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英雄伝説~光と闇の軌跡~(碧篇)

作者:sorano
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8章~二大国の落日~ 外伝~トリスタ侵攻戦~

同日、15:20―――――



ヴァイス達が二大国に進軍し、各地で戦闘を繰り広げ始める少し前、プリネ率いるメンフィル軍は戦艦を地上に離陸させた。すると戦艦から次々と地上戦用の魔導兵器や外装が次々と出て来てトリスタに向かって進軍し、トリスタ近辺の街道で待ち受けていたラインフォルト社”第5開発部”が開発した操縦型人形兵器――――”機甲兵”を操縦する”帝国解放戦線”の軍団が待ち受けていた。



~エレボニア帝国・トリスタ近郊~



「な、何なんだあの訳のわからない軍団は……!?」

「メンフィルの新兵器か……!?」

「しかも”竜”みたいな化物までいるぞ……!?」

機甲兵を操縦する”帝国解放戦線”のメンバーは自分達に向かって突撃して来る魔導兵器――――――――”パフォス”と”グロウ=ロウ”、そして”アシュラクナーナ”の軍団、合成儀式によって創られた”竜”とゴーレムの軍団を見て戸惑っていたが

「構う事はねえ!行くぞっ!!」

了解(ヤー)!」

他のメンバーの言葉に頷いてメンフィル軍に向かって行った。するとその時”パフォス”と”グロウ=ロウ”から怒涛の魔導砲撃が放たれた!

「グアアアアアアアッ!?」

「ギャアアアアアアッ!?」

砲撃の嵐を受けた機甲兵は次々と炎上して搭乗者達の命をも奪い、地面に倒れて行った!

「なっ!?」

「クソ……よくも同志達を……!」

「一気に詰め寄って破壊しろ!!」

それを見た他の機甲兵を操縦する帝国解放戦線のメンバーたちは驚いた後、機甲兵に付与されてあるジェット機能を使って”パフォス”と”グロウ=ロウ”の軍団に近づいた。”パフォス”と”グロウ=ロウ”達は砲撃を次々と放ったが、機甲兵のスピードは速く、次々と砲撃を回避され、そして機甲兵は魔導兵器の軍団に近づき

「死ねえっ!!」

次々と武器を振るったり腕を振るって攻撃した。しかし!

「ば、馬鹿な!?」

「攻撃が効いていない……だと!?」

「”アハツェン”でも容易く破壊できるんだぞ!?」

それを見た帝国解放戦線のメンバーは驚いた。



「グルルルルル………………」

そこに”竜”の軍団が機甲兵達に近づき

「ヒッ……!」

「り、”竜”…………!」

「こ、殺せ―――――ッ!」

自分達に近づいてきた”竜”の軍団を見た帝国解放戦線のメンバーは悲鳴を上げたり、果敢にも武器で攻撃しようとしたその時!

「グオオオオオオオオオオオオ――――――――ッ!!」

「グアアアアアアアアアアアアアアアアッ!?」

「熱い!熱い!誰か助けてくれ―――――ッ!?」

「ウアアアアアアアアアッ!?凍え死ぬ―――――ッ!?」

”竜”の軍団はさまざまな属性のドラゴンブレスを解き放って機甲兵達を次々と滅し

「―――――――!!」

「……………………」

「ガアッ!?」

「グアッ!?」

ゴーレム達は次々と巨腕を振るって機甲兵のさまざまな部分を破壊し

「グガッ!?」

「この……!チョコマカと……!?」

”アシュラクナーナ”の軍団は機甲兵達の周囲を飛び回って次々と銃撃を怒涛に放ち続けて機甲兵達を攪乱し

「ガアアアアアアアアアアアアアアッ!?」

「ギャアアアアアアアアアアアッ!?」

その隙を狙ったパフォス”と”グロウ=ロウ”が砲撃を放って機甲兵達を次々と破壊し、操縦者達を絶命させた!さらにゴーレム達の攻撃によって、操縦席を突き破って地面に叩きつけられる者達も現れ、そして――――

「ヒッ!く、来るな――――――ッ!?」

「ウアアアアアアアアアアアアアアアアア――――――ッ!?」

進軍を始めるゴーレムや魔導兵器の軍団に踏まれて無惨な姿となって絶命した!

「調子に……乗ってんじゃねえ!!」

「グギャアアアアアアアアアア――――ッ!?」

その時蒼き”騎神”―――――オルディーネを操縦する”帝国解放戦線”のリーダー―――――コードネーム”C”で呼ばれているクロウ・アームブラストはオルディーネが持つ双刃剣に闘気エネルギーを溜め込み、敵を薙ぎ払うクラフト――――クリミナルエッジで”竜”を数体を斬り裂いて絶命させた!

「―――――――」

その事に気付いたゴーレム達はオルディーネに近づき、”パフォス”と”グロウ=ロウ”も次々とオルディーネに狙いを定めたその時

「邪魔だあっ!俺達の邪魔する奴等は全て潰すっ!!ハァァァァァァ…………!!」

オルディーネは一瞬でゴーレムや”パフォス”と”グロウ=ロウ”の背後を駆け抜け

「デッドリー……クロスッ!!」

×状の赤きエネルギーの衝撃波を放ち、エネルギーを受けたゴーレム達は次々と破壊された!

「同志”C”!!」

「おお……!さすがだ……!」

それを見た機甲兵に乗る操縦者達は歓声を上げた。

「ウフフ…………この私達がいる所を襲った事……後悔させてあげるわ!燃え尽きなさいっ!!」

その時紫色の機甲兵―――隊長機”シュピーゲル”の操縦者である”帝国解放戦線”の幹部――――コードネーム”S”と呼ばれるスカーレットはシュピーゲルが持つ剣に炎を纏わせた斬撃で敵を薙ぎ払うクラフト――――スカーレットアクセルを放ってゴーレムを真っ二つに斬り裂き

「ハハハハハハッ!邪魔だ、邪魔っ!ウロチョロする蠅モドキはとっとと潰れろっ!!」

同じく隊長機”シュピーゲル”の操縦者である”帝国解放戦線”の幹部――――コードネーム”V”と呼ばれるヴァルカンはシュピーゲルの両腕に持つ巨大な棍棒を次々と振り下ろして”アシュラクナーナ”を次々と潰して破壊した!

「同志”S”、同志”V”……!」

「す、すまない……!助かった……!」

援軍に来たシュピーゲル達を見た機甲兵の操縦者達は明るい表情をして声を上げ

「隊長機は”リアクティブアーマー”を展開しながら最前線で戦いなさい!」

「他の奴等は隊長機の援護をしろ!」

了解(ヤー)!」

それぞれのシュピーゲルを操縦するスカーレットとヴァルカンの指示に機甲兵の操縦者たちはそれぞれ答え

「行くぞ!帝国解放戦線の恐ろしさ、タップリと教えてやれっ!!」

「応っ!!」

オルディーネを操縦するクロウの号令にそれぞれ大声で答えた。するとその時!



「くふっ♪そんな結界モドキでエヴリーヌ達に勝とうなんて馬鹿だね♪ゼロ・アンフィニ!!」

エヴリーヌが転移魔術によって現れ、操縦者の意志で全ての攻撃を防ぐ結界を展開するラインフォルト社”第5開発部”が開発した障壁―――”リアクティブアーマー”を展開している機甲兵に向かって膨大な闘気と魔力が込められた矢を解き放った!

「え…………グフッ!?」

解き放たれた矢は”リアクティブアーマー”を貫いて操縦者の身体をも貫き、その事に呆然としていた機甲兵の操縦者は口から大量の血を吐いて絶命し、絶命した操縦者が乗る機甲兵は地面に倒れた!


「キャハッ♪まずは一体目♪」

自分の攻撃を受けて地面に倒れた機甲兵を見たエヴリーヌは凶悪な笑みを浮かべ

「な、なんだ!?」

「こ、子供……!?」

「しかも宙に浮いているだと……!?」

「馬鹿な!?”リアクティブアーマー”を貫いただと!?」

機甲兵の操縦者たちは狼狽え

「あの小娘は…………”魔弓将”エヴリーヌ!!」

「まさか生身で”リアクティブアーマー”を貫く攻撃をするなんて……噂以上の化物だったようね……!」

ヴァルカンとスカーレットは厳しい表情をした。

「キャハッ♪ほらほらほらっ!耐えられるっ!?」

「ウアアアアアアアアアアアアッ!?」

「ギャアアアアアアアアアアアアッ!?」

その時エヴリーヌは凶悪な笑みを浮かべながら魔術――――審判の轟雷とアーツ――――ラグナドリオンによるすざましい雷を自分の周囲に連続で降り注がせ、雷を受けた機甲兵達からは次々と操縦者の悲鳴が聞こえ、絶命したり、大ダメージを受ける者達が続出し始めた!

「いい気になるんじゃねえっ!!」

それを見たオルディーネは双刃剣でエヴリーヌに襲い掛かった。しかし!

「――――――――パラスケヴァス!あの蒼い機体に攻撃を!!」

「なっ!?」

プリネの召喚によってパラスケヴァスがオルディーネの側面に召喚され、突如自分の側面に現れたパラスケヴァスに気付いたクロウは驚いて気を取られた。

「――――――――!!」

「うおおおおおおおおおおおおおおっ!?」

パラスケヴァスが放った巨大な槌による一撃によって吹っ飛ばされ

「闇に呑まれよっ!ティルワンの闇界!!漆黒の翼よ!今こそ顕れよ!ルシフェンフィング!!」

「ぐううううううううううううううっ!?」

そこにプリネが魔術とアーツを放ち、プリネの魔術とアーツによって暗黒がオルディーネを包み込んでダメージを与え続けた!

「同志”C”!?」

暗黒に包まれ、悲鳴を上げたオルディーネを見た機甲兵の操縦者は信じられない表情をし

「こ、今度は怪物だと!?」

さらにパラスケヴァスを見た他の操縦者は信じられない表情をした。するとその時!



「大きければいいってものではないですわ!”精霊女王”の力、とくとあじわいなさい!アウエラの裁き!!」

「美しき我が魔力よ!全てを美しく滅せよ!ルン=アウエラ!!」

「ギャアアアアアアアアアアアアアアアア――――――――――――ッ!?」

フィニリィとアムドシアスによる魔術攻撃によって機甲兵達が次々と爆散し、操縦者達は絶命した!

「超!ねこ、パ~ンチッ!!」

「うおおおおおおっ!?」

そこにペルルが翼による一撃で機甲兵の一体を吹っ飛ばし、吹っ飛ばされた機甲兵の行き場所にはツーヤが抜刀の構えで待ち構えており

「十六夜…………”斬”!!」

「ガッ!?」

そしてツーヤは抜刀技で自分に飛んできた機甲兵の頭の部分を真っ二つに斬って、機甲兵の頭を破壊すると共に操縦者の身体をも真っ二つに斬って絶命させ

「クロス!ウェイブ!!」

「ギャ…………!?」

さらにレーヴェは一体の機甲兵の頭がある部分まで跳躍した後顔の部分を十字に斬り付け、操縦者ごと機甲兵の頭を十字に斬って破壊し

「鉄閃刃!!」

「なっ!?」

ヴィクターは強襲して機甲兵の片腕を斬り落とし

「貫けっ!!」

「ガアッ…………!?」

リアンヌがクラフト――――シュトルムランツァーで操縦者がいる部分目掛けて突撃し、機甲兵の装甲を、そして操縦者の身体を貫いて機甲兵の背後に着地した。すると

「ガハッ!?」

操縦者は口から大量の血を吐いて絶命し、絶命した機甲兵は地面に倒れた!

「なんなんだ……なんなんだよ、奴等は!?」

「ば、化物共め……!」

次々と殺害されて行く仲間達を見た操縦者は悲鳴を上げたり悔しそうな表情をし

「へえ?まさか”姫君の中の姫君(プリンセスオブプリンセス)”と”蒼黒の薔薇”がおでましとはねえ?」

「しかもあの銀髪野郎は確か結社の”剣帝”じゃねえか……!」

スカーレットやヴァルカンは興味深そうな表情や驚きの表情をし

「テメェは”光の剣匠”!!(ラウラ)を助ける為に祖国を裏切ったのか!?」

クロウは怒りの表情でヴィクターを睨んで叫んだ。



「―――――かつて我が娘達のクラスメイトでありながら、我が娘達を裏切った貴様にこの私が”裏切り者”扱いされるいわれはない。――――”帝国解放戦線”リーダー”C”……いや、クロウ・アームブラスト!!」

クロウの言葉を聞いたヴィクターはオルディーネを睨み、宝剣ガランシャールをオルディーネに向けて叫んだ!

「リアンヌ様とアルゼイド子爵は”騎神”の破壊並びに”C”の討伐をお願いします!」

「「ハッ!!」」

そしてプリネの指示にリアンヌとヴィクターは答えた後オルディーネと向き合い

「ツーヤとレーヴェは”V”の討伐を!」

「はい!」

「ああ!」

ツーヤとレーヴェはヴァルカン操るシュピーゲルと向き合い

「エヴリーヌお姉様は私と一緒に”S”の討伐をお願いします!」

「キャハッ♪任せて♪二人で頑張ろうね♪」

プリネとエヴリーヌはスカーレット操るシュピーゲルと向き合い

「パラスケヴァス達は協力して他の機甲兵の破壊並びにメンフィル軍の援護を!」

「――――――!」

「わかりましたわ!」

「はーい!」

「うむ!」

パラスケヴァス達はプリネの指示によってメンフィル軍操る兵器や竜、ゴーレムの軍団と共に機甲兵との戦闘を開始した!

「――――裏切ったとはいえ、かつては娘も世話になった礼だ……せめてもの手向けに貴様はこの私自らが葬ってやろう。」

「―――己の復讐の為だけに罪なき民達を犠牲にした罪…………今ここで贖ってもらいますよ。」

「いくら”光の剣匠”といえど、生身でこの”オルディーネ”に敵うなんてあり得ねえことを教えてやるよ!」

自分に向かって武器を向けているヴィクターとリアンヌを睨みながらクロウ操る”蒼の騎神”オルディーネは武器を構え

「――――ルクセンベール卿。相手が本来の得物ではないとはいえ、油断するな……!」

「ええ、それは勿論わかっています……!」

「クク、”剣帝”と”蒼黒の薔薇”が俺の相手か!だがいくらテメェらでも”リアクティブアーマー”は破れるのか!?」

それぞれの武器を構えているレーヴェとツーヤを見たヴァルカンは好戦的な笑みを浮かべて武器を構え

「行きましょう、エヴリーヌお姉様!」

「くふっ♪エヴリーヌ達の恐ろしさ、タップリと教えてやろうね♪」

「ウフフ…………その綺麗な顔、すぐに焼いて悲鳴を上げさせてあげるわあっ!!」

自分と対峙して武器を構えているプリネとエヴリーヌを見たスカーレットは凶悪な笑みを浮かべて叫んだ。



そしてプリネ達はそれぞれの戦闘を開始した………………! 
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