リリカルアドベンチャーGT~奇跡と優しさの軌跡~
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
Another67 暗黒四天王
ピンク色のデジモンを追い掛け、しばらくすると。
茂みに隠れているピンク色のデジモンを見つけた。
ゴマモン[おい!出て来い!!]
ヒカリ「待って!!」
怒鳴るゴマモンを止め、ヒカリが前に出る。
ヒカリ「怖くない……。何もしないから……。出ておいで」
ヒカリが優しく言うとピンク色のデジモンが茂みから出て来た。
パルモン[あなた、チューモンじゃない!!]
ミミ「本当だ!!ファイル島にいたチューモンだわ!!」
ファイル島のダイノ古代境付近で出会ったチューモン。
チューモン[……ミミちゃん、パルモン?良かった……戻ってきてくれたんだ。]
ミミ「チューモン……一体何があったの?」
チューモン[……]
パルモン[仲良かったスカモンは?]
いつも一緒にいたスカモンの姿が見当たらないことに疑問符を浮かべる。
チューモン[あいつは…死んじまったんだよ…]
チューモンは涙をぼろぼろと溢しながら、声を上げて泣いた。
それでも、今まであった事を話してくれる。
チューモン[ミミちゃん達がファイル島を去った後、おいら達はそれまで通り平々凡々と暮らしていたんだ。ところがある日、突然…暗黒の力が世界を覆っていった。そして、暗黒の力は自分達が支配しやすいように世界を…作り変えて行ったんです]
大輔「作り変えたねえ。やりたい放題だなおい。」
大輔は呆れたように呟く。
ブイモン[因みにどうやって世界を作り変えたんだ?]
ブイモンの質問に怯えた表情をするチューモン。
その日はとりあえず休む事になった。
次の日、怯えながらも案内してくれたチューモン。
チューモン[所々に昔の残骸が残ってるけど、殆どはあの山に組み込まれてしまったんだ。…スパイラルマウンテンって、呼ばれるてるんだ]
アインス「スパイラルマウンテン…か…」
大輔「悪趣味な物を作ってくれたな。」
目の前には、山や海や色々なデータが捩れるようにして出来た巨大な山があった。
太一「他のデジモン達は、どうなっちまったんだよ。レオモンとか!!」
チューモン[分からない…でも、逆らう奴は全部倒すみたいな事言ってたから…]
アインス「…誰がだ?」
チューモン[…だ、ダークマスターズ]
その名前を口にするのさえも、恐れているチューモン。
ミミの腕に抱かれて、体を縮こまらせてしまった。
太一「俺達の戦う相手は、そのダークマスターズってことか!!」
チューモン[戦う!?とんでもない!!敵いっこない!!]
太一「俺達はあのヴァンデモンでさえ、倒したんだぜ?」
ミミ「大丈夫よ!!選ばれし子供が全員揃えば、世界を救えるんだから!!」
否定的なチューモンに、太一とミミがそう返す。
でも、チューモンの表情は晴れなかった。
すると地面から大輔にしてみれば懐かしいデジモンが現れた。
大輔「あ…」
メタルシードラモン[フッハハハハハ。選ばれし子供達、待っていたぞ!!]
ブイモン[メタルシードラモンだ。懐かしいなあ]
大輔「ああ、そうだな。」
メタルシードラモンが襲い掛かる。
アインス以外の全員がアグモン達を成熟期、アーマー体に進化させて戦うが、究極体に敵う訳がない。
大輔はあまりの無鉄砲さに頭を抱えたくなった。
大輔「メタルシードラモンは究極体ですよ。何のためのデジモンアナライザーですか…」
ブイモン[ブイモンワープ進化!マグナモン!!]
マグナモンに進化してメタルシードラモンに向かう。
メタルシードラモン[少しはマシな奴が出て来たか]
マグナモン[ふん。強気でいられるのも今のうちだ]
メタルシードラモン[何だと?]
マグナモン[お前にチャンスをやるよ。アルティメットストリーム撃ってこい。まあ無駄だろうがな]
挑発を込めた声にメタルシードラモンが屈辱に歯軋りする。
メタルシードラモン[貴様ああああ!!]
鼻先の砲身にエネルギーが充填されていく。
マグナモン[そうだクソ餓鬼。撃ってみろ]
人差し指に相当する指をクイクイと動かしながら挑発。
メタルシードラモン[死ねい!!アルティメットストリーム!!!!]
メタルシードラモンの砲撃がマグナモンに炸裂。
しかし…。
マグナモン[つまらない技だな。煙幕代わりにしか使えないんじゃないのか?]
メタルシードラモンの必殺技を受けてもノーダメージであった。
メタルシードラモン[ば、馬鹿な…アルティメットストリー…]
マグナモン[プラズマシュート]
現実を認められないメタルシードラモンが再び必殺技を繰り出そうとするが、マグナモンがエネルギーが充填されている鼻先の砲身にプラズマ弾を叩き込んで暴発させる。
メタルシードラモン[ぎゃあああああああ!!]
あまりの激痛にメタルシードラモンはのたうち回りながら墜落した。
マグナモン[ふん、雑魚が…ん?]
ふと下を見遣るといきなり地割れが起き、大輔達が落ちていく。
マグナモンはのたうち回っているメタルシードラモンを冷ややかに見遣る。
マグナモン[……まあ、いいか。あんな雑魚はいつでも掃除出来る]
相手にする価値無しと判断したマグナモンは地割れに飛び込む。
マグナモン[みんな、大丈夫か?]
アインス「何とかな……」
ヤマト「すまん。いきなり迷惑をかけた…」
無鉄砲に突撃したことを悔いたのかヤマトが謝罪してきた。
マグナモン[気にするな。この失態は別のことで挽回すればいい]
失敗は誰にだってあるとフォローを言うと、全員が少し元気が戻った。
タケル「っ!!後…」
[∞キャノン!!]
マグナモン[ライトオーラバリア]
背後から放たれたエネルギー波をバリアで容易く無効果するマグナモン。
マグナモン[不意打ちとは卑怯な真似をしてくれるなムゲンドラモン。まあ、真正面から挑む勇気もないだろうしな。それから攻撃は……]
マグナモンの鎧が光り輝く。
あまりの眩しさに太一達は目を閉じた。
マグナモン[こうやるんだ!!エクストリーム・ジハード!!]
ムゲンドラモン[∞キャノン!!]
マグナモンから放たれた閃光に、相殺のために放たれたエネルギー波は閃光に飲み込まれ、ムゲンドラモンに炸裂した。
ムゲンドラモン[ぐあああああ!!]
吹き飛ばされたムゲンドラモン。
ヒカリ「凄い……」
空「強すぎるわ……」
マグナモンのあまりの強さに驚く子供達。
地割れが発生し、更に下に落ちる。
ムゲンドラモン[あ……う…]
ダメージを受けて倒れ伏すムゲンドラモンを冷ややかに見遣りながらマグナモンも地割れに飛び込んだのだった。
ページ上へ戻る