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IS〜もしもの世界

作者:にゃーす
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33話

「枢木泰人くん、織斑一夏くん、生徒会役員着任おめでとう!」

「おめでと〜」

「おめでとう。これからよろしく」


二人に向かって、楯無さんたちが俺たちにクラッカーを鳴らしてくる。

「やっぱり頷くんじゃなかった・・・!」

「諦めろ、泰人。二人で乗り切っていこう・・・!」

と二人して涙を流す。どうしてこうなった。



ー少し前ー


「みなさん、先日の学園祭ではお疲れ様でした。それでは投票の結果の発表をはじめます」

体育館に集まっている全校生徒が緊張する。


「1位は、生徒会主催の『シンデレラ』!」

「「「え?」」」

その数秒後我に帰った女子一同からブーイングが起こったが、一夏を各部活動に派遣する、という条件をつけて宥めていた。


回想終わり。




ー生徒会室ー


「俺別に入る必要無いんじゃ・・・」

となんだかいい雰囲気でまとめようとする楯無さんたちに質問する。

「だめよ。貴方は私の監視下に置くようにと学園長に言われているのよ」

「ぐっ」

やはりあれだけで納得にはなる筈がなかったか。


「実際は『彼を見ていてくださいね』って言われただけなんだけどね」

「はぁ・・・ん?何か言いました?」


と何か楯無さんが言っていたが声が聞こえなかったので質問してみる。


「何も〜それよりこんな美少女三人もいるのに、ご不満?」

とまた返答に困る質問をしてくる。だが虚さんが、

「美少女かどうかは知りませんが、ここでの仕事はあなたに良い経験を生みますよ」


とニコッと返してくれたので諦めて「そうですね」と、返しておく。

と、

「と、ところで・・・一つ、いいですか?」

「ええ?なんですか」

と虚さんがなぜか恥ずかしそうに聞いてくる。

「学園祭の時にいたお友達は、何というお名前ですか?」

「ああ、あいつは五反田 弾です。詳しいことは一夏に聞いてください」

「そ、そうですか・・・年は枢木くんと同じですね?」

「ええ?知る限りは」

と言うと、ゴニョゴニョ言っていたがすぐに「ありがとうございました」とお礼してくれた。

そして楯無さんの号令と共に乾杯の掛け声をし俺たちの就任祝いをした。


「って俺が副会長ってどうゆうことですか⁉︎」

「部活派遣は一夏くんだけなんだからいいでしょ?」

「ぐぐっ」

俺の副会長就任は覆りそうもなかった。










ー某日ー




「会長、この書類の判子お願いします」

「分かったわ」

生徒会室、一夏抜きの四人メンバーでいろいろな書類やらなんやらをしている。一夏?一夏はー


「うぐおおおお・・・わからん!」

「うるせえぞ一夏」

「すまん・・だけどここのやつが分からなくてよ」

「ああ、ここはなー」


とまあ、勉強中。俺たちは基本の勉強に加えISの専門的な知識を同時に勉強するのでこんな感じで暇があると勉強をしている。幸い飲み込みが早くそんなに分からないところがないのでそろそろ生徒会の仕事も短期間だが手伝って欲しいものだ。


「よし大体の書類は纏めれたのでここに置いておきますね。俺は少し用事が・・・」

「待ちなさい、5分で終わらせるわ」

「・・・いや無理ですよ。魔法でも使わないとこの量は・・・」

「ふっ、私を嘗めては困るわ」

と、手をスッと持ち上げ、深呼吸するとー

「ハッ!」

と共に目の前の書類を素早く目に通し、簡単なものから判子やらサインやらを書き込む。
その間にも虚さんやのほほんさんに指示をして何か文を書き込ませている。

「・・・うそーん」

「ふう。さあ、行きましょう?」

と、運動後のような清々しい笑顔で額の汗を拭い、言ってくる。

「・・・よし!俺も連れてってくれ泰人!」

「いや、よしじゃねえよ。これから用事が」

「「どうせ特訓だろ(でしょ?)」」

「いや合ってるけどさ!」

「こんなやり取りする時間がもったいないでしょ、さ、行きましょ」

と腕をグイッと引き、武道館へ行こうとする楯無さん。

「・・・はぁ、わかりましたよ。わかりましたから引っ張らないで下さいよ、コケるんで」

「ムッ。今さりげなく背が低いと言ったわね?」

「あはは、そんなまさか」

「こら、目を逸らさない」

と顔を向かせようと手を伸ばそうとしてくるがヒョイと避ける。
そんな感じで楯無さんとじゃれながら行く途中、ふと一夏が

「仲良しだなぁ」

と言っていたが俺は楯無さんの「避けるなー!」の声で聞こえることは無かった。









「あら?一夏と楯無さんが来るとは珍しい」

「すまん引き剥がそうとしたが失敗した」

「・・・ふむ。私は構わないが」

と、特に何も言わずに戻っていった。ここは普段、剣道部のみなさんが使っているのだが俺も最近は剣の練習で使わせてもらっている。

「じゃあ楯無さんは一夏と組手でもしててくれ。俺は向こうへ行ってくる」

「泰人くんと戦いたかったんだけど・・・」

「いや前したじゃないですか」

「あれのリベンジがしたいの!」

「俺も組みたいぞ」


と楯無さんと一夏が抗議するので


「分かった分かった後でやりましょう。取り敢えず俺のほうを先にさせて下さい」

と妥協案を出すと納得したのかこれ以上何も言ってこなかった。





「・・・ふう」


と剣の練習を考えていたメニューを終え一夏達の元へ向かう。


「おーい⁉︎」

「うぐっ・・・」

「待ってたわよ〜暇だったわ」

「いや一夏がなんか瀕死なんだが⁉︎どうやったらこんなズタボロ雑巾みたいになるんですか⁈」

「いやあなたが来るまでずっと組手してただけよ?前みたいに」

「前って・・・楯無さんも遠慮がないなぁ。ほら、立てるか?」

「す、すまん」

「ほらそこに座っとけ。俺と楯無さんが終わるまで休んどけ」

「え?終わるまで・・・?」

「いや組手するんだろ?それにメニューもしないとな」

「いやそんなに淡々と言わないでくれぇ!」

と涙を流しながら俺にメニューを減らしてくれと言っていたから組手を無くした。何事も持続が大切だからな。

「用は済んだ?」

「良いですよ」

「なら行かせてもらうわよ?」

「ええ、どうぞ」

と楯無さんが構えてくるので俺も構える。でも楯無さんの組手はいつも後手からの一撃なので俺は組みにかからない。


「ふっ!」

「おっと。危ない危ない」

と手を伸ばし裾を掴もうとするが手を払う。ついでに足も払い投げる。

「くっ!」

「今の踏み込みは危なかったですね」

「なによ。随分と余裕そう、ねっ!」

「っ!」

と腰を低くして突進してくるので掴み損ね、そのまま倒されそうになるがその倒す勢いでバク転し難を逃れる。

「まったく、恐ろしいほど身軽ね」

「まあこれ位出来ないと・・・!」

と、こんな組手を夕方まで続けた。







ー食堂ー


いつものメンバーで食事をとる俺たち。それで、

「そろそろアレがあんのかぁ」

「アレって?」

「ああ。キャノンボール・ファストのことだよ。」

「別に泰人には、ってああ泰人は国からの補助とか無いんだっけ?」

「いや無いことも無いんだが・・・俺のISの能力のせいか外部からの装備を受け付け無いんだよな」

「そうなのか?別に能力で作れるんじゃ?」

「そうなるとなんか構造からなにから違うからデータとっても意味ないらしくてさ」

「ふーん。なんかただ出たくない言い訳に聞こえるのは俺だけか?」


と一夏が箒らに振り向くと、みんな俺を睨んできた。

「うぐっ・・」

「なにが不満なんだ?泰人なら優勝も目指せるじゃないか」

「俺はあんまり目立ちたくないんだよ。だからあんまり行事とか参加したくないんだ」

「そんなこと言ったってもう十分目立ってるから心配するな」

「「「「「なにを今更」」」」」

「うぐっ・・・なんか別の行事無いかなぁ、主に一夏のことで」

「なんで俺のことなんだよ。あ、そろそろ俺の誕生日か」

とサラッと爆弾発言をする一夏

なんで爆弾発言なのかって?
そりゃ男同士なら良いんだよ。だけど今周りにいるのは全て女子な訳でー

「「「「えー⁈」」」」


とまあ、こうなる訳で。
この後、一夏は女子たちに(セシリア、ラウラ、シャルロットらへんに)何時間も拘束され尋問されていた。「泰人オオオオオオ!助けてくれぇ!」という声はきっと幻聴だろう流石に一夏のほうを見るのも躊躇うくらい凄かった(小並感)




 
 

 
後書き
少し雑になった(´・ω・`) 
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