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詩集「棘」

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切なる願いは苦痛に歪み



君のいないこの街は
どこまで行っても淋しくて…
色彩を欠いた空虚な時は
生きる意味さえ手放して…

何も考えたくはない…
それでも心は言うことを聞かず
未来の絶望を語りかけてく…

切なる願いは苦痛に歪み
溢れる恋情(オモイ)は罅割れる
いつか全てを棄てられたなら
きっと楽になれるのだろう…


抑揚のない空すら
鳥の歌が響いてるのに…
心はいつでもグレーなままに
雲に隠れて泣いている…

どうしても求めてしまう…
遣り場のない想いは目から零れて
それでもいつかはと夢見てしまう…

切なる願いは苦痛に歪み
消せない記憶は切り裂かれ
血塗れの心はただ叫ぶ
君と一緒に生きてきたい…


揺らぐ地平線…
光を落とす太陽…
君は今…誰を想ってますか…?

切なる願いは苦痛に歪み
あるがままでいられたのなら…
愛しさはいつしか棘となり
深々と刺さり膿んでいる…

切なる願いは苦痛に歪み
溢れる恋情(オモイ)は罅割れる
いつか全てを棄てられたなら
きっと楽になれるのだろう…



 
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