転生者達による神世界開拓記
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
東方
古代編
第四話
前書き
え~一週間に一回更新と言いましたが出来ませんでした。言い訳は事故にあって時間がなかったんです。それと右手の中指がえらい事になったんで更新が遅れます。この小説を楽しみにしている方々、ごめんなさい。
家を出るとそこは地獄絵図だった……何て事はなかったが煙が立ち込める地域が多々見える。さっさと第一都市に降りて都民を助けなければならない。そう思うと自然と足が走り出していた。走り出した先にいた兵隊長に話しかけられる。
「え、永巡様!?」
「状況はどうなってる?」
「妖怪達は第一都市の四方の門を強引に突き破ってこの都市に侵入しています。光線銃で応戦してますがいっぱいいっぱいです。それに都民を避難させながらなので手榴弾も碌に使えません」
やっぱりか。別に月に行くからこの都市が壊れようがどうでもいいが人間に向けて投げるのは躊躇ってしまう。一気に殲滅できない訳だ。
「各地の被害は?」
「全人口で約二割死傷者が出ています。その二割の割合は東地区と南地区が二割、北地区が一割、西地区が五割です」
西が一番妖怪の人口比率が高い、または強い妖怪がいるという事か。
「なら俺は今から西に行く」
「なっ!?一人でですか!?危険です!」
「百も承知だ。しかし、それぐらいやらないと逃げ遅れている都民を救えないだろ?」
「う……」
「西地区で都民を誘導している兵以外を他の地区に回させろ。全員第二都市に避難したら第二都市の四方の門を閉じろ」
「永巡様はどうするんですか?」
「この都市と運命を共にするさ」
「……よろしいのですね?」
「ああ」
「……ご武運を」
俺の指示を聞いた兵隊長は早速各地の兵士に指示を飛ばす。それを見た俺は第一都市の西地区に向かう。
「うわーーーーーーー!」
「妖怪だーーーーーーーーーーーー!!」
「助けてくれーーーーーーーーー!」
第二都市に流れてくる都民の大群を逆行する俺は実に邪魔な存在だろう。しかし、俺は形振り構わず最後尾を目指す。
「きしゃーーーーー!」
「きゃーーーー!!」
最後尾にたどり着くと逃げ遅れた一人の女性が今まさに妖怪に食べられそうになってる。周りの兵士も助けに行くが間に合わないだろう・・・でも、俺はやれる!
「はあああああっ!」
俺は弦に矢を掛けて探を引く。これは当てなければならない!今までの特訓は全てこの為にあったんだろう!?
「いけっ!(パシュンッ)」
そして運命の矢は放たれた。
「きしゃあーーーっ!?」
「……え?」
「ぐがあああーーーー!?!?!?」
放たれた矢は白いオーラ?を纏いながら音速程度の速さで飛空する。途中にあったビルの瓦礫を貫通、勢い衰える事なく妖怪の額を貫く。貫かれた妖怪は絶叫し、絶命した。
「大丈夫か?」
「え?」
「兵士よ、この女性を連れていけ」
「は、はい!」
これでこの地区で俺の前にいる人間はいなくなったという事だ……と思う。
「さあ、妖怪どもよ!ここから先は黄泉へ続く死路だと思え!」
弓をスキマに放り投げ、腰にぶら下げた剣を抜いて妖怪相手に鋒を向ける。それが合図になったのか妖怪達は一斉に俺に向かってきた。
~~~~~~
この作品での義姉さんこと八意永琳は焦っていた。
「まだ発射しないのかよ!」
「定員オーバーですー!最終便が準備されるまで待ってくださーい!」
「私の、私の息子はどこなのー!」
「落ち着いてください!」
「早くしてくれー!」
ロケット発射上には阿鼻叫喚とした光景が眼前に広がっているから……ではない。我が弟、永巡の事だ。どこに行ったかと兵士に聞いたが西に行ったとしか言われなかった。本当に何をしてるんだろうか?
「永琳様ー!」
「どうしたの?」
ダダダッと走ってくる一人の兵士。何故名前で呼んでくるのかというと永巡と苗字が一緒でややこしいからよ。
「第一~第二都市の四方の門が閉じられました!」
「……え?」
閉じられました?破られたんじゃなくて?ていうか閉めてなかったの?
「まだ避難している人間がいましたので」
「ああ、そう」
そんな事どうでもいいんだけど。基本的に永巡≧月夜見様≧両親(故人)>>>(越えられない壁)>>>その他だから。
「それで?閉じたって事は全員避難出来たのよね?」
「いいえ、一人だけ門の外側で妖怪相手に時間稼ぎをしているようです」
「……」
その人溢れたわね……少しだけ来世に祈っておこうかしら?ほんの少しだけだけど。
「お待たせしました!最終便の準備が「うおーーーー!」」
「どけ!俺が先だ!」
「私が先よ!」
「おらが先だべ~!」
醜いわ。こういう時にこそ人間の程度って奴が計れるんじゃないのかしら?今の声の奴らは全員失格ね。
「ところで永巡はどこ?」
「私は知りませぬ。第三都市の貴族もどきの接待をしていましたから」
「その第三都市の住民に向かっていい度胸ね……」
「おっと口が滑りました☆彡」
「…………」
こいつうぜぇ……お茶目すぎて。何で真っ先に死んでないの?そもそも何故に兵隊に属してるんだろうか?
「そこの二人!」
「?」
「あなた達で最後ですよ!早く乗ってください!」
「了解」
「分かったわ」
急かされる私達だがそれも仕方がないだろう。この都市の住民にとって妖怪は恐怖の対象でしかないのだから。
「(永巡の事は気がかりだけど……先に乗ってるよね?)」
「これで現在一人を除いて確認されてる住民全員が乗り込みました!では、発射!」
ブオオオオオオオオオオオ!
「(これで地球も見納めか……)」
ふと外を見ると第一都市で戦っている兵士?がこちらを見ているような気がした。直後、何かが都市中を奔流し始めた。翠色だったけど……気のせいよね?
「ここでみなさんにお知らせがあります……」
ロケット内に流れるアナウンスを聞いてそれが気のせいじゃない事が分かった。私は人の目も憚らず思いっきり泣いた。
~~~~~~
最後のロケットが飛びだった頃には西地区全体の妖怪を殲滅し終えていた俺こと八意永巡は疲れきっていたのであった!
「はあ、はあ、はあ……」
あー本気な話ふざけんなっていう物量だったね。自分で言っといてアレだけど正直後悔した。
「ぐがーーーー!!」
「げきょーーーーーーーー!」
「あsdfghjkぉいうytれwqーーーーーーー!」
他の地区からこっちに群がってきやがった……面倒な事になったなこりゃ。
「仕方ない、一気に片をつける……マダンテ!!」
その呪文を唱えた瞬間、翠色した魔力の渦が都市全体を包み込み爆発、妖怪はおろか強力に設計されたはずの建物を塵にまで追い込んだ。
「あ゜ー……死ぬる……」
マダンテ……はるか昔、偉大な賢者が編み出したと言われる究極の奥義。MP全消費で生み出す特大の爆発はビッグバンを凌ぎ、大地もろとも妖怪を飲み込む(出典先:ドラゴンクエストⅦ エデンの戦士たち 公式ガイドブック下巻●知識編から)。
「あーあー、焼け野原という表現が生温いほどの光景だね」
「なじみー……」
「安心院さんと呼びなさいと言ってるんだけどね……まあ、君にならいいか」
何かお許しが出たみたいだ。やったね妙ちゃん!
「動けないー……」
「だろうね」
「HELP ME!」
「仕方がないな~もう」
なじみにおんぶされる俺。そのままどこかに連れて行かれるのであった。
後書き
この話は度々更新し直されるかもしれません。
ページ上へ戻る