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ヨハンだがこんな状況を覆す

作者:刀の道
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対話の始まり

 
前書き
ELS戦遂に完結。
ある人物が死にます。 

 
 
 ビリーがミーナに食べられたり、ミレイナがティエリアに告白等のイベントがあったが
 着々と地球圏防衛線は構築されていった。

 地球圏絶対防衛線。

 作戦司令官、カティ・マネキン准将。
 現場にはハーキュリー中将、キム中将がそれぞれ現場指揮官だ。

「大型ELS距離、1000まで接近!」

「あと0032で、長距離ミサイルの射程内に入ります」

「どうやら最初の賭けには勝てたようですな」

「ここからが始まりだ。各艦目標が射程圏内に入り次第、攻撃を敢行する!
 粒子ミサイルはELSとの接触を避け、近接信管にセット。取り込まれては叶わん」

 カティが指示を飛ばしている中。恋人・部下がいる者、様々だが通信等で少しの会話をする。

「各員長距離ミサイルの発射準備、完了しました」

「よし。全艦、第一波ミサイル攻撃開始!」

「ミサイル発射します」

 ヴォルガ級航宙巡洋艦・ヴァージニア級輸送艦・ナイル級大型航宙戦艦・ラオホゥ級輸送艦・バイカル級航宙巡洋艦の
 ミサイル一斉発射が行われた。

「目標との距離370!」

「300到達と同時に自爆システムを作動!」

「300!作動確認全弾起爆します!」

「全弾命中!」

 だが、ELSはGNミサイルを取り込んでいる。前方に展開していたELSのみが、ダメージを受けただけだった。

「ELS健在です!」

「何らかのシールドを展開した模様」

「まさか…。我が方のGNフィールドの特性を既に!」

「大型粒子砲発射準備。MS隊で近接戦闘を仕掛ける!」

「全MS発進準備。ELSに取り込まれぬよう、各機はフィールドを使用して戦闘せよ!」

 ソレスタルビーイング号からの指令により、各艦のMSは発進していく。


「大型粒子砲チャージ90%」

「チャージ100%!」

「掃射開始!」

「掃射開始します!」

 大型砲の一撃により、大型ELSは一部を貫かれ中央付近の、ELSは消飛んだ。

「艦隊。粒子砲で攻撃しつつMS隊も同時攻撃。ヨハン達の道を作る!」

 原作の様にティエレン等はおらず。ガローネ・νGN-X・GN-XⅢ等が供給されている。

「おお!やられるか。死んでも帰るんだよ、ネーナ達の元に!」


 だが序盤で同化されたGN-XⅢを元に。ELSが次々とMSに変貌していく。
 それを見ていたヨハンは指示を出す。

「ヨハン総帥指揮下の部隊が行動を開始!」

「ソレスタルビーイングもです!」

 ソルブレイブス隊、そしてFFのパイロット達が攻撃を開始。
 CBもクアンタを除いた機体が攻撃を始める。

「ELS侵攻の防衛行動に入る」 「了解」

「理屈なんかどうでもいい。やるだけだぁあ!!」

「全力で狙い撃つぜ」 「ネライウッテ、ネライウッテ」

「ライフルビット展開、ライフルビット展開」


「ソルブレイブス隊。スタンドマニューバと同時に散開。前線を押し上げる!」

「「了解」」


 ソルブレイブス隊の各員は、撹乱する様な動きでもって、ELSに押されている部隊の支援をする。
 グラハムと共に前線に突っ込んだ隊員が、ELSが巡洋艦を取り込んでいく様子を視認。

「隊長、ポイント336を」

「あれは…。巡洋艦までも…まて、ナイル級が!」

 ヴォルガ級が取り込まれていく状況の前線。
 少し後方に位置していた、ナイル級が突っ込んでいく。

 そのナイル級に乗っていた司令官は、前線中核を担うキム中将だった。
 時は遡りヴォルガ級が取り込まれる前。ナイル級が少しずつ取り込まれる中、司令官たるキム中将はある決断をする。

「総員退艦の準備をしろ。直にヴォルガ級、そしてこのナイル級も取り込まれる。
 君たちは後方指揮下の部隊に合流しろ」

「キム中将も一緒に退艦を」

「私は君たちと共に行くことはできん。それだけはできない。出世欲に取りつかれ、コネで上がっていく地位と共に、役目を果たしてきた」
「そして私は中将だ。ならばこの役目は。この役目だけは必ず努めなければならないのだ。…行ってくれ諸君」

 キム司令の言葉を黙って聞いていた、ナイル級の各員。
 だが誰一人退艦するものはいなかった。

「どうした。何故退艦しないのだ!」

 笑い声がブリッジに響く。

「キム司令お一人で、艦を動かす事はできないでしょう?」

「最後までお供しますよ中将」

「……すまん。すまないなぁ皆。皆の命…私が貰う」


 こんな会話がなされていたのだ。
 そして全ての戦線に通信が入り、徐々に金属化するブリッジが移される。

「きっとこの通信が届いていると信じ、全宙域に送信する。
 もうすぐ我が艦はELSに取り込まれる。だがただ命を果てさせる事を、我が艦員は望まない。
 前線…および全ての兵士に、最後の命令を出す。抵抗し地球を…そして市民を守れ。勤めを果たせ」

 ELSの中核部隊まで進んだ、ナイル級は既にELSに殆ど浸食されていた。
 キム中将は爆弾を起爆させ、多くのELSを道連れにした。

 これを聞いていた連邦軍、作戦指令室及び地上本部にいた人々は。
 静かに敬礼を行い、キム司令達の冥福を祈った。

 この通信を聞いていた、MS部隊にも変化が起こっていた。
 自らの限界を超えるような、そう感じてしまう動きをしているのだ。

「やらせはせぬ!……私は市民を守る軍人だぁああ!」

「馬鹿野郎!死んじまったらダメじゃねぇかよぉ!」

 アンドレイとコーラサワーも涙を流すが、決して操縦をミスしたりはしない。

「ここだ。カティ!」

 対話のために待機していた面々。ヨハン・刹那・デカルトそしてイノベイドである、リヴァイヴ・ブリング・ティエリアである。
 中枢に突入する機会を待っていたのだ。

「中枢への道筋を作る。粒子砲のチャージは」

「出力55%ですが撃てます!」

「ポイント25へ発射せよ!」

 大型粒子砲が放たれた瞬間。対話部隊が一機に接近していく。

「ガデラーザ。GNファング射出をする」

 デカルトはELSの意識に飲まれないために、遮断ヘルメット等を装備している。
 勿論対話の時はヘルメットを脱ぐが。そしてファングも、脳量子波コントロールではなくヴェーダによって動かす。

「行くよブリング」 「…わかっている!」

 先頭をジェアン・シュヴァリアーが、GNフィールドを全面に張り突撃していく。
 ジェアン・シュヴァリアーにはリンドヴルムが、乗っかる形でバックアップをしている。

 この後ろにデカルトのガデラーザ。この機体には、ラファエルとクアンタが乗っている。

「GNフェザー。フルバースト!!」

 リンドヴルムの羽から出るGN粒子を、乱れ撃ち進路を拓く。
 そして各機体のモニターには、粒子砲がビームを屈折させることで防がれた様子が移されている。
 この間も動いているこの部隊だが、道中の支援にガンダムハルートがマルートに。
 サバーニャ・リゲルグ・Hなどがビット兵器で支援する。

「デカルト。大型ELSの表面にファングを当てる!」

「了解!」

 リンドヴルムから放たれたファングと、ガデラーザのファングが爆撃の様に表面を穿つ。
 穴を開ける事に成功するが、ELSの復活速度が予想よりも早い。
 ティエリアはその様子を見て、セラヴィーを特攻させる。

「セラヴィー!!」

 ELSに触れたセラヴィーⅡが浸食され、意識がティエリアに入ってくる。

「ぐぁあああッ!!」

「大丈夫かティエリア!」

「あぁ、問題ない。それよりも…」

「よしブリング・リヴァイヴは、外の援護に回れ」

「「了解」」


「「ELS中枢に突入する!」」


「これがELSの中枢…」

「我々を迎え入れるのか?!」

「クアンタムシステムを作動させる」

「デカルト」 「了解です」

「ELSの力は未知数だ。フルパワーで行く」

「了解。クアンタムバースト!」 「TRANS-AM!!」

「TRANS-AMシステム作動!」

 ヨハンも眼帯を外し全開で行く。

「NGN最大出力!!」

 4機の機体から出る純度を増したGN粒子。
 それに反応するELS。

「これが人類存亡を賭けた。対話の始まり!」

「「うぉおおおあああ!!」」

 人類が初めて外宇宙の生命と、対話した瞬間だった。 
 

 
後書き
キム中将をカッコよく書きました。
誇りある軍人って感じですね。

タチハロもこれを見ていたのですが、涙流してます実は。

原作より刹那の負担減ってます。
GNフェザー自体は、0ガンダムの武装としてあります。(使える者は限られる)

00編完結です。 
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