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SAO~円卓の騎士達~

作者:エニグマ
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第六十六話 第四試合

~キリト side~

ダーク「おーい、生きてるかー?」
キリト「し、死んでたら、ここに、居ないだろ。」
ダーク「そりゃそーだ。」

地面にうつ伏せになったままの俺。
一応、意識は有るものの体が動かせない。

ダーク「しょうがないな。」

ダークが俺の体を背負い、『円卓の騎士団』側の控え室にまで運んでくれた。

キリト「す、すまない。」
ダーク「気にすんな。 俺が好きでやってる事だ。」

そして控え室について、

アーサー「悪いな。 こっからは預かる。」
ダーク「任せた。」

そのままダークは『妖精連盟』の方の控え室に歩いていった。

アーサー「平気か? キリト。」
キリト「大丈夫、では無いな。」
アーサー「アスナ呼ぶか?」
キリト「呼ぶまでもなく来るよ。」
アーサー「それもそうか。」
アスナ「キリト君!」

噂をすれば影がさすって諺、本当だと思うんだ。

~side out~

~サクマ side~

サクマ「俺が勝たなきゃ負け確定じゃん。」
コジロウ「頼むよ。 兄貴。」
サクマ「言われなくても分かってる。」(見ててくれよ。 シノン。)


マイク「シングルマッチ、第二試合! 『円卓の騎士団』からは『円卓の龍騎士』、サクマ選手!」


サクマ「負けられないな。」


マイク「そして『妖精連盟』からは『武器マスター』、ウェボル選手!」


ウェボル「・・・勝つ。」


デュエル開始のカウントが進む。
5、4、3、2、1、0

マイク「デュエル開始!」


いきなり二本の刀を両手に装備し、左手の刀を裏手で持つ。

そのまま相手の方に走る。

が、その時、信じられない光景が目に入ってきた。

サクマ(二刀流!?)

そうウェボルが片手剣二本装備と言うキリトの二刀流を使っているのだ。

サクマ(だが、そう簡単に使えるはずがない。 それに俺も二刀だ。)

しかし、その予想もハズレた。
ウェボルの構えを見たとき、

サクマ(これは、キリトの《スターバーストストリーム》!?)

そして、それが襲ってきた。

サクマ(流石にシステムの補助は無いみたいだが正確に真似してやがる。)

キリトとの対戦で見慣れた《スターバーストストリーム》を弾きつつ考える。

サクマ(恐らく強い技を使えば使うほどコイツは強くなる。 厄介な敵と当たったな。)

つまりは自分自身と戦うのとほぼ同じ意味。
自分自身には勝てない。
よくても引き分けだ。
だが、今はその方程式は無視するとき。

サクマ(こいつを倒すには、こいつがマネする暇を与えないように怒濤の攻撃を仕掛けるしかない。)

そう考えた俺は『覇気』と『ゾーン』を解放する。

サクマ(反応ナシ。 ヒースクリフ以上のポーカーフェイスかよ。 やりづらいな。)

そう考えつつも突撃をしかける。

サクマ「うおおぉぉぉぉぉ!!」

ソードスキルは使わず、たまに体術スキルの足技を繰り出す。

それには流石に慣れていない二刀流では防ぎきれないと思ったのか大きく後ろに跳ぶと同時にメニューを操作し、武器を変えた。

今度は大きな盾と片手槌。

すぐに一番装備が近いリズを思い出し、攻撃に入る。

だが、今度は先程とは違い、攻撃をしても全くと言って良いほど動かない。

サクマ(ヒースクリフ程じゃないが、この防御力は厄介だ。 魔法で撹乱しながら攻撃するか?)

その僅かに考えていた隙を付かれ、

サクマ「ぐふっ、」

腹部に強烈な一撃を喰らった。

その衝撃でかなり後ろに飛ばされたが何とか着地する。

HPはイエローに入る寸前だ。

サクマ「なるほど、何も真似できるのはキリトだけじゃ無いってか。」

さっきの防御の構えは相手のウォードのものとほぼ同一だった。
それなら相手チームの戦闘スタイルを全て持っていると考えるのが妥当だろう。
だが、それでもステータスの問題で出来るものと出来ないものがあるはず。

サクマ(それに、シンタローの事前情報ではコイツは魔法系のスキルを取っていないらしいからな。)

となれば攻撃魔法のオンパレードには弱いはず。

今の俺の魔法スキルは火属性と水属性がカンスト、後は回復魔法のみだ。

サクマ(それなら、行ける!)

そう考え、スペルを繋ぐ。
これは火属性の広範囲殲滅魔法。
着弾点から火が一瞬で広がり長時間火が消えないというものだ。
これはボス戦、それもこちらが飛べ、取り巻きやボスが飛べないという限られた条件でしか使うことの無い魔法だ。

サクマ(避けるなら一方向しか無い。)

それは真上。
飛べば簡単に避けられる魔法だ。
だが、空中戦は俺の得意範囲。

さらに盾装備の奴は空中だと背後に回られやすい。

魔法を放つと共に羽を展開させ飛ぶ。

ウェボルも魔法を回避するために飛ぶ。

相手が飛んだ瞬間に真後ろに回るように飛ぶ。

サクマ「オラアァァ!」

だが、背後からの一撃は防がれる。

なら、

『ゾーン』で一瞬だけ反応速度を高め、相手の真後ろに回る。

恐らく相手は俺の事を見失ったはず。

これが『ゾーン』応用システム外スキル『神隠し』だ。

そして二刀流ソードスキルの《ダブルサーキュラー》を放つ。

俺とキリトはお互いのユニークスキルをオリジナルソードスキルとして再現し、お互いに伝授し合っているため俺も二刀流ソードスキルが使える。
逆にキリトも俺の二刃刀ソードスキルを使うことが出来る。

そして、キリトの二刀流は両手とも順手持ちに対して、俺の二刃刀は片手だけ裏手持ちだ。

裏手持ちと順手持ちを交互に繰り返すことにより二刃刀と二刀流の『スキルコネクト』がしやすい。

え、何でキリトがそれをしなかったって?

本人曰く「二刃刀の構えが難しい。」らしい。

それはさておき、

《ダブルサーキュラー》を放った俺は続けて二刃刀の基本ソードスキル《雷轟》三連撃を放つ。

が、これは全て防がれる。

サクマ(反応速度早いな。)

恐らくリーファと良い勝負くらいだ。

だが、その程度なら俺の動きについてこれない。

サクマ「決める!」

二刀流ソードスキルの《デプスインパクト》を放ち、続けて二刃刀最上位ソードスキル《輪廻》を繋ぐ。

少しずつ相手の防御が崩れていく。

サクマ「キリト、お前の技で決めてやる!」

最後に二刀流最上位ソードスキル《ジ・イクリプス》を放つ。

ウェボル「ぐっ、ああぁぁぁ!」

するとウェボルの残りHPが後少しになったとき。
ウェボルが盾と片手槌を放り投げ、かめ○め波の溜めのような体勢を作る。

そしてか○はめ波を放つような感じで俺の体を攻撃してきた。

サクマ(これは、まともに喰らったらマズイ!)

ソードスキルの使用中の為、避けられない。
その代わりに僅かに身体を捻る事で衝撃を流す。

だが、

サクマ(衝撃を流したのに一撃でレッドゾーンまで削られた!?)

だが、衝撃を流したおかげでソードスキルは中断されずに済んだ。

そして、俺はバトルに勝利した。

~side out~ 
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