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英雄伝説~光と闇の軌跡~(碧篇)

作者:sorano
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外伝~クロスベル警察”特務支援課”の情報~後篇

~第3学生寮~



「最後の一人だけど……この一人に関しては正直、あたしも理解不能よ。」

「い、一体どんな人なんですか……?」

「今まで教えてもらった人達の事を考えると……」

「どんな存在が来てもアリな気がする……」

「”星杯騎士”どころか、”眷属”や”女神”とか伝説上の存在までいるしね~。」

疲れた表情で答えたサラの答えを聞いたアリサとマキアスは表情を引き攣らせ、フィーとミリアムは静かに呟き

「えっと、なになに……?エイ……ド……ス…………?…………………」

エリオットは他の仲間達と共に書類に書いてある名前を読んだ。するとその時その場が凍り―――――



「えええええええええええええええええええええええええっ!?」



全員再び驚きの表情で声を上げた!

「き、きききき、教官!?これは一体どういう事ですか!?」

「まさか”空の女神(エイドス)”がゼムリア大陸に現れた上、参戦しているのか!?」

我に返ったマキアスは混乱した様子でサラに尋ね、ユーシスは信じられない表情で声を上げ

「あたしが知っている訳ないでしょう!?あたしもその名前を読んで一瞬固まった後ルクセンベール卿に聞いたけど、本人に聞いて確認してくれって言ってたし。」

サラは疲れた表情で声を上げた後溜息を吐いた。

「……同姓同名か……あるいは本物の”空の女神(エイドス)”か…………」

「ア、アハハ…………さ、さすがに本物の可能性はないと思いますけど……」

(あ、ありえない………一体何が起こっているのよ!?)

ガイウスは興味深そうな表情でエイドスの写真を見つめ。エマは大量の冷や汗をかきながら表情を引き攣らせ、セリーヌは信じられない表情をしていた。

「で、でも…………天使どころか、”神狼”や他の”女神”みたいな普通に考えて伝説上の存在もいるし…………」

「彼女が本物の”空の女神(エイドス)”って言われてもおかしくない気がする…………」

「う~ん……”星杯騎士”に加えてリベールで現れた”古代竜”と同じ”眷属”もいるから、本物である可能性が高い気がするな~。”星杯騎士”や”眷属”が”空の女神(エイドス)”の名を騙る偽物なんて絶対許さない気がするし。」

表情を引き攣らせたエリオットに続くようにフィーとミリアムがそれぞれ答えた。

「…………ま、それに関しては本人に聞いてみればわかるでしょう。ちなみに他にもまだ協力者達がいるそうだけど、その人達は世間に知られると不味すぎるからという理由で現地で会った時に紹介してくれるそうよ。……まあ、あくまであたしの主観だけど、”星杯騎士”をも超えるあたし達に知られたら不味い存在がいるとは思えないんだけどね~……」

「フン、”七耀教会”の裏組織をも超える事情持ちか。……確かにこうして”特務支援課”や奴等に協力する者達の経歴を見て見るとバレスタイン教官の言う通り、豪華すぎるメンバーだな。」

サラの説明を聞いたユーシスは鼻を鳴らして答え

「ど、どう考えても僕達の方が足手纏いに見えるよね……?」

「ああ…………教会の裏組織、最高レベルの遊撃士達に加えて世間にも知られている大事件を解決した立役者達…………あまりにも凄すぎるメンバーだな。」

不安そうな表情で呟いたエリオットの言葉にマキアスは複雑そうな表情で頷いた。



「フフ……あまりにも豪華すぎるメンバーでビビったかしら?」

不安そうな表情や複雑そうな表情をしているアリサ達を見回したサラは口元に笑みを浮かべて尋ねた。

「フン、確かに少々驚いたが、俺は俺だ。”アルバレア”の名に恥じない戦いをするだけの事。」

「私も”アルゼイド流”の一剣士として、恥じぬ戦いをするだけだ。」

「……今回限りの協力者達の経歴が凄い……ただそれだけ。戦場では誰が本当に役に立つかわからない。」

するとユーシス、ラウラ、フィーがそれぞれ静かな表情や決意の表情で答え

「…………それに俺達だってガレリア要塞やオルディス、ルーレで起こった大きな事件の解決の役に立った。」

「ま、”ブレイサーロード”達や”特務支援課”と比べるのはおかしいけど、僕達だって結構活躍したしね~。」

ユーシス達に続くようにガイウス、ミリアムもそれぞれ答え

「君達…………そうだな。僕達は僕達だな……!」

「ええ…………!」

「みんなと一緒なら大丈夫だよ………!」

ユーシス達の様子を見たマキアス、アリサ、エリオットもそれぞれ決意の表情になった。

「フフ…………―――――では明日に備えてそれぞれ休みなさい!」

Ⅶ組の様子を見たサラは口元に笑みを浮かべた後号令をかけ

「はいっ!!」

サラの号令にⅦ組の面々はそれぞれ力強く頷いた。



そして翌日……サラを含めた”Ⅶ組”の面々はエレボニア皇家専用高速巡洋艦―――――”カレイジャス”に乗船した。



翌日、8:00――――



~アルセイユⅡ番艦・高速巡洋艦”カレイジャス”・ブリッジ~



「――――それではアルゼイド子爵、お願いします。全員準備はできております。」

サラは”Ⅶ組”を代表して艦長席に座っているヴィクターを見つめて呟き

「承知した。―――――総員、これより目的地―――クロスベル市の湿地帯に向かう!なお、”メルカバ玖号機”と”メルカバ伍号機”の機影が見え次第、すぐに報告、並びに通信を開始!」

ヴィクターは号令をかけ

「イエス、キャプテン!!」

ヴィクターの号令に乗組員達全員は頷いた。



そして”カレイジャス”はヴァンダイク学院長達やトワ、ジョルジュが見守る中離陸し、クロスベルの湿地帯に現れた”大樹”に向かって飛び去った……………… 
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