英雄伝説~光と闇の軌跡~(碧篇)
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第130話
~星見の塔~
「うおおおおおおおおお……………ハアッ!!」
「ハァァァァ………フッ!!」
「おおおおおお……………ハアアアアアアアアアアアアアッ!!」
戦闘開始時ロイド、リーシャ、ランディはそれぞれブレイブハート、麒麟功、デスクライでそれぞれの身体能力を上昇させた。
「行きますよ………貫けっ!!」
その時アリアンロードはクラフト――――――シュトルムランツァーで突撃し
「甘いってのっ!!」
カーリアンは双剣で真正面から受け止めた!
「っつ……!へえ?さすがはシルフィアと互角に戦っただけあってやるじゃない……!」
アリアンロードの攻撃を受け止めた時の衝撃に顔を顰めたカーリアンは好戦的な笑みを浮かべ
「……さすがはカーリアン殿ですね………”影の国”以降腕は落ちるどころか、ますます強くなっていますね……」
アリアンロードは微笑んだ。
「!?貴女、なんて”影の国”の事を……!」
アリアンロードの言葉を聞いたカーリアンが驚いたその時
「戦闘中に気を取られていていいのですか!?ハァァァァァァァァ………!!」
アリアンロードはカーリアンに高速の連続突きを放ち
「!チッ………!それそれそれそれっ!!」
カーリアンは舌打ちをした後武器を振るって次々と攻撃を捌いたが
「甘いっ!!」
「!?っつ~!?やったわね……!」
隙を見て放ったアリアンロードの突きを脇腹に受けてダメージを受けて下がり
「やれやれ……僕達にとって主戦力の貴女に抜けられたら困る……よっ!!」
ワジは白く輝くカードを投げつけて味方を回復するクラフト―――ヴァイスカードでカーリアンの傷を癒した。
「異空より顕れよ!魔界の海よ!!大海床!!」
その時、ティオは異空間から津波を召喚してアリアンロードを襲わせたが
「ハァァァァァァァァ………滅!!」
アリアンロードはクラフト―――アルティウムセイバーで自分を襲う津波を薙ぎ払った!
「デイヴァイン………バスター!!」
「グッ!?」
しかし攻撃後の隙ができたその時、エリィが銃から放った集束させた光の魔力をエネルギーとして解き放つクラフト―――デイヴァインバスターをその身に受けてダメージを受けた。
「これで終わりだ………喰らえっ!!」
「うおおおおお………ハアッ!!」
エリィに続くようにランディはクラフト―――ブラッディストームで、ロイドはクラフト―――ブレイブスマッシュで同時に突撃したが
「荒ぶる雷よ………戦場に来たれっ!!」
「うあっ!?」
「ぐっ!?」
アリアンロードが発動したクラフト―――アングリアハンマーによる雷をその身に受けて怯んだ。その時リーシャがいつの間にかアリアンロードの背後に現れ
「――――五月雨っ!!」
目にも止まらぬ速さで次々と剣撃や暗器を繰り出す連携攻撃で仕掛け
「ハァァァァァァァァ………!!」
さらにワジは正面からクラフト―――ファントムラッシュによる連打攻撃を仕掛けたが
「甘い……甘すぎるっ!!」
しかしアリアンロードは挟み撃ちにされているにも関わらず、攻撃を次々とさばき
「―――死方陣!!」
「セイッ!!」
「きゃあっ!?」
「くっ!?」
さらに分け身達と共に強襲して来たリーシャをクラフト―――アルティウムセイバーで分け身達やワジと共に攻撃してダメージを与えた!
「来たれっ!煉獄の槍!!」
「ウッ!?」
しかしその時ティオの魔術――――獄槍スンラスーアによって自分の足元から発生した魔槍をその身に受けて怯み
「激しいの、行くわよ♪魔剣斬り!!」
「アアッ!?」
怯んだ隙を狙って放ってきたカーリアンのSクラフトをその身に受けて大ダメージを受けた!
「みんな、頑張って!!」
その時、エリィはクラフト―――ホーリーバレットでロイド達の傷を回復し
「うおおおおおおお………」
ロイドはクラフト―――レイジングスピンでアリアンロードを自分の元に引き寄せ
「ハアッ!!」
その場で回転攻撃を行った!
「甘いっ!!」
「ぐあっ!?」
しかしアリアンロードは槍で攻撃を防いだ後薙ぎ払い攻撃を行ってロイドを吹っ飛ばすと共に攻撃したが
「甘いのはそっちだぜ!!オラアアアアアアアアアアアアアッ!!」
「!?アアアアアアアアアアッ!?」
ロイドを攻撃した隙にカーリアンが作った傷口に銃口を当てて零距離で銃撃を連射したランディの攻撃を受けて悲鳴を上げ
「ユベルティ!!」
「ガッ!?」
さらにワジの魔力を纏った回転蹴りを顔に受けた!
「それっ!!」
その時リーシャは無数の符をアリアンロードの周囲に投擲し
「皆さん、下がって下さい!!」
「!!」
前衛にいる仲間達に警告し、警告を聞いた仲間達はアリアンロードから距離を取り
「風よ、全てを切り裂け……!!奥義!風塵!封縛殺!!」
リーシャはが指で印を切ると符が風の刃となると共にアリアンロードの周囲に竜巻を発生させた。そして無数の風の刃がアリアンロードを襲おうとしたその時
「―――聖なる力よ、我が盾となれっ!!」
アリアンロードは膨大な”聖気”によって絶対防壁を付与すると共に”聖気”で自らの傷を回復するクラフト―――ホーリーガードを発動して自分の傷を癒すと共に絶対防壁を付与して、自分を襲う風の刃の攻撃を無効化し
「フフ、湿地帯で相対した時と比べ随分と成長しましたね………」
攻撃を受けて無事でいる自分を警戒して武器を構えているロイド達を見つめて微笑んだ後ロイド達との戦闘を再開した。ロイド達は傷つき、倒れながらもそれぞれ連携してアリアンロードと互角以上に戦った!
「やりますね………なら、これに耐えられますか!?ハァァァァァァァァ………!!」
しばらくロイド達と戦ったアリアンロードは槍を天へと掲げて膨大な闘気の竜巻を自分の周囲に発生させた!
「!!大技を撃つ気よ!?」
それを見たカーリアンは警戒した様子で声を上げ
「―――させません!エイオンシステム、解放します……!」
ティオは魔導杖を掲げて絶対防壁を展開始めた。
「我は鋼………全てを断ち切るものなり!」
その時アリアンロードは膨大な聖気と闘気を纏った竜巻をロイド達に解き放ったが
「白露の桜吹雪!!」
カーリアンが発動したSクラフトによって竜巻は相殺された。
「これで……終わりですっ!!」
そして槍を構えたアリアンロードが突撃の構えをしたその時
「ゼロ………フィールド!!」
ティオが仲間達全員に絶対防壁を付与し
「聖技!グランドクロス!!」
絶対防壁が付与された瞬間、アリアンロードは突撃して聖気と闘気による十字架をロイド達に刻み込んだが、間一髪ティオの絶対防壁が間に合った為、ロイド達はアリアンロードの大技を受けずに済んだ!
「!!今のを防ぎますか………なら、これはどうですか!?償いの道よ!今こそ顕れよ!!」
自分の大技が防がれた事に驚いたアリアンロードは槍を天へと掲げた!すると槍に膨大な光のエネルギーが溜め込まれ始めた!
(!?あの魔術は………!――――なるほど。そういう事だったのね。)
それを見たカーリアンは驚いた後口元に笑みを浮かべ
「もう一度防いでみます!」
ティオは再びゼロ・フィールドを展開しようとしたが
「―――必要ないわ。私が全部防いであげるから、攻撃が終わった瞬間、貴方達で総攻撃を仕掛けて一気に決めちゃいなさい。」
「え…………」
カーリアンの言葉を聞いたティオは呆け
「おいおい……そんな事までできるのかい?」
「さすがにあれはそう簡単に防げるものではないと思うのですが………」
ワジとリーシャは信じられない表情をし
「………迷っている暇はない。お願いします!」
ロイドは決意の表情でカーリアンを見つめて言い
「ま、お姉さんに任せときなさい♪――――”守護神”に膝をつかせることができるか……楽しみにさせてもらうわ♪ハァァァァァァァァ………!!」
カーリアンはロイド達にウインクをして答えた後、双剣に膨大な闘気を溜め込んだ。
「エクスピアシオン!!」
そしてエネルギーを溜め終えたアリアンロードは膨大な魔力が込められた光の奔流を槍から解き放ち
「特大のとっておき、行くわよ♪桜花乱舞!!」
カーリアンは双剣から膨大な闘気を纏った衝撃波を放った!光の奔流と衝撃波がぶつかり合った際、少しの間エネルギーと衝撃波が互いを呑みこもうと押したり引いたりしていたがやがて光のエネルギーが衝撃波を呑みこんでカーリアン達を襲った。しかしその時!
「どーりゃー――――――――――ッ!!」
カーリアンは双剣に己に残る闘気や魔力を全てつぎ込み、衝撃波とのぶつかり合いによって威力が弱まったエネルギーを真っ二つに斬り裂いた!
「なっ………!?」
攻撃が防がれた事にアリアンロードは驚き
「ハア、ハア………見せてもらうわよ………貴方達の力を……………」
カーリアンは疲労によって息を切らせ、地面に膝をつき、「おおおおおおおおおおおお………砕け……アカシック・アーム!!」
カーリアンが地面に膝をついたその時、ワジがアリアンロードに強襲すると共に”聖痕”によって顕した片手で攻撃したが
「甘い!!」
アリアンロードは槍で防御し、直撃を避けた。
「”聖痕”の力を使ったぐらいでは我が鎧は砕けませんよ?」
ワジの攻撃を防御したアリアンロードは静かな口調で呟いたが
「だろうね。ま、僕は”囮”として自分の役割は充分果たしたさ。」
「!?」
静かな笑みを浮かべて言ったワジの言葉を聞いて目を見開いた!するとその時リーシャがアリアンロードの背後に現れ
「忌まわしき銀の宿命……その身に刻め……!」
チガチヲコバム ココロガココロヲクダク
闘気を纏わせ光の剣と化した剣で猛スピードの斬撃による連続攻撃を放ち始めた!
「時を経て……ここに融合せし銀の宿命!」
シュクメイカラハノガレラレナイ………ワタシノイバショナド……ソコニハソンザイシナイノダカラ………
「ハァァァァァァァァ………!!」
対するアリアンロードは槍で次々とリーシャの連続攻撃を捌き始め
「義聖剣ッ!!」
アラガウカ!
「ハアッ!!」
両手持ちの状態で攻撃してきたリーシャの攻撃を槍で受け止めた。しかしその時!
「私は過去を断ち切る………!」
リーシャは一瞬でアリアンロードから離れた後光の剣に膨大な闘気や殺気を溜め込み
「散れっ!真神煉獄刹!!」
目にも見えぬスピードで渾身の突撃攻撃を放った!
「アアッ!?フフ………既に先代を超えられたようですね………」
リーシャの突進攻撃を見切れず、脇腹に攻撃を受け、リーシャの攻撃によって砕かれ、血が噴出している鎧を覆っていた部分を見たアリアンロードは大ダメージを受けた後微笑んだ。
「ハッ、”銀”の次は”闘神”の力を思い知ってもらうぜ?」
その時ランディの声がアリアンロードの背後から聞こえ
「!?」
声を聞いた方向にアリアンロードが振り向いたその時!
「さあて………始めるとするか………うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」
膨大な闘気や殺気を纏ったランディはアリアンロードに向かって怒涛の突撃をしながら怒涛の銃撃を放ち
「ヤァァァァァァ………!!」
アリアンロードは自分に来る銃撃を槍で連続突きで防いでいた。
「喰らえ………メルカルトッ!!」
そしてランディは剣の部分でアリアンロードに強襲し
「滅!!」
アリアンロードは攻撃を防ぐ為にクラフト―――アルティウムセイバーを放ったが度重なるダメージによって力が通常の半分は出せず
「なっ!?アアアアアアアアアアッ!?」
力が足りないせいでランディの強襲攻撃によって力負けしてしまった為、槍は弾き飛ばされ、利き腕を斬り付けられ、さらにその時起こった闘気による大爆発に巻き込まれた!
「人外には人外だっ!お前の人外っぷりを見せてやれ、ティオすけ!」
ベルゼルガーの強化技であるSクラフト―――『メルカルト』を放ち終えたランディが叫んだその時!
「人外とは失礼すぎます……!我が呼びかけに応え、今こそ顕れよ!災いの雷よ!」
全身から膨大な魔気や魔力を解放したティオは叫びながら魔導杖を掲げた。すると空に闇と雲が覆った後、空より無数の漆黒の雷がアリアンロードを中心とした周囲に落ち
「グウッ!?」
次々と落ちてくる雷の雨をその身に受けたアリアンロードは呻き
「災いの闇よ!全てを呑みこめっ!!」
「なっ……!?」
さらにティオが叫ぶと巨大な闇の球体がアリアンロードを呑みこみ
「そして全てを滅ぼせ!エレシュキガルッ!!」
「アアアアアアアアアアアアアアアア――――――――――――ッ!?」
ティオが魔導杖を掲げて叫ぶと、闇の球体は雷が混じった暗黒の大爆発を起こしてアリアンロードにすざましいダメージを与えた!
「後は……お二人にお任せします……………」
魔導杖エレシュキガルに秘められた力を解放し、戦場に災いを起こすティオの究極魔術にしてSクラフト―――『エレシュキガル』で力を使い果たしたティオは元の姿に戻った後、疲労によって地面に膝をついた。するとその時!
「ああ!エリィ、行くぞっ!!」
「ええっ、任せてっ!!」
ロイドはエリィに呼びかけた。そして
「うおおおおおおおおおおおおお…………………全力全開ッ!!」
ロイド全身に力を溜めた後、膨大な闘気と魔力を同時に解放し
「今こそ集え!全てを撃ち抜く星の光よっ!!」
エリィは銃に膨大なエネルギーを溜め込み
「これで……全て終わらせるっ!!」
ロイドは身体を回転させながら巨大な闘気と魔力の塊と化し
「貫けっ!!」
エリィは銃から膨大な魔力、導力、魔導の力が込められた極太のエネルギーを解き放ち、巨大な闘気と魔力の塊と化したロイドはエリィが放ったエネルギーを纏ってアリアンロードに向かって突撃し
「…………………成長しましたね…………」
二人の攻撃を見たアリアンロードは満足げな笑みを浮かべたその時!
「「コスモライト………ブレイカー――――――――――――――ッ!!」」
『スターライトブレイカー』と『スターライトカノン』………星の光の輝きを纏った突撃とエネルギーが合体した事により、空を、星を貫き、宇宙にも届かせる程の光の輝きを見せ、大地をも揺るがすほどの究極の協力技――――――『コスモライトブレイカー』がアリアンロードに命中し、アリアンロードを中心とした場所に巨大なドーム型の光の大爆発が起きると共に空をも貫くほどの光の柱が昇って行き、戦場全体に地震が起こった!
「見事………です……………」
そして爆発による煙が晴れるとそこには鎧は砕かれ、全身ボロボロ状態のアリアンロードが地面に膝をついていた……………!
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