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ヨハンだがこんな状況を覆す

作者:刀の道
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前準備、NOT分散

 

「トレミー、第一第二第三ハッチ。オープンします」

「リニアカタパルト、ボルテージ上昇。射出タイミングをストラトスさんに譲渡するです」

 最初に出撃するのは、ライルの機体。サバーニャ。

「おーらい、ガンダムサバーニャ ロックオン・ストラトス狙い撃つぜ!」


「すまない、マリー」

「いいのよ。さっきの話が本当なら、私も異性体狙われる。船の人たちに、迷惑を掛けるわけにはいかないわ」

「マリー」

 二人は、刹那と共にプトレマイオス2改に戻っていた。
 先に、FFは保護したが二人の機体はない。だから、二人の専用機があるCBに、派遣されたのだ。

「射出準備完了しました」

「了解。ガンダムハルート、アレルヤ・ハプティズム、ソーマ・ピーリス迎撃行動に向かう!」


「刹那、わかってはいると思うけど。ダブルオーライザーでトランザムはしないで、脳にダメージを負う可能性が高いわ」

「了解!ダブルオーライザー、刹那・F・セイエイ、出る!」


 一方、ティエリアの機体は、オリジナルの太陽炉を本体だけに、使っている
 ツインドライヴ専用太陽炉を、刹那の新型のために作成していたが。
 ティエリアの機体は、疑似太陽炉を2個つけた、ラファエルガンダムになったのだ。

「アーデさんも射出OKです」

「了解。ティエリア・アーデ、行きます!」


 ガンダム4機が、ELSと接触行動を開始した。


「あれか…」

「な…!」 「あれは!」 「くっ!」

「来るぞ!」

 小型と思われる、大群のELSが出現。こちらに向かって飛んできた。

「フエタ!フエタ!」

 2基のハロが言うように、ELSがエウロパから大量にでてきたのだ。

「何を企んでいようが、この先に行かせるわけには、行かねぇな!」

 サバーニャの狙撃で、何個か撃墜する。その間をハルートが旋回すると、予想通り惹かれて追いかけてくる。

「やはり、異性体。脳量子波に惹かれて!」

 コンテナから、GNミサイルを放つが。何発か喰らった後、ELSはミサイルを取り込み始めた。

「ミサイルが?!」

 刹那も、攻撃しようとするが、高い脳量子波を持つ刹那は、ELSの声が、叫びが聞こえる。
 違和感と奇妙な感覚のせいで、攻撃が行えない。

 遂に、刹那はELSの叫びに耐えきれず。距離を取ろうとするが、ELsが追いかけてくる。
 だが、ELSの行動は阻止される。
 チャージを行っていた。ラファエルが攻撃を開始、したからである。

「GNビッグキャノン、ハイパーバーストモード!」

 刹那、ロックオン、アレルヤを追いかけていたELSを、全て薙ぎ払う。

「トランザム!」

 近づいてくる、ELSは全てGNビームライフルで撃ち落とし。エウロパ本体に近づく。

「GNビッグキャノン、フルバースト!」

 トランザム状態による、圧縮粒子等。全てを攻撃に使った一撃は、エウロパを粉々にする。


「ガンダム各機、地球圏に向かっていく破片の撤去作業に、集中して!」

「「了解」」



 ――――――――――――――――

 CBが、地球圏に向かう最中。
 木星から、巨大な重力場が発生。そして、ELSの叫びがイノベイターや脳量子波の高い人間の、脳裏に響き渡る。

「なっ!アーァア!」

「ぐっ!うぅうう!」

「なっ!これはあの時の!」

 非難していた、イノベイターになりうる因子を持った人達は、一斉に頭を抱え倒れる。
 軍施設でも、イノベイドやデカルトも頭を押さえる。FFの面々は、ある程度対処はできたが、顔を顰める。

 デカルトが、指令室に駆け込むと…

「木星外赤班に、局所的重力場が発生しています!」

「リングが崩壊!次々と吸い込まれていきます!」

「信じられん…木星に巨大な穴が…」

 その穴から、更にELsが出現。しかも月と同規模の物もだ。
 ヨハン達の、高い脳量子波を感じたELSは、原作よりも行動を速めたのである。



 大統領執務室。そこで見ていた大統領は、事前に聞いていたとはいえ、これだけの大群か…と頭を悩ませていた。

 プトレマイオス2改のブリッジでは、

「おいおい、嘘だろ」

「ELSの、ELSの地球圏到達までの、時間を出してくれ」

「刹那……」

「早く!」

 その鬼気迫る声を聴き、フェルトは早速調べる。

「ハッ…!地球圏到達まで、あと95日!」


 議会は紛糾していた。

「木星から、異星人が攻めてくるなど。ただの夢想にすぎん!」

「異星人ではなく、変異性金属体です」

「我々が狙われないという保証はどこにもない!」

 議会に呼ばれ、この光景を見ているのだが。俺はハーキュリーから、一時的に指揮権を返還され、現在軍トップである。
 そして、宇宙での軍の配備。武装等。様々な事案が溜まっている。ちんたら、会議等やる時間はないのだ。

「たかが、金属にそんなことが出来ると?」

「現に有人探査船は地球に落ちたではな「ガンッ!!」…」

 俺は、軍刀で床を叩き議会を静まらせる。

「まず、私はくだらぬ会議を聞いている時間等ない。
 次に、政治家である君たちの中に、現状を正しく認識できない者がいる事も腹立たしい」

「貴様ぁ!なんだそのものの言い方は!」

 一人の議会員が、俺を叱責するがそれに対し

「言っておこう。ELSは約3か月後に、地球圏に到達する。そして、たかが金属といった議員は愚かと言える。
 議会にも、上がっているはずだな?少女の体が、金属に変化している事。ELSは融合する事で、相手の情報を得る事。
 では、改めて聞こう。我々は、融合されると武装も真似される。そして、戦力も相手の方が上で何故楽観視できる?」

 俺の言葉に、静まり返る議会。
 だが、タカ派の面々は

「軍備増強!それしか市民を守る方法はない!」

「貴様ぁ!現政権の融和政策を否定するつもりか!」

「総帥!」

 大統領の言葉に、再び静かになる議会。

「何ですか大統領?」

「軍備増強をしたとして、どうですか?」

「意味がないですね。まず、新型の武装・MSを作った所で、慣熟していない物など使えません」
「それと、ELSは対話しようとしています。手段が違うのも、恐らく彼らの生体が人間とは、異なっているからでしょう。
 私は、彼らの機能が集約されているであろう。月規模のELSに、侵入。イノベイター達による、対話という手段を提示します。
 ただし、その間地球には、ELSの被害が無い様にしなければなりません。防衛戦が主体になるでしょう」

「これで、次期主力MSの配備が容易になりますね…」

「それも、生き残ればだがな」

 あ、やべっって顔しても無駄だ。俺は耳がいいからな。
 議会への説明が終わった俺は、宇宙に即帰還し、軍トップ陣で陣形や武装。どのMSをどう配置するかなどを検討し始めた。

 軍でも、ELSの進路を変更出来ないか?という議題が上がったが
 無意味だと、切って捨てた。一人高い脳量子波を持つ者が、おびき寄せても大多数は、地球の内在的高い脳量子波を持つ者に惹かれるからだ。


 議会も、市民の保護を開始。避難も始めた。

「しかし、あんな巨大な物に対処できるのでしょうか?」

「現に、起きてしまっている。我々は、対処しなければならない。そして、ヨハン総帥の作戦が成功しなければ絶望的だ」

 地上では、沙慈開発のタートルが老人等をせっせと運び、食料等の積み込みも行っていた。
 その姿は、各地で見られ…アザディスタンでもタートルに乗って、笑顔な子供がいたりした。

 ―――――――――――――――――――――


 ELSが、絶対防衛線に展開している、艦隊GNミサイルの射程に入る前。

 CBは、クアンタの調整が完了させ待機していた。
 クアンタには、小型のヴェーダターミナルユニットを取り付け、情報を整理する狙いである。

 FFも、タチハロをガーリオンに乗せ。戦力として動かす。
 連邦は、原作よりマシであり、艦隊も充実しており。全機体、GNフィールドパックを装備、実体武装を取り去りビーム主体となっている。
 軌道ステーション付近の軍港から、艦隊やMSが続々と予想宙域にいる味方部隊に、合流していく。
 ソレスタルビーイング号も、後方に布陣した。

 FF所属のグラハムは、ウィングフラッグに乗り、ソルブレイブス隊を率いる。

 ハーキュリーは、カティと同様。後方司令部にいる。
 セルゲイ親子は、中核に配置されどちらのフォローもしやすい様にした。
 ……バカは、勝手に前線にいくと思われたので。満場一致で前線に配属された。

 ガデラーザに乗る、デカルト大尉はルートが確保出来次第、中核から一気に本丸に向かう。
 これは、ヨハン達も同様である。

 イノベイドである、ブリングとリヴァイヴは青デンドロビウムこと、モデル ジェアン・シュヴァリアーに乗り
 待機している。ブリングが、GNアームズの技術を発展させた。GNミサイルコンテナや巨大ビームサーベル。ビームキャノン等を
 乗せた、バックパック換装MSのパイロット。通常のMSは、GNハンドガンを発展。GNハンドキャノンを腕に搭載した。
 ガシリーズの技術を採用した。Gギャプランをリヴァイヴが扱う。二つで一つのMAを作ったFFは、さすがマッドである。
 リジェネは、GNバンガードの指揮を任されており。本人もMSを使うのは、好きじゃないそうだ。

 持てる力は全て、ここに集まっている。ELS線が始まろうとしていた。
 
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