転生とらぶる
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ガンダムW
1748話
メギロート。それは元々はエアロゲイターが使っていた機体であり、俺がホワイトスターを奪った時にその生産施設を入手し、それ以降はシャドウミラーの主力となっている機体だ。
性能的には決して高い訳ではないのだが、とにかく数で敵を圧倒する、まさに質より量を体言化した機体と言ってもいい。
もっとも性能は高くないとは言っても、それはあくまでもシャドウミラー基準での事だ。
無人機として数百年、もしくは数千年もの間蓄えてきた戦闘データにより、一般的なパイロットが操縦するPT程度であれば1機で対応出来るだけの能力は持つ。
ぶっちゃけ、リーオーやエアリーズと比べれば遙かに強力な機体だと言ってもいい。
バリアの類がない事もあり、トーラスカノンとかを食らえば呆気なく撃破はされてしまいそうだが。
ともあれ、メギロートというのはシャドウミラーの主力と言ってもいい。
……そう、シャドウミラーはシャドウミラーでも、このW世界のシャドウミラーではなく、ホワイトスターの方のシャドウミラーだ。
『アクセル代表? あの機体を知ってるのですか?』
俺がメギロートの名前を口にしたのは、当然通信が繋がっていたサリィにも聞こえていたのだろう。そう尋ねてくる。
「ああ、知っている」
この期に及んでは隠す必要はない。……いや、こうしてメギロートが姿を現した以上、意味がないと言ってもいい。
何故なら、メギロートがあれだけ大量にやって来たという事は……
「遅いぞ、レモン」
『あら、1ヶ月半も連絡がなかった人が、何を言ってるのかしら』
呟いたと同時に、映像モニタにレモンの姿が映し出される。
……ウイングゼロに乗ってるのが俺だと、どうやって調べたのやら。
おまけに、通信システムに介入して強引に割り込んで来るし。
「1ヶ月半か。…… 今回はそこまで酷い時差って訳じゃなかったな」
こっちでは1年……というのはちょっと言い過ぎだが、半年以上の時間が経っている。
そう考えれば、ホワイトスター側では1ヶ月半というのは、一応許容範囲だ。
それこそ、下手をしたらホワイトスター側で数年経っている可能性も考えられたのだから。
……ただ、これまで色々な世界に転移してきたが、その殆どではホワイトスター側の方が時間の流れは遅かった。
いやまぁ、こっちとしてはその方がいいんだけどな。
無駄に時間が掛かったりすれば、色々と不味い事になってそうだしな。
『その様子だと、こっちに来てからは長いの?』
「ああ。半年オーバーだ」
『そう、結構時間が開いたわね』
レモンが特に気にした様子を見せないのは、自分も俺も……そして他の恋人達も全員が不老だと理解しているからだろう。
それこそ数百年経っているとかなら、恐らく色々とあっただろうが。
「それにしてもよくこの世界の座標を特定出来たな。……まぁ、色々と聞きたい事とか言いたい事はあるけど、今はこの状況を……ちっ!」
一旦距離を取ったのはいいのだが、メギロートの登場に動きの止まっていたエピオンが再び動く。
勿論攻撃をするのはメギロート……ではなく、俺だ。
真っ直ぐにこちらに向かってビームソードを振り下ろしてくる。
その一撃をビームサーベルで受け流しながら、映像モニタに映し出されているレモンに声を掛ける。
「それで、このW世界に派遣した戦力はメギロートだけか? いや、それで十分助かってるんだが……なっ!」
袈裟懸けに振り下ろされたビームソードの一撃を、背後に跳んで回避する。
映像モニタのすぐ前を、ビームソードの先端が通りすぎていく。
「少し、離れてろ!」
マシンキャノンを使って牽制しながら距離を取り……左手のツインバスターライフルの砲口を向ける。
ツインバスターライフルが動いた時点で、既に危険だと察知していたのだろう。
エピオンは即座にその場から飛び退る。
そうして放たれた巨大なビームは、再びエピオンの先にいたMSを数機纏めて消滅させていく。
「とにかく、手伝いを頼む。詳しい話は後だ!」
『そうね。……もう少しすれば実働班の面々も出撃させられるけど、どうする?』
「任せる。ただ、俺と戦っているこの機体には手を出させないようにしてくれ」
『分かったわ。けど……まさか、そっちの白い方にアクセルが乗っているというのは、驚いたわね』
どこか笑みを含んだ声でそう告げ、レモンの通信は切れる。
……まぁ、基本的に俺が乗ってるのはどこかラスボスっぽい雰囲気を感じられる機体のニーズヘッグだしな。
それに比べれば、このウイングゼロはどこからどう見ても正義の味方といった機体と言ってもいいようなカラーリングだ。
とてもではないが俺のイメージではない。
そしてウイングゼロとは違い、エピオンは黒と赤を基調とした機体であり、そういう意味では俺の好む機体色だ。
何も知らない状況でこちらの状況を見た時、レモンを含めてエピオンの方に俺が乗っていると判断してもおかしくはないだろう。
それでもウイングゼロに俺が乗っていると理解したのは、機体の操縦の癖を分析した為か……それとも愛か。
ともあれ、こちらの動きを警戒しているエピオンの様子に笑みを浮かべる。
まぁ、未知の勢力がいきなり戦場に乱入してきたのに、こっちは全く動揺した様子も見せないんだし、そりゃあ警戒するか。
「サリィ、聞こえているな?」
『アクセル代表!? 何故いきなり通信を切るような真似を……』
「違う、あれは別に俺が通信を切った訳じゃない。……とにかくだ。ノベンタに連絡してくれ。新たに現れた勢力……お前達が未知の勢力と呼んでいるのは、シャドウミラーだと」
『なっ!? シャドウミラー……それはつまり……』
頭の回転が早いサリィだけに、俺が言いたい事が分かったのだろう。
「そうだ、あの軍勢は本物の……という言い方はおかしいが、ともあれ次元の向こう側にある筈のホワイトスターからやって来た戦力だ。……あの虫型の機体はメギロート。一種の無人機だが、MDとは比べものにならない程に賢い。だが、それでも攻撃した相手には反撃をするから、攻撃しないように命令を出してくれ。こちらから攻撃さえしなければ、向こうはこちらの援護をしてくれる」
『わっ、分かりました。すぐに!』
その返事が終わるのを待っていたかのように、エピオンがこっちに向かって突っ込んでくる。
そんなエピオンから距離を取りつつ、両肩のマシンキャノンとシールド先端のウイングバルカンで牽制する。
牽制だと分かっていても、ウイングバルカンはともかくマシンキャノンは一定以上の攻撃力がある。
だからこそ、エピオンも当たるに任せる……といった真似は出来ない。
勿論最低限の命中に関しては向こうも仕方がないと判断しているのだろうが……それでも命中すればそれだけ装甲にダメージが蓄積していくのは間違いない。
「……へぇ」
装甲に当たるのだからダメージが蓄積するのであって、ビームソードでその弾丸そのものを防いでしまえばダメージはない。
ゼクスもそう考えたのだろう。
いやまぁ、ヒートロッドでおなじような事をやっていたのだから、そう驚くべき事じゃないのだろうが。
ただ、ヒートロッドとビームソードでは色々と違う。
その一点であっても、驚くべき事なのは間違いないが。
ふむ、そうだな……なら。
エピオンに向かって、マシンキャノンとウイングバルカンを連射しながら距離を詰める。
今までは距離を開けようとしていたこちらが、自分から距離を詰めてきたのは、ゼクスにとっても意表を突かれたのだろう。
一瞬行動が遅れ……その一瞬は、俺にとって最大の好機ともなる。
こちらに向かってヒートロッドを振るおうとしたのを、シールドを突き出して左腕の付け根を貫く。
勿論実際には貫くといった事が出来る訳ではないのだが、それでも肩の付け根というのは、人にとって……そして人型のMSにとっては腕を動かす上で必須の場所だ。
ウイングシールドも、当然のようにガンダニュウム合金で出来ており、向こうにとってはその一撃は致命的と言ってもいいダメージを与えた。
いや、普通に考えれば腕が一本動かない程度なら、どうとでもなる。
だが……エピオンにとって、左腕というのはこれ以上ない程に重要な代物だ。
何故なら、エピオン最大の武器であるヒートロッドを扱うには、左腕がなければならないのだ。
だが、その左腕が動かない……訳ではないが、明らかに動きが鈍い。
そうなると、既にエピオンが使える武器は右手で使用出来るビームソードくらいしかない。
『エピオンよ、もっとだ、今までよりも更に明確な勝利の未来を私に見せてくれ!』
シールドを通して、接触回線でゼクスの声が聞こえてくる。
普通であれば何をしているのかと言いたくなるのだが、俺はエピオンという機体を知っている。
それは、本来ならこのウイングゼロに搭載されているシステム。
パイロットが暴走する危険性を有するが、それでもパイロットに絶対的な勝利を与える為のシステムだ。
……残念ながらというか、幸いにもというか、このゼロシステムはあくまでも人間用に開発されたシステムであり、だからこそ混沌精霊の俺にとっては全く意味がないシステムだった。
だが、エピオンは違う。
ウイングゼロと同じゼロシステム……いや、エピオンシステムを搭載しており、その上でパイロットのゼクスは俺みたいな混沌精霊ではなく、歴とした人間だ。
そうである以上、ゼクスはエピオンシステムの性能を最大限に発揮出来る。
いや、エピオンシステムは今までの戦闘でも使われていたのだろう。
だが、それでも俺に勝てなかったゼクスは、更にエピオンシステムに頼った。
その結果がどうなるのかは分からないが……それでもゼクスにとって有利な状況になるのは間違いないだろう。
右手でビームソードを持ち、それでウイングゼロを真っ二つにせんと振るう。
その一撃を、後方に下がって退避しようとするものの……ふと、ウイングゼロが動かない。
何だ? そんな疑問を一瞬抱いたものの、映像モニタに映し出された光景を見れば、その理由はすぐに分かった。
ウイングシールドの先端が突き刺さったエピオンの左肩の先端……つまり左腕がウイングシールドを掴んでいるのだ。
確かにウイングシールドはエピオンの左肩を切断した訳ではない。
貫いたとはいっても、まだ左腕を動かす事は出来ただろう。
だが、それでもコックピットからの命令が完全に届くとは思えないのだが……それを、今のゼクスはやってのけだのだろう。
半ば運が関与している一撃ではあったが、それでもエピオンにとってそれは千載一遇のチャンスだった。
「ちっ! 加速!」
こちらに向けて振るわれるビームソードの一撃に、俺が使ったのは精神コマンドの加速。
そのまま機体を操作し、固定されているウイングシールドを軸にするような感じで機体を鎮める。
地面に沈み込んで敵の一撃を回避すると、次に俺がやったのは左腕に固定されているシールドを外す事だった。
その辺りはコックピットからの操作だけで容易に出来る。
そのまま機体を後退させ、ビームソードの一撃を回避し……エピオンのバランスが崩れているのを見て取る。
いやまぁ、当然か。
向こうにしてみれば、左肩を破壊された状態のままで強引にその動きを止め……そこから更にビームソードを強引に振るったのだから。
特にビームソードの一撃は、ゼクスにとっては最大のチャンス。
出来ればここで決めたい。そう思ってしまうのは当然だろう。
だが、その反撃は失敗した。
それどころか、現状でバランスを崩しているエピオンは俺にとって最高の隙でもあった。
そのまま足払いを仕掛け、エピオンを地上に倒す。
当然向こうも大人しく攻撃をされたままにはならず、何とか回避しようとしたが……幸いにもと言うべきか、エピオンのバランスを崩した動きというのは、ここでもゼクスの足を引っ張った。
考えてみれば当然なのだが、幾らゼクスがエピオンシステムを使って機体を手足の如く動かしていても、機体はその動きに完全については来られない。
いや、システムの方でついていかせようとは考えているんだろうが、そこにはかなりの無理がある。
これが普通なら、そこまで機体を酷使する必要もないのだろう。
だが、今回の場合は相手が悪かった。
エピオンと同じくらいの性能を持つ、W世界の中でも屈指の機体。
それを相手にして、機体がシステムについてこられず……結果として、今の状況になっていた。
即ち、ツインバスターライフルの砲口をエピオンに突き付けているという光景に。
そのうえ、エピオンの胴体をウイングゼロの足が踏みつけ、動きを固定しているという状況に。
「降参しろ、お前の負けだ」
接触回線で、ゼクスに向かってそう告げるのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1435
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1389
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