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歌集「春雪花」

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 暑き日に

  草ぞ取りてや

   思いにし

 君の笑顔の

    見えしものかと



 暑い最中、外で草取りをしていると、流石に疲れて朦朧としてしまう…。

 そんな時、ふと…白昼夢でも良いから、彼の笑顔が見えないものかと思ってしまい、可笑しくなり…そして、淋しくなってしまった…。



 疲れ果て

  想い染みだし

    会いたきと

 声に出せども

     君に届かじ



 仕事で疲れ果てた躰を引き摺って帰ると、彼のことばかり考えてしまう…。

 余りに切なくなって、会いたい…と呟いてみたが、それは彼に届くはずもなく…ただ、虚空へと霧散しただけであった…。



 
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