| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

機動戦士ガンダム0091宇宙の念

作者:むらたく
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

宇宙編
月決戦編
  第24話 反逆の宇宙3

蹴り上げられたコックピットの中、朦朧とした意識で通信を聞いていた。
「そんな…」
「俺はお前に墜とされるような腕はしちゃいないぜ?」
乱れる思考を変え、瞬時にドーベン・ウルフの死角へと回りこむザク。
「墜ちろ‼︎」
「フン…」
有線アームを飛ばし、受け止める。
「先を急がせてもらう。こちらの推進剤も余裕がないんでね」
軌道を変更し、艦隊へ飛ぶドーベン・ウルフ。
「フーバー!」
「追うぞ!」
向かう先は艦隊の端、補給艦パプア。
「熱源反応あり!MSと推定、数は1、後続に2機!」
「グワンバンから連絡のあった反乱機か。後続は味方だな」
「よし、直掩のMS迎撃にあたれ!対空防御、弾幕を展開‼︎」
艦長の指示によりMSが動き出し、牙狼の行く手を阻む。
雨のような弾丸がドーベン・ウルフを攻め立てる。
「邪魔だ」
右にロールし、バルカンで火器を潰す。
「ちっ、ドーベン・ウルフかっ‼︎」
パプアからの弾幕を潜り抜け、MS隊に肉薄し、ミサイルを斉射した。
「くっっ!武器庫か‼︎こいつは⁉︎」
ガザDのサーベルを受け止め、胸部の拡散ビーム砲を直撃させる。
ドロドロに融解した機体が、やがて核融合の爆炎の光に包まれるなか、更にバインダー先端部のビーム砲でブリッジ基部を狙撃する。
「まずいわ‼︎パプアが‼︎」
「沈む…」
アラートが鳴り響き、混乱するブリッジ内。そんな中煙界を抜けてきた敵機が目前に迫る。
「た、たいッッ」
刹那、掌より放たれし閃光がブリッジを貫く。
「こうも呆気なく、戦艦を…」
「許さない、絶対に‼︎」
「来たか‼︎」
頭を光が通るような感覚を感じ、二機の接近を認識する。
「お留守だぜ」
既に射出されていたインコムが背後を狙う。
「当たらない‼︎」
フーバーの研ぎ澄まされた神経は、機械制御のビーム砲の反応速度を追い越し、後部ガトリングが火を噴く。
「チッ、退き時か…」
光軸を退け、強いGがコックピットを揺らす。
急上昇し、フィンドラ目掛け加速していくドーベン・ウルフを、フーバー達はただ見ている事しかできなかった。
「クソ…、、、絶対に仕留めてみせる…この俺の手で‼︎許す訳には行かない‼︎」
真空を舞う狂気にも慣れを感じつつある。
また会うだろう、この宇宙で。

連邦宇宙軍、管制室
「ディエゴ将軍」
静まり、座標の状況を知らせる声だけが響く管制室。
「座標の移動が完了しました。現在艦隊の編成中で約70時間後には…」
「了解した。」
巨大なスクリーンモニターに映し出された銀色の筒。
辺りには無数のミラーが配置され、暗い宇宙を照らしている。
「いよいよ、かな」
月決戦まで、あと2日… 
 

 
後書き
更新が遅れてしまい申し訳ありません…
体調不良が続いてしまい、ここまでずれ込んでしまいました。次回よりは普段のペースで投稿できるかと思います。まだ最近は寒いので体調管理に気をつけてくださいね⇦お前が言うな
次回に続きます。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧