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詩集「棘」

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君が見つからなくても



とても淡く薄い世界
朝になる手前の曖昧な光
未来(トオク)が見えず 淋しい静けさ
それでも時は動いてた…

一迅の風に舞うタンポポの綿毛
どこまでも想い…翔んでく…

春にも秋にも…君が見つからなくても
僕はここで一人 生きてゆくの?
ゆらめく月影は憐れみを零し
切なく朧気な夢を見せている…


一尽の想いは儚い幻?
いつかは僕も…斃れゆく…

夏にも冬にも…君が見つからなくても
僕はここで世界 眺め続けるの?
見上げし夏影は希望に溢れて
小さな僕には眩しすぎるよ…

君に会いたい…どんな時でも…
どこにいても…君のことばかりで…
でも君の笑顔は他の誰かに…

春にも秋にも…君が見つからなくても
僕はここで一人 生きてゆくの?
ゆらめく月影 憐れみを零し
切なく朧気な夢を見せている…

君を映し出す…



 
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