ドリトル先生と悩める画家
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第八幕その九
「全く以てね」
「本当にね」
「何とかね」
「その時までは」
「今日は四時ま講義があって五時までは学園にいるけれど」
そして論文を書くにしてもというのです。
「五時になったらね」
「うん、すぐにね」
「お家に帰りましょう」
「その方がいいよ」
「今日はね」
「そうだね、雪が降るかも知れないから」
だから雪が降る前にというのです。
「帰ろうね」
「そうしましょう、是非」
「それじゃあね」
「今日は早いうちに帰るのが賢明ね」
動物の皆も言います、そしてでした。
先生は実際に五時になるとすぐにお家に帰りました、そしてお家に帰ったその瞬間にでした。暗いお空からです。
白い小さなものが降りはじめました、動物の皆はその白いものを見て上を見上げて言いました。
「やっぱりね」
「降ってきたね」
「雪がね」
「予想通りに」
「うん、早く帰ってきてよかったよ」
先生も言いました。
「今日の天気予報でも降るかもって言ってたし」
「実際にそうなったね」
「降ってきたわ」
「よくも悪くも予想通り」
「的中したわね」
「こうした時はね」
何処かしみじみとした口調で言う先生でした。
「早く帰るに限るよ」
「特に予定がないのなら」
「やることがないのなら」
「それならよね」
「変に留まらないで」
「お家に帰るべきね」
「雪は何かと邪魔になるからね」
移動にです。
「だから足を取られないうちにね」
「帰るべきね」
「そうするべきね」
「私達みたいに」
「こうするべきだね」
「そうだよ。じゃあお家に入って」
そしてと言う先生でした。
「後はね」
「うん、ゆっくり休もう」
「暖かいお部屋の中でね」
「そうしましょう」
「トミーはまだ帰ってきてないね」
扉に手をかけるとまだ閉まっています、それを受けて先生は鍵を出してからそのうえでこうも言いました。
「スーパーで買いものかな」
「そうだろうね」
「じゃあトミーが帰ってくるまではね」
「お部屋あったかくしておきましょう」
「そうしておきましょう」
「それがいいね。それじゃあね」
それならというのでした。
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