ソードアート・オンライン~隻腕の大剣使い~
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第26話神速のバーサーカー
前書き
こんばんは!醤油ラーメンです!
この前の前書きで書いた原作ヒロインの属性分けでユウキのヒロイン属性でもっと適切な言い方を思い出したので書いてみたいと思います。
ユウキ→ボクッ娘キャラ
絶剣「そんな感じ・・・なのかな?」
それではついでにゲームヒロインの属性分けもしたいと思います。
ストレア→(色んな意味で)デンジャラスな大人のお姉さんキャラ
MHCPー002「色んな意味でって何?教えてくれないと・・・悪戯しちゃうよ~♪」
フィリア→お宝好き(ワンピの航海士さん並)キャラ
トレジャーハンター「そこまでのお宝好きじゃないよ!」
セブン→アイドル、超天才キャラ
七色「みんな~~!元気~~!?」
レイン→メイドさん、ストーカーキャラ?
千剣「もうそうでもないよ~~」
ハア・・・ハア・・・ストレアさんヤバイ・・・。
とまあ茶番はこれくらいにして本編いっちゃいましょう!
三人称side
黒き魔剣と白竜の剣の16斬の星の嵐のによって、この世界から消し去られるはずだった悪魔。死の淵より蘇りし蒼眼の悪魔。その目に映るは己を葬ろうとし、それに至らず、大技の反動により身動きが効かなくなった《黒の剣士》。存在するのかどうかは関わらず、悪魔の心に宿った感情は恐怖か。はたまた怒りか。それとも、完全なる勝機か。我を葬りし力はもう使えない。人間ごときが、身の程を知れ。殺られる前に殺る。
悪魔は片手で巨大な剣を軽々と持ち上げ、狙いを定め攻撃の体勢に入る。標的ーーー《黒の剣士》。
(まずい、殺される・・・!)
奥の手の《二刀流》まで使ったのに倒しきれなかった。敵の復活を許してしまった。星の16連撃、《スターバースト・ストリーム》を使用した代償である長時間の硬直。巨大な敵を目の前にして身体の硬直は死を意味する。左手の暗闇を祓う白竜の剣以外は黒一色の少年は上から迫ってくる大剣を視認し、目を閉じ死を覚悟した。だが悔いや後悔、未練がない訳ではない。
(ごめん、父さん、母さん、スグ。俺、みんなの所には帰れない・・・)
彼には現実の世界で彼の帰還を待つ家族がいる。両親と一つ年下の妹。二年前のあの日ーーーこの世界に囚われた運命の日に交わした言葉を、家族との最後の会話にしたくはなかった。そしてーーー
(ごめん・・・アスナ!)
この世界での最初の難関で共に戦った少女、《閃光》のアスナ。自分とは全くと言っていいほど性格の違う彼女を意識し始めたのはいつだっただろうか。今までの16年の人生であそこまでーーー人を愛した事があっただろうか。彼が自分の想いを彼女に伝える事はーーー
「ふんっ!!」
まだ叶えられる。突如目の前に現れ、悪魔の胸を切り裂いた少年を認識した瞬間、そう思えた。大昔存在していた忍者と呼ばれた者達の衣と同じデザインの赤き衣と、己の周囲に存在する敵を拘束する黒のマント、そして竜の翼という名の大剣。恐らく《黒の剣士》キリトとまともに渡り合える人間はーーーこの隻腕の親友、ライリュウしかいないだろう。
「ライリュ・・・ッ!?」
キリトは突如現れたライリュウの名を発しようとしたが出来なかった。たった今目の前にいたはずの親友はーーー気付いたら悪魔の後ろを取っていた。
「ライリュウくんってあんなに速かった・・・?」
「リュウの字の奴、最近敏捷値上げてるって聞いてたけんど・・・」
「でも、あそこまで速いスピードなんて出せないよ。むしろ速すぎて・・・」
スピードに大きな自信を誇る《閃光》の異名を持つアスナはライリュウの急激なスピードアップに驚きと疑問を覚え、ギルド《風林火山》の赤い甲冑を纏った侍の男クラインは彼の移動速度の上昇の理由を想像するがライリュウの妹、ミラに否定される。だが、今の彼女の兄はーーー
「速すぎて今どこにいるのか見えない・・・」
周りの人間が行動を視認出来ないレベルのスピードを手に入れていた。
高速、論外。光速、まだ遠い。音速、限りなく近いがまだ違う。一番相応しい言葉に例えるとしたらーーー神速。神にのみ見える速度、そう言っても過言ではないだろう。
(何だ?)
疑問を感じているのはアスナ達以外にも存在した。それはライリュウの友よりも、妹よりも、ましてや神よりも、ライリュウに最も近い存在。そうーーー
(どうなってんだ?オレ・・・)
本人である。今現在周囲の人間が彼の姿を視認出来ないように、彼も自分に起きている現象が信じられずにいる。
(グリームアイズが・・・)
今周りの人間が視ている世界はあまりにも速すぎるように、今彼の視ている世界はーーー
(グリームアイズの動きが止まって見える・・・!!)
あまりにも遅すぎるのだから。ライリュウの神速の領域に引きずり込まれた敵は、逃げる事は許されないだろう。つい先ほど回復したHPは復活早々に削り取られ、あと一発、あと一発拳を受けるだけで尽きてしまうほど弱々しくなっていた。
(これで終わりだ・・・!!)
ここを逃したら再び復活する。これ以上暴れさせる訳にはいかない。ライリュウの武脚に光が灯る。その光は敵を滅ぼす裁きの力。止めの絶大な一撃ーーー
「《竜王拳・奥義》!《雷土の逆鱗》!!」
自然現象で強い部類の雷。その武脚による踵落としの威力はまさしくーーー逆鱗に触れられ、怒り狂った龍の落とした雷土。
武脚に灯った光が消えた瞬間、蒼眼の悪魔ーーー《ザ・グリームアイズ》の身体は大きくブレ、光の欠片となって完全にこの世界から消滅した。
「すごい・・・すごいよお兄ちゃん!」
「リュウの字!何なんだよありゃあ!?あんなの見たことねぇぞ!?」
「キリトくんの《二刀流》がユニークスキルだから・・・もしかしてライリュウもユニークスキル持ちなの!?」
「みんなその辺にしといてやれよ・・・。ライリュウ、ありがとな。助けてくれて・・・」
復活した《ザ・グリームアイズ》を何もさせずに倒した兄に興奮しながら喜び駆け寄るミラに、驚きの声を掛けるクライン、キリトと同じユニークスキルの保有者なのではと問うアスナ。キリトは興奮する三人を落ち着かせ、命を救われた事に礼を言う。それに対してライリュウはーーー
「・・・」
何も言わず、無言でその場に立っている。
「ちょっと、お兄ちゃん・・・?」
いつまでも言葉を発しようとしない兄にミラは違和感を覚え、歩み寄りーーー自分の右肩に倒れかかったライリュウを支える。
「お兄ちゃん!?どうしたの!?」
「・・・何かさぁ・・・」
何の前触れもなしに自分に倒れかかったライリュウに驚き、ミラは心配な気持ちの籠った声を掛ける。そしてやっとライリュウは口を開きーーー
「よく解んねぇけど、すっ・・・げぇ頭痛ぇ・・・」
謎の頭痛を訴え、意識を手放した。
「お兄ちゃん・・・?お兄ちゃん!?お兄ちゃん!お兄ちゃん!・・・・・・竜兄ィィ!!」
妹はただ叫ぶしかなかった。兄の意識が戻るまで、ずっと。
後書き
ミ「お兄ちゃん・・・(涙)」
ア「ミラちゃん、ライリュウはきっと大丈夫だから。今はこのコーナーに集中しよ?」
醤「今回から後書きコーナーの内容を解説っぽい感じにしようと思います。具体的にはSAOの用語の説明とかですね」
キ「じゃあ今回の解説は・・・ライリュウのあのスピード、スキルとかじゃないんだよな?」
ア「完全にわたしよりずっと速かったよ。まあ、わたしの場合はレイピアのスピードって意味だけど・・・」
醤「スキルにしろ、そうでないにしろ、あれは脳に多大な影響を受けるんです。次回辺りにその現象に名前を付けたいと思ってます」
ミ「ここ数ヵ月でお兄ちゃん気絶してばっかり・・・。ラフコフ討伐戦といい、バースデーケーキ作ってあげた時といい・・・」
キ「え?バースデーケーキ・・・?」
醤(キリトくん、ミラちゃんは筋金入りの料理下手だ。それでライリュウは5日寝込んだ)
ア「ミラちゃん、今度料理教えてあげようか?」
ミ「うん。お願いします・・・」
醤「とにもかくにも、ライリュウの神速はスキルという訳ではありません!そこだけはご理解ください」
皆「ご観覧ありがとうございました!次回もお楽しみに!」
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