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英雄伝説~光と闇の軌跡~(碧篇)

作者:sorano
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外伝~ルーレ、ザクセン鉄鉱山制圧作戦~後篇

~ルーレ・ログナー侯爵邸~



「こ、侯爵閣下!駄目です!止められません!メンフィル、クロスベルの連合軍の前にはアハツェン、機甲兵共に全く歯が立たず、次々と部隊が殲滅され、都市内が次々と制圧されて行ってます!!」

「うぬぬぬぬぬぬ…………!おのれ―――――――――――――ッ!!薄汚い簒奪者共が――――――――――――――ッ!!」

”四大名門”の一つ、”ログナー侯爵家”の当主、ログナー侯爵は慌てた様子で入って来た兵士の報告を聞いて顔を真っ赤にして怒鳴った。するとその時

「報告!ザクセン鉄鉱山の守備隊が壊滅!クロスベル、メンフィルの連合軍によってザクセン鉄鉱山が制圧されました!!」

別の領邦軍の兵士が慌てた様子で入って来て報告し

「何だとっ!?」

「そんな……ザクセン鉄鉱山が落とされたら兵器の量産が…………」

報告を聞いたログナー侯爵は目を見開き、兵士は絶望した表情になった。するとその時、爆発音と共に屋敷が大きく揺れた!

「な、何だ、今のは!?」

「まさかこの屋敷を砲撃しているのか!?」

屋敷が揺れた事にログナー侯爵は混乱し、兵士は驚きの表情で声を上げた。

「報告!大変ですっ!正門が敵の兵器によって破壊され、敵部隊がこの屋敷に雪崩れ込んでいますっ!!守備隊が応戦していますが……敵の勢いがあまりにも凄まじく、このままだと長くは持ちませんっ!!」

その時別の兵士が部屋に入って来て慌てた様子で報告し

「何ッ!?」

報告を聞いたログナー侯爵は血相を変えた。

「侯爵閣下!閣下は飛行艇で脱出してくださいっ!!」

そして兵士はログナー侯爵を見つめて悲鳴に近い声で指示をし

「ぐぐぐぐぐぐ…………!仕方ないっ!!貴様らは私の護衛としてついて来いっ!!」

指示をされたログナー侯爵は顔を真っ赤にして歯軋りをしながら唸った後兵士達を睨んで指示をし

「ハッ!!」

ログナー侯爵の指示に兵士達は敬礼し

「閣下、アンゼリカ姫はいかがいたしますか!?」

ある兵士はある事に気付いて尋ねた。

「ほおっておけ!この私に逆らうような娘などいらぬっ!薄汚い簒奪者達の餌にでもしておけっ!!」

兵士の疑問を聞いたログナー侯爵は怒りの表情で叫び

「ぎょ、御意……!」

ログナー侯爵の指示に兵士は慌てた様子で敬礼した。するとその時扉が爆発し、破壊された!



「うわあっ!?」

「もうここまで来たのか!?」

それを見た兵士達は悲鳴を上げたり、驚きの表情で声を上げ

「何者だっ!!ここを”ログナー侯爵家”の当主である私の部屋と知っての狼藉かっ!?」

ログナー侯爵は爆発によって発生した煙の先を睨んで叫んだ。

「ほう?やはりここが敵将がいる場所だったか。」

「偉い人は大体高い所の奥にいるのが基本ですの♪」

するとその時煙の中からエイフェリアとリューンが出てきた!

「お、女……!?」

「何だ、あの人形みたいなのは……!?」

二人を見た兵士達は混乱し

「何者だ、貴様らは……!」

ログナー侯爵は怒りの表情で2人を睨んだ。

「フッ、こういう事に関してはガルムスなら喜々と名乗り上げるのだろうがな……まあ一応わらわも名乗っておこう……―――我が名はエイフェリア・プラダ!クロスベル帝国を率いる将の一人だ!ログナー侯爵!貴様の首、貰い受けに来た!!」

「エイダ様に仕える”魔導功殻”のリューンですの!それと私は人形ではなく”魔導功殻”ですの!そこの所はよぉぉっく、覚えやがれですの!」

睨まれたエイフェリアは口元に笑みを浮かべた後名乗り上げ、リューンも続くように名乗り上げた。

「に、人形が喋ったぁっ!?」

「ク、クロスベルの将軍だと!?何時の間にそんな存在が……!」

二人の名乗りを聞いた兵士は混乱し

「こぉぉぉらああぁぁぁっ!私は人形ではなく”魔導功殻”だって何度言わせれば理解できますのっ!!」

リューンは兵士達を睨んで叫んだ。

「貴様ら……!古き伝統を持つエレボニア帝国にこのような狼藉を働き、クロスベルが唯で済むと思っているのか……!?」

その時ログナー侯爵は懐から銃を出して銃口をエイフェリアに向けて叫び

「フッ、典型的な伝統と格式に囚われた愚かな貴族だな。」

エイフェリアは嘲笑した。

「何だとっ!?貴様らっ!あの女を嬲り殺しにしろっ!!」

エイフェリアの言葉を聞いて怒鳴ったログナー侯爵は兵士達に指示をし

「イエス、マイロード!!」

指示をされた兵士達は銃剣で一斉にエイフェリアに襲い掛かったが

「甘いっ!!」

「ギャアッ!?」

「グアッ!?」

「ガッ!?」

エイフェリアはクラフト――――豪薙ぎ払いで襲い掛かって来た兵士達の首を一斉に刈り取って絶命させ

「死ね――――――――――――ッ!薄汚い簒奪者が―――――――――ッ!!」

ログナー侯爵はエイフェリアに向かって銃弾を放った。しかし!

「エイダ様には指一本触れさせませんのっ!!」

「なっ!?」

リューンがエイフェリアの前で片手で簡易結界を展開して銃弾を防ぎ

「それっ!!」

「グッ!?」

さらにもう片方の手からは小さな魔力弾を発射させ、魔力弾を銃を持つ手に受けたログナー侯爵は呻いて手から銃を取り落とし

「ログナー侯爵、覚悟っ!!」

エイフェリアは魔導槍でログナー侯爵に強襲した!

「おのれ……!おのれ――――――ッ!!」

強襲して来るエイフェリアを見たログナー侯爵が表情を歪めて叫んだその時、エイフェリアの魔導槍がログナー侯爵の心臓を貫いた!

「ゴホッ!?こ……の……簒奪…………者共が…………カイエン公……アルバレア公………………どうか……この薄汚い…………簒奪者に……裁き………を…………………………………………」

心臓を貫かれたログナー侯爵は口から大量の血を吐いてエイフェリアを憎しみの表情で見つめて呟いた後絶命した………………! 
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