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英雄伝説~光と闇の軌跡~(碧篇)

作者:sorano
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第129話

セリカ達が行動を開始した同時刻、ロイド達もリィン達の陽動作戦により、塔への潜入を成功させ、時折要所要所を守っている人形兵器達を協力して倒し終えて、屋上に到着した。



~星見の塔~



「―――来ましたか。どうやら覚悟と決意は固まったようですね。」

自分の目の前まで歩いてきたロイド達を見つめてアリアンロードは静かな口調で言った。

「”鋼の聖女”………」

「”身喰らう(ウロボロス)”の使徒ですか……」

エリィとティオはそれぞれアリアンロードを睨み

「へえ………”影の国”の時……いえ、あの時以上に”できる”みたいね?」

カーリアンは好戦的な笑みを浮かべてアリアンロードを見つめた。

「―――先程来たエオリアさんの通信の話では”道化師(カンパネルラ)”が貴女達の計画とやらは既にエレボニア方面に移ったと言っていた。これ以上、クロスベルに居続ける必要はあるのか……?」

ロイドは目を伏せて言った後真剣な表情で尋ねた。

「いえ、厳密にはありません。博士は”零の至宝”の潜在能力に興味を示していますが………既に我らの計画からは外れてしまっている存在です。あとはクロイス家の方々と貴方たちの問題でしょう。」

「ならどうして……!?」

アリアンロードの説明を聞いたリーシャは真剣な表情で尋ね

「正直、関係ないんだったらお引き取り願いたいんだけどね。」

ワジは疲れた表情で言った。

「―――簡単な事です。”至宝”の御子殿から直接、頼まれたからです。」

その時アリアンロードは静かな口調で答え

「な……!?」

「キ、キーアちゃんから……!?」

アリアンロードの答えを聞いたロイドは驚き、エリィは信じられない表情をした。



―――引き受けましょう。御子殿の意には極力沿うよう、”盟主”に申し付かっています。



……ありがとう。あなたたちのマスターにもお礼を言っておいてね?



「”戦鬼”に”剣聖”………いずれも人としての域を超えた者たちが集っています。これ以上先に進めば”剣神”達と違い、人の域を超えていない貴方たちでは無事ではいられない。傷つく姿は見たくない………そのように言っていました。」

「………キーア………」

「キー坊、そんなことを………」

アリアンロードの説明を聞いたティオやランディは複雑そうな表情をした。

「ありがとう―――”鋼の聖女”。おかげで迷いを完全に断ち切れた気分だ。」

その時ロイドは迷いを振り切った表情で答えた。

「……成程。今の話を聞いてそうなりますか。どうやら最後の一押しをしてしまったようですね?」

ロイドの表情を見たアリアンロードは頷いて尋ね

「ああ―――貴女には何としてもそこを退いてもらう。」

「”壁”を乗り越えてあの子を抱きしめるためにも………」

「ここで退()いたら男が廃るってもんだぜ………!」

「……女だって同じです。」

ロイド、エリィ、ランディ、ティオは決意の表情でアリアンロードを睨み

「フフ、どうやら完全に火が点いたみたいだね。」

「そのようね♪」

ワジとカーリアンは静かな笑みを浮かべ

「皆さんの気持ち……痛いほどわかります。」

リーシャは複雑そうな表情で言い

「フフ………いいでしょう。」

アリアンロードは微笑んだ後異空間から槍を召喚して手に持つと共に兜を脱ぎ棄て、全身に膨大な闘気を纏った!



「蛇の使徒が七柱、”鋼”のアリアンロード………”零”の御子殿の望みに従い、そして大いなる”盟主”への”最後の義理”を果たすがため、ここに壁として立ち塞がらん。いざ――――尋常に勝負!」

そして名乗り出た後、槍を構え

「どんな”壁”でも絶対に乗り越えるっ!」

「例えどのような高い”壁”がそびえたっていてもあの子を抱きしめる為なら絶対に諦めない!」

ロイドは決意の表情で武器を構えると共に全身からすざましい闘気を解放し、ロイドに続くようにエリィは決意の表情でセティ達の手によって創られた銃であり、魔力と導力、そして魔導の力を同時解放すると共に周囲にただようエネルギーを銃の力として集束して上乗せして放つことができる”スターライトカノン”が扱える銃にして”並外れた心”を意味する言葉が名づけられた銃――――レイジングハートを構え

「未来で幸せに暮らしていたのに、俺達の為に過去に戻ってきたキー坊の想いを無駄にしない為に!」

「絶対に負けられません……!」

ランディは全身から膨大な闘気をさらけ出すと共にセティ達の手によって”バルディッシュ”が合成され、生まれ変わると共に強化された愛用のブレードライフルにして”戦神”の名がつけられたブレードライフル―――――”メルカルト”を構え、ティオはセティ達の手によって改造、強化された事によって生まれ変わりった”魔杖ケイオスハート”にして、”魔王”のみが使えると言われる天より災いの雷と闇を召喚する恐るべき禁断暗黒大魔術―――”エレシュキガル”が使えるようになる魔導杖――――”エレシュキガル”を構えると共に自分に秘められた”グノーシス”の力を解放して”魔人化(デモナイズ)”し、そして”魔人化(デモナイズ)”によって銀髪と紅い瞳の姿になると共に全身から膨大な”魔気”をさらけだし

「”守護騎士(ドミニオン)”第九位、”蒼の聖典”ワジ・ヘミスフィア………”空の女神(エイドス)”の名の元に目の前の障害を排除する!!」

「本当の”(イン)”の恐ろしさ………とくとお見せしましょう!」

ワジは”聖痕”の力を解放して全身から”聖痕”の力をさらけだし、リーシャは全身から膨大な闘気や殺気をさらけだしてそれぞれ武器を構え

「シルフィアと互角に戦ったその力………楽しませてもらうわよ!!」

カーリアンは好戦的な笑みを浮かべて全身から膨大な闘気をさらけ出して武器を構え

「みんな、行くぞっ!!」

「おおっ!!」

ロイドの号令に仲間達は頷いた後アリアンロードとの戦闘を開始した!



今ここに!”結社”最強の武人にして”第七柱”――――”鋼の聖女”アリアンロードに挑む戦いが始まった……………! 
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