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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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542部分:第四十三話 劉備、妹達を得るのことその三


第四十三話 劉備、妹達を得るのことその三

「それと同じね」
「そうですね。ただ」
「貴女はオロチは見ていないわね」
「そうした存在はこの世にいるのでしょうか」
 劉備はここではこんなことを話した。
「この世界には」
「いるかも知れないわ」
 神楽は劉備のその懐疑に返した。
「私達の世界にオロチ達がいたようにね」
「この世界にも」
「感じるものもあるから」
 神楽の目にも強いものが宿った。
「だから。それは気をつけておいて」
「そしてですね」
「貴女のその剣は言うならば私達よ」
「神楽さんや京さん達なんですね」
「この世界におけるね」
 神楽は真剣だった。心からそう話していた。
「そういうものなのでしょうね」
「では私は」
「貴女の剣はこの戦いだけではないわ」
 神楽もまたその白銀の光を見ていた。それはあくまで澄んで清らかだった。その光は幾億の星達を集めたかの如き眩しさだった。
 その眩しい光を見てだ。また言う神楽だった。
「これからの。大きなうねりの為にあるのよ」
「うねりですか」
「そう、そのうねりが何かまだわからないけれど」
 それでもだというのだ。
「きっとね。その為にね」
「この剣がある」
「それはわかっておいてね。じゃあね」
「はい、次の戦いですね」
「まずはその戦いについて考えましょう」
「わかりました。それじゃあ」
 劉備は神楽のその言葉にこくりと頷いた。そうしてだった。
 雨が激しく降りだした。それが三日になったその夜だった。
 物見櫓からだ。声がしてきた。
「来ました!」
「来たか!」
「遂に!」
 関羽達はその言葉に一斉に反応した。
「総員配置につけ!」
「戦いだ!」
「行くぞ!」
「私は櫓に上がります!」
 孔明もまた雨の中に飛び出た。そしてだった。
 雨に打たれながら周囲にだ。次々に告げるのだった。
「紫苑さんは私と一緒に櫓に上がって下さい!」
「そこから弓をね」
「はい、御願いします」
 まずは彼女だった。
「星さんと翠さんは楽進さんと一緒に正門に」
「わかった」
「じゃあ行くぜ」
「わかりました」
 三人が一斉に頷く。そうしてだった。
 三人も門に向かう。孔明の駆けながらの指示は続く。
「愛紗さんと鈴々ちゃんは東門です」
「そこか」
「わかったのだ」
「李典さんと于禁さんは西門を御願いします」
「ほな凪行ってくるな」
「頑張るのなの」
「わかった」
 楽進は真名を呼ばれたうえでそれで彼女達に言葉を返した。
「頼んだぞ」
「ああ、そっちも頑張りわ」
「死んだら許さないの」
 こう言い合ってだった。彼女達も戦場に向かう。孔明の指示は続く。
 
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