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英雄伝説~光と闇の軌跡~(碧篇)

作者:sorano
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外伝~女神の一族”ブライト家”の力~中篇(後半)

エステル達が猛スピードで魔獣達の数を減らしている中、セリカ達もまたエステル達以上の猛スピードで魔獣の数を減らしていた。



~碧の大樹ー神域ー~



「沙綾!身妖舞!!」

セリカは自分に襲い掛かって来た魔獣をズタズタに斬り裂いて絶命させ

「枢孔!紅燐剣!!」

奥義を放って多くの魔獣達を一瞬で滅し

「雷光!地烈斬!!」

魔獣がアーツ等遠距離攻撃を仕掛けた時は魔法剣技を放って敵の攻撃を呑みこませ、逆に遠距離攻撃を撃った敵を滅した!

「――――裂甲断!!」

サティアは剣を地面に叩きつけて衝撃波を発生させて敵達を怯ませ

「八葉二の型―――疾風!!」

電光石火の速さで強襲して怯んでいる敵達を斬り伏せ

「滅綱斬!!」

自分に襲い掛かって来た敵には強烈な一撃を放って真っ二つにして滅した!

「セリカ!」

「ああっ!」

そしてセリカとサティアは多くの敵達を挟み撃ちにして次々とさまざまな”飛燕剣”のさまざまな剣技を放ち続け

「「飛燕無双……演舞剣!!」」

止めに飛燕剣――――身妖舞を放って駆け抜けた。すると敵達はズタズタに切り裂かれると共に神気による爆発に呑みこまれ、塵も残さず消滅した!

「飛燕剣の真髄……思い知れっ!枢孔――――飛燕剣!!」

「邪を払う光よ………我が剣に宿れっ!奥義!聖光―――――飛燕剣!!」

協力技(コンビクラフト)を放ち終えた二人は続いてそれぞれの奥義を放って、多くの敵達を滅した!



「綺麗………まるで女神達が舞っているみたい…………」

踊りを舞うかのように剣技を放ち続けているセリカとサティアを見ていたアリサは呆けた声で呟き

「……圧倒的としか言いようがないな。」

「そ、それ以前に剣の動きとか全然見えないんだが……!?」

ユーシスは目を細め、マキアスは信じられない表情をし

「……………なるほど。”剣神”の異名に偽り無し……か。セリカ殿もそうだが、サティア殿の剣はあまりにも人間離れすぎている……フフ、世の中広いという証拠だな……」

「………………」

「あ、あの時”嵐の剣神”と対峙しなくて本当によかった……剣の軌跡が全然見えないですし、あんな戦いを見せられたら、絶対自分が敵わないって思い知らされますよ…………そこのところはルファディエルさんに感謝ですね……」

ヴィクターは重々しい様子を纏って呟いた後静かな笑みを浮かべ、ラウラは絶句し、リーシャは安堵の溜息を吐き

「……ルファディエルだと?…………まさかあの女…………”銀”の正体を知っていて今まで見逃していたのか!?」

リーシャの言葉を聞いたダドリーは眉を顰めた後厳しい表情で声を上げた。

(見逃しているどころか、存分に活用していましたけどね。)

(……実際”競売会”や病院の件でリーシャさんに助けられたから、私達は文句が言えないのよね……)

(ううっ…………ルファ姉、リーシャの件以外でも絶対に動いていただろうから、一体どれだけの事に関わっていたのか、それを考えたら滅茶苦茶不安なんだよな……)

(ひょっとしたら、クロスベルの裏社会の真のボスだったんじゃねえか?)

ダドリーの言葉を聞いたティオはジト目になり、エリィとロイドは疲れた表情で溜息を吐き、ランディは疲れた表情で呟き

(た、確かに”通商会議”の件を考えれば…………)

(十分にありえそうだよねえ?)

(フフ………昔からあの娘、真っ黒な所があったからね……)

ランディの小声を聞いたノエルは表情を引き攣らせ、ワジは口元に笑みを浮かべ、セシルは微笑んでいた。

(……ひょっとしたらセティ姉さんもいずれああなるんじゃないの?怒る時は怒りの顔を見せずに、背中に”修羅”の幻影を背負って微笑みを浮かべている所とかそっくりだし。やっぱセラ母さんの娘だよね~。)

(シッ!聞こえますよ!?セラ母様とセティ姉様の耳は地獄耳なのを忘れたのですか!?)

シャマーラの小声を聞いたエリナは真剣な表情でシャマーラを見つめて警告したが

「……二人とも。全部、聞こえていますからね?」

「「ヒッ!?ご、ごめんなさい……!」」

威圧を纏ったセティに微笑まれて悲鳴を上げ

「…………二人とも。今回の件が終わったら色々と話し合いましょうね?ちなみにユイドラに帰郷した時は、先程の話をお母さんにもしておきますからね?」

「「……………………」」

微笑みながら自分達を見つめて言ったセティの言葉を聞いてそれぞれ表情を青褪めさせて身体を震わせていた。

(くかかかかかっ!言われたい放題だな!?)

(……失礼な言われようね。)

(……間違ってはいない解釈だな……)

(……策略を練る事を悪いとは言わんが、ルファディエルの場合はやりすぎだからな……)

(あっはははははははっ!よくもまあ、あんだけ裏で動きまくった挙句あくどい真似ばかりして墜ちないもんだよ!)

一方ギレゼルは陽気に笑った後ルファディエルに念話を送り、ルファディエルは眉を顰め、メヒーシャは溜息を吐き、ラグタスは呆れ、エルンストは腹を抱えて笑っていた。



「ハハハハハハハッ!弱い!弱すぎるだの!貴様ら如きのような雑魚が我らにとって決戦の舞台になるであろうこの地にいる事は相応しくないだのっ!!」

ハイシェラは高笑いをしながら剣技や膨大な魔力を次々と解き放って魔獣達を蹂躙し

「下級悪魔は引っ込むだの!!」

側面から襲ってきた悪魔には膨大な闘気や魔力を込めた一撃で粉砕した!その時幻獣が現れてハイシェラに突撃したが

「十六夜―――――”斬”!!」

ハイシェラの抜刀技によって真っ二つにされて消滅した!

「あ、圧倒的すぎる!何なんだ、あの女性は!?」

「…………纏っている闘気もありえないぐらい凄すぎ…………ヴァルカンでも比べ物にならない…………」

「た、確かにそうね…………」

ハイシェラの戦いを見ていたマキアスは信じられない表情で声を上げ、フィーは真剣な表情で呟き、アリサは冷や汗をかいて頷いた。

「フハハハハハハッ!人間どもよ!その目に焼き付けろ!”地の魔神”ハイシェラの圧倒的な力を!そして恐れ、敬うがいいっ!伝説の”地の魔神”を!」

マキアス達の声を聞いたハイシェラはアリサ達に視線を向けたて好戦的な笑みを浮かべて笑いった後空へ跳躍し

「我招く、訃音(むいん)焦熱(しょうねつ)是非(じひ)は無く!(なんじ)にあまねく(やく)を逃れる(すべ)も無し!!」

膨大な魔力を全身から解放して片手を空へと掲げた。すると無数の隕石が召喚され

「メテオスウォーム!!」

地上にいる多くの敵達に強襲して圧し潰し、滅した!

「馬鹿なっ!?何だあれはっ!?」

「隕石の召喚ですって!?しかもあれほどの数を苦も無く召喚するなんて!」

ハイシェラの圧倒的な魔術を見たユーシスは声を上げ、セリーヌは厳しい表情で声を上げ

「信じられない…………あれも…………異世界の魔術なの…………?」

エマは信じられない表情をした後表情を青褪めさせ

「あの人って、おとぎ話とかで出てくる”魔王”みたいだよね~。」

「た、確かに……笑いながら魔獣を殺しているし、あんな圧倒的な力を見せつけられたら…………」

ミリアムが呟いた言葉を聞いたエリオットは表情を引き攣らせ

(まあ、間違ってはいないわね~。”地の魔神”は遥か昔、ケレース地方で大暴れしてケレースに住む人間達を恐怖のどん底まで陥れた話はあまりにも有名で、レスペレント地方でも”地の魔神”の伝説は伝わっているしね~。)

カーリアンは苦笑していた。


「はいっと!」

マリーニャは走りながら両手に持ったそれぞれの短剣で敵達の喉元を切り裂いて絶命させ

「それっ!!」

エオリアはクラフト――――トキシックナイフによるさまざまな状態異常を付与した短剣を投擲してマリーニャを襲おうとした敵達を怯ませ

「乱れ斬りっ!!」

怯んだ敵達にマリーニャが一瞬で詰め寄って止めを刺し

「降り注げ閃光、我が敵を葬れ、シャイニングレイ!!」

エオリアは上空より光の針の雨を降り注がせて、多くの敵達を滅した!二人が協力して戦っていると、幻獣が二人を襲ったが二人は軽やかな動きで回避し

「マリーニャ!特大の術で周りの魔獣ごと巻き込むから、術の詠唱時間を稼いでもらっていいかしら!?」

「ええ、いいわよ!」

エオリアの呼びかけにマリーニャは頷いた後短剣を構えて一瞬で幻獣に詰め寄り

「秘技!稲妻奇襲(ライトニングブレイド)!!」

幻獣の周囲を縦横無尽に駆け回りながら無数の斬撃を刻み込んで怯ませた!

「下がって、マリーニャ!」

「!!」

そしてエオリアの警告を聞いたマリーニャが後ろに跳躍したその時

「神殺しの雷、虚空より来たりて今こそ裁きを振るわん!!」

エオリアは両手を天へと掲げて叫んだ!すると幻獣の上空に雷雲が現れ―――

「インディグネイション――――――――ッ!!」

極大の雷が幻獣や周囲の魔獣達に落ち、雷を受けた幻獣達は全身真っ黒焦げになって絶命すると共に消滅した!

「あの娘、いつの間にあれほどの実力を…………それともあれが”使徒”とやらの能力かしら?」

「あれが”使徒”になったエオリアさんの実力……!」

「す、凄いわね……身体能力も”グノーシス”を投与したマフィア達を明らかに上回っているわ……」

「……それに魔力も桁違いです。エクリアさんやレシェンテさんみたいな例外を除けば、他の”使徒”の方達に負けていません。」

「ただでさえ強かったのに、そこにデメリット無しに加えて不老不死のおまけつきのパワーアップとか反則すぎんだろ……」

エオリアの戦いを見ていたサラは考え込み、ロイドとエリィは驚き、ティオは真剣な表情で呟き、ランディは疲れた表情で溜息を吐いた。

「セリカ様………邪悪なる者達に裁きの焔を!贖罪の聖光焔!!………傷つきし者達に慈悲を!大いなる癒しの風!!」

後方にいるシュリは次々と魔術を放って攻撃や味方の傷や体力を回復して行き

「雷精さん~、力を貸してくださいです~!!リザイラ~、頑張ってくださいです~!!」

サリアは次々と契約している精霊達を召喚して攻撃や味方の援護をさせ

「愚者には無慈悲なる白銀の棺を!凍れる魂を、今こそその棺に封じ込めん!ユン=ステリナル!!」

「古の時代より存在せし雷よ、今こそ鳴り響け!リーフ=ファセト!!」

エクリアとレシェンテは高火力の魔術を放って、他の”使徒”達とは比べものにならないくらいの多さの敵達を滅し

「ハアッ!!」

さらにエクリアは時折最前線に向かって、連接剣で敵を斬り捨てた!

「なっ!?あんなとんでもない威力の魔術を連続で使うどころか、精霊の使役ですって!?」

「…………………………」

シュリ達の戦いを見ていたセリーヌは驚き、エマは真剣な表情でシュリ達を見つめ

「あれがエクリア様の実力…………!魔術も凄いけど、剣術も達人クラスだ……!」

「……凄い……やっぱりエクリア様は最高の皇族専属侍女長です…………」

エクリアの戦いをリィンは驚きの表情で、エリゼは尊敬の眼差しで見つめ

「……エクリア殿相手にどこまで食い下がれるか、自分でもわからんな……(……機会あれば、異世界の猛者達と手合わせをしたいものだ…………)」

「ち、父上!?」

「なっ!?ひ、”光の剣匠”でも敵わないのですか!?」

重々しい様子を纏って呟いた後考え込み始めたヴィクターの言葉を聞いたラウラとマキアスは驚いた。

「……シャロンさんといい、侍女という職業はいざとなれば皆仕えている者達の為に戦うのだろうか……?」

「……ガイウス。それは間違った認識だ。本来主を護るのは”騎士”の役目だ。」

ガイウスが呟いた言葉を聞いたユーシスは目を伏せて指摘し

「で、でも……シャロンさんの件や今の戦いを見ていたらそう思うよね……?」

「ねえねえ、アリサ。最近のメイドさんは戦う事が流行っているのかな~?」

エリオットは苦笑しながら呟き、ミリアムは首を傾げてアリサを見つめ

「だから私に聞かないでよ!?私だってシャロンが戦える事とか今まで知らなかったんだから!!」

見つめられたアリサは疲れた表情で声を上げた。



「ぽーん……ぽーん…………」

ナベリウスは魔術―――――メル=ステリナルで多くの敵達を塵も残さず焼き払い

「やみ……きて…………」

続けて魔術―――――ティルワンの死磔を放って新手の敵達を滅した。

「…………あれがソロモン72柱の一柱の実力か…………」

「あんな短時間であれほどの威力の魔術を放つとは…………」

ナベリウスの魔術を見ていたワジとアッバスは真剣な表情になって呟いた。

「邪魔ですっ!!」

リタはクラフト――――豪薙ぎ払いで周囲の敵達を薙ぎ払って滅し

「まさに必殺!白露の鎌撃!!」

さらに斬撃による衝撃波で新手の敵達を吹き飛ばすと共に滅し

「千の棘をもってその身に絶望を刻み、塵となって無明の闇に消えろ…………砕け!時の魔槍!!」

そして無数の魔槍を背後に召喚した後解き放ち、解き放たれた魔槍は次々と敵達を貫いて絶命させ、最後は大爆発を起こして敵達の死体を消滅させた!

「なっ!?あの魔槍は!?」

「おいおい……一体どういう事だい?確かあの魔槍って、君が”聖痕”の力で扱っている魔槍じゃなかったっけ?」

リタが解き放った無数の魔槍を見たアッバスは驚き、ワジは目を丸くした後真剣な表情でケビンを見つめ

「ああ…………色々あってリタちゃんが”ロアの魔槍”を従えさせて、今みたいなこともできるようになったんや……」

見つめられたケビンは疲れた表情で頷いた。

「なっ!?”ロアの魔槍”を!?」

「へえ?下手したら僕を含めた他の”守護騎士(ドミニオン)”が扱っている”古代遺物(アーティファクト)”も従えさせそうだねえ?」

ケビンの言葉を聞いたアッバスは驚き、ワジは興味深そうな表情でリタを見つめていた。 
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