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転生とらぶる

作者:青竹
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マブラヴ
  1226話

 火星の息吹作戦が終了してから数日。
 当然シャドウミラーが中心となって行ったこの作戦は、マブラヴ世界で大々的に放映された。
 殆どの国家の上層部としては、実はあまり広めたくなかった話ではあったらしいが。
 何しろ、もしこの件が公になってしまえば、俺達に対してのマブラヴ世界での期待度は非常に高くなる。
 それは、下手をすれば期待ではなく依存になりかねないという事でもあるのだから当然だろう。
 だが士気を高める目的もあったのだろうが、あれ程大々的に出発前に式典をやった以上、まさか結果を有耶無耶に出来なかったというのもある。
 また、隠そうとしても隠したくない国家もあった。
 それは、今回の火星の息吹作戦に参加した日本帝国。
 武家の頂点に位置する五摂家の、それも現当主と次期当主有力候補が揃って参加したのだから、当然だろう。
 まぁ、おかげで崇継や恭子が言っていた実績の方も認めざるを得なくなってしまっているようだが。
 そして注目を浴びたのは国連軍も同様だった。
 夕呼の頼みで出撃したA-01部隊が1人も欠ける事がないまま全員が無事帰還したのだから、当然だろう。
 いや、寧ろ生還という意味では4機ずつの護衛を入れて5機編成だった崇継や恭子と比べて、圧倒的に人数の多いA-01部隊の方が衝撃的だったと言ってもいい。
 そもそも崇継達が乗っているのは飛鳥計画によって開発された、現在マブラヴ世界の戦術機の中では間違いなく最高の性能を誇っているTSF-TYPE00。
 断片的にではあっても、MSの技術を利用したその機体の性能がどれ程高いのかは、言うまでもない。
 それに比べ、A-01部隊が使用していたのはTSF-TYPE94。
 第3世代戦術機としてマブラヴ世界の中では注目を浴びた機体ではあるが、その性能は当然ながら戦術機レベルでしかない。
 まぁ、夕呼直属の部隊の機体なんだし、色々と強化されているのは間違いないだろうが、それでも元々ギリギリの設計らしいってのは以前レモンから聞いている。
 夕呼との最初の出会いでやらかしたポカで、実機を入手してるしな。
 そんな訳で、夕呼の方もオルタネイティヴ4が役立たず呼ばわりしている声を力ずくで黙らせた形になった訳だ。
 にしても、何だかんだで火星の息吹作戦は色々と利益をもたらしてくれもした。
 特に一番大きいのは、G元素の件だろう。
 レモンの見立てでは、今回入手したG元素でホワイトスターと時の指輪の融合は完全に完了するだろうって話だ。
 また、ブラックホールエンジンの触媒として使っている方も大量に備蓄が可能になったとか。
 それにマーズゼロと周辺にあるハイヴ2つをこちらの基地として現在作業中なので、遠くない未来にはG元素の養殖も順調に進む筈だ。
 そららの作業を、メギロートとイルメヤ、シャドウが基地化作業を24時間体制で急激に進めている。
 まぁ、量産型Wの方は人造人間である以上はある程度の時間働かせたら休ませなきゃいけないが、それでもシャドウミラーで現在余裕のある戦力の多くを使って作業を進めているので、そう遠くない内に基地として使う事が出来ると思われる。
 それらの報告書を読みながら、取りあえず全てが順調に進んでいて何より、と安堵の息を吐く。
 ただ、順調に事が進み過ぎなような気もする。
 大抵こういう時には、何らかの問題が起きるのを思えば……うん? これってもしかしてフラグじゃないだろうな?
 そんな風に思った、その時。
 まるでタイミングを計ったかのように通信の着信を知らせる。
 ……おい、本当にフラグじゃないだろうな?
 微妙に嫌な予感がする中で、通信機のスイッチを入れる。
 するとそこに映し出されたのは、ホドリュー。
 そう、エルフ達を纏めている、ハイエルフのホドリューだ。
 確かにエルフ達も通信機を持っている。
 いや、それどころかエルフ達は新しい物が結構好きで、好んで使いこなしていたりする者も多い。
 ホドリューもそんなタイプであるのは間違いない。

『アクセル様、ちょっとよろしいでしょうか?』

 娘のテュカと接している時とは違う態度。
 この辺、幾ら女好きで出会いを求めて色々な世界に顔を出していても、きちんと自分の立場とかを理解しているって事なんだろう。
 ……女好き云々を俺が言うってのは色々と説得力がないんだが。

「ああ、構わない。今は特に何か重要な用事もないしな。それで、何か問題でもあったのか?」
『問題というか……少しアクセル様にご相談がありまして。よろしければ、少し時間を貰えないでしょうか?』
「分かった。場所はどこだ? エルフの居住地でいいのか?」
『はい。お待ちしています』

 そう告げ、通信が切れる。
 今の様子を見る限りだと、かなり真面目な用件らしい。
 ただ、どこか切羽詰まったような様子を見せなかったのを思えば、何か不味い出来事が起きたとか、そういう風な感じではないらしい。
 だとすれば、なんだろうな?
 ま、その辺は向こうに行ってみれば分かるか。
 影のゲートを展開し、そこへと身体を沈み混ませていき……次の瞬間、俺の姿は交流区画の近くにあるエルフ達の居住区に姿を現していた。

「お待ちしていました、アクセル様。この度はこちらの都合でお越し頂き、申し訳ありません」
「気にするな。さっきも通信で言ったけど、別に緊急の何かがあるって訳じゃなかったしな」

 実際問題、火星の息吹作戦が無事に終わった現状、至急俺が何かをしなければいけないという事はない。
 Fate世界の座標を見つけ出すというのが最優先にしなければいけない事だが、生憎とそっち関係で俺は手伝える事がないので、今は黙って見ているしか出来ない。
 マブラヴ世界の方も地球上では大分落ち着いてきているので、そろそろ新しい世界への転移も考えていたところだ。
 可能性はほぼ皆無に近いが、リュケイオスのランダム転移でFate世界に行ける可能性もゼロって訳じゃないしな。
 火星はまだまだ突貫工事の最中だが、そっちは無人機や量産型Wに任せておけるし。
 だからこそホドリューから話があると言われても、特に断る必要がなかったのだから。

「ありがとうございます。……では、少し長くなりますが、話させてもらいます。アクセル様は既にテュカから聞いたという話ですが、現在エルフ族の多くはストライクダガーにてMSの操縦訓練を行っています」
「ああ、その辺はこの前テュカから聞いている。1年前からすると、かなり驚きの出来事ではあったな」
「はい。……本来であれば私達は、生身での戦闘を得意としていました。勿論荒事を好まない者も多くいますので、どちらかと言えば……という話ですが」

 その言葉に頷きを返す。
 元々門世界はファンタジー世界だ。生身での戦いがメインであったのは間違いのない事実だ。
 珍しくて、ワイバーンに乗った竜騎兵といったところか。

「ですが、この世界……正確にはシャドウミラーと交流をしている世界では、ネギま世界を除けばPTやMSのような人型機動兵器が主要な武器となっています。中にはVFのように飛行機型がメインの機体もありますが」
「VFの場合はバトロイド以外にもガウォークとかあるけどな」

 小さく肩を竦める。
 実際変形能力のあるVFは、他の機体よりも要求される技術が高いのは事実だ。

「そうですね。……まぁ、それはともかくとしてですが、そのような理由から私達もストライクダガーに乗っての訓練を重ねてきました。中には、既にダガーLでの訓練を行っている者もいます」

 ダガーLはストライクダガーの上位機種なんだから、その辺は特におかしい事じゃないだろう。

「この調子で操縦技術を上げていけば、恐らくそう遠くない内に私達の全員がダガーLを乗りこなす事が出来るでしょう。私達エルフは、随分と前からアクセル様と共に行動出来ない事を残念に思っていました。かと言って、今のままでは実働班に入る事もままなりません」
「だろうな」

 ホドリューの言葉に、短く答える。
 ストライクダガーを乗りこなせている程度の技量では、到底シャドウミラーの実働班に所属する事は出来ない。
 基本的には量産型W程度の技量……つまり、グラストンナイツレベルが最低条件なのだから。
 今のエルフ達は、ストライクダガーを何とか乗りこなしているレベル……黒の騎士団の玉城辺りのレベルに近い、のか?
 そんな程度では、とてもではないが実働班に入れる訳にはいかない。

「そこで……皆と相談したのですが、もう少し私達の操縦技術が上がったら、実戦に参加させて貰えないでしょうか? 生身での訓練もそうですが、やはり実戦というのは自らの力を鍛え上げるには最適の環境です」
「……本気か? 実戦に出るって事は、死ぬ奴が出てくるかもしれないんだぞ? お前達はそれを望むのか?」
「勿論今すぐという訳ではありません。皆が最低でもダガーLを……可能であれば、それすらも完全に乗りこなせるようにになってからの事です。また、その場合には実働班という扱いではなく、シャドウミラーの下部組織の傭兵部隊という扱いにして貰えると、私達としても嬉しい限りです。傭兵部隊として腕を上げ、それで実働班に所属出来るレベルになったら、実働班に上げて貰えれば……」

 なるほど。ホドリューが言っているのはかなり乱暴ではあるが、確かにシャドウミラーにとって大きな利益となりそうだ。
 国家ではないが、野球やサッカーなんかでも1軍の下に2軍や3軍といった下部組織がある事は珍しくない。そこで実力を発揮して上に行くというのは、寧ろ普通だろう。
 そう考えれば、ホドリューの言っている事はおかしくはない。
 それに……ホドリューの話を聞いていて、ふと思いつく事があった。
 ストライクダガーに、ダガーL。それらの機体を乗りこなしてきたエルフ達が次に乗るべき機体として、ウィンダムやザクが相応しいのではないかと。
 ロゴスやザフトから譲渡され、全く使い勝手がなかった機体。
 それを有効利用出来るのではないか、と。
 勿論それらの機体を使う以上、ある程度はシャドウミラーの技術で改修する必要はあるだろう。
 それに傭兵をやると言っても、現在戦闘が起きる可能性が最も高いのはマブラヴ世界だ。
 で、そうなれば戦う相手は基本的にBETAとなる。
 MSだけに、光線級や重光線級のレーザーは防げないが……その辺は、テスラ・ドライブを搭載してやってEフィールドを装備させればいい。ブラックホールエンジンも、G元素の触媒なしの方であれば問題なく制作は出来るから、G・テリトリーの装備も可能だ。
 ……ふむ、BETAを相手にこの2つのバリアがあればまず撃墜される事がないというのは、これまでの戦いが証明している。
 それに、MSをそれぞれ使うということは、ストライカーパックの開発も進むだろう。
 そう、つまり現在開発が止まっているシャドウを含むPTの追加兵装に関しても刺激となる可能性は高い。
 なるほど、こう考えると中々にいい提案ではある。
 ただ、問題がない訳でもない。
 例えば運用母艦だ。
 傭兵団という形になる以上、母艦となる戦艦とかは必要になるだろう。だが、今のシャドウミラーに使用出来る艦は存在しない。
 トライロバイト級があるにはあるが、さすがにそれはちょっと勿体なさ過ぎる。
 SEED世界で入手した大型輸送機や、大型VTOL輸送機はあるが、あれは基本的に数機程度しか搭載出来ない。
 また、今はマブラヴ世界での活動がメインになる以上問題ないが、将来的には宇宙での活動で困る事になる。
 となれば……ザフトの戦艦は基本的に宇宙専用だから無理。それは地球連合も同様。そうなると最善なのは、オーブにアークエンジェル級を注文する事か。

「どうでしょう、アクセル様。私達の要望は……」

 俺の表情を見て、可能性があると思ったのだろう。ホドリューが尋ねてくる。

「そうだな。俺としては十分に利益があるように思える。幾つが問題もあるだろうが、その辺に関しては解決出来るだろうと思う。……分かった、エザリアやコーネリア、レモンに提案してみよう」

 シャドウミラーの下部組織として動かすのであれば政治班が、いずれ実働班に入るのを希望するというのであれば実働班が、MSを改修するというのであれば技術班にそれぞれ話を通す必要があるだろう。
 この辺で上手い具合に賛成して貰えれば、俺としてはシャドウミラーの下部組織としてエルフによる傭兵団を結成するのは全く構わない。

「では!」
「ああ。可能性としては十分にあると思ってもいい。詳しい話は後日詳しくって事になると思うが、それで構わないか?」
「はい、お願いします。これで、私達もアクセル様と同じ戦場で……」

 感無量といった様子で呟くホドリューを眺め、傭兵団については確かにいい考えかもしれないという思いを抱く。
 BETAとの戦いでは、どれだけ戦力があっても構わないのだから。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:405
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1188 
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