転生とらぶる
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
ガンダムW
1737話
ピースミリオンに収容されていたシャトルを使い、俺達はD-120コロニーに向かう。
ちなみに、言うまでもないがこのシャトルはHLVではない。
そもそも、HLVは正確にはシャトルではなく降下ポッドという扱いの代物だ。
……普通に大気圏内で水平飛行とかしてたけど、それでも降下ポッドは降下ポッドだ。
このシャトルに乗っているのは、俺、ノベンタ、セプテム、ベンティ、それと連合軍の中でロームフェラ財団降伏交渉に参加していた者達で、何だかんだと俺達と行動を共にしていた連中だ。
ちなみにデルマイユは、連合宇宙軍の本拠地に向かうとなると色々と狙われそうで危険だという事で、ピースミリオンに残っている。
部屋の一室に軟禁されている状態だ。
綾子と五飛は、それぞれトールギスとアルトロンガンダムでこのシャトルの周囲を護衛している。
俺がウイングゼロで護衛せずにこうしてシャトルに乗っているのは、いざという時に生身で戦える者がいた方がいいからというのが理由だった。
まぁ、俺の場合は例えシャトルが消滅しても、普通に宇宙空間で生き延びる事が出来るしな。
ちなみにこのシャトル、実は原作にも出て来た代物だ。
原作のラストでピースミリオンがリーブラに特攻を行った時、ハワードやサリィ、リリーナといった面子が脱出した時に使われていた代物。
「……アクセル、もう少し速度が出せないのか?」
「俺にそう言われてもな。パイロットに言えよ」
セプテムの言葉に操縦席にいるパイロットに視線を向ける。
このシャトルを操縦してるのは、シャドウミラーの面子ではなく連合軍の軍人だ。
俺が操縦してもよかったんだが、シャドウミラーを率いている俺がそういう真似をするのは色々と駄目らしい。
面倒な事だとは思ったが、考えてみればノベンタやトレーズが俺の運転手をやるような代物なんだよな。
そう考えれば、寧ろその説得は納得出来るものだった。
また、ピースミリオンそのものはシャドウミラーの機体であり、色々と部外秘な機密も多いのだが、このシャトルはそこまで秘密が多い代物ではない。
元々ピースミリオンは連合軍の軍人の要望により作られた代物で、それこそ連合軍のデータベースを探せばピースミリオンのデータは出てくるだろうが……正直なところ、ベースとなったピースミリオンからかなり改修されているので、その辺りが機密となっている。
それに比べると、このシャトルは特に何が改修された訳ではない。
それこそ、連合軍にも探せば同じ型のシャトルはあるだろうと、そう思える程度のシャトルだ。
「アハトだったか? 向こうの指揮官を逃したのは痛いな」
パイロットの件から話題が移り、向こうの指揮官……アハトについての話となる。
「まさか、あの男がトレーズの下にいるとは思わなかったな」
苦い溜息を吐いたのは、セプテム。
そんなセプテムに、ノベンタやベンティがこちらも苦い表情で頷きを返す。
以前ロームフェラ財団からの使者として連合軍の基地にやってきた事もあったし、そう考えれば全員がアハトと顔見知りであっても不思議ではないのだろう。
セプテムの言葉には、俺も同感と頷きを返す。
原作ではロームフェラ財団に擦り寄っていた男だけに、そのロームフェラ財団とは正反対のトレーズ派に付くというのは、予想外だった。
まぁ、ぶっちゃけアハトの性格を考えれば主義主張とかはどうでもよく、自分の利益になりさえすればどこでもいいのだろうが。
……ただ、そうなると何故連合軍に来なかったのかという疑問は抱くが。
ぶっちゃけ、今の地球で最も勢力のある組織となると、それは連合軍だろう。
だからこそ、アハトが連合軍に来てもおかしくはないと思ったんだが。
「そろそろ、到着します」
逃げたアハトについて考えていると、そんな声が掛けられる。
パイロットをしていた、連合軍の軍人からだ。
その声を聞き、映像モニタに視線を向けると、そこには確かにD-120コロニーが映し出されていた。
その映像を見て、セプテムがほっとした表情を浮かべる。
連合宇宙軍の本拠地という事は、セプテムにとってもここが自分の本拠地……一種の故郷であると、そう思っているのかもしれないな。
いや、本当にそう思っているのかどうかは分からないが。
ともあれ、シャトルは特に何かが起きるような事もないまま……それこそ、トレーズ派の残党の襲撃を受けたりしないまま、D-120コロニーに入港していく。
そうした俺達を出迎えたのは、予想外な事に歓呼の声だった。
「セプテム将軍万歳!」
「おい見ろ、ノベンタ元帥やベンティ将軍までいるぞ!」
「それに……やっぱりシャドウミラーもいるな」
「いや、当然だろ。シャトルの護衛をしてきたのは、シャドウミラーの機体だぜ? なら、当然だろ?」
「ちょっとどいて! 凛お姉様はどこ!?」
「何よ、綾子お姉様の方が先よ!」
……うん。最後の方で何だか色々と台無しになった気がしたが、ともあれ俺達の帰還を喜んでくれているのは間違いない。
そして俺達を出迎えてくれたメンバーの中には、ギンターとクラレンスの姿もあった。
まだ年の若い――それでも外見年齢は俺よりも上だが――ギンターはともかく、セプテムの父親のクラレンスまでがこうして出向いているのは、それだけ今回の一件を大きく見ているのだろう。
「ギンター!」
セプテムも、嬉しそうな笑みを浮かべてそちらに向かって歩いていく。
ノベンタとベンティも、近付いてきた連合軍の軍人に歓迎されているのが分かった。
……俺の方に近付いてくるのが誰もいないのは、まぁ、しょうがないか。
今回の帰還では、セプテム達が主役なのだから。
そう思いながら、俺達と一緒に戻ってきた連合軍の軍人達と嬉しそうに話している者達がいるのを眺める。
そうして数分が経ち、やがて歓迎の興奮も一段落した頃……ようやく俺はセプテムの方に近づいていく。
「セプテム、MSの方はどうする? ここで待たせておけばいいのか?」
「……そうだな、生身の護衛はアクセルが1人いればそれで事足りるだろうし」
俺の生身の実力を……魔法の存在を知っているからこその言葉だろう。
この世界で、俺に生身で勝てるような者は、まずいないと言ってもいい。
だが、俺の正体を知らない者にとっては、俺の護衛だけというのは危なく思えたのだろう。
まぁ、異世界の事とか、混沌精霊の事だとか、そういうのはまだ全く周囲に知られていない情報だしな。
向こうにしてみれば、そう思ってしまうのは当然の事なのだろう。
事実、何人かの軍人がセプテムに対して護衛を増やすように言っている。
セプテムはこの連合宇宙軍の兵士達にとっては、文字通りの意味で自分達の指導者だし、ノベンタはそのセプテムより唯一上位の存在、ベンティはセプテムと同格。
そう考えれば、この連中が護衛を増やしたいと思っても不思議ではない。
「済まない、アクセル。護衛の件だが……」
自分達の身を案じての言葉だけに、セプテムもそれ以上は何も言えなかったのだろう。
普段強気のセプテムとしては、珍しく申し訳なさそうな表情を浮かべてこちらに視線を向けている。
ここで駄目だとか言えば、間違いなくシャドウミラーに対しての友好度は下がるだろう。
それなら、一緒に行動した方が手っ取り早いか。
いざとなれば、俺の場合は瞬動でも何でも使って即座に動けるのだから。
……まぁ、いきなり狙撃とかされれば、対応するのは少し難しいかもしれないが……精神コマンドの覚醒もある事だし、何とかなりそうなのは間違いない。
「構わないさ。連合軍の面子にしてみれば、俺だけに任せておくのは安心出来ないってのは分かるし。その辺りはそっちで適当に調整してくれていい」
その言葉にセプテムが安堵の息を吐く。
まぁ、実際問題今のこのD-120コロニーが危険かと言われれば決してそんな事はない。
勿論油断出来る程ではないが、それでも今まで散々スパイ狩りをやってきて、更にはトレーズ派に内応していた奴も既に死んだか、逃げたか、捕らえられたか……
普通に考えれば、その辺りの心配は無用だろう。
もっとも、トレーズ派の残党にしてみれば逃げながらも一矢報いようと考えても不思議ではないのだが、必ずしも安全という訳ではないのだろうが。
ともあれ、俺があっさりと連合軍の護衛を認めたおかげで特に揉めるような事もなく、話が纏まる。
『アクセル、あたしと五飛はどうすればいいんだ?』
綾子の乗ってるトールギスの外部スピーカーから、そう質問の声が飛んできた。
「あー、そうだな。トレーズ派の残党がいるかどうかは分からないけど、何かあった時の為に即応戦力はあった方がいい。そのままMSで待機しててくれ。何か怪しい動きをする奴がいたら、俺や連合軍の許可を取らなくてもいいから、自分の判断で行動してくれ」
その言葉に、連合軍の何人かが不満そうな表情を浮かべる。
だが、何も言わないのはシャドウミラーという存在がどれだけの力を持っているのか、それを目の前で見せつけられた事もあるし……また、これまでシャドウミラーがどれだけの働きをしてきたかを理解しているからだろう。
ああ、それとセプテム達の護衛を俺達があっさりと認めたというのも関係しているか?
どのみち、何かあったら俺達が一番頼りになるというのは、それこそ連合軍の面々が一番理解している筈だろう。
綾子との簡単な……それこそ打ち合わせとも呼べないような打ち合わせが終わり、俺達はそのままノベンタ、セプテム、ベンティを護衛したままコロニーの中に入る。
ノベンタが向かうのは、この基地の司令室だ。
そこで今回の件を色々と聞きたいのだろう。
「アクセル代表、父を……いえ、連合軍の頂点に立つ方々を守って下さり、ありがとうございます」
基地に向かって移動すべく港を歩いていると、不意にギンターが近寄ってきてそう告げ、頭を下げてくる。
「別に気にするな。こっちも仕事……というか、半ば成り行きでの行動だったしな」
「それでも、もしトレーズ派の攻撃でノベンタ元帥達が死んでいたら、いったいどうなっていた事か」
ギンターのこういう律儀なところは、父親に似ず……と表現してもいいものかどうか。
ともあれ、俺の方を見て一礼するギンターに対し、軽く肩を叩いてから口を開く。
「そうだな、なら何かあった時は助けて貰うか」
話はそれで決まり、俺達は全員揃って――綾子と五飛は港に残ったままだが――基地に向かう。
そうして基地に到着すれば、ノベンタ、セプテム、ベンティの3人は素早く自分達の仕事をこなし始める。
宇宙にある各基地に向かって連絡を入れて戦況を確認し、地球にある各基地にも連絡を入れて戦況を確認する。
一応ピースミリオンからでも他の基地に向かって連絡を入れてはいたのだが、それでもやはりこの基地からの方が色々と便利なのは間違いない。
それで判明したのは、予想以上にこちらの戦力が消耗していないという事だった。
どうやらトレーズも消耗戦を嫌ったのか、ある程度の戦いを行った後はあっさりと引き上げたらしい。
その中で更に意外だったのは、やはり宇宙の基地だろう。
地球でもそうだったが、宇宙ではどちらかといえば戦闘というよりも破壊工作という一面の方が強かったらしい。
アハトはこのD-120コロニーを占拠していたが、それはここが連合宇宙軍の本拠地という場所だったからこそなのだろう。
……もしくは、単純にアハトが手柄を焦って暴走したという可能性も捨てきれないのだが。
ともあれ、連合軍側としてはある意味予想外な結果となっている。
「……どう思う?」
「いや、何でそれを俺に聞くんだよ?」
事情を把握したセプテムが、何故か俺に尋ねてくる。
護衛として司令室の中にいる俺だが、実際には外部の傭兵組織の長でしかない。
であれば、今回の件を俺に聞いてくるというのは色々と問題があると思うんだが。
他にも参謀とかそういう連中がいるんだろうし。
「それでもだ。シャドウミラーという組織を率いる者として、現在の状況をどう思うのか聞かせてくれ」
この場合のシャドウミラーというのは、W世界で俺が率いているシャドウミラーの事ではなく、ホワイトスターの方にある本当の意味でのシャドウミラーの件だろう。
……いや、その表現だとこのW世界のシャドウミラーが偽物という扱いになるのを考えると、ホワイトスターの方のシャドウミラーは本隊と表現する方がいいか。
ともあれ、現在の俺が考えられる事と、原作知識から予想出来る事は……
「恐らくだが、トレーズは一大決戦を望んでいるんだろうな」
小さな戦いを繰り広げれば、それだけ連合軍もトレーズ派も戦力を消耗し、民間人に対しても大きな被害が出る。
国力という問題でも、それは同様だろう。
そうならないように、トレーズは原作でホワイトファングとの間に行われた戦いのように、一大決戦を望んでいるのだろうと予想は出来た。
それによって戦争の悲惨さを知らしめようとしている……のかどうかは、分からないが。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1345
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1371
ページ上へ戻る