転生とらぶる
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ガンダムW
1555話
ニューエドワーズ基地。
現在その基地には、多くの飛行機が集まってきている。
中には軍用機で来ている者もいるが、それに関係しているのは、全ての人員が連合軍の上層部……即ち、このW世界の中ではエリート的な者達だ。
勿論そんなお偉いさんばかりが集まっているのだから、護衛の数も多い。
俺が鍛えたエアリーズの精鋭部隊――OZの部隊との模擬戦で圧勝した者達――の姿もある。
正直なところ、出来ればこいつらは他の基地に回したかったというのが、俺の正直な気持ちだ。
他の基地にも戦力は相応に配備されているが、それでもやっぱり全体的な質という事で見ればOZの方が連合軍よりも上なのだから。
オペレーション・デイブレイクが始まっても、殆どの基地が戦力を整えている以上、原作のように一方的な感じにはならないと思う。
だが、それでもこちらが奇襲を受ける立場にあるというのは変わりないのだ。
そこに連合軍のエアリーズ部隊がいれば、少なくてもその基地はOZの奇襲を迎撃する事が可能だろう。
……まぁ、ゼクスのように腕利きのエースパイロットがいなければ、の話だが。
そう言えば、トールギスに俺が乗っている以上、今のゼクスは何に乗ってるんだろうな?
普通に考えれば、やっぱりエアリーズか?
だが、原作の影響でゼクスがエアリーズに乗っているイメージがあまりない。
リーオーだと、1話で乗ってたり、回想でも乗っていたりしたので、何となく理解出来るんだが。
それにトールギスもプロトタイプ・リーオーだし。
「アクセル代表、こんなに厳重な警備の中で、本当にガンダムが来るんでしょうか?」
ノベンタ達が総会を行う前に集まっている広い部屋の中で、1人の軍人が心配そうに俺に聞いてくる。
実際問題、こんな状況でガンダムが攻めてくると本気で思っている者は決して多くはないだろう。
それだけの戦力をここに集めたのだから、それは当然だ。
ちなみに、当然ながら自爆装置の件もノベンタ達に話してある。
この基地に存在するミサイル……それを他の基地から自爆させる事が出来るというのは、最悪と言ってもいい。
それこそ、本気でネットワーク関係に詳しい奴がいれば、そこからこのニューエドワーズ基地を爆発させられるのだから。
ルリとラピス辺りがいれば、どこからでも色々な基地を破壊出来そうな気がするのは俺だけか?
「ガンダムの狙いがOZなら……可能性はあるだろうな」
OZの指導者トレーズがここにいるのは間違いのない事実だ。
それを殺す事が出来れば、OZと……そしてロームフェラ財団は大きな被害を受ける事になる。
それこそ、将来的にロームフェラ財団が破滅するのは目に見えていた。
「ですが、トレーズだけを狙うのであれば、何もこんなに警備の厳しいニューエドワーズ基地を狙わなくてもいいのでは? それこそ、後日トレーズがいる場所だけを狙えばいい訳で」
「そう上手くいくとは思えないけどな」
トレーズだって、自分が狙われているというのは当然のように知っている筈だ。
であれば、そう簡単に自分がどこにいるのかを知られるような真似はしないだろう。
そして、今回この基地にいるという情報を流している以上……ガンダムのパイロットとしては、間違いなくこの基地を狙ってくるだろう。
問題なのは、ノベンタが行う予定のコロニーの宥和政策をどれだけ早く通信として地球に、そしてコロニーに流せるか、だ。
遅ければガンダムの襲撃があるだろう。
早ければ、早い程いい。
「あ」
そんな風に考えていると、俺と話していた軍人が小さく声を上げる。
何だ? とその軍人の視線を追うと、そこにいたのは噂をすれば何とやらと言うべきか、トレーズの姿があった。
それだけであれば、俺も特にそこまで驚いたりはしなかっただろう。
だが、そのトレーズの後ろに付き従うようにして一人の女がいるとなれば、話は別だった。
眼鏡を掛けた、見るからに性格のキツそうな外見。
……トレーズを狂信、もしくは盲信しているレディ・アンだ。
そのレディ・アンは、トレーズの後ろから俺の方へと視線を向けると、鋭い視線で睨んでくる。
まぁ、トレーズ命のレディ・アンにとって、OZの犯罪を次々に暴いていった俺という存在はトレーズの邪魔でしかないんだろう。
だが、そのトレーズの方は俺の姿を見つけると、笑みすら浮かべて近寄ってくる。
「やぁ、アクセル代表。このような場所で会えるとは、嬉しい限りだよ」
「そうか? 俺はノベンタ直属の部下で、そっちはOZの代表だ。なら、このニューエドワーズ基地で会えるのは当然だと思うけどな」
そんな俺の口の利き方が気にくわなかったのか、レディ・アンの視線がより一層厳しくなる。
ただ、そんなレディ・アンはともかく、トレーズの方は全く気にした様子もなく俺と言葉を交わしていた。
「そうかね? 私としては、これは運命のように感じているのだが、この気持ちを君に分かって貰えないのは残念だよ」
こういうのを、爽やかな笑みと呼ぶのか。
実際口元に微笑を浮かべているトレーズに女の軍人達が目を奪われているのが分かる。
いや、女の軍人だけではない。トレーズから放たれるカリスマとでも言うべきものに、男の軍人ですら意識を奪われていた。
こうして見ると、やっぱりトレーズはカリスマと呼ぶべき存在ではあるんだよな。
「ま、そうだな。残念ながら俺にはお前の気持ちはあまり理解出来ていないかもな。……それにしても、俺が聞いた話だと今回の会議にはOZの幹部達が大勢出席するって事だったんだが?」
チクリと牽制。
だが、その言葉を聞いてもトレーズはおろか、レディ・アンまでもが表情を変える様子はない。
まぁ、この二人……いや、レディ・アンはどうか分からないが、トレーズはゼクスから俺の話を聞いている筈だ。
そう考えれば、この程度の牽制は予測済みなのだろう。
「ふむ、それは恐らく間違った情報だろうね。だが、今回の会議にOZを率いる私や、副官のレディが出るのだから、その話は必ずしも間違っていないだろう? ……そう言えば、アクセルとレディは初対面だったかな?」
「レディ? さっきから俺を睨み付けているその女か?」
「うん?」
俺の言葉にトレーズはレディ・アンへと視線を向ける。
そしてトレーズに視線を向けられた瞬間、レディ・アンの表情は柔和なものへと変わった。
この辺の態度の代わり方は非常に素早いと言ってもいいが……それでも、トレーズにはそんなレディ・アンの態度は理解していたらしい。
「レディ、アクセルは私の良き理解者だ。それは君も理解出来ていると思うのだが」
「すいません、トレーズ閣下。……アクセル代表、申し訳ありませんでした。以後気をつけます」
敬礼と共にレディ・アンがそう告げるが、それはあくまでもトレーズが言ったからそのような態度を取っているだけであり、実際には俺に対する敵意を隠し切れてはいない。
いやまぁ、レディ・アンにとって俺という存在が邪魔なだけである以上、それは当然なのだろうが。
……今回の件もあって、これからは俺に対して刺客を送り込んでくる可能性も十分にある、か。
そんな奴が来たら、捕らえてOZとの取り引き材料とさせてもらうだけだが。
ああ、意外と俺じゃなくて凛や綾子の方に刺客を送ってくる可能性もあるか。
あの2人の能力は、そんなに知られていないし。
「すまなかったね、アクセル代表」
「いや、次から気をつけてくれればいいさ」
俺に頭を下げるトレーズ。
それを見ているレディ・アンの目には、隠しきれない憤怒の色が宿っている。
まぁ、トレーズがゼクスを褒めたり感謝しただけで、嫉妬から作戦をねじ曲げるような性格だ。
そう考えれば、トレーズに頭を下げさせた俺は絶対に許せないのだろう。
「トレーズ閣下、そろそろ会場の方へ……」
「うん? ああ、もうそんな時間なのか。アクセルと話す時間は楽しいのだが、楽しい時間程すぐに去ってしまうというのは辛いものだね。……では、また会おう」
「ああ。またな」
また、の部分に力を入れて告げる俺に、トレーズは優雅に笑みを浮かべ、レディ・アンは視線に力を入れて俺の方を見てくる。
明らかに今日何かが起きると、そう知っているかのような態度をこれ見よがしに見せつけたのだが、トレーズはそんな俺の態度を見ても特に戸惑ったような様子はない。
寧ろ過剰に反応しているレディ・アンの方が分かりやすいと言えるだろう。
そんな風にトレーズが会議を行う会場へと入っていくと、他の面々もそれぞれ行動を開始する。
俺とトレーズのやり取りを見守っていたお偉いさん達も会場の中へと入っていき、そうして残ったのは連合軍の兵士だったり、OZの兵士だったり……ようは護衛だ。
そんな護衛達は、当然自分達が守るべき相手が会議室の中にいる以上、こうしてここで待っている事になる。
だが、ノベンタ直属の傭兵団である俺はというと……
「じゃあ、前もって言ってあった通り、俺はこの基地の格納庫で待機している。何かあったら、すぐに知らせてくれ」
「はい。分かっています。エアリーズ部隊も既にいつでも出撃が可能な準備は整っていると聞いてます。……正直、過剰戦力だとは思うんですけどね」
ノベンタに心酔している兵士が、自信に満ちた様子で呟く。
……正直なところ、自分達の実力を過剰に考えているような気がするんだけどな。
ただ、この世界という限定では、今のエアリーズ部隊は最精鋭と言ってもいい程の実力を備えているのは間違いない。
元々高い才能がある者達が集められていたというのもあるし、同時に濃密な……それこそ、絶対的に勝ち目のない俺の操るトールギスを相手に延々と模擬戦を繰り広げてきたというのもある。
一時は一切俺に勝てないので自信を喪失しそうになっていたが、今はそれも回復していた。
それだけに、俺の目の前にいる男が自信を持つのは分かるのだが……
「相手はガンダムだ。決して油断出来る相手じゃないぞ」
そう告げるも、兵士は心配はいらないと頷いてみせる。
「アクセル代表もいますし、ガンダムが来ても対処は可能ですよ」
エアリーズ部隊だけではなく、俺に対する過剰な信頼もこの態度の原因か。
まぁ、現在ガンダムに襲撃されまくっている中で、唯一ガンダムを撃退したのは俺だけだ。
そう考えれば、この兵士が自信を持つのも分かる。分かるんだが……
今回のニューエドワーズ基地の襲撃は、今までとはちょっと違う。
何故なら、ガンダムが4機……もしくは原作介入の結果、五飛が俺を狙ってくれば5機のガンダムと戦う事になるのだから。
そして幾らトールギスがガンダムと互角にやり合えるとしても、トールギスは1機だけだ。
別々にこの基地に攻めてこられれば、こちらとしても対処のしようがない。
エアリーズ部隊が揃っていれば、ガンダムを1機くらいなら相手に出来るかもしれない。
後は綾子のトーラスなら防戦に徹すれば何とかガンダムと渡り合うことも可能だろう。
特にトーラスはエアリーズよりも高い機動力と運動性能を持っているので、空中から攻撃を仕掛ければ、ガンダムによってはある程度有利に戦う事も不可能ではない。
だが……それでも結局はまだ3機だ。
残り1機、もしくは2機。
このガンダムに関しては、ニューエドワーズ基地にある防衛戦力を頼るしかない。
まぁ、今まで準備してきた戦力を考えれば、十分に物量でガンダムに対抗出来るとは思うんだが……それでも被害は大きくなる筈だ。
正直なところ、出来ればOZをこの防衛戦に引っ張り込みたかったんだよな。
それが出来れば、OZの部隊をガンダムに処分して貰えるのだから。
この提案は、意外な事にセプテムが賛成したものの……ベンティからの反対にあって、結果として採用される事はなかった。
まぁ、ベンティの言っていた、下手をすればそのOZの部隊がガンダムの攻撃に紛れてこっちを攻撃してくる可能性があるという言葉には、一理認めなければならない。
トレーズ辺りならそんな無粋な真似はしないだろうが、レディ・アンであれば容易にその手段を取るだろうし。
それこそ、コロニー落としとかをしても不思議じゃない。
……コロニー落とし、か。原作ではゼクスがリーブラとピースミリオンを地球に落とそうとしていたが、俺がいる以上そんな真似をさせるつもりはない。
全員脱出した後であれば、それこそ空間倉庫辺りに収納してしまってもいいし、もしくはニーズヘッグで消滅させてもいい。
そんな風に考えていると……唐突に、周囲にヴィー、ヴィーという警報が鳴り響く。
……来たか。
「出る」
「は! お気を付けて!」
兵士にそう告げ、俺は格納庫へと走るのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:575
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1217
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