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詩集「棘」

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僕の見てる世界は君とは違うから



五月の風に揺れる菖蒲は
凛と蒼空へ顔を上げる
想い貫いて咲く花は
僕の弱さを諌めていた

なぜこんなにも想ってしまうの?
どこへ逃げようと影はついて回る
この痛み…耐えられない…

僕の見てる世界は君とは違うから
きっと…この想いは届かない
消えてく思い出のカケラ達
忘れぬよう夜空に掛けた
思い出は輝いて…僕を傷つける…


映画のような人生(トキ)じゃなくていい
好きな君だけに愛されたいだけ
雨上がりのアスファルトの匂い
僕と君はあまりに遠くて…

でも…どうしても手にしたいんだ
どうやったら君を満たせるの?
淋しすぎて…狂いそうで…

僕の見てる世界は君とは違うから
きっと…想いは拒絶されるね…
流す涙は想いに変わり
夜空へユラリ舞い上がった
語るように瞬いて…僕を傷つけた…

微笑んで…受け止めて…
僕の我が儘…どうか許して…

僕の見てる世界は君とは違うから
きっと…この想いは届かない
消えてく思い出のカケラ達
忘れぬよう夜空に掛けた
思い出は輝いて…僕を傷つける…



 
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