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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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547部分:第四十三話 劉備、妹達を得るのことその八


第四十三話 劉備、妹達を得るのことその八

「それでどうして御前が行くのだ」
「けれどあいつは鈴々をチビと言ったのだ」
「それでか」
「そうなのだ。だからあいつは絶対にやっつけてやるのだ」
「だから挑まれたのは私だ」 
 関羽もムキになって言う。
「だからここはだ」
「むむっ、愛紗もどうしてというのだ?」
「そうだ、ここは任せろ」
「うう、わかったのだ」
 張飛は憮然とした顔で頷いた。
「そこまで言うのなら。仕方ないのだ」
「御前は門を守っていてくれ」
 こう張飛に頼む。
「それでいいな」
「承知したのだ。雑魚は任せるのだ」
「うむ、それではだ」
 張飛との話を決めてだった。あらためて臥龍に香を向ける。そうしての言葉だった。
「我が名は関羽!」
「それが手前の名前か!」
「そうだ、字は雲長!」
 字も言うのだった。
「覚えていてもらおう」
「そうか。俺の名は臥龍ってんだよ」
 彼もまた不敵な笑みと共に名乗ってみせた。
「そのことは覚えておきなよ」
「一応名前は覚えた」
 それはだと返す関羽だった。
「しかしだ」
「しかし?」
「貴様はここで倒す!」
 彼を見据えて言い切ってもみせた関羽だった。
「それは言っておこう」
「へっ、よく言えるな」
 臥龍もまた不敵な笑みで言葉を返す。
「そんなホラがな」
「そうだそうだ」
 ここであの子分も横から出て来た。
「兄貴は強いんだぞ。誰よりもな」
「そうだ、手前なんぞに負けるかよ」
「そうか。話は聞いた」
 関羽は一応そうだと返しはした。しかしだった。
「では来るがいい」
「じゃあな。行くぜ!」
「来い!」
 こうしてだった。お互いに突き進む武器を打ち合わせた。二人の戦いもこれではじまったのだった。
 豪雨の中での戦いが続く。しかしその中でだった。
 于禁はふとだ。戦っている最中にバランスを崩してしまったのだった。
 それを見てだ。賊の一人が槍を突き出してきた。
「隙あり!」
「アホ!させるかい!」
 ここで李典が出て来てだった。そのドリル状の槍でその敵を吹き飛ばしたのだった。
「ぐはっ!」
「沙和に手ェ出したらうちが許さんで!」
 こう言ってだった。
「友達はやらせるかい!」
「真桜ちゃん・・・・・・」
「もうちょいや!」
 于禁にも顔を向けて告げる。
「もうちょっと待ったらや」
「そうね、お水が来るの」
「うち等の勝ちや」
「ええ、わかったわ」
 于禁も態勢を立て直す。そうしてだった。
 その両手の剣を握りなおしてだ。それでだった。
「やるの!」
「くっ、こいつ!」
「まだ立っているのかよ!」
「女の癖に!」
「女だからって甘く見るななの!」
 これが今の于禁の言葉だった。
 
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