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転生者達による神世界開拓記

作者:三島 渓山
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東方
古代編
  第五話

 
前書き
これで一応古代編は終わりです。次回は多分諏訪大戦へキングクリムゾンかな? 

 





 なじみにおぶられ(こらそこ!男女が逆とか言うな!)、向かった先は……?



 「何だこれは……?」

 「何を言おうと家としか言えないんだけど」



 家である事を疑ってるんじゃない、家の形を疑ってるんだ!



 「どこの刑事だよ」

 「レインボーブリッジ封鎖出来ません!な人」



 まあ、それはどうでもいいんだ。



 「何か凄い違和感を感じるな……」

 「そこに現代風の木造でペンションのような家があるからかい?」

 「まあな。あの都市は現代日本のような風景だったけど都市の外でこんなもの見られると思ってなかったから」

 「設計してから建設し終わるまでの日数一ヶ月弱だ。勿論一人で作ってだよ?」

 「自慢乙」



 こんな立派な家一人で一ヶ月とか能力の無駄使いだろJK。



 「なじみ~」

 「何だい?」

 「都市跡地の地下にある俺の部屋からあるものを持ってきて欲しいんだが・・・」

 「え~?」

 「俺はこの通り暫く満足に体を動かせないし、一人で行ったらここに帰って来れなくなるだろう。結局何が言いたいのかは……助けてナジミもん~」

 「うん、取り敢えずその語呂悪いのを何とかしなよ」



 ナジミもん……ナジえもん……ナシえもん……!



 「頼むよナッシー」

 「何ナッシーって!?どこからそれ出てきたんだよ!?僕はポ○モンじゃないからね!」

 「頼むでござるよナッシー殿」

 「敬意払えって意味じゃないからね!」

 「殿中でござる!殿中でござる!」

 「本当は君元気だよね!?」



 冴え渡っているかもしれないツッコミの数々。



 「まあ、御託はいいから行け」

 「あれー?何で下手に出ないのかなー?」

 「面倒になったから」

 「……仕方ない。ここら辺で止めておかないと字数稼ぎなんて言われるからね、行ってあげようじゃないか」



 メタ発言乙。



 「それじゃ行ってくるよ」

 「その後、彼女を発見した者はいなかった……」

 「変な語りはいらないから」



 そうして本当に彼女は出て行った。あ、勿論腑罪証明(アリバイトリック)でだぜ?



 「あ~……本当に疲れた」



 八意永琳とその他が地球を去った、これはもう人妖大戦の終わりを意味する。原作にあった諏訪大戦までなじみの生きた年数から計算すると約五千年後といった所か……問題は寿命だな、うん。仙人も面倒(※東方世界では百年に一回死神とのバトるらしい。負けたら即死)みたいだし、悪魔(※ハイスクールD×Dから参照)も一万年程度だ。残る候補は妖怪と魔法使い、蓬莱人か。



 「どうしようかな……」



 考えてるうちに意識が遠ざかっていく。ちょうどいい、このまま眠るとするか……。





 ~~~~~~





 永巡に言われて跡地に行ったのはいいけれど、地下だから探すのに時間がかかったね。



 「おーい、取ってきてやったぜ」

 「…………(シーーーーーーーン)」



 うーん?永巡なら軽口の一つぐらい言ってくる筈。



 「本当に感謝しろよな。この僕が動いてやってるんだぜ?」

 「…………(シーーーーーーーン)」



 今回もまた僕の声が虚しく響くだけだ。



 「……えいじゅーん?」



 永巡を運んだのは二階だ。そこに行ってみよう。全くこの僕に無駄な労働させて……これは説教だね。



 「えいじゅ……あ」

 「zzz……」



 寝てる……よね?死んではないみたいだけど……よほど疲れてただろうね。



 「zzz……」

 「お疲れ様」



 僕はそう言って彼の頭を撫でた。僕が初めて会った転生者兼友達。これから長い付き合いになるんだろうね……。





 ~~~~~~





 あれから三日経過していた……らしい。自分では分からないが目覚めた時になじみに言われたからだ。



 「やっと起きたのかい。君、三日は寝てたよ?お寝坊さんだね」



 少し言葉にトゲがあったが嬉しそうに言ってたのは気のせいだろう。ドSなのかツンデレなのか……どっちも嫌だな。



 「それで?君は僕に持って来させたモノで何をするつもりだい?」

 「見てれば分かるさ」



 俺はなじみが持ってきた風呂敷を解く。そこに入っていたものは信じられないものだった!



 「相変わらず地の文が安定しないよね」

 「ほっとけ」



 俺だってそう思ってるよ。




 「取り敢えずその緋の目もどきを仕舞ってくれよ」

 「お前眼球見たらそのネタかよ」



 風呂敷の中身の正体は眼球の入ったミニカプセルと人形と注射だ。因みに緋の目とはHUNTER×HUNTERのクルタ族の魔眼といった所だ。



 「これは万華鏡写輪眼が宿った眼球だ」

 「ふむ、という事はこれを自分に移植するつもりかい」



 俺の能力では永遠の万華鏡写輪眼を再現出来なかった。難易度の高い特殊条件(※万華鏡写輪眼を移植するなど)があるものは無理という事かもしれないな。



 「理解が早くて助かる」

 「だけど誰がやるんだい?」

 「俺だよ」

 「?」



 首を見事に傾げているな。分かりにくく言った俺が悪かったか?



 「正確には二人目の俺にだが」



 俺は風呂敷の中に入ってた人形に触れる。俺が触れた人形は忽ち等身大まで膨張し、造形を整えていく。



 「これは……スキルニル?」

 「正解……ていうか、結構ライトノベル読んでるねなじみって」

 「まあね。あんなつまらない世界より漫画やアニメの世界を望んでいた気がするよ。ゼロ魔の場合、サイト君のポジションになりたいって思ってたなぁ」



 正直な話死亡フラグばかりだった気がするぜ。姫様の唇にキス、貴族に喧嘩を売る、敬意を払う仕草がない……処刑されてもおかしくないな。



 「そろそろ始めるか」

 「そうだな。まずは麻酔を打つとしよう」

 「同じ人が二人いると会話も違和感しか出てこないぜ」



 なじみのツッコミを他所にスキルニルは俺に麻酔を打つ。そして俺は深い眠りに身を委ねた。





 ~~~~~~





 麻酔が切れるのは量にもよるが大体八時間から十二時間だ。遅くても半日で目が覚める……俺もその例に漏れず、半日で目を覚ました。俺の眼前は黒い闇が広がっている。包帯で覆ってるのかもしれないがまだ完全に見える訳ではないだろう。



 「という事で助けてなじみ」

 「えー……能力で何とかしなよ。馴染むまでの時間を一瞬にするとかさ~?」

 「一瞬……ああっ!」



 あの能力があるじゃないか!竹取物語で有名な蓬莱人、蓬来山(ほうらいざん)輝夜(てるよ)(笑)の―――!



 「永遠と須臾を操る程度の能力」



 時間的に言えばどんなに僅かな時間でも永遠のように引き伸ばしたり、どんなに長い時間でも一瞬で済ませたりする事が出来る能力だ。これで俺に万華鏡車輪が馴染むまでの時間を一瞬にする!



 「……」

 「……大丈夫かい永巡?」

 「ああ……それより包帯とってくれないか?」

 「分かったよ(シュルシュルシュル)」

 「うっ……」



 急に現れた光につい目を手で覆ってしまう。



 「……一応目は見えるな」

 「それじゃ成功という訳だね?」

 「そうなるだろう。瞳の模様はどうなってる?」

 「瞳?……これは梅鉢紋だね」



 梅鉢紋―――梅を愛した菅原道真が死んだ後の怒りを鎮める為に作られた天満宮の象徴(的なもの)―――か……あれ?頭に何かが浮かんできた?



 「天満神(あまみつのかみ)……?」

 「うわっ!」



 慌てて飛びずさったなじみがさっきまでいた場所には雷雲が立ち込めていた。このままでは家に被害が出ると思い、消えろと念じると規模が段々と縮小され、しまいには消えていった。



 「危ない所だったよもう……いくら僕が死延足(デッドロック)保持者だからって痛いのは嫌なんだからね」

 「すまん、どんな能力かわからなかったからな」

 「全く……」

 「だけど、これで自分の瞳術が判明したな」

 「天満神(あまみつのかみ)……見た所視界内に雷雲を発生させるかな。他にも出来る事があるかもしれないから練習してみたら?」



 両目で天満神(あまみつのかみ)か。その内須佐能乎(すさのお)も発言する事が出来るだろう。その為に修行しなきゃな。
 
 

 
後書き
 天満神(あまみつのかみ)
 両目の万華鏡写輪眼に宿った瞳術。視界内の天気を操る。雨雲や雷雲の発現させて雨を降らしたり、落雷を起こす事も可能。勿論、晴天にも出来る。 
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