恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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546部分:第四十三話 劉備、妹達を得るのことその七
第四十三話 劉備、妹達を得るのことその七
「救われるわよね」
「はい、ですが」
鳳統はここでも困った顔であった。
「劉備さんの剣は」
「けれど」
それでもだというのだった。
「村の人達がこれで」
「そうですか」
「ええ、これでね」
劉備は微笑んでいた。
「何とかなるわ」
「それでいいんですね」
鳳統はその劉備の顔を見て問うた。
「劉備さんは」
「確かに剣は大事だけれど」
「村の人達の方が」
「それでお母様に怒られるのなら仕方ないわ」
それはいいというのだった。
「それよりもね」
「わかりました」
鳳統は劉備のその言葉に頷いた。そうしてこう言うのだった。
「劉備さんが」
「私が?」
「はい、わかりました」
そうだというのである。
「ですから御願いします」
「有り難う、鳳統ちゃん」
「御礼はいいです」
それはいいという彼女だった。
「それは」
「どうしてなの?それは」
「劉備さんがわかったからです」
何につけてもそれだった。
「ですから」
「それでなのね」
「そうです。それじゃあ」
こうしてだった。このことはよくなった。そしてだった。
村での戦いは進んでいた。関羽もその得物を振り回す。
「てやあーーーーーーーーーーーーーっ!」
「う、うわああっ!」
「だ、駄目だ!」
誰も彼女のその攻撃に敵わない。次々に吹き飛ばされてしまう。
それに戸惑っているがだ。ここで臥龍が出て来た。
「おい、そこのでかい女!」
「何なのだ!」
「いや、手前じゃねえ」
張飛が出て来たか彼女ではないというのだった。
「手前はチビだろうがよ」
「何っ、鈴々がチビというのだ」
「どっからどう見たってそうじゃねえかよ」
臥龍も言い返す。
「違うか?」
「チビって言うななのだ!」
張飛は戦いながらムキになる。
「鈴々は全然チビじゃないののだ!」
「いや、どう見たってチビだよ」
臥龍も引かない。
「違うってのかよ」
「ぬうう、こうなったら容赦しないのだ!」
完全に頭に来た張飛だった。そうしてだった。
その蛇矛を手に臥龍に向かおうとする。しかしだった。
「待て」
「愛紗!?」
「挑まれたのは私だぞ」
呆れた顔で彼女に話す。
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