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『チロの物語』

作者:零那
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『狂騒』



僕が此処に来て
どれくらい?
いろいろと
思い出しては
その頃に
馳せていた。

すると家の中で
いつもと違う
何かが起きてた。

怒鳴り声が
ひっきりなしに
飛び交う。
たまにある喧嘩
...より激しい。

流那チャンが
泣きながら怒って
すごい怖い。
でも、こういう時の
流那チャンは、自分を
吐き出せれてるから。
だから僕は
安心するんだ。

いっつも何かを
溜め込んで
飲み込んでるまま。
だからこうして
たまに爆発する。

今日は裏の家の
おばちゃんも
来ていた。
警察の人も来た。

此の日の夜中
僕は流那チャンと
一緒に浜辺に
行くことにした。
堤防の上、
一緒に海を眺めた。

唯、静かに僕を
撫でる流那チャンの手。
愛が在る手。
僕は此の愛をチャント
お返ししたい。

流那チャン...
何があったか
解らないけど...
傷ついてるよね?
涙流れなくても
心の奥から
SOSが聞こえてる。

僕が死んだら
人間になりたい。
流那チャンの元に
行きたい。
一緒に生きたい。

前、流那チャンも
言ってくれたよね。

『流那なぁ
死んだら猫になる。
チロと一緒に
走り廻りたい。
ゴハンは、魚取れる処
知ってるし安心や(笑)』

一緒に生きたい...


 
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