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ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版

作者:黒鐡
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学園祭のライオンハート
  ゲーム後×対ドウター戦×学園祭

俺達は、フィールドからアグレアスドームの中心にいた。サイラオーグは禁手化を解いて、ストレッチャーでメディカルルームへ運ばれて行った。黒・赤・白の閃光が光り輝いたと思ったら俺とヴァーリがいたが、隣には曹操が勝利した顔をしていたので俺らは勝ったようだ。

「お疲れ様でした一誠さん。一発本番でありましたが、無事に成功と共に我ら黒神眷属の勝利を収めました」

「そうか・・・・俺らは心を一つにしたのかとても疲れたよ。だが俺らはまだやる事があるのでな、フェニックスの涙改を飲むのもいいがルフェイとゲオルグの回復魔法の方が手っ取り早い」

「ならそうさせてもらうよ・・・・体力や魔力は自己回復しているけど、心労が少しあるぐらいだな」

陣地から仲間が来た後、ルフェイとゲオルグによる回復魔法で完全回復をした。奏から連絡があり、もうすぐで対ドウター戦だと言ったらここにいる十五名はやる気を出した。俺は行く所があると言って空間を歪ませて行った。

行き先は要人用の観戦室で、アザゼルも来るであろうポイントに先に到着したのか気配を消した俺。要人用の観戦室は個室となっていて、いくつもドーム会場内に用意されていた。今回はそれがフル利用されているし、オーディンの所には『ヴァルハラ』専用、失礼なゼウスやポセイドン等には『オリュンポス』専用、と言う風に各観戦室に護衛をつけて入室しているとアザゼルから聞いた。

とある部屋前に行くアザゼルがいたので、俺は気配消したまま透明にて姿を隠したが会う輩が護衛と共に退室する所だった。

『アイツが須弥山トップであろう帝釈天またはインドラか?』

『そう言う事だ。最も調子に乗っている神仏であり、俺の事を知らんからな』

アザゼルと帝釈天が話してたので、俺は帝釈天またの名をインドラの後ろから会話を聞いた。帝釈天=インドラは五分刈りの頭に、丸レンズのサングラスでアロハシャツをしていて首には数珠をつけているが、何処からどう見ても要人とは見えないラフな服装をしていた。まあアザゼルの言える立場ではないが、このまま調子に乗らなければいいのだが。

「これは帝釈天殿、ゲームは如何でしたかな?」

「お?よー、正義の堕天使兄さん!イカした試合だったZE!現魔王と癒着している堕天使兄さんにとってみりゃ『盟友』ってのが勝ってよかったンだろう?黒神チーム、ありゃ常識を覆す程な強さだ。悪魔にとっては最強最悪のチーム相手をして、よくもまあ本気を見せてくれたようだな。いずれすぐトップテン入りすんじゃねえの!」

へえー、俺の事をそういう風に言ってるのか。だがコイツに聞きたい事があるのはアザゼルと同じだ。この帝釈天は全勢力のトップ陣でも最高クラスの実力者だが、俺には勝てない。いくら天帝やら戦いの神『阿修羅』に勝った武神だとしても、神々の頂点である創造神黒鐵には勝てないし俺の事を苦手だったはずだ。

「訊きたい事がある」

「HAHAHA!ンだよ、正義の堕天使兄さん!俺様でよかったら何ぼでも答えてやンぜ?」

「・・・・神滅具所有者の事を、曹操の事を俺達よりも先に知っていたな?」

確か初代が言ってたな・・・・聖槍の坊主はどこだと言っていた。帝釈天の配下である初代孫悟空が知っていれば、曹操を幼い頃から知っていたと言う事については仲間となってから聞いた。最強の聖槍を持つ曹操と接触を持ちながら、俺らでは知らん所でな。帝釈天は意味深に口の端を愉快そうに笑った。

「だとしたら、どうすンよ?俺様がアイツをガキんちょの頃から知っていたとして何が不満だって言うのか?報告しなかった事?それとも通じていたって事か?」

「インドラッ・・・・!」

うわー、コイツムカつくな。今は俺の仲間だが、まさかコイツが曹操を小さな頃から知っていたとはな。ま、曹操本人から事前に聞いたから怒りを感じないがコイツはお仕置きする必要性を感じたのでハリセン用意。

「HAHAHA!そっちの名で呼ぶ何て粋な事をしてくれるじゃねえか。そんな怖い顔すンなや、アザ坊。ンな事でキレんなら、冥府の神ハーデスのやってる事なんざ、勢力図を塗り替えるレベルだぜ?」

ふーん、ハーデスもそう言う事してるのか?どこまで通じているか知らんが、するとインドラはアザゼルに指を突きつけた。

「一つ言っとくぜ、若造。どこの勢力も表面じゃ平和、和議何てもんを謳ってやがるがな、腹の底じゃ『俺ら神話こそ最強!他の神話何て滅べ、クソが!』って思ってンよ。オーディンのクソジジイやゼウスのクソオヤジが例外的に甘々なだけだ。何せ信じる神が少なきゃ、人間共の意思を統一できて万々歳だからな!異教何てクソ喰らえが基本だぜ?大体テメエらの神話に攻め込まれて、信者を持っていかれて民間の伝説レベルにまで信仰を落とした神々がどれぐらいいると思う?各種神話でも見直せや。神ってのは人間以上に恨み辛みに正直なもンだぜ?」

コイツそろそろ殴っていい?俺は気配を消して透明から姿を現してインドラの後ろに立った。大天使化してるから創造神の力を解放した姿となっているし、俺もアザゼルも分かっている事だが各神話の神々も建前では協力態勢を呑んでいたとしても腹の中では何を考えているか不明だ。

隙があればと思えば当然だが、今が大事な時期でもあるし建前もとても大事な事となる。勢力図が変われば人間界は簡単に滅ぶが、そうならない為に俺らが人間界で監視している訳だ。

「ま、表向きは協力してやンよ。確かに『禍の団』と言うテロリストは厄介だし邪魔だからな。それとあの神皇帝に言っといてくれ、最高だったぜってな。もし世界の脅威になるンなら俺が魂ごと消滅してやるって事よ。『天』や『神』を称するのは俺達だけで充分だ。ん?どうしたアザ坊?『パシィィィィイン!』いってえええええええ・・・・誰だ!この俺様に叩く愚か者は!」

俺は我慢の限界を感じ取った事で、神の鉄槌に近い一撃を帝釈天の頭上へと振り下ろした事でアザゼルがやっと気付いたようだった。帝釈天は一撃を喰らった事で、こっちを振り向いたら叩いた愚か者を罰しようと満々であったが、叩いた張本人である俺を見た帝釈天=インドラは冷や汗が止まらなくなった。

「テメエを叩く愚か者とはもしかして俺の事か?帝釈天、それともインドラとも呼ぼうか」

「あ、あ、貴方様は!創造神黒鐵様!?まさか実在したと言うのか・・・・『何か言う事はあるか?』だが俺様は認めねえぞ、こんなガキが創造神黒鐵様な訳が『パシィィィィィィィイン!』まさか本当に実在したとは・・・・申し訳ありませんでした・・・・何卒神格やらの剥奪をお許し下さいませ!?」

二発音が鳴った事で我が本物の創造神黒鐵だと知ったのか、先程の態度を百八十度変えてジャンピング土下座をしてきた。我をガキやら滅ぼすとか言われたら腹が立つのでな、波動だけにしたかったが帝釈天は我が偽物だと言いかけたのでもう一発はたいてから第一の姿である大天使化となっていた。

目以外は金色であるが、覇気と殺気と怒気がマックスとなりかけた所で、ハリセン音が聞こえた事で他の神話である神々が集まってきた。皆の代表としてアザゼルが聞いてきた。

「一ちゃん!いつの間にそこにいたんだ?それとその眼の色と覇気と殺気と怒気を解いてくれねえか?それとその姿も・・・・」

「アザゼル。お前が怒るのも分かるが、コイツは俺を無視しせっかく俺が創ってやったのに感謝の言葉がねえな。それに我を偽物扱いするとは失礼な仏だな・・・・我を侮辱するとは良い度胸を持っておるな。ん?何見てやがる!他の神々?」

帝釈天=インドラはそっと立ち去ろうとしたが、すぐに我が念力で動きを止めてから我の目の前にてどういう神罰をしようか考えていた。帝釈天とハーデスにより、この世界が揺れようとしているし世界の脅威となっている。世界を混沌しようとしているが俺らの策により大丈夫だろうな。

「誰が魂を消滅させるがだ!テメエには特別大サービスで、紙製のハリセンではなく鋼鉄製のハリセンでのお仕置きが必要だから逃げんなよ?創造神の怒りは、普段だと神格と神その物を剥奪するが今回は初犯だからこれで勘弁してやる!」

帝釈天=インドラが謝罪する姿勢だったが、聞く耳を持たない俺は鋼鉄製ハリセンを頭に撃ち込んだ後だった。

『パシィィィィィィィィィィィイン!』

頭に一発してから、残り九発は体に喰らった。創造神を容易く怒らせるな、と言う忠告を込めて叩いた結果反応無いんで見たら帝釈天=インドラは気絶していた。

「たくっ・・・・おい四天王よ、このアホを抱えてとっとと出て行け。二度と我を怒らせるなと言っとけ・・・・創造神黒鐵は赤龍帝であり、人間界を滅ぼそうと言う考えを持つ前にお前を滅ぼすとな」

『御意!』

帝釈天の護衛である四天王に言っといたが、二度と二天龍や俺に対して罵倒を言うなと伝えて俺は要人席から立ち去った。アグレアスドームのとこに戻ると皆集合していたが、俺達の眷属と軍隊にトレミー3番艦は攻撃態勢として、ゲートが出現するポイントに集結しつつ待機しているので実況が叫んだ。

『ゲーム終了したはずなのに兵藤様は臨戦態勢を解いていません。どう言う事でしょうか?それとあれは人間の軍隊ですが、何が始まるのでしょうか?』

その時、俺達の頭上にドウターゲートが現れた。と同時に俺の仲間と軍隊が武器を構えるが、今回のゲートはまるでお皿みたいに浮いている状態だ。なのでドウターはゲートを通ったらここに落ちてくるようになっているようだ。すると大量のドウターが落ちてきたが、実況と観客はまだゲームが続いているのかと避難しなかった。俺はマイクを持って叫んだ。

「観客共よ、さっさと避難せよ!これはゲームではない、繰り返す!これはゲームではない!さっさと逃げろ!」

落ちてきたドウターは千匹のようだが、まだ親玉の大将は出てきてない。観客席に攻撃しようとしたドウターを俺達が攻撃すると歓声が沸いた。

「クソ、観客が逃げる所か観戦してるとか死にたいのか?アイツらは」

しょうがないから前衛は俺ら黒神眷属で、中衛はブラックシャーク隊、後衛はルフェイとゲオルグ。斬り倒したり、アサルトライフルで撃ったりして数を減らした。あっという間に千匹の駆除完了。今回ゼットンは出現しないので、あとはゲートのみなので俺は黒鐵改を呼んだ。

「来い!黒鐵!」

『闇より暗き深淵より出でし―其は、科学の光が落とす影!』

黒鐵改が現れたのか、観客は更に盛り上がったが逃げる様子はない。ルフェイとゲオルグによる魔力回復魔法で全回復後、我は真上のゲートに向かって高出力の重力球を放った。

『闇より暗き深淵より出でし―其は、科学の光が落とす影!』

魔法陣二十枚出てきたと思えば、重力球を放って魔法陣に向かったら出力アップでゲートの中に入った。光り輝いて数分経つとゲートは綺麗さっぱり消えていた。

『おおおっと、あれは門だったのでしょうか?消えてしまいましたがあれは結局何だったのでしょうか?』

実況は叫ぶ。

『戻ってきてみれば何が起こった?なぜ黒ちゃんが召喚されている!』

アザゼル遅いぞ。

『アザゼル総督、この映像を見て下さい』

しばらく無言だったアザゼルは、先程起きた対ドウター戦に関してノーカットで端末にて見ていた。そして見終わったのか一言。

『おい!なぜ避難勧告されていなかったんだ?サーゼクス達四大魔王達は何をしていた?あれこそ破滅になってしまうゲートとドウターじゃねえか!?』

アザゼルが叫ぶがもう駆除されたので、俺は元に戻ってルフェイに回復を頼んでしてくれた。来てくれたブラック・シャーク隊に敬礼し、人間界にある基地に戻らせた。俺はマイクを持って叫んだ。

「その通りだ!なぜ避難勧告出さないんだサーゼクス!あのままだったら観客にも被害が出たのだぞ!」

「もしかして俺達を頼ったからじゃねえのか?」

ヘラクレスが疑問を言った。観客はまだ残っていてそしたら現四大魔王が出てきた。

「すまない、警告は鳴らなかった。恐らく装置が故障していて鳴らなかったのだと思う」

と四大魔王が土下座したので許してやったが、実況席からこちらに合流したアザゼルだった。全てを許した後、サーゼクスと共に同じ事を言おうとしていたアザゼル。

「そういえば旧魔王派を蘇生させた時に言った『計画』について教えてくれないかな?一誠君」

「俺も同じ事を言おうとしたが・・・・一ちゃんが言う『計画』とは一体何なのか教えてくれないか?」

「いいだろう。まずはこれを見るがいい・・・・ルフェイ!大型魔法陣で投影してくれ」

俺はルフェイに指示を出した後、大型魔法陣に投影された映像。それは俺達人間界でよく見る地球であり、本物と見比べてもどちらが人間界側の地球か判別不可だ。

「一誠君、これは地球だよね?だがこれとどう関係があるのだね?」

「そうだな。これは人間界での地球であり、各神話や世界中にある勢力がある」

「まあ見てな・・・・ルフェイ、更に遠ざけるようにして映像を見せてやれ」

そう指示を出した事で、投影型端末を弄って見ると地球が四つになっていた。これにはサーゼクス達四大魔王や何時の間にいたリアスとアーシア、それと観客と実況とアザゼルと皇帝ベリアルが驚愕していたからだ。

「この地球は俺が創造して創ったもんだ、その内の一つである地球名は『ナイトメア』だ。随分前、死者蘇生させた旧魔王派の悪魔達が住んでいる地球である」

「な、何だと!それは本当かね、だからカテレア達を助けたり蘇生させたのはこの為か!」

「そして『ナイトメア』の右側にある地球の名は『アース』で、意味はそのままだが・・・・これを見よ!三大勢力共よ!」

『アース』を拡大させて、とある町がアップされてから気付いたサーゼクス。人々が住んでいる映像だったが、その中には天使・悪魔・堕天使・妖怪・吸血鬼・人間が映されていた。絶滅したと思われる種族とかも映っていた。

「一誠君!『アース』に住んでるのは、死者蘇生術で蘇生させたのか?」

「そうだ。あそこにいる天使・悪魔・堕天使は、三大勢力戦争時に死んだ者達で妖怪と吸血鬼と俺らのとこで絶滅危惧種だった種族を保護後に増えた。人間は人間界で戦争で死んだ者達がいるが、もちろん各神話にある主神もいるがこことは大違いの容姿をした神々がいる。・・・・つまり全種族が共存した世界という事だ!」

観客も実況も有り得ないと連呼してたが事実だ、三つ目と四つ目の地球は見せなかったが。

「そういう事なので俺以外の者らは帰らせてもらう、疲れただろうしな」

大型魔法陣を解いてから空間切断でトレミー3番艦に帰還させた。俺はタブレットで解除ボタンを押すと、さっきまでいた眷属達は消えて待機場所に戻って行った。

「一誠君、君には感謝で一杯だ。ありがとう」

「三つ目と四つ目の地球については後程教える・・・・俺以外の者らは先に各本家に帰らせる。俺はサーゼクスと共にバアルとグレモリーがいる所に行って、称賛しようかと思う」

トレミー3番艦発進後ゲートを通ってそれぞれの家に帰ったが、俺はそのまま居残って試合終了後の記者会見として目の前に現れた皇帝(エンペラー)ディハウザー・ベリアルはインタビューに答えた。

「とても良い試合でしたが、バアルとグレモリーの即席コンビとなっても良い連携を持っていましたね。バアルとグレモリーはプロになればすぐに上位陣に食い込んで来るでしょうが、いつか私と戦う日が来るかもしれませんね。皇帝(エンペラー)と呼ばれた私ですが、赤白龍神皇帝を打ち破れる事が出来る眷属などいないでしょう。新たな時代の到来を感じました」

インタビュー後、とある記者が一つの質問をした。

「あの試合の最終局面で、サイラオーグ・バアルが眷属の『兵士』とリアス・グレモリーとの共闘により兵藤一誠様の撃破(テイク)を命じればバアル&グレモリーチームの勝利だったのではないか?」

そう質問すると皇帝(エンペラー)は、熱を帯びた声音で答えた。

「あの場面で、この会場で、そんな選択肢があるのでしょうか。誰もが望んだのは二天龍と滅びを持たない大王の一戦です。そんな事は子供でも分かる事でしょう。・・・・あれがあったから、納得のいく戦いはなかったですがそれ以外で何があると言うのです?」

記者の誰もがその答えに黙り込んだ事で、皇帝(エンペラー)の記者会見は終わったが俺とアザゼルとサーゼクスはメディカルルームへと向かっていた。バアルとグレモリーの奴らが目を覚めた事やサイラオーグも気絶から回復した事で、俺らを本気出させた事への称賛をする為にな。俺らが向かっている事など知らぬリアスらは、互いの眷属に話し合っていたが完全敗北した事で暗くなっていた。

「・・・・ここは?」

「目を覚ましたようね、サイラオーグ。ここはメディカルルームよ、貴方は仁王立ちしながら気絶した事で私達は負けたのよ」

「そうか・・・・俺らの完全敗北と言う事か。皆はどうしているんだ、リアス?」

「私は大した怪我をしてないけど、他の皆は隣の医療ルームにて纏めているわよ。二度も一誠に一太刀も入れられずに負けた事で、少しショックをしているけどね」

周囲を見渡せば自分が包帯姿で病室のベッドにいたが、リアスの隣には自分の母親が無言で見ていた事に気付いた。そんで起き上がった事で母親からよく頑張ったと言われた事で、自然と涙が止まらなくなったサイラオーグ。流石に母親から褒め言葉を聞けば、自然と涙を出せるだろうがゲーム終了後に起きた対ドウター戦について語ったミスラさんだった。

「貴方達がゲーム終了後に、兵藤様ら眷属と軍隊が居たと思えば例のゲートが現れたのよ」

「すると俺らのゲームが終わったすぐにドウターゲートが出現したと言うのですか?母上」

「私はVIPルームにて見ていたけど、警報も鳴らないし観客達も何かの余興か何かだと勘違いしていたわ。そして創造神黒鐵様の第二の御姿である黒鐵改を召喚後、ドウターゲートを消滅させたの。観客も実況もまだ自体が飲みこめてなかったみたいだけど、実況席に戻ってきたアザゼル総督により怒っていたわ」

「・・・・なるほど。状況は分かりましたが、母上は何故こちらに来たのですか?ここにいるとバアル家の者らが来ますが・・・・」

そう言うとサイラオーグは立ち上がろうとしたが体力がハンパじゃない程に消耗したので、手に力が入らないようになっていた。試合で神の一撃を受けた事までは覚えているが、こんなにも充実した敗北は初めてかもしれない。二天龍の逆鱗に触れた事で神皇帝となってしまった事だが、最高の殴り合いだった事と黒鐵様を本気にさせた事で上からの評価も上がるとの事だ。

「それなら心配ないぞ、サイラオーグ。ここは主に俺らの知り合いがいる区画だからな・・・・もしバアル派の輩が来たとしても殴り飛ばすだけさ」

いきなり気配無しで声が聞こえた事で、サイラオーグとリアスらは声の持ち主を探すとメディカルルームの扉にいた事で驚いていた。いきなり来た事で驚いていたが、朱乃と祐斗をここに来させた事でリアスに一報する為に来たようなもんだ。

「無理をするなよ?お前との戦いは実に楽しかった・・・・俺らの本気を出させるとはな。だが勘違いするなよ?アレでも本気の二割程しか出していない」

「おいおい一ちゃんの本気はどこまでが本気だったんだ?・・・・ま、建物崩壊してないだけマシだよな~」

「確かに・・・・私の師範が本当の本気を出したら冥界が崩壊するかもしれんな。それとサイラオーグにリアス、本当に良い試合だったが私やアザゼルも強く思うし上役も全員満足していたよ。二人の将来が実に楽しみになる一戦であり、黒神眷属全員は把握してないけど一誠君を本気にさせた事を称賛に値する」

俺、アザゼル、サーゼクスの順番に言ったが本気度合に関してアレで二割と言うからな。俺らは激励を言いに来ただけではない事を察したのか、リアスらに朱乃と祐斗を付近に寄らせた事でやっと報告が出来るようだ。近くの椅子に腰を下ろした後、ミスラさんは部屋を出ようとしていたがせっかくだから一緒に居て欲しいと願った事でサイラオーグの近くにいた。

「さてと、リアスに言っとく事があって俺とサーゼクスとアザゼルが来たんだ。ここで発表させてもらうが・・・・朱乃と祐斗に昇格の話がある」

「昇格ですって!?それも朱乃と祐斗を?」

「本来であればサーゼクスから話す事だが・・・・お前らはテロリストの攻撃を黒神眷属のサポートとして防いで来た。三大勢力の会談テロ・旧魔王派テロ・悪神ロキとフェンリルを退けた。そして京都の一件では忠告を無視した事で、一時的に評価が下がったが今回のゲームで決定された。・・・・その内お前ら二人は階級が上がるだろうが、おめでとさんだ。今回は特例やら異例とも言うが、昨今では稀な昇格とも言える」

「私と祐斗さんだけでは昇格の話を聞いただけでは信じられませんが、一誠さんの目でこれはどうやら本当のようですわねリアス」

「僕らの将来を考えた上で決定されたと言うのなら、僕は一誠君らを言葉を信じるよ。そしてありがとう、昇格のチャンスをくれた事に感謝します。サーゼクス様」

「私は後々のつもりだったんだが、今回のゲームで充分に力を発揮させた事で黒鐵様である一誠君が決定したからね」

「詳細については今後改めて通知するが、今は休んでいろよ?朱乃と木場は一見大丈夫そうに見えるが、無理をして立っているんだからな。何しろ曹操の聖槍での禁手化でやられたんだ・・・・『七宝』を実験相手として戦った曹操相手をな。聖なるオーラでの攻撃でお前らはまだ立つ程の余力は持っていない」

そう言った事で朱乃と祐斗は座り込んでしまった事で、看護師らにベッドまで運んでおけと告げてから俺らも退散する事にした。きちんとした儀礼を済まして昇格と行きたいし、会場の設置や承認すべき事柄もこれから決めるんでサーゼクスは忙しい。転生悪魔になってもう昇格の話が出るのは稀少でしかないが、俺らは恐らく昇格に関連した事を手伝う可能性がある。

「雷光の巫女と聖魔剣のが昇格話が出るとはな・・・・それより母上の事に関してまだ聞いていなかったが」

「それに関しては大丈夫ですよ。私やサイラオーグが失うはずだった後ろ盾も全ては蒼い翼が後任されたと聞いていますから」

「・・・・なるほどね。だから一誠は私達と戦う前から分かっていたんだわ・・・・勝っても負けても後ろ盾を失わないようにして、小母様をガードするように仕向けたのも恐らく一誠の仕業」

「蒼い翼、か。俺らの後ろ盾になってくれるのはとても有難いが、蒼い翼CEOは全てが謎とされている人物としか知らん」

と言う事でサイラオーグの後ろ盾と母親であるミスラさんを保護したのも、蒼い翼関連でありそれを指示させたのは零達也=織斑一真=兵藤一誠だからである。そして人間界でいう次の日に学園祭が行われたが、俺もヴァーリもシーグヴァイラもレイヴェルも楽しみにしていた。

「一列に並んで下さーい!」

ウェイトレス姿の可愛い格好のアーシアが、廊下に並ぶ生徒達を整列させていた。喫茶店の為に並ぶ長蛇の列となっているが、俺らの学園祭が始まった事ですぐに何時間待ちとなってしまった。去年のがよかったのか、今年は去年よりも倍のお客が来ているようだ。

「はーい、こちらは占いの館とお祓いのコーナーですよー。塔城小猫ちゃんと姫島朱乃先輩が占いとお祓いをしてくれまーす」

イリナがウェイトレスの傍ら、各コーナーの呼び子をしている。学園祭当日、旧校舎を丸ごと使ったオカルト研究部の出し物は大盛況だった!我が部の美少女達に憧れる男子だけではなく、女子までもが沢山来てくれたみたいだ。一般の来場者達もかなりの数となって来ている様子だった。

「はーい、チーズ」

喫茶店で写真を撮っているのは、ウェイトレス姿の部長である。オカ研部員と一緒に写真を撮れるシステムを作ったら、即効で話題の的になった。好きな部員と一緒に写れる写真撮影は大好評となり、俺もヴァーリも祐斗も一緒に撮られる時がある。

指名率はホスト並みだったが、一番は祐斗で次は俺とヴァーリとの事だ。女子部員で一番はリアスだが、中にはレイヴェルやシーグヴァイラやイリナと一緒に撮影していた。

「一誠君、そっち見てないでこちらに来て」

祐斗はお化け屋敷となっている教室から顔を出したが、俺の担当はお化け屋敷のフランケンシュタイン役でメイクもバッチリしている。ギャスパーは元がヴァンパイアなので、ドラキュラ役だったがお似合いの役である。

「僕、このまま喫茶店の手伝いに戻るから、仕掛けの事よろしくね」

「へいへい分かったよ」

ちなみにヴァーリは燕尾服を着て執事をやっているが、新鮮なのかお陰で大盛況だけどな。シーグヴァイラは厨房で料理を作っているらしいが、オカ研部員と一緒に写真を撮る時だけは表に出てくる事が多い。

レイヴェルは各コーナーでのチケット売り場にいるので、受付嬢みたいな感じでやっているみたいだな。大盛況過ぎているが、人数が丁度良いので旧校舎内を駆け回る事は無いが・・・・おっ、女子の客が来たから早速驚かすとしますか。

「がーっ!」

「キャー!兵藤君、リアルに怖いけどそのメイクは似合っているわよ」

俺の演技は大好評であるが、驚かした後写真を撮られる事があったがギャスパーはと言うと・・・・。

「わー、ドラキュラですよー。噛みますよー」

「「「きゃーっ!ギャスパー君、きゃわいいっ!」」」

とこんな感じだ。それと炎術で、青い炎の玉を操ったりしていた。その後はメイクを落としてチケット売り場の所にいたが、休憩時間を利用して俺はアザゼルからサイラオーグのあの後を聞いていた。

「そうか・・・・蒼い翼からの支援により、上層部が手を引く事は無くなったようだな」

「まあな~俺も驚いたぜ?蒼い翼冥界支社の者らからの通達により、一ちゃんと負けたとしても夢を叶える為の大事なパイプを繋げたままとなっていたぜ」

サイラオーグについて聞いていたが、それに関しては俺の指示の元により動いてもらったからな。俺は人間界では兵藤一誠と名乗っているが、蒼い翼CEO零達也とは俺の事だとはまだ知られない。

本来だと敗者に群がる程、お人好しな悪魔ではない事をな。悪魔は合理的なもんだと教えられているが、利用価値をそのままに出来る権限やら権力を持つ蒼い翼。

「利用価値が無くなれば捨てるはずの上層部の悪魔らは、手を引こうとすれば冥界から手を引くと言っていたそうでな。悪魔業界が変わろうとしているが、そのきっかけを与えたのは一ちゃんだと思っている。それも実力主義を破壊した一ちゃんは、この先何を見据えているんだ?」

「俺はきっかけを与えただけであり、未来を掴むのは己自身と言う事だぞアザゼル。それに大王家次期当主の座は変動無しのようだが、今回の一件で大王家が動くかどうか知らんよ。滅びを持っていない悪魔とはいえ、俺を二割本気にさせた実力者だ。世論もあるだろうが、無下にしようとするなら俺が殴り込みに行こうかと考えている」

「一ちゃんが大王家に殴り込みに行ったら、間違いなく悪魔業界は変わろうとするだろうさ。得た物は大きいが失う物も最小で済んだと言う事か」

「それに新しい可能性としては・・・・祐斗の神器である禁手化は後付けであの力を保有するようになった。それは俺達黒神眷属もそうだが・・・・鍛錬をした結果京都とは別の禁手化を見せた」

神器は想いの力が強ければ応えてくれるもんであり、イメージと今後の鍛錬次第との事になりそうだ。それにまた非常勤バイトをさせられるかもしれんが、祐斗の新技には流石の俺でも驚いたさ。

まさか『魔剣創造』と『聖剣創造』の禁手化を一度で発動してみせたが、甲冑騎士に聖魔剣を持たせる事だったか。想像力と応用力があったから出来ただけであり、亜種と言う選択肢もあったがウチの禁手化出来る奴は互いの力を交換してみせたり亜種に超変化させた。

「まさか一発本番で赤白龍神皇帝になっちまうとはな。あれを発動させたら倒す者はとても限られちまうが、真龍か龍神が相手をしたとしてもどうなるかは俺でさえも分からないな。大御所が更に進化する事で、増々グレモリー眷属とは天と地の差が離れてしまう。・・・・おっあの二人が来たようだから、いつも通り頼むぜ一ちゃん」

「へいへい分かっているよ。全くあの二人相手するのは、最早俺だけなのか?」

そんな風にして俺とアザゼルが話し込んでいたら、いつものエロバカ二人組が俺らの所にやって来た。

「おいイッセー!オカルトの館、どこも入れないじゃないか!」

「おのれ・・・・占いもお祓いも喫茶店も何もかもが長蛇の列だ!イッセー、ここは友人枠として特別優待券とかないのか!」

とりあえずエロバカ二人は無視して、さっき追加したばかりのチケットもソッコー無くなったのでレイヴェルに頼んで追加生産を頼んだ。学園祭でのオカルトの館は絶賛大盛況のままであるが、オカ研は美少女とイケメンのテンコ盛りだからな。

アザゼルも休憩時間が終わったのと、この後の話は人間界本家で話すとして去って行く。学園祭の監督として働いているし、遊び回ろうとしたら俺のハリセンがブーメランのように飛ぶからな。

「一誠様、新しいチケットが出来ましたわ」

「お、悪いな。レイヴェル」

チケット売り場の売り切れの札を取った瞬間「一枚下さい!」と客が群がったので、俺はハリセンを見せて『一列に並べや!』と言ったら一列に並んだ。この駒王学園の生徒は、俺のハリセンに畏怖しているが特に男子はな。

「一誠様、この間のゲームは凄かったですわ」

「そうか。まあ俺としては赤白龍神皇帝になれた事で新たな戦い方が生まれたからな」

「そうだ、人間界本家に帰ったら打ち上げ用にケーキを作りますわ」

「そういえば、まだ打ち上げしてなかったな。そうするか」

「あのー、お祓いのチケット下さい」

おっと、チケット売らねえとな。

「イッセー・・・・裏のお店とかないのか!?」

「親友よ・・・・エッチな写真撮影会は!?」

余りにもウザかったので、チケット売り場を一時的にレイヴェルに任せて俺は二人を公の所にてハリセンで叩き殴った。この光景を見た女子達は、俺の好感度が上がったとか聞いた。ハリセンで叩き殴った後もミイラのように来たので、ロープでぐるぐる巻きにして木の上の放置プレイ。何か大声で言っていたが、無視が手っ取り早いので駒王学園の生徒や目の前で見た客らも見て見ぬフリをしていた。

「なるほど、シトリーとアガレスは旗取り合戦をしたのか」

「そーなんだよ。もう、フィールド中を走り回りっぱなしでさ・・・・。本来なら疲労がまだ取れてないが、兵藤からの提供によりすっかり回復したからな」

そう言う風に会話していた俺と匙だったが、俺は一番頑張ったグレモリー眷属では黒歌と一騎打ちした白音と一緒に回っていた。リアスや朱乃やゼノヴィアにロスヴァイセもだが、互いの持つ技を初公開した猫又姉妹。

匙は生徒会の仕事として校舎の様子を歩いて見て回っている時に、俺らと鉢合わせとなったからだ。今は互いが参加したゲームについて話し合っていたが、ソーナとシーグヴァイラ曰く旗取り合戦での戦術を最大限に使ったゲームをしていた。

「そっちのダイスはどうだったんだ?」

「こちらはフィールドを駆け回る事はなかったが、バアル&グレモリーチームとの戦いだったからな。数によってどの駒を出すかにもよるが、久々の本気を見せたからなのか。学園祭が始まる前までリアスらグレモリー眷属は、俺を見ただけで震えてしまう程でな。なので仙術で恐怖心を無くした事で今に至る訳だが、二割しか出してない」

『一誠の本気でもまだ二割なのだな・・・・俺らが現役だった頃よりも力は有り余っているように見えるが』

『当たり前だぞヴリトラ。俺の相棒は創造神黒鐵だからな、俺らを畏怖させた存在だ』

ドライグとヴリトラで話し合っていたが、レーティングゲームの学校を建てるのがシトリー眷属の夢である。ま、全てはこの先にて分かる事だがまだ明かす訳にはいかないからな。俺らと匙は別れたが、ソーナとシーグヴァイラの勝負は引き分けとなって終わった。匙は龍王の力を使ったが暴走する事はないのか、評価は下がる所か少し上がった程度だと聞いた。

「・・・・一誠先輩の本気はどこまでなのですか?」

「さあな?だが俺の本気を見せたら建物崩壊だけではないと言っとくが、冥界と人間界滅ぼす程の力だと言っとくよ白音」

「射的でもやりませんか?一誠先輩の腕を見てみたいです」

「おういいぜ。軍人の頃から磨いていた銃器の腕前とやらを見せてやるよ」

射的で撃ちまくったら、特賞は当たるが裏には止めてある事も知っていた。なので擬態化させた射的のライフルを使って当てた事で、模擬店の生徒らはとても驚いていたが文句はなかった。学園祭の終盤として校庭でキャンプファイアーを焚いているが、男女が楽しく踊っているが俺も婚約者であるソーナとシーグヴァイラとレイヴェルと踊った。グレモリー眷属もシトリー眷属も黒神眷属も関係ない状態となったが、無事に波乱の学園祭を終わらせながら俺らのゲームも終わらせたのだった。 
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