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サトシ「25歳」〜理想と現実の先にあるもの〜

作者:ドリ男
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ヒロシ:「サトシもカラカラも、
こんな遅くまで特訓して大丈夫かな」



ガチャッ(ドア)



ヒロシは広間のドアを開けた。




広間にて




ヒロシ:「おーいサトシー、、、ん?」



ヒロシがドアを開けると、広間の真ん中に
(たたず)むサトシとカラカラがいた。




ヒロシ:「、、何してるんだー?」



ヒロシが遠くのサトシに問いかけると、、



サトシ:「ヒロシっ!そのまま一歩も
動かないでくれ!!」



ヒロシ:「え?」



サトシの返事にヒロシが疑問を浮かべると、、




サトシ:「、、カラカラ!ほねブーメラン!」



カラカラ:「カラッ!!」



ビュン!!(ほねブーメラン)




ヒロシ:「!!」



カラカラはヒロシに向かって
ほねブーメランを放った。



ギュルルルル!!!



そして、”ほねブーメラン”は物凄い
勢いで飛んで行き、ヒロシの顔を
包み込むように迂回し、カラカラの手に戻った。



ヒロシ:「、、、」




サトシ:「良し!ヒロシでも成功したぜ!
よくやったぞカラカラ!」



カラカラ:「カラッ!」




ヒロシが辺りを見渡すと、周囲には
木っ端微塵(こっぱみじん)に粉砕された
的が幾つも落ちていた。



サトシ:「急にびっくりさせてわりぃ!
どうしても完成させたかったんだ!」



サトシはヒロシの元に駆け寄った。




ヒロシ:「サトシっ、、、」



ヒロシが驚きの表情を見せる。





サトシ:「それにしても良く動かなかったな!
やっぱりヒロシだぜ!」



ヒロシ:「、、、」



サトシ:「もしかして怒ったか?」



サトシが言葉を発さないヒロシの
表情を伺うと、、、




ヒロシ:「、、、ふっ(笑み)
今のほねブーメラン、、、動かないどころか
動く余裕すらなかったよっ」



ヒロシはカラカラの”ほねブーメラン”を
称賛(しょうさん)した。




サトシ:「本当か!?
だってよカラカラっ!!」(グッ)(手)



カラカラ:「カラッ!」(グッ)(手)




ヒロシ:「それにしても、
今日1日で良くそんな凄い”ほねブーメラン”を
習得したな!」



サトシ:「あぁ!、、、それが、
練習している時に変な声が聞こえたんだ」




ヒロシ:「声?」



サトシ:「あぁ、、、。どこから
聞こえてるのかわからなかったけど、
何だか俺達の事を監視してる感じだった。」



サトシは女性の声の出来事をヒロシに話した。





ヒロシ:「なるほど、、、。それで、
その女性の声をヒントに、技を
完成させたって訳か、、、」



サトシ:「あぁ、、。正体が知りたかったら
技を完成させて、クチバシティの
埠頭の路地裏に来いだってさ、、」



ヒロシ:「クチバシティの埠頭に、、、」




サトシ:「とにかく、技を完成させたから、
俺明日クチバシティに行ってくる!」



ヒロシ:「奇遇だなっ、、、実は俺も明日
クチバシティに行くんだ」



サトシ:「ヒロシも?」



ヒロシ:「あぁ、、、。最終地点は
グレンタウンだけどねっ」



サトシ:「えっ?グレンタウン?」






ヒロシも、さっきカツラ達に話した事を
全てサトシに話した。




サトシ:「、、、そうか。ジュンサーさんを
探しにか、、。でも、会いに行った後は
どうする気だ?まさかその人も研究所に
呼ぶのか?」



ヒロシ:「いや、ジュンサーさんとは
コジロウ達みたいに離れた場所で
連絡を取り合える形に出来たらいいと思ってる。
一箇所に集まるより、所々に居た方が
情報を広く集める事が出来るからさっ」



サトシ:「そっか、、。もし協力してくれたら、
心強いな!」



ヒロシ:「そうだねっ。じゃあ、明日の明に
始発でクチバシティに行こう。」



サトシ:「そうだな!」








広間の照明に照らされる中、
2人は散らばっている的を黙々と片付け始めた。


 
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