英雄伝説~光と闇の軌跡~(碧篇)
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外伝~女神の一族”ブライト家”の力~中篇(前半)
~碧の大樹ー神域ー~
「でやぁっ!!」
アドルはクラフト――――ソニックスライドで斬りかかり
「はっ、せいっ、やあっ!!」
さらに続けてクラフト――――回転乱舞で周囲の敵達を薙ぎ払った!
「フッ!」
エレナはクラフト――――ファントムダッシュで一瞬で敵達の懐に飛び込み
「クロス!ブレイド!!」
一瞬で多くの敵達を十字に斬って絶命させた!敵達の数は多く、二人は背中合わせに包囲された状態になったが
「「アヴェンジャー!!」」
同時に剣を突き立てて膨大な剣気を解き放って自分達を包囲する敵達を滅し
「行くぞ……!」
アドルは一瞬で移動しながら多くの敵達の周囲に星形の陣を描き
「星方陣!!」
陣から衝撃波を発生させて陣内にいる敵達を滅した!その時、攻撃後のアドルの背後から魔獣が襲い掛かってきたが
「させませんっ!!」
エレナが懐から数本の短剣を投擲してアドルに襲い掛かろうとした魔獣を怯ませ
「そこだっ!!」
怯んだ魔獣の一体にアドルが剣で突き刺し
「オーラフェンサー!!」
さらに闘気を込めて突き刺した敵を薙ぎ払い
「無影…………一閃!!」
エレナは敵の背後に現れて薙ぎ払い攻撃を放って滅した!
「あ、あれが……”赤毛の冒険家の冒険日誌”の主人公の実力…………!」
「た、確かに物語では主人公はさまざまな地方の人々を救う為にさまざまな戦いを体験した事も書いてあったけど……」
「……まさに”英雄”といっておかしくない強さだな……」
「……見事な剣だ。彼の剣もそうだが、奥方の剣も”達人”の域に達しているな。」
「ええ……二人とも全く隙のない剣技です…………特にエレナ殿は凄い…………女性の身であるにも関わらずアドル殿に負けない活躍をしていますし……それに彼女の剣技はどちらかというと”騎士”に近い…………」
「……もしかすれば彼女は中将やラウラ達のように古の”騎士”の家系出身なのかもしれないな……」
アドルとエレナの活躍を見ていたアリサとマキアスは信じられない表情をし、ユーシスは目を細め、ヴィクターは感心し、ラウラは尊敬の眼差しでエレナを見つめ、ガイウスは静かな表情で呟いた。アドル達が戦っていると悪魔がアドルに向かって攻撃を仕掛けた!
「!クッ……!」
悪魔の一撃に気付いて咄嗟に盾で防御したアドルは表情を歪め
「アドルさん!」
アドルの様子に気付いたエレナは駆け付けようとしたが
「―――――!!」
「!!」
別の悪魔がエレナに攻撃を仕掛け、エレナは自分を攻撃してきた悪魔の攻撃を回避し
「オーラストライク!!」
前方に闘気による障壁を纏って悪魔に突撃した!
「!?」
闘気の障壁に悪魔は怯んだその時
「爆ぜろっ!!」
闘気の障壁が爆散し、爆散した闘気を至近距離で受けた悪魔は大ダメージを受け
「止めっ!!」
そこにエレナが退魔の効果も込められてある『聖剣エクスカリバー』で縦に真っ二つに斬って滅した!
「不浄なる者達に天の裁きを!!」
「!?」
一方その頃、悪魔の攻撃を盾で防御し続けるアドルに気付いたフィーナは光の爆発を起こす魔法を悪魔の背後に放って怯ませた!
「!今だっ!セイッ、まだだっ!!」
その隙を好機と見たアドルはクラフト――――ダブルライジングで敵を打ち上げ
「フォトンブレード!!」
闘気を纏わせた光の剣を振り下ろした!悪魔の装甲は本来なら通常の武器は通しにくかったが、退魔の効果に加えて”神気”が強く込められてある『神剣イースフェイヴァー』の前では紙のようにもろく、悪魔は真っ二つにされて消滅した!
「雷よ!降り注げっ!サンダーストーム!!」
フィーナが放った魔術により、上空より雷の雨が降り注いで新手の敵達を怯ませ
「ギガファイアー!!」
「ゲイルフラッシュ!!」
フィーナに続くようにアドルとエレナも魔術を放って追撃した。
「――――――!!」
アドル達が戦っているとアドル達の目の前に幻獣―――――ヒドラプラントが現れ
「――――――」
その場でアーツの駆動を開始した。
「させるかっ!」
「そうやすやすと魔法は撃たせませんよ!」
それを見たアドルとエレナは同時に突撃した。しかしその時ヒドラプラントの周囲にいるプラントアームがアドル達に暗黒のブレスを吐いた!
「うわっ!?」
「きゃっ!?」
ブレスを正面から受けたアドルとエレナはダメージを受けたが
「今、治します!ヒール!!」
フィーナが治癒魔術を放って2人の傷を回復した。一方プラントアームは再び暗黒のブレスを放ったが
「2度も同じ手は通じません!アドルさん!」
「ああっ!!」
二人は散開してヒドラプラントごと挟み撃ちし
「「ブレイブラッシュ!!」」
協力技を放ってプラントアームを滅すると共にヒドラプラントに大ダメージを与え、大ダメージを受けた影響によってヒドラプラントはアーツの発動を中断してしまった!
「――――――」
アーツの発動を中断されたヒドラプラントは再びアーツの発動をする為に力を溜め始めたが
「イースの光よ!邪悪なる者達を貫けっ!アーリアル!!」
フィーナが発動した事によって発生した巨大な光の矢が、上空から強襲し、光の矢に貫かれて消滅した!
「ア、アドルさん達もたった3人で幻獣をあんな短時間で倒すなんて……!?」
「フフ、さすがは”空の女神”の両親だねえ?」
アドル達と幻獣との戦いを見ていたノエルは驚き、ワジは口元に笑みを浮かべた。
「そう言えば今気付いたんだけど……”空の女神”のご両親が”赤毛の冒険家の冒険日誌”の主人公や物語の登場人物達って事は、あの有名な娯楽小説が七耀教会にとっては”神話”扱いされるんじゃないのかしら?」
「ええ…………本来ならそんな扱いになってもおかしくありません。」
「女神のご両親達の活躍の物語等、私達にとっては”聖典”をも超える重要性があります。」
「それに女神の血を引く一族も我々にとっては”神の一族”の存在なので、本来なら”ブライト家”――――特に”空の女神”の血を引いている”ブレイサーロード”や”剣聖”には教会の重要職についてもらうべきなのだがな…………」
ある事に気付いて呟いたグレイスの言葉を聞いたケビンとリースは真剣な表情で頷き、アッバスは静かな表情でエステルを見つめながら呟いた。
「剣技――――流星撃!!」
ナユタは上空から敵陣の中へと強襲して怯ませた。突如振って来たナユタに驚いた魔獣だったがナユタを絶好の得物として襲ってきたがナユタは動じず静かに剣を構え
「散蓮華!!」
正面から向かってきた敵達を一気に切り刻み
「―――裏疾風!!ハアッ!!」
さらに自ら敵陣を駆け抜けて攻撃し
「裂空斬!!」
その場で回転しながら自分を包囲する敵を滅した!
「ヴェノムヘイズ!!」
ノイはナユタの背後を守るかのように、ナユタの背後から襲ってきた敵達に毒ガスを発生させる魔法を放って怯ませ
「春の刃よ、切り裂け!フルールエッジ!!」
怯ませた敵達に花びらの刃を放って真っ二つにして滅し
「ナユタはやらせないの!ギアシールド!!」
ナユタに攻撃が届こうとすると自らが絶対障壁を展開して攻撃を防ぎ
「ルナ・バタフライ!!」
さらには混乱効果の魔法を放って敵達を攪乱し、さまざまな方法でナユタを援護していた!
「冬の力よ……今こそ全てを凍てつかせ!ホワイトノヴァ!!」
後方で魔術を放ち続けていたパズモ達と共にクレハはある時はナユタとノイを包囲している敵達の動きを止め
「春を知らせる暖かき風よ……彼らに慈悲を!ホーリーブレス!!」
またある時は多くの敵達との戦いで傷つき、疲労が溜まっているナユタとノイの傷や体力を回復し
「裁きの光よ…………今こそ降り注ぎ、星を穢す愚者達に制裁を与えよっ!アルテアカノン!!」
またある時は上空より膨大な魔力が込められた光の球体を降り注がせて多くの敵達を滅した!
「へえ…………あの子達、見かけによらずやるじゃない。」
ナユタ達の戦いを見ていたサラは口元に笑みを浮かべ
「フム……歳は16と言っていたが見事な剣だ………。機会あれば彼とも手合わせを願いたいところだ。」
「フッ……あの年齢であれほどの腕前とは…………まさに”天才”だな。加えて彼自身、努力を怠っていない様子。…………彼の剣の才能を見抜き、彼を鍛えた師匠は一体どんな方なのか会ってみたいものだな…………」
ラウラは感心し、ヴィクターは静かな笑みを浮かべ
「それにあのノイって妖精………どっかで見た事がある気がする…………」
フィーはノイを見つめながら考え込み
「あ―――――――――――ッ!ボクの人形コレクションの中で、あの妖精そっくりの人形があったよ!?一体どうなっているの~!?」
ある事に気付いたミリアムは驚きの表情で声を上げた後混乱し始め
「あ……!」
「そう言えばミリアムちゃんの部屋にありましたね……」
ミリアムの言葉を聞いたアリサは声を上げ、エマは戸惑いの表情でノイを見つめていた。ナユタとノイが最前線で戦っていると幻獣――――スフィンキマイラが現れ、二人に向かって突撃したが
「よっと!」
「”神像”と比べればまだまだなの!」
二人は軽やかに回避した!
「――――――――――――――!!」
幻獣は咆哮を上げてナユタとノイを威嚇していたが
「悪いけど、巨大な存在との戦いはなれているから、そんな脅しは効かないよ!真空斬!!神風!!」
「”神像”の迫力と比べるとまだまだなの!ヘイルストーム!!キーファーボム!!」
ナユタとノイは一切怯まず次々と攻撃を加え始め
「フフ、”星”の”意志”をも打ち破った二人にはどのような強大な敵が来ても無駄よ。―――――ミトスが遺し古の船よ!今こそ星に仇名す者達に制裁を!」
クレアは微笑んだ後、アーツを発動した。すると異空間から巨大な船が現れて次々と砲撃を放って幻獣を怯ませた!
「う、嘘っ!?あのアーツって……!」
「幻属性最高位アーツ――――――”アルジェントアーク”じゃねえか!?オイオイオイ……!オーブメント無しで何であんな最高位アーツを放てるんだ!?」
クレハが放ったアーツ――――アルジェントアークを見たエリィとヨナは驚き
「ちなみにノイさんは全属性の最高位アーツ並びにマスターアーツを使えますよ。」
「ええっ!?」
「マジかっ!?あんな小さな姿のどこにそんな力があるんだよ!?」
ティオが答えた話を聞いたロイドとランディは信じられない表情で声を上げた。
「ノイ、クレハ、行くよっ!」
「うん!」
「わかったわ!」
そしてナユタはノイとクレハに呼びかけた後ノイと共に敵に向かって駆け出し、敵の目の前で天高くへと跳躍した!
「今こそ目覚めよ!」
「星の力!!」
ナユタが剣に闘気を、ノイが四季の魔力を込めると剣は赤、青、黄、緑の4色に強く輝きだし、光の長剣と化した!そしてナユタは長剣と化した剣を前に出し、ノイはクラフト―――ギアドライブで全身にすざましい光を纏い、輝く彗星になって上空から敵に向かって突進し
「ミトスの力よ……星の勇者達にご加護を……!」
クレハはその場で全身から神秘的な光を放ちながら強く祈った。すると小さな彗星の大きさは神秘的な光によって大きくなり、幻獣と大差ない大きさの巨大な隕石となり、隕石となった彗星は幻獣に命中した!
「「「スターノヴァ――――――――――――ッ!!」」」
隕石が幻獣に命中したその時、光の超越した大爆発を起こし、爆発に呑みこまれた幻獣は塵も残さず消滅し、さらに幻獣の周囲にいた魔獣達も爆発に呑みこまれて消滅した!
「ナ、ナユタ君とノイちゃん……”影の国”の件が終わってからさらにパワーアップしてへんか……?」
星の輝煌を解放する星奥義に”神の民”と言われた”ミトスの民”の力を宿した事によって、小さな彗星となった二人を”星”にし、創世の大爆発を起こす星奥義―――スターノヴァを見たケビンは表情を引き攣らせ
「……もしかしたらクレハさんが関係しているかも。クレハさんは何といっても”空の女神”やフィーナさんのご先祖――――それも”神の民”を呼ばれている人種の方のようだし…………」
リースは真剣な表情でクレハを見つめていた……………………
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