転生とらぶる
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
ガンダムW
1749話
エピオンにツインバスターライフルの砲口を突き付けながら、俺は周囲の状況を……より正確には、戦場になっている他の場所に視線を向ける。
基本的には、連合軍側が有利に戦闘は進んでいた。
そもそもの話、純粋な戦力の数という一面ではトレーズ派よりも連合軍の方が上だ。
その上、更に連合軍にはシャドウミラーや中東連合の残党が手を貸している。
そこに1万機を超えるメギロートがやってきたのだから、戦力差は圧倒的だった。
メギロートの性能は、少なくてもリーオーやエアリーズよりも高い。
防御力という点ではトーラスカノンを持っているトーラスにはどうしようもないが、それでも数は数だ。
……ぶっちゃけた話、メギロートが1万機もいれば連合軍とトレーズ派、中東連合の3つが手を結んでもどうしようもないだろう戦力だ。
これで、OZに勝ち目がある筈もない。
もっとも、連合軍の兵士達は突然姿を現したメギロートに警戒せざるをえないようだが。
MAの類がないW世界にしてみれば、甲虫型のメギロートというのは……いや、パイシーズやキャンサーがあるんだし、メギロートもそこまで異形という程ではないだろう。
ともあれ、トレーズ派は一大決戦だったつもりが……実際に戦いが始まってみればご覧の通りだ。
自分達が劣勢な状況で戦いを挑んできたのだが、当然のように何らかの罠の類はあったのだろう。
だが、メギロートの群れはその全てを台無しにした。
今回の戦いを挑んできたトレーズ辺りは、どうしてるんだろうな。
頭を抱えてる? いや、それはトレーズらしくない。
寧ろ頭を抱えているというか、怒りを露わにしているのはレディ・アンだろう。
作戦を考えるとしたら、あの女が一枚噛んでいない筈がない。
そしてトレーズを勝たせる為の策略を台無しにしたのだから、怒っていない筈がない。
ましてや、それをやったのがシャドウミラー……レディ・アンが知ってるシャドウミラーではなく、本当の意味でのシャドウミラーだとすれば、俺に対する恨みは更に強くなると思われる。
『アクセル』
入って来た通信は、綾子。
映像モニタを見る限り、トーラスに対してビームサーベルの切っ先を突き付けていた。
転んでいない辺り、エピオンよりもマシだろうが……あのトーラスはノインのトーラスだろう。
綾子にはノインを抑えておいて欲しいと頼んだし。
「どうやら無事に戦闘は終了みたいだな」
『あ、ああ。……いや、そうじゃなくて……あの機体が来たって事は……』
「そうだ。どうやらホワイトスターと無事に繋がったらしい」
もっとも、乱入してきた時のタイミングの良さや、投入してきた1万機オーバーのメギロート。
その辺りを考えると、恐らくだがW世界とホワイトスターが繋がったのはつい先程って事ではないような気がする。
恐らく数日……もしくはもっと前に繋がっていたんじゃないだろうか。
その辺、後でレモンに聞いてみた方がいいだろうな。
『そっか。……そっか』
一度納得の声を上げ、続いて再び納得の声を上げる。
綾子にとって……いや、凛と綾子の2人にとって、ホワイトスター側のシャドウミラーというのは、色々と思うところがあるのだろう。
その気持ちは分からないでもない。
自分達以上に長く付き合ってきたレモンを始めとして、他の恋人達がホワイトスターにはいるのだから。
「ま、そこまで深く考えたりする必要はないと思うけどな。……とにかく、今回の一件が終わったら、凛と綾子の2人もホワイトスターに来るんだ。なら、今から固まっていてもよくないだろ」
『それは分かってるんだけど……どうもね』
口籠もる綾子だったが、レモンを含めて俺の恋人達は他の相手を受け入れることに対して拒否感のようなものは基本的にはない。
俺の名前を笠に着て好き勝手やるような相手であれば、話は別だろうが。
「ともあれ、ノインは捕らえて連合軍に引き渡してくれ。こっちもやるべき事をやったら、すぐに合流する」
『分かった』
そう告げ、綾子との通信が切れる。
他にも何人もから通信が入っているが、今はそれに関わっているような余裕はない。
まずやるべきなのは……
「聞こえているな、ゼクス・マーキス。お前の負けはもう覆せない」
『……ならば、何故殺さない?』
数秒の沈黙の後、ゼクスからの通信が返ってくる。
映像モニタに映し出されたのは、血を流しているゼクス・マーキス……いや、仮面を被っていないのを考えると、ミリアルド・ピースクラフトと呼ぶ方がいいのか。
「こっちにも色々と理由があるんだよ」
別に人の命を奪いたくないとか、今更そんな綺麗事を言うつもりはない。
そもそも、俺の手は既に人の血で真っ赤に染め抜かれている。
それこそ、直接的に俺より人の命を奪ったような者は様々な世界を見渡してもそう多くはないだろう。
……勿論、国の最高指導者とかが命令して戦争を行い、それで死んだ者の数とかを入れるのであれば話は別だろうが。
ともあれ、現在の俺の興味はゼクスという人間よりもエピオンに移っている。
既にホワイトスターとも繋がった以上、こちらとしてもエピオンの重要度は以前俺が考えていたよりも上がった。
まぁ、そういう意味では現在空間倉庫の中に入っている各種MSとか、ガンダニュウム合金とか、そういうのも重要になってくるのだろうが。
エピオンシステムの方は……まぁ、暴走する危険性を考えるとそう簡単に採用はできないだろうが。
シャドウミラーのメンバーであれば暴走する可能性はそう多くはないだろうが……ぶっちゃけ、シャドウミラーの実働班の能力を考えれば、エピオンシステムを使っても使わなくても能力的には大して変わらない気がするし。
それこそ、素の状態でエピオンシステムを使っている状態と同じような戦闘力が発揮出来るだろう。
その上、通常よりも消耗が激しく取り扱いにも注意が必要となれば……その辺りは使わない方がいいのは間違いない。
「とにかく、お前の負けは確定したんだ。なら……見苦しい真似はしないで欲しいな」
『……いいだろう』
へぇ。もうちょっとごねるかと思っていたんだが、予想外に向こうは素直に降伏に応じてくれた。
もしかして、まともに戦って負けたというのが大きかったのか?
どのみちこっちにとっては運がいい。
ともあれ、エピオンは確保しておく必要があるか。
メギロートで運ばせる……いや、それだとトーラス辺りに撃たれる可能性があるな。
やっぱり無難に空間倉庫に収納しておく方がいいか。
「ライトニング・カウントの異名を持つゼクスだ。その言葉を信じさせて貰おう。……まずはコックピットから出ろ」
そう命じ、ツインバスターライフルを構えたままエピオンから距離を取る。
この状態であれば、例えゼクスがヒートロッドを使ってこようともその前にこちらが行動に移る事が出来る。
向こうも当然それは分かっているのだろう。
大人しくコックピットから姿を現す。
エピオンシステムを使うためのヘルメットをしているが、そういう面ではゼロシステムの方が効果は上なのか?
いや、寧ろ単純によりパイロットがエピオンシステムに集中出来るようにという事でこうしたのかもしれないな。
ともあれ、ヘルメットを脱いだゼクスを確認すると俺もそのままコックピットから姿を現す。
「っ!? 何を?」
ゼクスも、こうして俺がコックピットから姿を現すというのは予想外だったのだろう。
見て分かる程に驚愕の表情を浮かべて俺を見ていた。
「ちょっとやっておくべき事があってな。……ヘルメットを」
そう告げると、ゼクスは無言でヘルメットを俺に放り投げる。
一応エピオンシステムの要なんだから、もう少し大事に扱えよ。
そう思いながら、エピオンのヘルメットを空間倉庫の中に収納する。
いきなり目の前でヘルメットが消えた光景に、ゼクスは大きく目を見開く。
まぁ、空間倉庫とかについて話は聞いていても、実際に目の前で見るのは初めてなんだし、しょうがないか。
続けてエピオンの側に移動し、装甲に触れてそちらも収納する。
「これは……」
再度出てくる驚きの声。
ヘルメットの時よりも大きな驚きは、ゼクスにとっても当然か。
いきなり自分の目の前でMSがそのまま姿を消せば、驚きもするだろう。
このW世界の人間にとっては、とてもではないが信じられない光景なのだから。
にしても、ヘルメットと一緒になっているパイロットスーツの方も入手しておいた方がいいんだろうが……まさか、男から服を剥ぎ取る訳にもいかないしな。
いやまぁ、女から服を剥ぎ取るのも正直どうかとは思うが。
ともあれ、パイロットスーツの方は後でトレーズ辺りからエピオンのデータを受け取った時にどうにかすればいい。
「さて……お前は捕虜になった。それはいいな?」
「あ、ああ」
エピオンが消えたのに驚きを隠せないまま、ゼクスは頷いてくる。
取りあえずMSも奪ったし、生身のゼクスであればそこまで脅威じゃない。
「これからお前をメギロートで連合軍に連行する。……以前にも同じような事があったが、今度は助けが来るとは思わない事だな」
以前捕虜にした時は、ノインが大きな被害を受けるのを承知の上でゼクスを助け出した。
だが、そのノインは現在綾子によって抑えられ、抵抗するのは不可能となっている。
であれば、ゼクスを助けに来る者はまずいないと考えてもいいだろう。
……ちっ、シャドウミラーがこの戦闘に乱入してくる事が分かっていれば、そのままこっちに引き取る事も出来たんだがな。
前もっての契約で、この戦いの中で入手したMSの類は俺達が自由にする事を認められているが、捕虜の所有権については連合軍が得る事となっている。
これは、今の状況……いや、以前の状況でゼクス達を捕虜にしても、シャドウミラーに引き入れるのは色々と危険だと判断した為だ。
この場合の危険というのは、ゼクス達が裏切る云々という訳ではなく、他の組織がシャドウミラーを見る目が厳しくなるという意味だ。
元々シャドウミラーはこのW世界でも屈指の戦闘力を持っている集団であり、危険視している者が多い。連合軍やOZにテロを行っていたガンダムのパイロットも2人いるしな。
そこにゼクス・マーキス、あるいはミリアルド・ピースクラフトが加入するというのは、より高い危険度を持つのだろう。
俺にとっては、そこまで気にするような事でもないと思うんだが……
ともあれ、そんな理由から凛と連合軍の交渉担当の相手でやり取りがあり、そう決まっていたんだが……今回の件に限っては、凛の負けだな。
いやまぁ、そもそも、まさかいきなりホワイトスターと繋がるというのは完全に予想外だったのだから、それはしょうがないんだろうが。
それでもやっぱり、色々と残念に思うのは確かだ。
「あの機体……あの虫のような機体がシャドウミラーの戦力なのか?」
どうやってゼクスを連合軍に連れていくのかを考えていると、ふとそんな声が掛けられる。
声の主は、当然のようにゼクスだ。
俺との戦いは自分の負けで終わったのだが、思ったよりもさっぱりとしているな。
いやまぁ、ここで負けを認めないで変に騒がれるよりはそっちの方がいいのだが。
「ああ、そうだ。あの機体はメギロート。シャドウミラーの主力機だ。……そうだな、お前にも分かりやすく説明するのなら、MDの数世代…いや、それよりも更に進化した無人機だよ」
勿論MDにもいいところはある。
全ての面で完璧にメギロートが勝っているとは、とても言えない。
だがそれでも、総合的に見れば性能としてはメギロートの方が圧倒的だろう。
そもそもの話、MDは数機、もしくは十数機に1機の指揮官機――有人機――が必要となる。
その辺りの能力差を考えれば、メギロートの圧勝だろう。
「その……あの小さいのもシャドウミラーの無人機か?」
どこか恐る恐るといったように聞いてきたゼクスの視線の先にいたのは……バッタだった。
いやまぁ、バッタも無人機である程度の戦闘力を持っているのは間違いないんだけどな。
だが、基本的には作業用の機体だ。
MSにはまず勝てないだろうが、生身の人間の兵士を相手にした場合には何とか優位に立てる……といった程度の。
「そうだ。……ただ、一応言っておくが、別にシャドウミラーの機体はああいう人型ではない代物ばかりという訳ではないぞ。まぁ、無人機ならそんな感じだが」
「そ、そうなのか」
動揺した様子のゼクスというのは、何気に結構珍しいと思う。
そんな事を考えながら、ふと都合がいい事に気が付く。
バッタに命令して、ゼクスを連合軍に連れていって貰おうと。
そんな考えの下、俺はバッタを呼び寄せるのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1435
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1389
ページ上へ戻る