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ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版

作者:黒鐡
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学園祭のライオンハート
  最終試合:ダブル『王』対赤白龍神皇帝(2)

今の俺は人間であり、ドライグの力を使っているが本来の力が出ないがいける。曹操を見たら余裕な感じで、七宝の一つである『輪宝(チャッカラタナ)』で球体を槍状にして相手を貫いていた。

「曹操、大丈夫か?」

「大丈夫だ。禁手無しだったらつらかっただろうが、今の所平気だ」

「流石に神滅具同士であるが、所有者無し状態だから力が不安定だからな。このゲームまで、とてもじゃないが出せる代物ではなかった。敵味方見境無しになっては勝負所では無くなってしまうが、今回出せるとしたら俺と組めるこのような最終試合だけだった。いざと言う時、コイツを止められるのは俺か兵藤一誠だけだからな」

サイラオーグがそう話すが確かにそうだな、ギリギリまで『兵士』を場に出さなかった理由は何となくだが推測として頭の片隅にあった。出すとしても制止出来る者が、このような事以外では出さないだろう。

「どちらにしても、私の相手は神滅具所有者である曹操かヴァーリなのかしらね」

「俺は力を温存するが・・・・とりあえず半減は発動しておこう」

『Divide!』

サイラオーグとリアスに向けて半減を発動させた事により、一時的に力を上級から中級になったと思えば譲渡によりサイラオーグとリアスの力が増大した。これにより俺らのハンデとしてはちょうどいいので、拳を繰り出してリアスが滅びの魔力を撃ち込むが最上級となったのかいつもより力が違っていた。

「一時的とはいえ俺らに譲渡するとはどう言う事だ?」

「このくらいのハンデが無いと俺らの本気はすぐに終わらせてしまうからな・・・・一時的に最上級悪魔の力を発揮させた事によりパワーもスピードもアップしたはずだ」

「それぐらいの力を見せないと瞬殺してしまう程の力を保有しているし、観客を飽きさせないようにすれば盛り上がるだろう」

「確かに力の譲渡によって、いつもよりも魔力が放つ事が出来た事を後悔する事ね!」

そう言ってヴァーリにはリアスが向かい、俺にはサイラオーグが来たが繰り出された拳を軽く避けてから拳を放つ俺。今の俺は倍加をしていなくとも、一回の倍加だけで赤龍帝本来の力を発動する事が出来る。だがせっかくなので倍加してみたのだった。

『Boost!』

「赤龍帝の力を発動させた事を後悔させてやる!」

倍加してみたら本当に二倍から百倍となった事で、三連衝撃拳をサイラオーグにお見舞いしてやった。衝撃拳により空中へ放り投げた先にいた俺は、すぐに飛び蹴りの態勢を取って回避不可能なぐらいの速度で地面に落下した。俺は首をコリコリしてたが、地面が凹んだ中心にいたサイラオーグは生命力を大元にする闘気ごと無効化している。

「・・・・強い。これ程の力を持ちながらも今まで加減をしていたと言うのか!」

「まだまだだなぁ~小僧。鍛錬不足とも言いたいが、俺と相手をするのが最初から間違っていたんだろうよ」

リアスの悲鳴を聞こえたのでそちらを見ると消滅の魔力が、反射により自分の攻撃を受けた事で血染めとなっていた。ヴァーリは全く手を出していないが、曹操はライオン相手でも同じく血染めとなっていた。所々槍を刺された痕が残っていた事により、反射された滅びの魔力をレグルスがガードした。それによりリアスはフェニックスの涙をレグルスに使った。

『感謝します、リアス・グレモリー』

「私を守ってくれたんだから当然の事よ、アーシアの回復より涙を使った方がいいと思ったからね」

「リアスお姉様、今の内に回復を受けて下さい」

『その間、私が二人を相手してますのでアーシア殿は回復に専念を』

ライオンが喋り出したと思えば、リアスが回復中に二人を相手するレグルス。回復後、再び戦闘態勢に入るが俺らとそちらでは天と地の差である。あちら側は涙全部使ったにも関わらず、俺らはそのようなアイテムを使わずに回復を使える。俺らはアレを公開せずにそろそろ終了と思いきや、レグルスが叫んだ事により俺らのアレが見せる時が来た。

『サイラオーグ様!私を!私を身に纏って下さい!あの禁手ならば、貴方は創造神黒鐵兼赤龍帝を五分五分まで力を超越する事が出来ます!勝てる試合をみすみす本気を出さずに・・・・』

「黙れッ!アレは・・・・あの力は冥界の危機に関してのみ使うと決めたのだ!この男の前でアレを使って何になる!?俺はこの体のみでこの男と戦うのだ!」

サイラオーグの怒号が響く、それを使えば更に強くなれるとそう思うのか獅子よ。ならば簡単な事だ、俺を越えると言う力を使えばいい事。今の俺よりも強くなれるのならば、俺らの狙いであるアレを使う機会が無ければ別の機会で使おうと思っていたがな。

俺を超える力をこの男が本気になった時、どれだけ凶悪さを見せるのやら。サイラオーグは、俺らの反則級の力を全て受け止めると言ってくれた事に敬意を表して、この男の本気を否定などしない。

「サイラオーグ・・・・獅子の力とやらを使えよ。俺を超える力を持っているのならば今すぐにでも使え、でなきゃ俺らは加減調整しながら手加減のままお前を倒す事になる。俺ら黒神を本気にさせないとすぐに秒殺させてしまうが、隠し球を持っているのはそちらもあるのなら今すぐ使わないとトドメを差す事になるぞ」

「そうだな・・・・サイラオーグ・バアル、俺らを超えたいのならば獅子の力とやらを俺ら二天龍に見せてほしい。じゃないと一誠の言う通り、曹操の一撃によりリアス・グレモリーとレグルスにトドメを刺してもいいのか?」

俺とヴァーリはサイラオーグに言いながら曹操は、リアスとレグルスに向けてトドメを刺そうとしていた。相手を本気にさせるのが俺ら大御所にとっての役目でもあり、二度目はないぞ的な事を言った事でサイラオーグが不気味な笑みを放つ。曹操は聖槍を回しながらトドメを刺そうとしていたが、待機となった為に聖槍の先を相手に向けていた。

「・・・・すまなかった。心のどこかにゲームなのだと、二度目があるんだと思っていた。そんな甘い考えを頭に思い描いていたが、俺は『王』としては愚かな考えをしていたようだ。創造神黒鐵様である兵藤一誠との戦いは二度目が無いように今思えたが、お前らは本気を見せないままならば本気をさせてあげようではないか!レグルスゥゥゥゥッ!」

『ハッ!』

サイラオーグの体に気迫が漲るように見えてから、リアスの前にいたレグルスは主に応えて全身を金色に輝かせて光の奔流と化してサイラオーグに向かう。あちらが獅子王ならばこちらは神皇帝になるが、俺らの本気を見せる前にあちらの本気を見せてほしいぜ。

「よし行くぞ。俺は今日この場を死戦と断定する!今日俺は龍帝を超えた力を持ってして、貴殿らを超えた力で俺らの限界を見せてやるからどうなるか知らんからな。兵藤一誠にヴァーリ!」

黄金の光を全身に浴びサイラオーグは高らかに叫んだ。

「我が獅子よッ!ネメアの王よッ!獅子王と呼ばれた汝よ!我が猛りに応じて、衣と化せェェェェェェッ!」

フィールド全体が震え出すが、俺の隣にはヴァーリと曹操が待機している。サイラオーグの本気は異空間であるフィールドが耐えられなくなってきたが、俺らの本気を見せたらフィールドが崩壊する程だろうな。リアスとアーシアは防御結界で周囲の風景から吹っ飛ばされなくなっていた。

『禁手化ッ!』

「禁手化ゥゥゥゥゥゥゥッ!」

眩い閃光が辺り一面に広がる事で、俺達は咄嗟にサングラスにより目を覆う。まるで俺の大天使化みたいな神々しさに、思わずリアスとアーシアは腕で覆っていた。閃光が止むと前方に現れたのは、金色の姿をした獅子の全身鎧をしたサイラオーグだった。頭部の兜には金毛のたてがみだったが、胸に獅子の顔と思われるもんで意志を持ったかのような目を輝かせていた。

「獅子王の戦斧(レグルス・ネメア)の禁手、『獅子王の剛皮(レグルス・レイ・レザー・レックス)』だ。兵藤一誠、ヴァーリ!俺に本気を出させてくれた事に関して、心から礼を言おうじゃないか」

「だったら拳を撃ってこい!サイラオーグ・バアル!」

一歩一歩近付いて来るサイラオーグはそう口にしたが、鎧に闘気を纏わせて近づく姿は先程よりも圧倒的な存在感となっていた。俺も覇気と殺気を今まではかすり程度だったが、五分五分の本気での覇気をぶつける事でやる気を見せたのだった。

『全く相棒に感謝だろうな、あれはある意味で直接攻撃重視の使い手にとって究極に近い形だからだろう。力の権化である鎧を着込み、それで直接殴る事があのような姿となるのだろうな』

『確かにそうだなドライグ。打撃合戦がメインならば、パワーの権化とも言える身に纏う鎧が攻守共にバランスが良いのだろうな。私ら二天龍の鎧は攻守とスピードを最大限に発揮させるのが、宿主のスペックであったが今代である一誠やヴァーリは最強の赤龍帝と白龍皇となった』

「そうだな・・・・さてと俺らから本気にさせたのなら一発打ってみろ」

「悪いがそうさせてもらうぞ!」

俺は赤龍帝の鎧を纏いながらだったが、あちらは巨大な拳をを振り上げて一気にぶち込もうとしていた。サイラオーグの巨大な拳は俺の左手によって軽々と止められたが、力が一極となっているので受け止めてから拳を正拳突きとして獅子の顔に向けて撃ち込んだ。だがあちらの鎧には凹みは無いが、衝撃まではダメージがあったらしいので血反吐していた。

「俺の本気を受け止める者など今までいなかったが、獅子王となった俺の拳を軽々と受け止められるとはな。だが今度はこれでどうだ」

「お前の本気を見せてくれ・・・・俺はお前の限界を見てみたい」

獅子王の鎧も攻守共に上がっているが、俺とサイラオーグが呟くと拳と拳が分厚い腹部に撃ち込まれている。そして本気を見せた闘気を拳に乗せた事で、鎧を砕こうがすぐに内部まで拳は届いていない。だが流石にダメージはあったので、口から血が垂れた事で手で拭くと俺は微笑んだ。

「いい拳を持っているじゃないか、これなら俺らも本気で出せるな。ヴァーリ!やっとアレを使うぞ。そっちが獅子王ならこちらは神皇帝だ!」

「了解した一誠!俺達の最強形態を悪魔達に見せてやろうではないか?そして全員俺達に畏怖しろ!覇龍を越えた覇龍を今ここで見せてやる!」

俺とヴァーリは互いの隣にいて、赤龍帝と白龍皇の歴代残留思念を呼び出した。

『あ、あれは赤龍帝と白龍皇の歴代の者だ。残留思念を呼び出して何をするつもりだ?しかもヴァーリが言ったキーワードが気になる、覇龍を越えた覇龍とは一体何だ?』

アザゼルはそう言っていたが、俺とヴァーリは一瞬にして意識を神器奥に行く事でいよいよ本番と言う事で準備万端だった歴代残留思念体である。神器内部では、歴代赤龍帝と歴代白龍皇と一緒に今まで考えていた呪文会議について来ていた。俺らを追い詰める為にサイラオーグの本気である獅子の鎧を身に纏った事で、俺らは最後の言葉を決める為に一瞬だけ来ていた。

「皆の者、準備の方はいいか?」

『一誠の旦那、俺らは既に心を一つにしているぞ』

『本来であれば怨恨めいた顔付きをする我らであるが、覇龍を超えた覇龍を見せる時が来た』

「俺と一誠は一つになった事を見に来ただけだが、俺らの新たな歴史に刻む為に獅子王を倒す」

『分かっているぜ!その為に俺らは一緒に考えた呪文を言うからな、ヴァーリらは意識をここから外へと向けるんだ』

そう言う事で歴代残留思念のOKが出た事で、俺らは一瞬にして目の前にいる獅子王を見ていた事で天龍が覇王となる事よりも新たな天龍の始まりだと言う事だ。そしてアイコンタクトをした事で、一緒に呪文を唱えたがそれは覇龍とは別の呪文だった。

「「我、目覚めるは」」

『行こうじゃないか』・『私達も一緒に』

「「覇より(まこと)の王として認める二天龍なり」」

『我らは覇を捨てた』・『覇よりも大事なものを見つけた』

「「無限を認め、夢幻に導かれて」」

『真龍と龍神を認めあい』・『そして友と一緒に屠る』

「「我らは、神に認められし真の龍帝であり」」

『神に認められし龍帝』・『そして新たなる天龍の誕生なり』

「「我は、無垢なる龍の神皇帝になりて」」

『我らは神の龍帝となりて』

「「「「「「「汝を紅蓮と白銀の道へ進もう」」」」」」」

『赤白龍神皇帝!!!!』

赤と白の閃光により浴びた事で今度は逆にサイラオーグらや観客達は腕を顔に覆った。赤と白と共に黒のオーラが交わる時、黒い閃光となって更に輝かせた事でフィールドが崩壊寸前までいく。閃光が無くなるとその姿を見た観客や実況席にいた者達は驚愕したが、容姿はまるで創造神黒鐵の第二の姿をヒト型へ模した容姿へとなっていた。

黒鐵改だったが、全身鎧は赤龍帝と白龍皇の宝玉があり翼も光翼であるが、まるで両腕が赤龍帝で光翼が白龍皇である。そしてオーラは創造神黒鐵と赤龍帝と白龍皇が一つになっていた。

『さあお前が言う死闘と言うのを始めようじゃないか!獅子王サイラオーグ・バアルよ、この姿となった我は手加減など出来ん状態だ!精々我を楽しめるかどうかだな』

「兵藤一誠?ヴァーリ?二人は一体どこに行った!」

『我の名は赤白龍神皇帝、創造神黒鐵と赤龍帝と白龍皇が一つとなった最強形態だ!』

『こ、これは一体どういう事でしょうか!?先程までいた場所に兵藤様とヴァーリ選手がいなくなった代わりに、黒い全身鎧を纏った者が出てきましたがこれは一体?』

実況は叫ぶ。

『俺も分からんがあの呪文は覇龍ではなかった・・・・覇を越えた覇龍とはコイツの事なのか?しかも創造神黒鐵と赤龍帝と白龍皇が一つになったと言う事は、今までの歴代にはなかった現象だ!』

アザゼルが言ったら皇帝ベリアルが言う。

『あれの姿となった赤白龍神皇帝は、例え私でも敵う相手ではなさそうみたいですね!恐らくこの戦いは勝つのは間違いなく・・・・』

一方二人が一人となった赤白龍神皇帝の中には俺とヴァーリとドライグとアルビオンがいて、更に言うと創造神黒鐵と赤龍帝と白龍皇の力が一つとなった。一つとなった事で俺とヴァーリは互いに話していたが、内では二人と二匹と歴代残留思念と喋っているし外では主人格である俺が喋っている事になる。

「俺達はどうなってるんだ一誠?」

「一つになったのさ。創造神黒鐵と赤龍帝と白龍皇が一つなので、力も三つから一つとなった事で俺達の最強形態となった。ドライグとアルビオンも本来の力がやっと出せるらしいが、それも封印前である現役時代の時にな」

『ああ・・・・俺本来の力を感じる』

『私もだ。この力は神シャルロットによって封印された力』

「さあ行くぞヴァーリ!俺達の力を冥界中に知らせようじゃねえか!」

「了解した一誠。ずっとなりたかった白龍神帝だったが、赤白龍神皇帝となった今、最強は俺達だと言わせてやる!」

そして意識を前に向けて赤白龍神皇帝となった黒い全身鎧は、一歩進むだけで最強オーラを発している。なのでサイラオーグは震えてたが、我を打ち倒す事を夢にしていたように思えた。

「な、何だ?この俺が震えているだと!しかし俺が勝つのだ、バアル家次期当主として!」

『そっちが獅子王ならば我らは神皇帝となり、お主の夢を叶えるのであれば我を打ち倒す糧として殴り掛かって来い!』

黒いオーラと金色のオーラを纏った我とサイラオーグが神速となり飛び出して行くが、余波だけで周辺の風景を吹き飛ばすかのようになっていた。曹操とリアスとアーシアは、守護結界によって守られていたが今回のルールとしてどちらかの『王』を倒せば負けとなる。速度だけで赤龍帝以上となるが、どちらも全身に闘気を漲らせて迎え撃つ格好だ。

『我の速度はそれ以上に超える事が出来るが、我を超えるのだろう?ならば超えて見せろ』

「くっ!まだ赤龍帝だけでも超える事は出来ぬのに、神皇帝となった事で更に遠くなりそうだ!だが俺はそれさえも超えて見せる!」

拳と拳をぶつけているので、頭や腹に胸と腕と言うのを殴り続けた事で鎧の修復スピードを追い付けない程になっていた。我の体に拳に突き刺さらないので、本気の一撃をサイラオーグの胸辺りに殴るとフィールドの壁に激突した。が、念力でサイラオーグをこちらに招くと回し蹴りで放ち壁に向かう。それを無限ループのように続くからなのか、サイラオーグの拳や蹴りを防御無しで受けるが痛くもかゆくもない。

『殴り合いですが圧倒的に有利なのは赤白龍神皇帝、サイラオーグ選手の鎧はボロボロです。華麗な戦術でもなく、練りに練られた魔力合戦でもなく超々至近距離による男と男の本気度合が高い殴り合いとなっております!ただそれだけの事なのに頑丈なバトルフィールド全体を破壊の如くの大迫力で続いておりますが、観客席は総立ちとなっております!スタンディングオベレーション状態となった事で、老若男女が興奮しております!』

『あれはもしかして創造神黒鐵様と赤龍帝白龍皇の力を一つとなってから鎧化したのか、だからあんなに強い防御力を持ってるのか!?ヴァーリが言っていた最強形態とはこの事だったのかよ!コイツは歴代赤龍帝と歴代白龍皇が、覇龍を使用したとしてもそれ以上の力を感じるぜ!どっちも本気度を感じるが、獅子王対神皇帝となった今の状態を止めるのは野暮だぜ!獅子を司る上級悪魔対神皇帝の戦いを見るのは、これが最初で最後だが俺らも興奮するぜ!』

「「「「「「「「「「「「「「「サイラオーグゥゥゥ!サイラオーグゥゥゥ!」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」

「「「「「「「「「「「「「「「赤白龍神皇帝ィィィ!赤白龍神皇帝ィィィ!」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」

観客は湧いているいるが、こんな不器用で雑にも見える殴り合いで盛大に盛り上がるのならば何度でも殴り合いを見せてやるさ。俺達は互いの能力を使い、パワーを上げた事で更なる力を見せた。

『BoostDivideBoostDivideBoostDivideBoostDivideBoostDivideBoost!Divide!』

「な!?これは赤龍帝の能力と白龍皇の能力で、倍加と半減を一度で行っているだと!?しかも俺の力を糧にしている。マズイぞこれは!?」

『お喋りしてる暇はない!我らの一撃をくらえ!』

俺らは拳に譲渡して最大限の力で殴った事で、獅子の鎧は砕け散り腹部に突き刺さった事で吐血しながら倒れた。その時観客席の中から声が聞こえたが、これはサイラオーグの母親の声だ。いつの間にか病院からこちらに来ていたようだが、どうやらVIPルームにいたマイクを使ってサイラオーグに向けて叫ぶ声だった。

『立ちなさい!サイラオーグ、貴方は誰よりも強くなると私に言ったでしょう!』

その時倒れていたサイラオーグの体が動いた。手が動き、腕が動き、足が動いて体を起こす。

『夢を叶えなさい!貴方の望む世界を、冥界の未来の為に、自分が味わったものを後世に残さない為に、その為に貴方は拳を握りしめたのでしょう!例え生まれがどうであろうとも、結果的に素晴らしい能力を持っていれば誰もが相応の位置につける世界なのですよ。それが貴方の望む世界のはずです!これから生まれてくるであろう冥界の子供達に見せるのです。さあ行きなさい。私の愛しいサイラオーグ。貴方は私にとって誇りに思う息子なのだから』

地を大きく踏みしめて、吐血しながら目の前の男は立ち上がる。

「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッ!!」

立ち上がった獅子王は咆哮したが、それは雄々しくて悲哀にも感じるが透き通る程な見事な獅子王の咆哮であった。会場が大きく震えたが、我らにとってはやっと本気を見せたかと思いながら恐怖・戦慄が混じった畏怖という感じだった。

「兵藤一誠、いや赤白龍神皇帝、負けんッ!俺はッ!俺には叶えねばならないものがあるのだッ!」

サイラオーグが向かってくるが、赤白龍神皇帝内の俺達はと言うと。

「流石だな。実の母親の言葉で立ち上がったぞ」

「凄いな・・・・白龍皇だけだったら勝てないかと思ったがこれなら行けるぞ!」

『俺達は最早神龍だ!』

『そうだ!私達は現時点最強の神龍であり最強の天龍だ、神皇帝となった私達は誰にも止める事は出来ない!』

俺らの中にいた歴代の残留思念が言う。そうだ俺達こそ負けられん!神が悪魔に負ける事は誰があっても許さん事態だが、すると俺のケータイが鳴ったので出てみた。出てる時だけ意識をヴァーリに貸した。

「どうした奏?」

「智君、ドウターゲートの反応があります。座標特定したらここ、アグレアスドームの真上だと分かりました。あと十分でゲートが開きます」

「分かった。俺の眷属達にも伝えろ・・・・このゲームが終えたら対ドウター戦の開始だ。劉零達ブラック・シャーク隊にも伝えろ」

「承知しました。智君頑張ってね」

と言って切ったが、空気の読まないドウターゲートが来るとはな。

「一誠、相手は奏さんか?と言う事はドウター反応があったと言う事か?」

「今は目の前の事を集中しよう。戦いが終わったら話す」

サイラオーグがこちらに向かって来る間に、我は腕をダラリとしていたが二つの意識が前に向けると既にパンチしていた所だったので受け止めた。だが受け止めた拳を更に力を入れる事で、もう片方の拳を振るうがそれも受け止める状態となった。

『我らが負ける事など有り得ん事だが、両腕を折ってから最大威力であるドラゴンブラスターを受けるがいい』

「何だと?ぐわっ、両腕を折る程の力だと・・・・拳も粉砕されてしまっては俺の攻撃が出来ない」

狂信的なまでの勝利への執着があるので、負ければ全てが終わってしまう。二度目は無い程の戦いは一方は夢の為に戦う者、もう片方は神としてのプライドを持った最強の座を持つ者。

『我らの一撃を喰らうが良い・・・・ドラゴンブラスター!』

両腕を折り、脚のみ残った事だが神の一撃を喰らったサイラオーグは極太魔力キャノンにて心も体も動かない程にやられてしまった。黒色のオーラが発射された事で、強大な爆発と共に魔力の砲撃が通ったようだ。確か『獅子王の戦斧(レグルス・ネメア)』は、飛び道具に対する防護性能があるが流石に零距離からだとダメージは通過した事になる。

『「獅子王の戦斧(レグルス・ネメア)」は、飛び道具から所有者を守る能力を持っているが流石に神の鉄槌を受けた事でそれを無効化されたように見えるが果たして立っているのか?』

『フィールド全体が煙によって見えませんが、審判からもまだ判定はありません!煙内では一体どうなっているんだ!』

と実況席から聞こえる司会とアザゼルの声が聞こえるが、俺らの目の前には堂々と立っている我と両腕を折っているが足が健在の為にこちらに歩くサイラオーグ。だがこちらに向って来ようとして、俺は最後の一撃を喰らわせようとしたがレグルスの声が聞こえた事で拳を下ろした。

『・・・・赤白龍神皇帝・・・・もういい・・・・我が主は・・・・サイラオーグ様は・・・・』

胸にいる獅子の目から涙が溢れ返っていた事で、立ちながら気絶していた事に気付いた我らだった。そして曹操はリアスの首に聖槍を向けていたので、リタイアする事でやっと審判が告げたのだった。

『サイラオーグ・バアル選手とリアス・グレモリー選手、投了となりました。ゲーム終了となりましたので、このゲームは黒神チームの勝利です!』

最後のアナウンスがされて、会場が熱気に包まれた。練習無しのぶっつけ本番だったが、赤白龍神皇帝となれた俺達は喜んだ。それと赤い龍と白い龍の本来ある力も解放された事で、俺とヴァーリは更なる高みの見物になれるような気がした。これからの鍛錬だと維持をする力や加減調整と言う新たなメニューを組む必要性を感じた。 
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