英雄伝説~光と闇の軌跡~(3rd篇)
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9章~裏の試練~ 第66話
~ステラリウム・揺籃区画~
ステラリウム―――ナユタ達の最後の冒険場所にして、最終決戦の場所へと続く道………それは今までの探索の道のりと比べて、さまざまな仕掛けがあり、内容を知っているナユタ達がいるとはいえ、先に進むのは容易ではなかった。加えて現れる敵達も手強く、ナユタ達は協力して戦っていた。
「………!この気配、来るぞ………!」
「なっ………また~!?ニル、テトリ、お願い!!」
「うふふ、最初からすっごく歓迎されているわね♪」
何かに気付いたレーヴェの忠告を聞いたエステルは驚いた後嫌そうな表情で棒を構えてニルとテトリを召喚し、レンは不敵な笑みを浮かべて大鎌を構えた。すると目の前から大勢の敵達が押し寄せてきた!
「闇に呑まれろやっ!ティルワンの闇界!!」
敵達が現れると同時に、詠唱を始めていたケビンが魔術を放って、先制攻撃をし
「奥義―――流星撃!!」
「せいっ!旋風斬!!」
ナユタとレーヴェが敵陣へと斬り込み
「はぁぁぁぁぁ………旋雷輪!!」
「やぁ~!!」
エステルとレンが2人に続いて、敵陣の傷口を広げ
「えいっ!制圧射撃!!」
「やあっ!キーファーボム!!」
「降り注げ!爆裂光弾!!」
テトリとノイ、ニルが魔術やクラフトで止めを刺して行き
「そらっ!そこやっ!!」
ナユタやエステルを襲おうとした敵達にはケビンが次々と矢を放って、怯ませ
「やあっ!!」
「せいっ!!」
ナユタとエステルはそれぞれ武器を振るって止めを刺した!一方他の敵達は同じ前衛にいるレーヴェやレンに襲い掛かった!
「フッ!甘いっ!!」
「うふふ♪それっ!!」
しかし2人は軽やかに回避をした後、オーブメントを駆動させた後武器を振るって攻撃して来た敵達を真っ二つにし
「シルバーソーン!!」
「アイスハンマー!!」
駆動を終えたオーブメントでアーツを放って、他の敵達に追撃した!
「えい!ヘイルストーム!!」
「のびちゃえ!重酸の地響き!!」
「光になれー!贖罪の光霞!!」
そして後衛にいるノイ、テトリ、ニルもそれぞれ遠距離攻撃を放って、追撃された敵達に止めを刺して行き
「もう、しまいにしよか………滅!!」
ノイ達と同じように後衛で戦っていたケビンも敵陣に斬り込み
「そこだっ!!」
「剣技―――カマイタチ!!」
「行くわよ―――瞬散撃!!」
レーヴェ、ナユタ、エステルも続くように次々とクラフトを放って、敵達の数を一気に減らして行き
「うふふ♪み~んな、殲滅してあ・げ・る♪やぁ~………!!」
レンは凶悪な笑みを浮かべた後、その場で回転して闘気の竜巻を作り
「それっ!!」
武器を振るって竜巻を放った!すると敵達は次々と竜巻に呑み込まれ、宙へと打ち上げられた!
「炎よ!氷よ!雷よ!大地よ!光よ!闇よ!そして無よ!今ここに全て具現せよ!」
全身に魔力を纏わせて詠唱をした!するとレンの背後の空間が歪み、無数のさまざまな属性によって作られた剣、斧、槍、矢といった武器が現れ
「さあ!殲滅の時間よ!…………行きなさい!!」
レンの指示によって、無数の属性の武器達が一斉に宙に打ち上げられた後、落下して行く敵達に襲い掛かり、次々と敵達の身体を貫き、さらにさまざまな属性による連鎖爆発が起こり始めた!
「うふふ♪これでフィナーレよっ!!」
そしてレンは闘気と魔力を込めた事によって巨大化した大鎌を構えて敵達に向かって走って行き
「殲滅の鎌(ルイン・シックル)!!」
武器を大降りに振るって、敵達の背後を駆け抜けた!すると敵達の身体は真っ二つにされた挙句、敵達の中心に大爆発が起こり、敵達は塵も残さず消滅した!
「うふふ、ごきげんよう♪」
敵対する者達全てを殲滅する為に大鎌の技と大魔術を合わせた事により、編み出される殲滅天使の究極奥義にしてSクラフト―――殲滅の鎌(ルイン・シックル)を放ち終わったレンは武器を収めて、上品な仕草で敵達が消えた場所に向かって挨拶をした。
「あ、相変わらず反則な強さやな~、嬢ちゃんは。」
その様子を見ていたケビンは苦笑しながらレンに言った。
「うふふ。神父さんの”魔槍”ほどじゃないわよ♪神父さんが本気になれば、あれぐらい簡単でしょ?」
「ハハ……痛いトコ、ついてくんな。」
そしてレンの返事を聞くと、口元をわずかに引き攣らせて苦笑した。
「でも、あまり最初から飛ばさない方がいいよ?終点までまだまだあるからね。」
「そうなの。まだここは上層部。最下層までの道のりはかなりあるの。」
そこにナユタとノイが近づいて来てレンに忠告した。
「うふふ、これでもパパ達に鍛えられているから、そう簡単にバテたりしないし、回復道具も携帯しているわ。でも、心配してくれてありがとう♪」
忠告をされたレンは口元に笑みを浮かべて答えた。
「それにしてもナユタ君はノイちゃんと2人だけでよくこんなキッツイ所、潜りぬけたな?」
「そうそう!しかも仕掛けとかすっごくややこしいじゃない!」
「………あの時は2人だけで大変でしたけど、それでも僕達は協力し合って、どんな困難も潜りぬけましたから。」
「だって、私とナユタはお互いの事が何でもわかる最高のパートナーなんだから!」
一方ケビンとエステルに感心されたナユタとノイはそれぞれ笑顔を見せて答えた。
「最高のパートナーか~。なんだかあたしとヨシュアに似ているけど、あたし達と違うのは2人は恋人じゃない所ね。」
「うふふ。異性同士でそこまで仲がいいのに友情止まりなんて、二人ぐらいだと思うわよ?」
「う、う~ん………僕達はお互いそういう風には見た事ないよね?ノイ。」
「そうなの。私達はお互い最高のパートナーで友達同士で、これからもそれは変わらないの。大体私とナユタなんて、身体の大きさもそうだけど、見た目からしてそうは見えないの。」
エステルとレンに尋ねられたナユタは苦笑した後ノイに尋ね、尋ねられたノイは当然といった表情で頷いて答えた。
「う~ん、そうかな?アガットとティータの例を考えれば別におかしくないと思うけどな~。」
「ハハ、アガットさんが聞いたら絶対否定するで。」
「フッ………だが、ティータ・ラッセルが一人の女性へと成長した時………どうなるかはわからんがな。」
一方2人の答えを聞いて呟いたエステルの言葉を聞いたケビンは苦笑し、レーヴェは静かな笑みを浮かべた。
「そう言えば、気になっていたんだけど………ナユタ君は前に拠点で話してもらったえ~と………クレハちゃんだっけ?その娘の事は何とも思っていないの?」
「あら♪それはちょっと興味あるわね♪」
「えっ!?」
「!!どうなの、ナユタ!」
エステルの疑問を聞いたレンは小悪魔な笑みを浮かべ、ナユタは驚き、ノイは驚いた後血相を変えてナユタに尋ねた。
「ど、どうって…………それ以前に何でそんな事を聞くんですか…………」
「え?だって、話を聞いていたらナユタ君、そのクレハちゃんって娘と凄く仲がいいとしか思えないし。」
「ど、どうしてですか………?」
「だって一緒の家に住んでいる上、いつもお弁当や食事を作ってもらっている上、ナユタ君が友達と一緒にしている仕事―――”便利屋”だっけ?その仕事も一緒にしているんでしょう?少なくても、その娘、ナユタ君の事をただの友達とは思っていないわよ?」
引き攣った表情で尋ねたナユタの疑問にエステルは意外そうな表情で答えた。
「え、えっと………その根拠は?」
「そんなの当然、女の勘よ!」
「うふふ♪というかこの場合、誰でもわかると思うけどね♪」
「…………………」
エステルとレンの言葉を聞いたナユタは呆けた表情で黙り込んだ後、恐る恐るノイに尋ねた。
「そ、そうなの?ノイ??」
「(こ、この鈍感ナユタ~!そこまでわかっていて、まだわからないの!?)………それは私の口から言う訳にはいかないの。というか自分でクレハ様に確かめるべき事なの、ナユタ!」
自分に尋ねたナユタに心の中で怒った後、溜息を吐き、怒気を纏わせてナユタを睨んで言った。
「う、うん。(な、何で怒っているんだろう??)
ノイの言葉を聞いたナユタはノイの様子に戸惑いながら頷いた。
(うわ~………あの様子だとまだ、わかっていないわね………ヨシュア並みに鈍感ね、ナユタ君って……………どんな育て方をされたのかしら?)
(…………何故、それを俺に言う…………というか実際今のヨシュアに育てたのは俺ではなく、ほとんどお前達だろうが………)
ナユタの様子を見ていたエステルは呆れた様子でレーヴェに小声で話しかけ、話しかけられたレーヴェは呆れた様子で答えた。
「ハハ………おしゃべりもいいけど、新手が現れん内に先に進もうか。2人とも、引き続き道案内、頼むな。」
「はい!」
「任せてなの!」
そしてケビン達はナユタとノイを先頭に進み始め、さまざまな仕掛けを解いた後、光の階段になって先へと続いている場所に到着した。
「よ、ようやく先に進めんな………敵は強いし、仕掛けも厄介………ホンマ、疲れたわ~……これを登ったら少し休憩せえへん?」
光の階段を見ながらケビンは疲れた表情で溜息を吐いた後、提案した。
「いいと思いますよ。ここを登りきれば変化していなければ安全地帯がありますし。」
ケビンの提案を聞いたナユタは頷いて言った。
「そっか。ほなら行こか―――」
ナユタの言葉を聞いて頷いたケビンが先を進もうとしたその時
「!!ストップです!そのまま進めば落ちてしまいます!」
ナユタが血相を変えて警告した。
「へ………ん、んなっ!?すり抜け―――」
ナユタの言葉を聞いて不思議そうな表情をしながら階段に足を踏み入れたケビンは落下した!
「危ないっ!」
「あたしも手伝うわ!」
「やれやれ。世話がやけるな………」
それを見たナユタはすかさずケビンの片手を両手で掴んで、落下を防ぎ、エステルとレーヴェも手伝い、ケビンを地上に引っ張り上げた。
「た、助かったわ~……一体どうなってんねん………」
引っ張り上げられたケビンは安堵の溜息を吐いた。
「この階段はノイの力がないと渡れないんです。」
「へ?それってどういう事??」
ナユタの説明を聞いたエステルは首を傾げて尋ねた。
「見ればすぐにわかります。………ノイ。」
「わかったなの。」
そしてナユタは浮いているノイと一緒に階段の目の前に立ち
「行っけ~!!」
なんと歯車らしき髪飾りを巨大化させ、回転を始めたノイに掴まって回転しながら階段を進んだ!
「へっ!?」
「んなっ!?」
「うふふ。面白い移動の仕方ね。」
「ほう…………………」
それを見たケビンとエステルは驚き、レンは興味深そうな表情で見つめ、レーヴェは感心した様子で見つめていた。そして階段の先にある場所までナユタと共に移動し終えたノイはケビン達の所に飛んで来た。
「さっき見てもらったようにここの階段は私の”ギアクラフト”―――”ギアドライブ”でないと先に進めないの。」
「ちょ、ちょっと待ってくれへん!?さっきの方法でないと無理なん!?」
ノイの説明を聞いたケビンは慌てて尋ねた。
「そうだけど………何で??」
「んなの、怖くてできるかいな!?」
不思議そうな表情をしているノイにケビンは突っ込んだ。
「そうは言っても空でも飛ばない限りは無理なの。」
「あ。それなら……カファルー!!」
「うふふ、そういう事ね♪―――来て、パテル=マテル!!」
「―――来い、ドラギオン!!」
ノイの話を聞いて何かを思いついたエステルはカファルーを召喚し、エステルに続くようにレンとレーヴェも”想念”によってパテル=マテルとドラギオンを召喚し、それぞれ召喚した相手に乗り込み
「それじゃ、お先!」
「うふふ、神父さんはゆっくりと来ていいわよ?」
「…………………」
それぞれ飛行させて、ナユタが待っている場所に向かった。
「ちょっ!それ、反則やって!それにそんなドデカイ奴らに乗って行くねんやったらついでに俺も…………!」
それを見たケビンは驚いた後、制止の声を叫んだが、時既に遅くエステル達は自分達の予想外の行動に驚いた後引き攣った表情で見つめているナユタの近くまで近づいていた為、聞こえなかった。
「…………………………ハア………間に合わんかった…………3人とも薄情やろ…………」
その様子をケビンは口を開けて黙り込んだ後肩を落として溜息を吐いた。
「貴方はエステル達みたいに飛行できる何かを呼べないの?」
「んなのできるかいな!?あんな反則できるの、あの3人だけやっ!!」
「じゃあ、”ギアドライブ”で進むしかないの。早くしてほしいの。後は貴方だけなんだから。」
「う”……………え~い、こうなったらもうやけくそやっ!!」
ノイに急かされたケビンは唸った後、自分を叱咤するかのように叫んだ。
「じゃ、行くの。」
「わ、わかった。」
「せ~の………行っけ~!」
「どわああああああああああ―――――ッ!?」
そしてケビンはノイの”ギアドライブ”で恐怖の叫びを上げながら、自分を待っているナユタ達の所まで進んだ。
「ぜえ………ぜえ………3人とも、薄情やろ………あんなドデカイ奴らに乗ってんねんから、ついでに乗せてくれてもええのに………」
「あ、あはは………ごめんね、ケビンさん。」
「うふふ♪みんなそれぞれの飛行手段があったからすっかり忘れていたわ♪」
「フッ………その代り、得難い経験をしたな。」
息を切らせながら言ったケビンの言葉を聞いたエステルは苦笑し、レンは小悪魔な笑みを浮かべ、レーヴェは口元に笑みを浮かべた。
「あはは………とりあえずここは安全地帯ですから少しだけ休憩しましょう。」
その様子をナユタは苦笑しながら提案し、ケビン達は少しの間休憩した後先を進んだ。すると巨大な広間に出た。
「えっ!?」
「前はこんな広い場所、なかったの~!?」
広間に出たナユタは驚き、ノイは戸惑った。
「フフ…………それは私達が貴方達の最初の関門なのですから、これぐらいの広さは必要ですよ。」
その時、女性の声が聞こえて来た!
「!こ、この声ってまさか………!?」
「そ、そんな…………!」
声を聞いたナユタは驚き、ノイは叫んだ後声が聞こえた方向を仲間達と共に見た。するとそこには頭に2本の立派な角を生やし、尻尾があり座った状態で宙に浮いている少年、水精らしき姿で水着姿で蒼い外套を羽織った女性、木のような姿でぶあつい兜をかぶり、服を着た精霊らしき人物、そして蝶々のような羽を背中に付け、美しい容姿をしている女性がいた。
「み、みんな………!」
目の前にいる人物達を見たノイは驚きの声を上げた後、ナユタ達と共に近づいた。
「久しいの、2人とも。」
自分達に近づいて来たナユタとノイを見回した少年は老人が話すような口調で話しかけ
「フフ、まさかこんな形で貴方達と会えるなんてね♪」
水精のような姿をした女性は明るい表情を見せ
「2人とも元気そうだな。」
木の姿をした何かはくぐもった声を出し
「もう、貴方方と会う事はないと思っていましたが………フフ、まさかこんな特殊な状況でお会いできるとは思いませんでした。」
蝶々の羽がある女性は上品に笑いながら言った。
「ギオ、エリス、アルゴール、ネメアス…………!」
「皆さん、お久しぶりです。」
ノイは一人一人見回した後懐かしそうな表情をし、ナユタは軽く会釈をした。
「フフ………やっぱりノイはその口調よね。」
「うむ。前に会った時のノイだとどうしてもしっくり来なかったしの。」
水精のような姿をした女性―――エリスレットの言葉に少年―――ギオは頷き
「前に会った時………ああ、新しいノイの事ですね。」
「……まあ、あれはあれで新鮮だったがな。」
「フフ、そうですね。」
かつての事を思い出したナユタの言葉に木の姿をした何か―――アルゴールと蝶々の羽がある女性―――ネメアスはそれぞれかつての事を思い出していた。
「ホント、あの時は驚いたわよ~。まさかアルゴールが突っ込みを入れるなんてね。」
「私も新しい私の記憶を受け継いだ時の事を知っているから、その時の事も覚えているけど…………あれには本当に驚いたの。無口なアルゴールがまさか突っ込みをするなんて………」
「…………別に我は人嫌いではないのだが。」
エリスとノイの言葉を聞いたアルゴールは静かに呟き
「カッカッカ!それなら普段からワシらのようにもっとフランクになる事じゃな!」
「フフ…………少し見てみたい気がしますね。」
ギオは大声で笑い、ネメアスは上品に微笑んでいた。
「そ、それにしても最初に皆さんとはこの先が思いやられますね………」
「しかも4人同時相手なんて、さすがに反則なの!」
そしてナユタとノイはこれから目の前にいる人物達との戦いがある事を思い出し、ナユタは苦笑し、ノイは突っ込んだ。
「フフ………でもあの時とは違って、貴方達にはたくさんの仲間達がいるじゃない。」
「ここで我等を倒せなければ、”彼女”に再び勝つ事等難しいぞ。」
「!?まさかこの領域の”守護者”は…………!」
2人の言葉を聞いたエリスレットはケビン達を見回して微笑み、アルゴールは重々しい口調で呟き、その言葉を聞いたナユタはある事を察して驚いた。
「うむ、相変わらず察しの良い子じゃ。」
「………ええ。貴方の予想通りですよ。」
ナユタの言葉を聞いたギオとネメアスはそれぞれ真剣な表情で頷いた。
「??ナユタ………一体誰なの?」
「…………それは会えばわかるよ、ノイ。……ある意味君が一番よく知っている人だから………」
自分の様子に首を傾げ尋ねたノイの言葉にナユタは真剣な表情で言った。
「さて……そろそろ始めましょうか。」
「ええ。」
「絶対負けないの!」
身構えたエリスレットの言葉にナユタとノイはそれぞれ力強く頷いた。2人の言葉を聞いたギオ達はそれぞれ詠唱を始めた!
「”密林の大陸”オルタピアの管理者、”仙翁”ギオ………」
「”深淵の大陸”リズヴェルドの管理者、”歌巫女”エリスレット…………」
「”霊峰の大陸”ハインメルの管理者、”護王”アルゴール………」
「”原初の大陸”ラ・ウォルグの管理者、”賢者”ネメアス………」
「「「「勇者達よ………我等”管理者”の”試練”、見事超えてみせなさい………!!」」」」
するとギオの姿は巨大な鳥の姿に、エリスレットの姿は巨大な狼の姿に、アルゴールの姿は翼がついた巨大な虎の姿に、そしてネメアスの姿は巨大な獅子の姿に変化した!
「う、嘘でしょう…………!?」
「ハアッ!?変身した上巨大化って…………そんなのありかいなっ!?」
ギオ達の変身を見たエステルは信じられない表情をし、ケビンは声を上げて驚き
「うふふ♪これがお約束っていう展開ね♪」
「フッ………これほどの相手………レグナート以来だな。」
レンとレーヴェは不敵な笑みを浮かべた。
「これがギオさん達の真の姿です!みんな手強いので気を付けて下さい!」
「できれば、分散して戦った方がいいの!」
一方ナユタは冷静な様子で説明し、ノイはケビン達に助言した。
「―――来て、パテル=マテル!!うふふ♪それじゃあレンはパテル=マテル(この子)と一緒に、あの獅子?みたいな姿に変身した人のお相手をするわ♪」
助言を聞いたレンはパテル=マテルを呼び寄せた後、変身したネメアス―――”紅蓮の魔帝”アルマダリエスにパテル=マテルと共に向かい
「―――来い、ドラギオン!!……俺はドラギオン(こいつ)と共に飛行する奴の相手をする………!」
レーヴェはドラギオンを呼び寄せた後、変身したギオ―――”琥珀の暴翼”ライギヴァーンにドラギオンに乗り、ドラギオンを飛行させて向かい
「―――お願い、カファルー、クーちゃん!!あたしはカファルーと一緒にあの狼みたいな奴の相手をするわ!クーちゃん!貴方はナユタ君達を手伝って!」
助言を聞いたエステルはカファルーとクーを召喚した後変身したエリスレット―――”紺碧の剛鬼”イシュタロスにカファルーと共に向かい
「やれやれ………こんなんもはや、怪獣大決戦としかいいようがないやんか…………まあええわ。それじゃあ、俺はナユタ君達の手伝いをするわ!」
ケビンは疲れた表情で溜息を吐いた後クーと共にナユタとノイと並んだ!
「行くよ、ノイ!」
「うん!」
そしてナユタとノイはケビンとクーと共に変身したアルゴール―――”翡翠の剣王”グラドリオンに向かった!
こうしてナユタとノイは仲間達と共に再び”管理者”達との戦いを始めた…………!
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