赤ずきん 今のマイブームは頭部を蹴り飛ばす事
森の中で出会った少女の "大事な物”を蹴り飛ばした時の快感にハマったのだろう
『ぐほおおおっ』
『……』
ブジャアアアアアア!!!
その場にいた プレートアーマー達の頭を 悲鳴 断末魔 をあげる暇も無しに蹴り飛ばす
蹴られた本人も気がつかぬ間に 血が噴き出る死体となるのだ
「あーあ…、結局全員殺しちゃいましたよ…どうしましょう」
「ぐちゃぐちゃ♪ アハハハッ♪」
赤ずきんは プレートアーマー達の死体で 人形遊びをしている
やっていることは 主に四肢を引きちぎっているだけだが
「………? この煉瓦」
オロオロと考え込むピノキオ 四肢をもいで楽しむ赤ずきんを無視して仕事をしていると一つだけ他と違う煉瓦をみつけた。
触ってみると、押し込める 押し込んだ
ギギギギィ
ゆっくりと 大きな機械音を だしながら 塔の一部が動き 入口が現れる
「なるほど」
「さっすがお兄ちゃん♪ テンサイだね」
「さすがです、ツギハギさんっ」
「たまたまだ。行くぞ」
「あ~い♪ 塔のうっえにはどーんな娘がいっるのかな♪」
塔の中は空洞 螺旋階段が頂上まで続く
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