『チロの物語』
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『未来』
僕の未来が
流那チャンの未来と
混じり合うなら
繋がり合えるなら
辛いことも全部
僕が一緒に
抱えてくから...。
僕の願いは
唯ひとつだけ...
流那チャンと
共に歩みたい。
そんな願いは
許されないのかな。
猫と人間だから。
解り合えないかな。
でもね、僕思うんだ。
流那チャンは
僕の気持ちや言葉を
解ってるって。
だって、僕の
言いたいことや
伝えたい想いは
届いてる気がする。
欲しい言葉を
かけてくれるし
甘えたい時も
解ってくれるから。
だからやっぱり
僕と流那チャンは
通じ合ってる。
大事に想われてる
そう感じるのは
思い上がりかな?
いつか僕も死んで
流那チャンも死んで
そしたら
一緒になれるかな?
そう考えると
いつか死ぬときも
きっと僕は
幸せだなぁ...
ねぇ流那チャン
僕は誰より何より
流那チャンが
大好きだよっ!!
精一杯の甘い声で
流那チャンに
擦り寄った。
『ありがと、チロ...』
あれ!
流那チャンが急に
涙ぼろぼろって
僕を抱きしめる腕は
今迄に無い位
少し痛かったんだ。
でも...
流那チャン...
何があったの?
『流那は絶対
行かんから!!
チロ置いて行けん!
てか父さん以外
絶対許さん』
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