Killer
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第一編
第1章
光秀の部屋に行く俺の話
前書き
ここは光秀の部屋。
光秀が俺の向かいに座っている。
「私の昔話を…聞いてください。」
光秀がひとりでに話し始めた。
きっと織田軍にいた頃の話だろうな。
「まずは私が織田軍に入る前からの…」
「!!!Σ(゚ロ゚!(゚ペ?)???待って!そんな昔じゃなくても…」
すると光秀はクスクスと笑う。
「すみません。私の都合上、話せないのです。」
「へぇ。」
俺はあぐらをかいて光秀の話を聞いた。
「私は出来損ないで、いつも信長様に怒られていました。」
「復讐しようと思ったの?」
「………さぁ?」
「さぁ?」
まぁ光秀はあまりよく分かってない人物だし、本能寺の変の真相も分かってない。
仕方のないことなんだろうな。
「……あの、貴方の名前を…お聞かせ願えませんか?」
「俺の名前は、三上 徒寡。」
「みかみ……と…か?」
そういえば、ここに来て初めて人に名前を言われた気がする。
「徒寡様…で?」
「徒寡でいいよ。」
「しかし、あなたはわたしの主君です。」
…何だか可愛いな。
「いいよ別に。気にしないし。」
「…申し訳ありません。では…と、徒寡……。」
「ん?」
あー光秀顔が赤い。
「触れさせてください!」
真っ赤な顔して俺と下をチラチラ見る。
「………何処に?」
「…貴方の…首に。」
「殺さないでね。」
「あ、当たり前です!」
そう言うと光秀は近付き俺の首に触れる。
「怪我、痕が残らないといいのですが。」
包帯をしている首を優しく撫でる。
「…別に、痕が残ったって生きてればいいし。」
「申し訳ありません。」
「いいってば。」
なんであんたはそんなに優しいんだろう?
ここは戦国時代なのに。
「っん…」
いきなり後頭部をおさえつけられキスをされる。
「…え?」
触れるだけのキス。
「あなたという人は…っては!あーー!申し訳ありません!!!つい成り行きで。」
「成り行きで…ね。」
男にまさかこんな事をされるとはな…。
「俺、寝るわ。じゃね。」
恥ずかしいから自分の部屋に戻る。
「そういえば戦国時代って、男衆が普通だったんだよな。」
後書き
あの人がいなくなった部屋で1人頭を抱える。
「私は一体…何をやっているのでしょうか?」
はい。主人公、三上 徒寡(みかみ とか)です。
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