転生とらぶる
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ガンダムW
1690話
サンクキングダムのパーティ会場から脱出した俺は、そのまま影のゲートで宿に戻ると素早く着替える。
……さすがにタキシード姿のままでピースミリオンに戻る訳にはいかないしな。
その後はドロシーに簡単な手紙を書いて部屋に置いておく。
まぁ、ヒイロ……というかサンクキングダムの諜報機関か、警察か、それとも軍か。
そういう奴が真っ先にこの部屋に調べに来て手紙を没収する可能性も否定出来ないが。
それでももしかしたらそのまま渡す可能性もあるし、ドロシーの方がこの部屋に先に来る可能性というのは十分にあるのは間違いない。
手紙の内容は、急用が出来て急いでサンクキングダムを出る事になったというもの。
……まぁ、何だかんだかとドロシーには世話になったし、このくらいは当然だろう。
そうして手紙を部屋にあったテーブルの目立つところに置くと、再び影のゲートを使って転移する。
ニーズヘッグを使って宇宙に転移し、そのままピースミリオンから離れた場所に再度転移。
その後は、いつものように生身で宇宙空間を漂い、ピースミリオンに到着し、部屋の中に転移する。
珍しくと言うべきか、それともここは俺の部屋なのだから当然と言うべきか、ともあれ部屋の中には凛の姿も綾子の姿もない。
その事を少し残念に思いながら、部屋を出て食堂に向かう。
一応パーティで多少食事はしたのだが、あの程度で足りる筈もない。
……それにしても、10分くらい前には俺の姿はまだサンクキングダムにあったんだよな。
アリバイ的な意味では、俺をデュオともムウとも認識出来る者はいないだろう。
いやまぁ、ムウはともかくデュオの方は普通に年齢とか背の大きさとかで俺をデュオだと認識出来ないとは思うが。
そんな風に考えながら食堂を見回すと、珍しいことに五飛の姿があった。
いや、別に五飛だって人間なんだから食事をしないといけない以上、食堂にいるのは当然なのだが。
それでも、五飛が俺と同じ時間帯に食堂を利用する事が少ないのは……純粋に偶然からなのか、それとも俺と馴れ合うのを嫌っているのか。
その理由は定かではないし、敢えて聞こうとも思わないが、それでも五飛がそうしている以上、それを責めるつもりはない。
「アクセルか」
向かいに座った俺を見て、五飛が短く呟く。
ちなみに中国系の五飛だが、その前にあるのは当然のようにハンバーガーとポテトといったファーストフードだ。
……いやまぁ、ピースミリオンを使っているシャドウミラーには人数が少ないから、どうしたってこういう料理になるのは仕方がないんだが。
一応食堂の中に厨房はあるので、自分で作れる者がいれば料理は出来るようになっている。以前、凛が作ったように。
「今日もアルトロンガンダムの調整か?」
「そうだ。……もっとも、調整の方はもう殆ど終わっているがな」
ハンバーガーを手にそう告げる五飛だったが、その視線は好戦的な視線を俺に向けている。
この辺り、何を言いたいのかが分かりやすい。
……が、別にそれを直接口に出すような事はしない。
自分から五飛との戦いを求めようとは思っていないのだから、当然だろう。
五飛から言ってくれば、それを受けても別に構わないんだが。
「なぁ、おい。知ってるか? 例のエンデュミオンの鷹、今日地球で行われた中東連合と財団派との戦いに乱入したんだってよ」
「嘘だろ? マジか? だって、この前まで宇宙にいただろ。なのに。どうやって地球に……」
「だよな。普通なら地球に降りようとすればどこかの勢力に見つかってもおかしくはないんだろうに」
「うーん、だとすれば輸送船のコンテナか何かに偽装して、とか? その辺のチェックは、最近のゴタゴタで結構甘いって言うし」
「ああ、それは有り得るな。けど……」
五飛と共にお互いが無言で食事をしていると、少し離れた場所に座っていた整備員達の話が聞こえてくる。
中東連合との戦いにエンデュミオンの鷹が乱入した話はやっぱり大きなニュースだったらしい。
「ふんっ、エンデュミオンの鷹か。……一度戦ってみたいものだな」
五飛が口を開くと、そう告げる。
まぁ、別にそれは構わないけどな。
「けど、エンデュミオンの鷹はトレーズ派に味方……いや、中東連合の件を考えると、財団派に敵対してるんだろ? なら、俺達シャドウミラーが戦う機会はないんじゃないか?」
「……残念だがな」
不服そうな様子の五飛。
うん、何だかんだとやっぱり五飛も戦闘狂に近いよな。
そんな事を考えていると、素早く食事を済ませた五飛は席を立つ。
食事を味わうのではなく、栄養補給といった感じだ。
ハンバーガーでもそれなりの味ではあるんだから、もう少し味わってもいいと思うが。
……そう言えば、ナデシコ世界で食べた極上のポテトがまだ空間倉庫の中に入ってたな。
あのポテトに比べると、やっぱりこのポテトはいまいち美味くないのは事実だ。
一定の味ではあるんだが。
ともあれ、食べ終わった五飛はゴミを片付けるとそのまま食堂を出ていく。
その後ろ姿を見送り、俺は自分の前にあるハンバーガーをゆっくりと味わう。
「あら、アクセル代表。今日は初めて見かけますね」
五飛と入れ替わるように姿を現したのは、サリィだ。
どこか疲れているように見えるのは、色々と忙しいからだろう。
シャドウミラーとの連絡役のサリィだが、実際にはそれ以外にも色々と仕事をこなしている。
連合軍も現在はMDを正式に戦力化している影響もあり、D-120コロニーにある基地の方でも忙しいのだろう。
「お疲れさんって言えばいいのか?」
「ふふっ、そうですね。……そう言えばアクセル代表。少し前にもしかしたら地上に行って貰う必要があるかもしれないという話をしたのを覚えてますか?」
「うん? ああ、覚えてる。宇宙は半ば膠着状態になったから、より戦闘の激しい地球で俺達シャドウミラーの戦力を使おうって話だろ?」
宇宙の膠着状態は、別に偶然そうなった訳ではなくバルジとかを使って俺が意図的に作りだしたものなんだがな。
地球上でも同じように出来ればいいんだが……宇宙と地球では、どうしてもフィールドが違う。
人間が生身で生活出来ない宇宙空間というのは、戦場を限定するという意味ではかなり便利だったが……それを地球でやるとなれば、労力と苦労は二乗倍、三乗倍、四乗倍と増えていく筈だ。
それに宇宙空間では何だかんだとバルジをこっちで確保出来たというのも大きい。
炎獣とかを使っての牽制も、地球ではちょっと難しいだろうし。
やろうと思えば出来るんだろうが、労力に結果がついてこない。
「はい。その話ですが、少し早まるかもしれません」
だからこそ、サリィの口からその言葉が出て来た時、俺は驚いてしまう。
そもそもの話、俺が今回地上に行ったのはその辺りをどうにか出来れば……という思いがあったからこそに他ならない。
そう思い……ふと、その理由について納得してしまう。
「ガンダム、か」
「はい」
サリィは、申し訳なさそうな表情を浮かべつつ、説明を続ける。
「今までは、ガンダムはシャドウミラーに……延いては、そのシャドウミラーを雇っている連合軍がその戦力を自分達の重要な戦力として使っていました。ところが、アクセル代表ももう知ってるでしょうが、中東連合と財団派との戦いで、シャドウミラーに所属していないガンダムが出て来てしまった。それも、中東連合側の戦力として、2機も。これは、連合軍にとって決して座視出来ない事です」
だろうな。ガンダムがどれだけの戦力を持っているのかというのは、それこそ今までその戦力に助けられてきた連合軍が一番知っている筈だ。だからこそ……
「連合軍以外に、ガンダムの力を有している戦力が出て来た以上、いざという時の為にガンダムを有しているシャドウミラーには地上にいて欲しい、か」
「はい。そういう流れになっているようです。不味い事に、現状ではMDと正面から戦って勝てる戦力は、それ程多くありません。そしてガンダムはそんな戦力の中でも最高峰の存在。何より、中東連合は反連合、反OZとしての色が強いですしね」
向こうが自分達を上回る戦力を持っている以上、自分達もそれと同等の……出来ればそれ以上の戦力を持ちたい。
軍人であれ、政治家であれ、それこそ商人や一般人であっても、そう考えるのは至極当然だろう。
そして、連合軍にはシャドウミラーという存在が……ガンダムが2機に、ガンダムのパイロット級の操縦技術を持つ綾子、そして俺がいる。
今の綾子はトーラスだが、俺がウイングゼロに乗り換えればトールギスに乗り換える事に決まっていた。
つまり、シャドウミラーにはそんなガンダムよりも高い実力を持つ戦力があるのだから、地球にいる連合軍にとっては、宇宙の情勢が膠着状態になったらさっさと地上に戻ってこいというのが本音だろう。
「宇宙も膠着状態だが、完全に安全になったって訳じゃないんだけどな。特に最近動きを見せないバートン財団なんかは、色々と企んでそうだし」
トレーズ派と財団派は、宇宙でも色々な場所で戦いを繰り広げている。
連合軍はそれに介入せず、ただ見ているだけだ。
そしてバートン財団もまた、最近は動きを見せていない。
勿論完全に動きを見せていないという訳ではない。
バートン財団のグループ企業は次から次に連合軍に押さえられているし、時間が経つごとにバートン財団の戦力が減っているのも間違いのない事実だ。
つまり、このまま時間を掛ければその内バートン財団は空中分解する可能性すらある。
資産も順次凍結させられているしな。
「中東連合が今戦っている相手は、財団派だろう? なら、もう少し宇宙が落ち着くまで待って貰えないのか? それこそ、バートン財団が片付くくらいには」
一縷の望みを込めた質問だったが、サリィは首を横に振る。
「バートン財団はこのまま自然消滅するような流れに持っていくというのが、連合軍の考えです」
「それは……一応分かってはいるんだけどな」
溜息を吐くが、サリィも連合軍の軍人としてここは譲る訳にはいかないのだろう。
「それに……もしかしたら、本当にもしかしたらですが、シャドウミラーにはエンデュミオンの鷹の捕縛命令が出る可能性もあります」
「……何?」
その言葉は予想外だったが、考えてみれば当然でもあるのだろう。
MDを次々に撃破していくミロンガ改の性能は、連合軍にとっても絶対に欲しい代物だ。
特に、今はMD全盛の時代だが、ミロンガ改の性能を考えれば、有人機でMDを倒すのも難しい話ではない。
もっとも、それを乗りこなす技量が必要になるというのは、間違いないが。
シャドウミラーの機体は、高性能なだけにそれを乗りこなす能力が非常に重要となる。
勿論シャドウとかそういうのは結構操縦しやすいんだが、ニーズヘッグを始めとして俺が使っているワンオフ機ともなれば、操縦性は全く考えられていない。
SEED世界のザフトが使用しているMSと同じような感じ……と言えば分かりやすいだろうか。
もっとも、純粋な機体性能はシャドウミラー機の方が圧倒的に上なのだが。
「エンデュミオンの鷹をね……けど、あの機体の機動力は相当なものだぞ? スーパーバーニアを強化したトールギスよりも上なのは間違いない。どうやって戦うのかが問題になってくるが……」
「ウイングゼロ、でしたか。あの機体が完成すればどうにかなりませんか?」
「どうだろうな。スペック的には何とかなりそうな気がするが」
幸い……もしくは不幸にもか? ミロンガ改の性能はエナジーウィングを使用出来ないだけあって、かなり制限されている。
それは武器の方も同様で、強力な破壊力を持つS-11ミサイル、エナジーウィングを使用出来ないせいでこちらも使用不可な広域に攻撃可能な刃状のエネルギーの射出。
そのどちらも使用出来ず、使えるのはビームサーベルとビームマシンガンという平均的な武器だけ。
「純粋に攻撃力という意味では、ウイングゼロの方が圧倒的に上だろうな。……何か映像データに残ってない隠し球がなければ、の話だが」
「そうですか。……その辺りの情報は上の方に上げても?」
「ああ、構わない。ただ、それで連合軍が何か考えても、こっちに被害が大きいようなものであれば、引き受けないぞ」
「分かっています。連合軍としても、シャドウミラーと敵対するつもりはありませんから。……少なくても、上の3人には」
それは逆に言えばその3人以外の上層部には俺達と敵対してもいいと考えている者がいるって事になるんだが……
まぁ、その辺は言わなくてもいいだろう。
当然向こうだってその辺は分かっているんだろうし。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1140
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1330
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