戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー
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第五十一話 佐薙中尉!忍者は手裏剣!!その十五
「それで第五十一回目にしてはじめてな」
「ルールの説明だな」
「つまり全部真ん中に当てればいいんだな、俺達は」
「敵が一発でも外せば俺達の勝利」
「わかりやすいぜ」
「じゃあそれ狙うか」
いつものやり方で、というのだ。
「よし、それじゃあな」
「さっさとはじめるか」
「よし、勝つぜ」
「これからな」
こう言ってだ、二人でだった。
彼等は種目に向かう、だが。
勝負がはじまるとだ、瞬も佐薙もだった。
百発百中で的の真ん中に手裏剣を当てていた、二人が使うのは十字手裏剣だったがその手裏剣を的確にだ。
的に当てていた、それで卍手裏剣を使う二人は言った。
「お約束か」
「毎回通りの展開だな」
「お互いミスなし」
「そして最後までいく」
「ここでどう決めるか」
「そういうことになるんだよな」
マンネリがこの作品の売りだからだ。
「じゃあその通りやるか」
「マンネリに従ってな」
「いつも通り策略使うか」
「俺達の策をな」
本当に他の展開はない、この作品においては。
「よし、やるか」
「今からな」
二人で作戦の相談をする、そして。
佐薙が手裏剣を投げた時にだ、二人は。
彼の手裏剣にあるものを投げた、それはというと。
「喰らえ、気功!」
「今回はこれを使ったぜ!」
「正面に飛ぶ手裏剣に横から力をぶつける!」
「これでどうなるかだ!」
力学の授業のスタートである。
「わかるよな、それは!」
「これで力の方向が変わる!」
「手裏剣に気功ぶつけるなとは書いてないな!」
「今回もルールは守ったぜ!」
もっと言えばルールの盲点を衝いているのだ。
「そして俺達は的に当てる」
「それも完璧にな」
「これで俺達の勝ちだ!」
「今回もな!」
まさにマンネリの展開だ。
「さあ、手裏剣に気功がぶつかった!」
「軌跡が変わったぜ!」
「ちょっと変わっただけでもな!」
「真ん中からは外れるぜ!」
「その差は少しでも」
「絶対の少しだ!」
このことをわかっているからこそ言う二人だった。
「僅差だけれど絶対だぜ!」
「百点満点と九十九・九九点の差は僅かでもな」
「その僅かは天と地程の差があるんだよ」
「言うなら聖域の雑兵と黄金聖闘士位の差だ」
「もう絶対なんだよ」
しかもそこで勝敗がはっきりするのだ。
「その絶対の差がついた!」
「また俺達の勝ちだ!」
「見たら藤井寺に集まってる観衆共!」
「そして俺達の戦いを見ている全世界の奴等!」
全員ジャスティスカイザーの敗北を願っている、それも心から。
「俺達は今回も勝つ!」
「見事にな!」
「俺達の頭脳プレイは無敵だぜ!」
「戦いは頭でやるものだ!」
野村克也さんの主張だ、ただし野村さんの頭脳とこの二人の頭脳は全く違うものであることは言うまでもない。
そしてだ、佐薙の手裏剣は。
確かにだった、真ん中から外れて。
そのすぐ外のポイントに突き刺さった、それを見て。
服部さんは苦々しい顔でだ、こう言った。
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