ドリトル先生の名監督
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第三幕その三
「そうでしたね」
「まあね」
「スポーツにはそれぞれの筋肉、トレーニングの方法があると」
「医者だからね、僕は」
だからというのです。
「医学の観点からスポーツを見てね」
「そして書かれましたよね」
「うん、そうしたけれど」
「それならです」
この部員さんは言うのでした。
「わかります」
「僕がお相撲をしたことがなくてもだね」
「お医者さんは人体に詳しいですからね」
だからだというのです。
「そのお医者さんのお話なら」
「じゃあ僕の言うことは信じてくれるかな」
「それに先生は嘘を言わないです」
このことは学園の中でとても有名なことです、先生はただ学識や教養があるだけでなくとても誠実な人なのです。
それで、です。見ると相撲部の人達もお話を聞いています。先生のそれを。
「立派なお医者さんですから」
「それも真面目な」
「ならです」
「先生の言われることならです」
「的確です」
「僕の話を信じてくるんだね」
先生も皆の返事に笑顔になるのでした。
そしてです、こうも先生に言うのでした。
「当然です」
「先生みたいないいお医者さんいないですから」
「そうした人のことを聞かなくて誰の言うことを聞くんですか?」
「ならです」
「是非お話下さい」
「そう言ってくれるなら続けさせてもらうね」
後ろに動物の皆を連れたうえで、です。先生はさらにお話しました。
「柔軟には気をつけて」
「じっくりとですね」
「試合前と試合後に」
「身体をほぐす」
「丹念にですね」
「まずは準備体操をして身体を温めるんだ」
ほぐすだけでなくというのです、その柔軟体操で。
「そしてね」
「それからですね」
「お相撲の本来の稽古をする」
「ウェイトトレーニングよりも」
「そちらの方をですね」
「してはいけないというんじゃないよ」
ウェイトトレーニングをです、先生はこのことは否定しませんでした。
「けれどね」
「四股とかをですね」
「お相撲本来の稽古を重点に置いて」
「それでお相撲の筋肉をつける」
「そうすべきですね」
「そう、それとね」
さらにお話する先生でした。
「食べものだけれど」
「ちゃんこですか」
「それのことですね」
「皆どんなものを食べているのかな」
このことを確認するのでした。
「君達の中には寮生も多いだろうけれど」
「はい、自宅生もいますが」
「確かに寮生も多いです」
「そこで御飯食べてます」
「そうしてます」
「部活でも食べてるよね」
先生はこのことも確認しました。
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