SAO~円卓の騎士達~
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第十七話 ラフィン・コフィン
~キリト side~
その日の夕方、ギルドで今日あったことを話した。
シンタロー「二人目か。」
アーサー「ったく、レッドが飛び付きそうな事しやがって。」
アリス「一体どんなカラクリが有ると言うのでしょうか。」
反応はそれぞれだが全員怖がった様子は無い。
シンタロー「あ、」
キリト「どうした?」
シンタロー「いや、トリックがわかったかもしれない。」
アーサー「さっすが軍師。 で、推理は?」
シンタロー「だから二つ名で呼ぶな。 キリト、そのヨルコって人、殺られる前にお前らに背中見せてたか?」
キリト「背中? えーと、、、見せてないな。」
シンタロー「じゃあ、俺の推理はほぼ合ってるはずだ。」
サクマ「無駄に焦らしてんじゃねーよ。 さっさと言え。」
シンタロー「尋問かよ。 まぁ、良いけど」
アーサー「おっとぉ、まさかのMかぁ?」
シンタロー「ちげーよ!! つーか、さっさと言わせろ!」
キリト「そうだ、黙って聞こうぜ。」
シンタロー「俺の推理はこうだ。 実は殺されたと思ってた二人は死んでない。」
キリト「は? だって二人とも綺麗にポリゴンになって、」
シンタロー「ポリゴンになったのは二人の装備だ。 二人は装備が壊れる寸前で転移した。 プレイヤーのHPは圏内ではデュエルでしか削れないが、装備なら圏内でも耐久値を削れる。」
コジロウ「じゃあ、何のために?」
シンタロー「恐らくシュミットの精神値を削るためだろ。」
キリト「シュミットの?」
シンタロー「お前言ってたよな? シュミットが前線に出てくるのが早すぎるって。 その二人もそれに気が付いたんだろ。 そして、シュミットがギルドマスターを殺したんじゃないかと疑い始めた。 けど、ただ聞いただけじゃ答えないだろうからこんな事をしたんだろ。」
アーサー「シンタロー、お前無駄に頭良いな。」
シンタロー「無駄って何だよ!? つーか、キリト。 お前閃光殿に連絡しなくて良いのか?」
キリト「あ、そうだな。」
そう言うと俺は高速でアスナにメールを送る。
アーサー「あ、そうだ。 俺とサクマ、シンタローは今から出掛けるから。」
キリト「今から?」
アーサー「ラフコフが今夜動くって情報が入ったからな。 場所は墓場だと。 相変わらず良い趣味してんな。」
キリト「ん、分かった。 気を付けてな。」
その後送ったらすぐにメールが帰ってきた。
詳しく説明しろとのこと。
待ち合わせ場所に向かう。
キリト「シンタロー曰く、二人は死んでないらしい。(以下略)」
アスナ「なるほどね。 じゃあ、今何処に居るかも分かるね。 えーと、場所は墓場? 近くにプレイヤーが二人。」
キリト「片方はシュミットだろ。 どーせ、許しを請おうとかいうアホらしい考えに達したんだろ。 んで、もう片方は多分、カインズ。」
アスナ「じゃあ、本当は何も起こってなかったって事で一件落着で良いのかな?」
キリト「あぁ。 良いんじゃ、、、、」
その時何かが引っ掛かるような感覚がした。
待てよ、墓?
墓って言えば、、、
アーサー『ラフコフが今夜動くって情報が入ったからな。 場所は墓場だと。』
その言葉が頭の中で再生された瞬間。
閃いた。
キリト「まずい。」
アスナ「え?」
キリト「急いで其処に行くぞ! 三人が危ない!」
俺はそのまま走り出す、その後ろにアスナが着いてくる。
アスナ「え、ちょっと、、どういう事よ!?」
キリト「ラフコフが三人を狙ってるかもしれない!」
アスナ「え、えぇ!!? どうして!?」
キリト「おそらくグリムロックがラフコフに依頼した!」
アスナ「何で!?」
キリト「グリムロックがグリセルダを殺すようにラフコフに依頼したからだ! それに気付かれるのを防ぐためだ!」
クソッ、何で気が付かなかったんだ。
グリセルダを睡眠PKしたのは間違いなくラフコフ。
だけど、どうやってグリセルダの部屋に入った?
答えは『黄金林檎』の中に依頼者が居たから。
恐らくグリムロック。
なら、なぜ?
決まってる、アイテムのためだ。
結婚すればストレージは共通。
片方が死ねばもう片方にアイテムが無条件で渡る。
頼む、間に合え!
~side out~
~アーサー side~
何でシュミットがここに居る?
俺達は情報の墓場に来ているが何故かシュミットが居る。
俺達は誰にも見つからないように木の後ろに隠蔽スキルの付いたマントを着ながら隠れていた。
シュミット「グリセルダ。 俺にはこうするしか考え付かなかった、頼む! 許してくれ! 俺はあんなことになるなんて思って無かったんだ!」
サクマ「それは、半年前の事か?」
何で出てくるんだよ!!
シュミット「アンタ、何でここに」
アーサー「そりゃ、こっちの台詞だ。 なぁ?」
サクマが出てきたんじゃバレるのも時間の問題だから諦めて俺も話に参加する。
シンタロー「俺に話を振るんじゃねぇ。」
ついでにシンタローも。
サクマ「つーか、そこの二人も出てきてくれないか? 居るのは分かってんだ。」
木の後ろに隠れてた二人が出てくる。
シュミット「ヨルコ、カインズ、お前ら死んだんじゃ、」
シンタロー「正確には死んだ風に見せてただけ。 死んではいなかった。」
シュミット「どういうことだ?」
サクマ「説明は後だ。 今はそれよりも、っ!」
サクマが飛んできたナイフを弾く。
Poh「Wow! こいつは驚いた。 why are you here? My brother.(何でここに居るんだ?兄弟)」
アーサー「てめぇと義兄弟になった覚えはねぇよ。」
サクマ「poh、てめぇ。 ベータテストの時の仲間を殺りやがって。」
Poh「あぁ、あいつらか。 狩ってて面白かったぜぇ。 あいつら油断しまくってたが、それでも反撃してきたんだからな。 ところで、こっち側に来る気は無いか?」
アーサー「ねぇよ、俺が狩るのはお前らみたいな獣だけだ。」
Poh「Hmm,It is disappointing(うーん、それは残念だ。) だが、まぁ良いか。 また殺りあえるんだからな。」
アーサー「サクマはジョニーを、シンタローはザザを頼む。」
Poh「だとよ。」
ザザ「了解、した。」
ジョニー「ヘッド、殺っちゃってもいいんですよねぇ?」
Poh「もちろんだ。 It's show time!」
アーサー「そんなショーは一瞬で幕引きにしてやるよ!」
殺るか殺られるかの闘いが始まった。
~side out~
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