リリカルアドベンチャーGT~奇跡と優しさの軌跡~
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Another68 暗黒四天王Ⅱ
前書き
メタルシードラモン、ムゲンドラモンを軽く返り討ちにしたが。
次々に襲い掛かるダークマスターズのうち、メタルシードラモンとムゲンドラモンを尽く返り討ちにしたマグナモン。
次に飛ばされたのは宇宙空間のような場所であった。
大輔「今度は何だよ。どこだよここは?」
悲鳴が聞こえ、周りを見遣ると全員が踊っていた。
大輔「アインス。何踊ってんだよ?」
アインス「違う!!身体が勝手に動かされているんだ!!」
大輔「へ?うお?」
大輔も変な踊りをさせられる。
もしかして…。
大輔「俺達を操っている奴がいるな?出て来い」
ピノッキモン[ふふふ。やっと気付いたみたいだねー]
光子郎「何者です」
ピノッキモン[僕の事なら、得意のパソコンで調べればいいじゃないか。ほら]
突然頭上から聞こえてきた子供の声。
至極楽しそうにしゃべり、光子郎の身体を操り自分の事を調べさせる。
光子郎「ああ!!こいつも究極体です」
ミミ「もうっなんで究極体が次から次へと出てくるのよ!!」
ピノッキモン[僕はあいつらのような馬鹿じゃないよ。お前もこうしてやる!!]
ピノッキモンはマグナモンに糸を身体に絡ませる。
ピノッキモン[さあ、そいつらをやっつけちゃえ!!]
糸でマグナモンを操ろうとするが、マグナモンの身体はどんなに動かそうとしても微動だにしない。
マグナモン[おい、人形ごっこは趣味じゃないんだが?]
ピノッキモン[え?ええ!!?何で!!?何で僕の術が効かないんだよ!!?]
マグナモン[力が違いすぎるだけだ。俺とお前とのな]
糸を一気に引っ張るとピノッキモンは凄まじい勢いでマグナモンに向けて引っ張られる。
そして細い腕を握り締められる。
ピノッキモン[ひっ!!?]
マグナモン[悪い子にはお仕置きだ]
ピンポンパンポーン☆
しばらくお待ち下さい。
グリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリグリ!!!!!!
ピノッキモン[ぎゃあああああああ!!痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!!ごめんなさーーーいっ!!!!!!]
頭をグリグリ攻撃され、ピノッキモンが絶叫を上げる。
丈「うわっ、痛そう」
アインス「いや、普通に見てるだけでも痛い」
太一「これなんかのアニメで見たなあ」
バシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシッ!!!!
次は尻叩き。
ピノッキモン[痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!!ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいいいいいいい!!!!]
ヤマト「よりにもよって尻叩きか…」
空「……………」
見てるこっちが痛いとばかりに顔をしかめる子供達。
ゴカーン!!
げ ん
こ つ
どこかのアニメのSEと同時にピノッキモンの頭に拳骨の制裁が下り、ピノッキモンはでかいコブを頭に付けて異空間を漂流していく。
アインス「…………」
他のダークマスターズよりもある意味屈辱的な敗北を喫したピノッキモンをアインスは慈愛を込めた目で見つめるのだった。
次に飛ばされたのはコロッセオであった。
そこにいたのは…。
チューモン[ぎゃあああああああ!!ピエモン!!]
ダークマスターズ最強のデジモン、ピエモンであった。
しかしピエモンは微動だにせず、ただ子供達を見据えていた。
マグナモン[ピエモンか。相手してやる。来い]
構えるマグナモンにピエモンは静かに口を開いた。
ピエモン[私は勝ち目のない戦いを挑む程、馬鹿ではありませんよ]
マグナモン[ほう?それは降参するってわけか?]
ピエモン[ご冗談を……私もデジタルワールドで長い年月をかけてスパイラルマウンテンを作り出したのです。そう簡単に諦められるわけないでしょう]
マグナモン[それはそうだ]
ピエモン[しかし今の私ではあなたに勝ち目がないのも事実。だから今は退かせて頂きます。宣言しましょう。天才の私が半年間特訓すればあなたを軽く超えられることを]
マグナモン[……つまり俺に挑戦するってことか?]
ピエモン[ええ、あなたを倒さない限りデジタルワールドの支配は叶わないでしょうから]
マグナモン[なる程、面白いな。いいぜ、半年間時間をくれてやる。こっちも時間が欲しいからな]
ピエモン[では、半年後に始めましょうか。あなた方選ばれし子供と我々ダークマスターズの戦争をね!!]
マグナモン[ん…?へえ……]
トランプカードを1枚、マグナモンに向かって投げる。
それには文字が刻まれていた。
“前の時のようにはいかんぞ”
これが意味することは、前の時間のピエモンも戻っていたのだろう。
恐らくは自分達の逆行に巻き込まれたか。
久しぶりに全身の血が騒ぐ感覚に笑みを浮かべた。
そしてダークマスターズのアジトにて。
メタルシードラモン[うぐぐ……選ばれし子供めええ……]
鼻先の砲身が大破し、不細工になったメタルシードラモン。
ムゲンドラモン[おはようございます。朝のラジオ体操の時間です。本日は快晴、絶好の体操日和ですね!!]
思考回路に異常が発生したのか、訳の分からないことを繰り返すムゲンドラモン。
ピノッキモン[ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい]
壊れた人形のようにごめんなさいを繰り返すピノッキモン。
ピエモン[これらはしばらく使い物になりませんね……]
頭痛を感じながらピエモンは半年間の特訓に挑むのであった。
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