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転生とらぶる

作者:青竹
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ガンダムW
  1516話

「へぇ、ここが……」
「はい。ここなら問題ないので、いつでも使っても構わないという事です」

 俺の言葉に、ここまで案内してきた男が笑みを浮かべてそう告げる。
 まぁ、そうだろうな。
 俺の視線の先にあるのは、連合軍の基地。
 ……ただし、元基地と表現するのが正確か。
 遠くから見てもボロボロであり、10年近く前にこの基地は使われなくなったらしい。
 で、それをさっきまで俺達がいた街の裏の人間――マフィア――が手入れをして、自分達の物にしているとか。
 聞いた話だと密輸品なんかを一時的に置いておく倉庫とかに使っているらしいが、今は特に使っていないという事もあって俺達に貸し出されることになったらしい。
 ……あの男達、どうやって俺の紹介をしたのかは分からないが、随分と厚遇されているな。
 ちなみにこの基地へと案内をしてきた男は、凛達を強姦しようとした男ではない。
 マフィアも、俺達に危害を加えようとした男を一緒にさせておくというのは不味いと判断したのだろう。
 やっぱりあのダイヤが大きかったのか?
 あのダイヤで俺達を上客と判断した可能性は高い。
 まぁ、宝石とかを買い取って貰うというのもやって貰いたいし、こっちとしても上客扱いしてくれるのは大歓迎だ。

「一応聞いておくが、ここが連合軍に見つかるような事はないんだな?」
「勿論です。上の方ともしっかり話がついていますから。おかげでかなりの金額が飛んでいるらしいですけど」

 男の言う上が、政治家の方の上なのか、それとも連合軍の方の上なのか。
 どっちなのかは分からないが、それでもこちらとしては助かるのは事実だ。

「そうか、ならこの基地は暫く借りる事にする。……言うまでもないと思うが、こちらは色々と後ろ暗いところがある。何かを探るような真似をしたら……分かってるよな?」
「はい、その辺は聞いていますから大丈夫です」

 俺が金属を曲げるだけの力を持っているというのは、この男も聞いているのだろう。特に言い返すような真似はせず、素直に告げる。
 ただまぁ……こうして念を押しておいて言う事じゃないんだろうが、その辺はしっかりと確認させて貰うとしよう。
 幸い俺にはスライムがある。この類の操作は難しい事じゃない。

「では、ご案内します」

 男に連れられ、基地の中へと入っていく。
 既に廃棄された基地であり、外見も相当ボロい。
 だが……その割りには一応セキュリティの類はしっかり残っている。それどころか強化すらしているらしく、セキュリティカードを使い、暗証番号を入力してようやく門のゲートが開く。
 この辺の設備は、この基地が俺達を匿った組織が表沙汰に出来ない代物を一時的に保管していたりする為なんだろう。

「どうぞ、このカードがここに出入りする為に必要になります」

 そう告げられ、セキュリティカードと暗証番号の控えを渡される。
 ……こういう番号ってメモとして残しておくのは色々と危険なような気もするんだが……まぁ、今回は俺達に渡す為の臨時の措置なんだろう。
 実際、この手の暗証番号は変更するつもりになればそう難しくはない。
 恐らく俺達が用事を済ませてこの基地から出ていけば、変更するつもりだろう。
 そうして男に案内されながら基地の中を移動する。
 外見はともかく、中はきちんと電気も通っており、それなりに整備されていた。
 残念なのは、ベッドが結構安物のシングルだという事か。
 勿論ベッドの数が足りないという事はないのだが、俺と凛と綾子の3人で寝るには少し狭すぎる。
 出来ればキングサイズのベッドが欲しかったんだが……高望みし過ぎか。
 いざとなれば、このベッドを移動させてくっつければそれでいいし。
 寝室に適当に荷物を置き――空間倉庫の事は言えないのだから仕方がない――次に男に案内されたのは、格納庫。
 そこには俺が要求したように、MS用の推進剤がそれなりに用意されていた。
 だが、男は俺の方を見ると頭を下げてくる。

「すいません、実はMS用の武装はさすがに……」
「だろうな。そっちの好意で用意して貰ったんだから、文句を言うつもりはないよ」

 MS用の武器弾薬といったものは、当然ながら高い。
 これがきちんと金を支払っていれば話は別だが、ダイヤを複数持っているからといって、そこまでの厚遇は出来なかったということだろう。
 推進剤を用意してくれたのは、そちらは結構安いから……か?
 まぁ、武器弾薬に比べれば安いのは間違いないだろうし。
 それに武器に関しては、コルシカ基地からある程度盗んできている。
 また、俺がここで試したいのは、あくまでもこのW世界のMSの操縦に慣れる事だ。
 そう考えれば、こちらとしては武器弾薬がないのはそれ程気にしなくてもいい。
 勿論、あればあった方がいいんだが。
 その後も色々と細々とした説明を聞き、男は帰っていく。
 こうして、俺と凛、綾子の3人のみがこの基地に残された。

「さて、じゃあまずやるのは……この基地の調査だな」

 その言葉に、凛と綾子の2人は無言で頷きを返す。
 そう、幾らさっきの男が大丈夫だと言っても、それを信じるような真似は出来る筈がない。
 ましてや、ここを用意したのがマフィアである以上、全面的に信用出来る訳もなかった。
 向こうが俺の持っているダイヤを欲しているのであれば、こっちの弱みとかを知りたいと思ってもおかしくない。そこまでいかなくても、何らかの情報を欲するのは当然だった。
 そう考えれば、盗聴器や盗撮カメラの類が用意されていてもおかしくはない。
 ましてや、ここはマフィアの連中が取引する品の一時的な保管庫として使用されているのだから、防犯の為にと言われれば納得は出来る。
 ……まぁ、マフィアが防犯とかいう時点で色々とおかしなものはあるが。
 にしても、俺とマフィアってのはあまり相性が良くないんだけどな。
 OGs世界では、1人で放浪している時にマフィアやテロリストを襲って軍資金を調達していたし。
 実際、今も俺の空間倉庫の中にはその時に入手した物資やら武器弾薬やらが入っている。
 ……ただ、この世界でOGs世界の銃火器が使えるかどうかを考えると、難しいだろう。
 いや、使用するのは可能だろうが、弾薬の類を補給出来るかどうかとなると……口径とか、そういう問題が出てきてもおかしくはない。
 いや、W世界でどういう武器を使ってるのかは分からないけど。
 原作では普通にサブマシンガンとか使っていたら、その類の武器が使用されてないって事はないと思うし。
 ともあれ、凛と綾子が頷いたのを確認すると、空間倉庫からスライムを取り出す。
 1mm以下……それこそ0.00001mm程度まで細くしたスライムの糸を、基地の中に張り巡らせる。
 そうして盗聴器や監視カメラの類を探すが……

「やっぱりな」
「その口調だと、やっぱり仕掛けられていたのか?」
「ああ」

 俺の言葉で大体の予想をした綾子が尋ねてくるが、それに頷きを返す。
 かなり見つかりにくい場所に仕掛けられてはいるが、俺達の寝室として用意された場所にもしっかりと盗聴器と盗撮カメラは仕込まれている。
 これ、多分俺達が何も知らない状態で夜を過ごす……具体的には俺が凛や綾子を抱いている光景を盗撮すれば、それをネタにして脅すつもりだったのか?
 また、それで脅さなくても凛と綾子程の美貌だ。裏モノとして売りに出しても、十分な売り上げを誇るだろう。
 ……もしそんな事になったら、色々と地獄を見て貰う必要はあるだろうが。
 ともあれ、この基地に仕掛けられている盗聴器や盗撮カメラの類はスライムを使って全てを破壊する。
 回収して交渉の材料にしてもよかったのだが、このマフィアとはそこまで深く、もしくは長く付き合うつもりはない。
 ここで交渉するといった風に無駄な時間を作るよりは、こっちの力を思い知らせて謙虚な行動を取って貰うのがベストだろう。
 ちょっと念を押すような真似はすると思うが。
 ともあれ、そんな感じで基地の中にある盗聴器と盗撮カメラの類を全て潰す。
 今頃この基地の様子を窺っている奴は、いきなり音が聞こえなくなり、映像も映らなくなり、パニクっている事だろう。
 ……ここが保管場所という事で、その場所に仕掛けられているカメラの類も破壊してしまったかもしれないが、その辺は向こうの自業自得だ。
 そして基地の掃除を終わらせると、次にやるべきことは……

「凛」
「ええ、任せておきなさい。短いけど、ここは私達の新居になるんだから、妙な輩が近づいたらすぐに分かるようにしておくわ」

 俺の言葉に凛は頷き、宝石を取り出して魔術を発動する。
 展開したのは、この基地を覆うような結界。
 勿論ここは臨時のアジトである以上、そこまで立派な代物ではない。
 どちらかといえば、簡易的な代物だ。
 それでも、この基地を覆う結界を宝石1つで一瞬にして展開が可能だというのは、凛の魔術を使う腕が以前よりも圧倒的に上がっているのだろう。
 ロンドンに留学して魔術協会で数年修行しただけの事はある。
 いや、使い捨てに近いが宝石剣を作れているのを考えれば、この程度は当然か?

「それで、どんな結界を張ったんだ?」
「私達以外の誰かが入って来たら、すぐに分かるようになっているわ。当然だけど、魔術や魔力といったものを知らない人は、この結界を探知出来ないわ。そもそも、そこに結界があるというのを知られる時点で二流、三流の魔術師だし」

 得意気なその様子は、自分の実力に高い自信を持っているからこそだろう。
 そして、今の凛はその自信に相応しいだけの力を持っている。

「なら、取りあえずこの基地は安心になったな」
「ええ。まぁ、アクセルに壊された盗聴器や盗撮カメラの類をどうにかする為にこっちに来る可能性もあるけど」
「ま、そうなったらこっちも何をしに来たのかと惚けさせて貰うさ。それより、俺は早速この世界のMSの訓練をするけど、凛達はどうする?」
「そうね、私は自分でもう少しこの辺を調べてみるわ。……そう言えば今のスライムを見て思い出したけど、以前時計塔にそのスライムと似たような魔術礼装を使う人がいたらしいわよ?」

 凛の口から突然出て来たその言葉に、少しだけ驚く。
 当然だろう。それはつまり、俺がこのスライムの参考にしたケイネスの事なのだろうから。
 実際俺が参考にしたということもあるが、かなり優秀な魔術礼装だったと思う。
 衛宮……父親の方の衛宮が持つ魔術礼装がなければ、恐らく対処は不可能だっただろうし。
 それだけの出来だったのだから、その辺の資料とかが残っていてもおかしくはない、か。

「へぇ、そうなのか。じゃあ、凛もその魔術礼装を作るのか?」

 そう尋ねると、少しだけ不機嫌そうになる。
 そして、隣でその話を聞いていた綾子は笑いを押し殺す。

「作ろうとはしたんだよな? けど、どうしても作る事が出来なかったんだってさ」
「何よ、しょうがないじゃない。魔術的な相性があるんだから。……別に、私はちょっとでもアクセルを思い出したかったからとか、そういう理由じゃないのよ」

 いや、それは白状してるんじゃないか? まぁ、俺としてはそう言われると嬉しいけど。
 そんな俺の気持ちが分かったのか、凛は少し照れくさそうな表情を浮かべてその場から去っていく。
 綾子も、そんな凛の様子に笑みを浮かべつつ後を追う。

「じゃ、悪いけどあたしは凛のお守りをしてくるから」
「ああ、頼んだ」

 何だかんだと、文字通り全てを見せ合った仲ではあるが、それでもやっぱり恥ずかしい事は恥ずかしいのだろう。
 俺の目から見ても、今の凛は十分に愛らしいというか、可愛らしいというか、そんな感じだった。
 去っていく2人を見送ると、改めて俺は周囲を見回す。
 かなり巨大なこの場所は、恐らく連合軍がこの基地を使っていた時は格納庫として使用されていたのだろう。
 MSの格納庫だったのか、それとも戦闘機やヘリ、戦車の格納庫だったのか。それは分からないが。
 メンテナンスベッドの類があればMS用の格納庫だと判断出来たかもしれないが、残念ながらこうして見る限りではその類の施設も存在しない。
 多分連合軍がこの基地を引き上げるときに持っていったか……それとも、この基地を使用しているマフィアがそれを売るなり、別の用途に使うなりしているといったところか?
 そんな風に考えながら、とにかくMSの操縦訓練をするのが先だと、リーオーを取り出す。
 ……よく考えたら、マフィアにMSの操縦マニュアルとかを用意して貰えばよかったんじゃないか?
 今更ながら、そんな事を思うのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:555
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1213 
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