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歌集「春雪花」

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 紫陽花の

  色うつろうも

   わが心

 想いぞ変わる

    こともなかりき



 紫陽花の花は、時にその色を緩やかに変化させる…。まるで心をうつろわす様だ…。

 しかし…私の心はうつろうこともなく、ずっと彼を想い続けている…。

 この先も…ずっと想い続けることだろう…。



 梅雨空に

  君の心は

   われになく

 思い出褪させ

    忘るものかな



 梅雨の淡い曇り空…それを見上げる彼は、きっと私のことなぞ思い出しもしまい…。

 この先…私の思い出は徐々に色褪せてゆき、忘れて行くのだろう…。

 それを思う度、私の胸は締め付けられ…哀しみに囚われてしまうのだ…。



 
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