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ハイスクールD×D 新訳 更新停止

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第6章
体育館裏のホーリー
  第110話 集う三狩王

 
前書き
たぶん、後半のせいでタイトルの事忘れるかも。 

 
「久しぶりだってのに、危ねえなぁ?当たったらどうする気だったんだ?」
「……あの程度をくらうタマかよ……お前が?」

 雲雀さんはそう言うと俺の方を見る。

「……久しぶりだな、兵藤」
「ひ、久しぶりです…!」

 雲雀さんが現れた事に未だに驚いてしまっていた俺は思わず慌てた感じで挨拶を返してしまう。

「なんだよなんだよ!そっちには普通に挨拶すんのかよ?」
「………」
「あ、そうか。照れ隠しだな!なるほどなるほど。雲雀は照れ屋だからな。挨拶が辛 辣になるのも当然だよな」

 キィン!

 何やら好き勝手言っていた竜胆だったが、いきなり手に持つクナイを振るって何かを弾く!
 弾かれたのは、手に持つ物と同じクナイだった。
 よく見ると、雲雀さんは竜胆の事を目線だけで鋭く睨んでいた。
 たぶん、雲雀さんがまたクナイを投げて、それを竜胆が弾いたんだろう。

「余所見しながらのノーモーションの投擲、しかも速い。相変わらずの技術だな」

 弾いたクナイをキャッチした竜胆は塀に飛び乗りながら屋根からヴァーリ達の下まで降りてくる。

「しっかし、ツンデレなのは良いけど、ツンが鋭すぎねえか?って、はいはい。減らず口にチャックしますよ」

 雲雀さんに軽口を叩いていた竜胆だったが、雲雀さんにさらに鋭く睨まれて手を上げて降参ポーズをとる。

「……お前と言い、冬夜と言い、必要以上に無駄に絡んでくる……」

 雲雀さんは額に手を当てながら嘆息しながら言う。
 今までのやり取りからして、竜胆は雲雀さんとも付き合いが長いみたいだ。
 ……そして、雲雀さんの今の言葉からして、竜胆は冬夜さんみたいに雲雀さんに絡んでるみたいだな。
 雲雀さんの事を一言で言うのなら、とにかく素直じゃない。普段はキツい印象を受けるし、言動もキツい…んだけど、だいたいは照れ隠しだったりする。実際は妹想いの良い人だ。で、結構弄られ易い人だ。その為か、よく冬夜さんに弄られたりしている。って言うか、妹である鶇さんと燕ちゃんにまで弄られたりする。
 ……まあ、雲雀さんを弄れるのは今挙げた三人ぐらいなんだけどな。……だって……怖いもん!明日夏でさえ、ビビるくらいだからな。

「……それにしても、竜胆……」
「リンで良いのに。てか、そう呼んでくれよ」
「……普段からバカをやる奴だったが…」
「あれ、無視?」
「……テロリストになるとはな。バカも極めりか?」
「いやー、それ程でも」
「……褒めてねえ」

 雲雀さんは呆れ返っているのか、嘆息する。

「仲良いのか悪いのかどっちなんだ?」

 美猴が首を傾げながら竜胆に訊く。

「もちろん、仲の良いダチだぜ!」

 竜胆はクナイを二本同時に雲雀さんに向けて投げながら満面の笑みで答える。
 それに対して、雲雀さんはクナイをキャッチしながら嘆息する。
 あ、嘆息したって事は、雲雀さんも竜胆と少なからず同じ想いって事か?雲雀さんは否定する事はきちんと否定するけど、嘆息するのは否定しきれない時の雲雀さんの癖だ。……もっとも、それを指摘できる度胸は俺には無い。

「ところで、雲雀。お前、ここで何してるんだ?いや、可愛い妹達がいるから、帰ってきた、か?」
「それはね……」

 雲雀さんの背後から代わり答える声がした!

「よ、久しぶり、冬夜」
「久しぶり、リン」

 雲雀さんの背後の闇夜から現れたのは黒のジャケットを着てサングラスを掛けた冬夜さんだった。傍らには千春さんと見知らぬ女性がいた。

「なんで僕達が帰ってきたかと言うと、可愛い弟や妹達が通ってる学校で体育祭があってね。それの応援♪」
「なるほど。っと、千春も久しぶり」
「……ああ、久しぶり……」
「なんだ?なんか笑顔が引き攣ってるな?」
「……知り合いがテロリストになったってんだから、普通の反応だと思うんだけど?」
「そりゃそうか、アハハハ。ところで……」

 竜胆は冬夜さんの傍らにいる女性に視線を向ける。
 その女性の特徴は千春さんに負けない程の長い黒髪にお淑やかそうな雰囲気を醸し出していた。そして、何より目に行くのは、そのおっぱい!それから、誰かに似てる様な……。

「その子誰だ?人間じゃないみたいだが」

 竜胆がそう言うと、女性は前に出て名乗り出す。

「初めまして。私は雪白神音。まあ、雪白は仮の苗字だけどね。貴方の事は冬夜からよく聞いてたよ」

 え。雪白って、もしかして!

「イッセー君が察してる通り、彼女は神楽ちゃんのお姉さんだよ」

 やっぱり。誰かに似てるなと思ったけど、神楽に似ているんだ。

「そっちも初めましてだね、兵藤一誠君。いつも妹がお世話になってます。姉の神音です」

 神楽のお姉さん、神音さんが俺の方を見て微笑む。

「あー、神威のお姉さんかぁ」

 竜胆がそう言った瞬間、神音さんが表情を陰らせる。

「っと、色々家庭の事情があるんだったな。悪い」

 ……神楽の兄貴である神威は、自分の、つまり、神楽や神音さんの両親を殺したと本人が自分で言っていた。
 自分の肉親が自分の肉親を殺す……その心情は俺にはとても想像できない。

「……弟は元気ですか?」
「ああ、元気だぜ」
「……そう」

 神音さんは安堵した様に笑みを浮かべる。

「ま、姉貴が心配してたって伝えとくよ」
「……うん。ありがとう」

 神音さんが竜胆に礼を言うと、冬夜さんが竜胆に訊く。

「ところで、リン達はどうしてここに?一応、テロリストだから、色々とマズいんじゃないの?」
「ああ。なに、この辺に美味いラーメン屋があるから、食いに行こうって話だ」

 ラ、ラーメンンンンッ!?え、何!こいつら、わざわざラーメン食いに来たってのかよ!って言うか、そんな事の為に部長のナワバリのこの町にテロリストであるお前達が来たってのかよ!?

「で、たまたま兵藤一誠を見かけたから、ヴァーリがついでだから忠告するってなったんだよ」

 ……俺への忠告はついでかよ。

「そんな訳で、そろそろ行かせてもらうぜ」

 美猴が早く行こうとヴァーリ達に促している時だった。不意に闇夜から人影が近付いて来ていた!
 その事にヴァーリ達や冬夜さん達も驚いていた。
 あのヴァーリ達や冬夜さん達が驚くって事は、ここまで近付かれるまで気付かなかったって事だろ!一体、何者だよ!?
 そして、闇夜から現れたのは……魔法少女のコスプレをした筋骨隆々で頭部に猫耳を付けている漢の娘だった!って、ミルたんじゃねえか!?何故ここに!?

「にょ」

 ミルたんが手を挙げて挨拶してきたので、俺も笑顔を引き攣らせながら手を挙げて挨拶を返す。
 そのままミルたんは俺の横を通り過ぎ、闇夜の中へと消えて行った。

「……近くに寄るまで気配が読めなかった。頭部から察するに猫又で、仙術を使っていたのか?」
「ちょっと、ヴァーリ!?あんなのと一緒にしないでほしいにゃ!」
「じゃあ、トロルかなんかの類か?……猫トロル?」
「って言うか、私や美猴でさえ気配が読めなかったって、どう言う事よ!?」

 ヴァーリ達が本気でミルたんの事について頭を悩ませていた!
 違うから!ミルたんはただの魔法少女に憧れる漢の娘だから!

「イッセー君、知り合い?」
「えっと……俺の悪魔稼業でのお得意さんです」

 俺は冬夜さんの問いにとりあえずそう答える。

「って事は一般人?となると、ただのコスプレイヤー?にしては、只者ならぬ威圧感を感じたが……ビジュアルのせいか?」

 竜胆も首を傾げながら言う。
 うん、たぶんそうだよ。あの筋骨隆々の体で魔法少女のコスプレの威力は半端無いもん。

「まあ、この議題の続きはラーメン食いながらにしようぜ」
「それもそうだな」

 そう言うと、ヴァーリ達は帰ろうとする。

「じゃあな、冬夜、雲雀、千春。桜花達や焔斬達にもよろしくな」

 最後に竜胆が冬夜さん達にそう言い、ヴァーリ達は夜の闇へと消えて行った。


ー○●○ー


 あの後、俺と小猫ちゃんは冬夜さん達と一緒に家に向かっていた。

「リン、相変わらず元気そうだったね」
「……相変わらず過ぎるがな」

 笑顔で言う冬夜さんに対し、雲雀さんは呆れた様に言う。
 俺はふと、気になった事を千春さんに訊く。

「あの、千春さん」
「ん、何?」
「冬夜さんと雲雀さんの二人と竜胆って仲の良い友達なんですよね?」
「うん、そうだよ」
「そんな奴がテロリストになったって言うのに……二人ともいつも通りですね」

 仲の良い友達がテロリストになったって知ったら、普通は動揺するもんなのに、二人は特にそんな素振りが見受けられなかった。

「だよなぁ。(あたし)もどうしてああも平然としてられるのか凄く気になってる」

 千春さんもそう思うのかぁ。

「まあ、リンが突拍子も無い事をやるのはいつもの事だからねぇ」
「……一々反応してたら疲れるだけだ」

 俺と千春さんの会話が聴こえてたのか、冬夜さんと雲雀さんはそう答える。
 そんな普段から突拍子も無い事やってんのかよ、竜胆の奴。で、冬夜さんと雲雀さんは付き合いの長さからすっかりそれに慣れてしまったと。

「それにしても、久々に『三狩王(トライ・イェーガーズ)』の三人が揃ったね」

 唐突に冬夜さんがそんな事を言ってくる。

「え?冬夜さんと竜胆の奴がその『三狩王(トライ・イェーガーズ)』だってのは分かりますけど……」
「あぁ、イッセー君は僕とリンの二人しか知らなかったね。『三狩王(トライ・イェーガーズ)』最後の一人はここにいる雲雀だよ」
「ええ!?そうなんですか!?」
「周りからは『死の影(サイレント)』なんて呼ばれてるんだぜ」
「と言うより、恐れられてるって感じかな」

 冬夜さん達が雲雀さんについて色々教えてくれる。

「って事は、雲雀さんは冬夜さん並に強いんですね?」

 俺がそう訊くと、冬夜さん達は少し首を傾げる。

「直接的な戦闘でも強いには強いけど、雲雀は不意打ちとか奇襲による暗殺が真骨頂と言えるね。ほら、鶇ちゃんと燕ちゃんと同じ様に忍者だから」

 あ、そうか。二人のお兄さんである雲雀さんも忍者なんだよな。
 そう言えば、鶇さんから二人は雲雀さんに忍の技術を教えてもらったって教えてもらったな。

「……そんな事は別にどうでも良いだろ」

 雲雀さんは本当にどうでも良さげな様子だった。

「そうだね〜♪雲雀にはもっと重要な事があるからね〜♪」

 途端に冬夜さんがニヤニヤしだして、雲雀さんに絡む。

「……………」
「ほらほら訊かないの〜?可愛い妹達とは今どんな感じなんだ〜って?」
「…………………」

 あぁ、また始まったよ、冬夜さんの雲雀さん弄り。
 あ、雲雀さんが無言で冬夜さんに手を出し始めた。冬夜さんも冬夜さんで出された手をいい様にあしらう。
 それを見て小猫ちゃんがボソッと呟く。

「……弄る兄弟に弄られる兄妹」

 たぶん、明日夏が燕ちゃんを弄ってる時の光景を思い出してそう言ったんたんだろうな。
 それから俺達は弄る冬夜さんに弄られる雲雀さんを眺めながら、我が家へと向かうのだった。


ー○●○ー


「ワァオ!」
「凄いBefore(ビフォー)After(アフター)だね」
「前の家を見た事無いからなんとも言えないけど……」
「……明らかに浮いてるな」

 普通の民家から豪邸へと変貌してしまった我が兵藤家を見て、それぞれの反応を示す冬夜さん達。

「ねえねえねえ、イッセー君!キッチン見せてもらっても良い!」

 目を輝かせた冬夜さんが詰め寄ってくる!

「え、ええ、良いですけど……」

 俺がそう言うと、冬夜さんはガッツポーズを取る。
 冬夜さんは相変わらず家族絡みの事や料理絡みの事にはテンションが高いなぁ。
 そんな冬夜さんを見て、やれやれと言った感じで千春さんと神音さんは笑みを浮かべ、雲雀さんは嘆息していた。
 そんなこんなしながら俺は玄関の扉を開ける。

「あらあら、イッセー君。お帰りなさい」

 そこに待っていたのはエッチなコスプレ衣装を着込んだ朱乃さんだった!

「あ、朱乃さん、その格好っ!」

 朱乃さんが着ているのは、肌の露出が多い巫女服。確か、なんかのゲームキャラクターの衣装だ。その布面積は申し訳程度に大事な部分を隠しているだけだ。しかも、スケスケで、ピンク色なのが見えちゃってる。俺はもう、露出されている朱乃さんの肌に釘付けだった。

「お気に召しません?」
「い、いえ!最高ですッ!」

 そこへアーシアとゼノヴィアが現れる。

「お帰りなさい、イッセーさん」
「お帰り、イッセー」

 その格好は朱乃さんと同じ巫女服を着たアーシアとゼノヴィア!こちらも凄まじい露出度!
 いかんいかん!アーシアをそんな目で見ちゃいかん!

「お帰り〜、イッセーく〜ん」
「……ッッッ!!」

 鶇さんも顔を真っ赤にした燕ちゃんの手を引っ張りながら現れる。
 二人もコスプレ衣装を着ており、その格好は忍者のいわゆる『くの一』の格好だった。朱乃さん達の衣装に負けず劣らずの過度な露出っぷりで、同じゲームに登場するキャラクターの衣装だった。
 出る所が出てる鶇さんが着てる為、非常にエロい。
 対する燕ちゃんは何故かサイズが大きいのか、ダボダボで所々ずり落ちていた。……でも、その姿には妙なエロさがあった。

「お帰りなさい、イッセーさん。みゃ〜おん♪」

 猫の鳴き声を真似ながら猫みたいなポージングで現れたのは、獣ルックな衣装を着て自前の猫耳と尻尾を出した神楽だった。
 こっちの衣装も凄い露出度で、大事な部分しか隠していない。そして黒色の衣装だから、神楽の雪の様な白肌に非常によく映える。って言うか、燕ちゃんと違い、明らかにサイズが小さいのを着ていた。そのせいで色々と凄まじい事になってた!

「……お帰り……イッセー兄……」

 最後に顔を赤くしながら現れたのは、メイドのコスプレをした千秋だった。無論、ただのメイド服ではなく、朱乃さん達が着ている衣装の元のキャラクターが登場するゲームに登場するキャラクターの衣装で露出が激しい。これまで出てきた中でたぶん一番普通な方のコスプレだった。まあでも、露出している健康的な足とかが眩しいのは変わらないので眼福であった。

「何?今日、コスプレ大会でもあったのか?」

 千春さんが首を傾げながら入ってくる。その後に続いて冬夜さん達も入ってくる。

「え、千春姉!?冬夜兄も!?」

 千春さんと冬夜さんを視界に捉えて千秋が声を上げて驚く。

「に、兄さん!?」
「あ〜、雲雀兄、帰ってたんだ〜?お帰り〜」
「……………」
「か、神楽!?貴女、なんて格好を!?」
「ふぇっ!お姉ちゃん!?」

 雲雀さんと神音さんが自分の妹達のコスプレ姿に、鶇さんや燕ちゃん、神楽もが自分達の兄や姉の登場ににそれぞれの反応を示す。
 正直、非常に眼福ではあったが、俺も目の前の状況に何がなんだか分からない状態だった。

「で、これってなんの騒ぎ?」

 冬夜さんが首を傾げながらコスプレ少女達に訊く。

「……この二人のアイディアだ」

 そこへ明日夏がイリナとユウを連れて現れて答える。

「イッセー君にお礼がしたいって言うから……」
「疲れたイッ君を癒してあげようって言うささやかなお礼をって話になったんだけど……」
「……ま、見ての通り、ささやかどころか過激なものになったがな」

 そ、そんな事が……。

「うふふ。鑑賞会にすれば良いのかしら?それとも……お触りありにした方が良い?」

 朱乃さんが身を寄せながら非常に魅力的な事を言ってくる!

「みんな、何騒いでいるの?」

 朱乃さんの提案に「はい!」と答えようとしたところに騒々しかったのか、その事が気になった様子の部長がやってきた!
 そして現状を見て、眉を歪ませる!

「あら、リアス。今イッセー君に喜んでもらおうとしているのですわ」

 それを聞いた部長は無言で部屋の方へと戻ってしまう。

「仲間外れにされて怒っちゃったのかな?」

 冬夜さんがまた首を傾げながら言う。

「ちょっと俺、行ってくる!」

 俺は部長の様子を見に部長の部屋に行こうとしたら、部屋からエッチな悪魔的な衣装を着込んだ部長が出てきた!自前の悪魔の翼を出して、自慢げにポージングしていた。

「ほら、イッセー。私の方が似合っているでしょう?」
「は、はい!似合っています!」
「イッセーの好みの格好ぐらい把握しているわ」

 部長が朱乃さんに挑発的な視線を送りながら言う。
それを見て、朱乃さんはムッとすると着ている衣装を脱ぎ捨ててしまう!

「あらあらうふふ。まだまだですわ」

 そこに現れたのは紐同然の衣装を着込んだ朱乃さんだった!

「イッセー君、こんな感じの露出が多い服装が一番ですわよね?」

 俺は無言で力強く頷く!

「じゃあ、指を指して」

 朱乃さんが促す通りに、人差し指を点に向けて突き立てる。すると、朱乃さんは俺の手を取って、自分の胸元に誘導していく!そして、俺の指は朱乃さんのおっぱいに埋没していく!

「ぁん……すごいわぁ……」

 朱乃さんが官能的な桃色吐息を漏らすが、指から感じられる柔らかい感触にどうにかなってしまいそうで、それどころではなかった!
と、もう片方の手が誰かに掴まれ、途端に手に柔らかい感触が!
 こ、この感触は!?
 俺はそちらの方を見ると、俺の手を自分の胸元に誘導していた部長がいた!やはり、この感触は部長のおっぱい!

「ぅん……やっぱり、イッセーの手に触れられると、胸が熱くなるわねぇ……」

 その後、部長と朱乃さんが火花を散らしながら睨み合う!

「朱乃には負けないわ」
「私だって」

 その言葉を皮切りに二人の体から魔力と雷が迸る!
 そして、以前学園のプールの再来の如く二人は魔力と雷を撃ち合う!

「リアスよりも私の方がイッセー君好みのプロポーションよ!」
「いいえ!イッセーは私の方が魅力的だって思ってるわ!」
「そんな事無いわ!リアスのバカ!」
「朱乃のおたんこなす!」
「リアスのあんぽんたん!」
「朱乃のすっとこどっこーい!」
「リアスのおたんちーん!」

 ああ、またお姉様方が下僕の取り合いで子供っぽいケンカを始めてしまった。

「……また始まったか」
「しょっちゅうあるの?こう言うの?」
「ああ」
「止めた方が良いかな?」
「いや、大丈夫だろ。あの時よりは加減を覚えて出力を落としてるし、この家も戦争が起こっても崩れない程頑丈だからな」
「わあお、流石悪魔の力」

 こんな状況でもいつも通りの会話をする明日夏と冬夜さん。他のみんなはどうしたら良いのか困惑しているというのに。って言うか、千春さんや雲雀さん、小猫ちゃんがいつの間にかいなくなっていた。千春さんと小猫ちゃんは分からないけど、たぶん、雲雀さんは帰った。目的である妹の鶇さんと燕ちゃんの様子が見れた訳だからな。まあ、コスプレ姿だったせいで、何とも言えない心情になってしまっただろうけど。
 ちなみに明日夏の言う様に、この家は戦争が起こってもへっちゃらの程頑丈に建てられている。悪魔の力って本当に凄いな。

「そうだ、明日夏明日夏。この家のキッチンはもう見てるよね?どんな感じ?」
「ああ、大分豪華なものだったぜ。ちなみに一足先に触れさせてもらったぜ」

 そう言う明日夏はどこか自慢げだった。

「むむ」

 それを見た冬夜さんはどこか悔しそうだった。

「なんだったら案内するぜ。イッセー、良いか?」
「あ、ああ。冬夜さんにも見て良いって言ってるし」
「じゃあ、お願いするね、明日夏」

 明日夏は冬夜さんを連れてキッチンの方へ行ってしまう。

「ん?」

 二人を見送ってると、ふと俺の制服の裾が引っ張られる。

「……イッセー先輩……似合いますか……?」

 振り返ると、そこにはいつの間にかいなくなっていた小猫ちゃんがもじもじしながら顔を赤くしていた。そして、その姿は朱乃さんとアーシア、ゼノヴィアが着ていた巫女服のコスプレだった!
 どうやら、いなくなっていたのはコスプレ衣装に着替えていたからの様だ。
 自前の猫耳と尻尾を出していて非常に愛くるしいが、何故か燕ちゃんみたくサイズが大きいのか所々がずり落ちていた。そのせいで燕ちゃん同様、妙なエロさがあった。

「にゃん♪」

 神楽みたいに猫の鳴き声の真似と猫みたいな仕草をする小猫ちゃんを見てえもしれぬ衝撃が走る!
 こ、これはなんと言う未知の破壊力!?

「イッセーイッセー、(あたし)も着替えてきた♪」

 そこへ、千秋と同じメイド服のコスプレを着込んだ千春さんが現れる!しかも、サイズが小さいのを着ているのか、色々と際どい事に!
 もう色々と限界だった俺は盛大に鼻血を吹き出してしまうのだった。 
 

 
後書き
今回はコスプレ少女(ミルたんから目を背けながら)が多く出たなぁ。 
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